2012-06-17

5/18(金)大阪市会 民生保健委員会

5/18に行われた大阪市会 民生保健委員会 録画放映が既にされてて、
議事録もいずれアップされるけど、今後の陳情書、要望書などの提出の参考になればと思い
瓦礫についての質疑のみ文字にした。(聞き間違い・誤字脱字はご指摘願います)
長文なので、邪魔くさいなら動画を見るか、色文字だけチェックしてください☆
小林議員より頂いた岩手日報社のアンケートもご参考に!


井戸 正利(維新 都島区):
相変わらず震災瓦礫の広域受け入れについての反対陳情がたくさん出ているようで、
それらに関して瓦礫受け入れの安全性と必要性についての二面から質疑させて頂きます。
まず安全性について、
前回の委員会で処分場に、岩手県からの瓦礫を焼却処理してできた灰を保管した場合の
空間線量について、自然放射線よりも数桁以上低いレベルに留まるという事を試算させて頂きました。
今回出された多くの陳情によりますと、焼却処理において発生する飛灰に含まれる放射能が
バグフィルターで捕集できず、飛散して市民が被曝するといった主張がされております。
第103号には、環境省が99.9%除去出来ると言った事について、科学的根拠がないという事を
認めたというのを書かれておりますが、これは事実でしょうか。

環境局技術監兼施設管理課長 村上:
環境省に直接確認したところ、
環境省では実際の焼却データを元にバグフィルターの効果を確認している。
さらにその後、継続的に排ガスの測定を行い、その結果から除去率の算定も行っており、
焼却に伴う安全性の検証は十分に行っているとの事でございました。
実際の放射能の除去率については、災害廃棄物安全評価検討会議で示された実証データによると、
福島市や南相馬市におけるバグフィルター付焼却炉のバグフィルター入り口と
煙突での測定結果から99.92~99.99%と確認されております。

井戸:バグフィルターに関して広域処理に反対されている方々は、色々な安全確認のために
試験焼却などで実施された放射能の測定値を加工して計算し、
環境省の言う99.9%というのは、おかしいとネットなどで色々PRされているようです。
元々、瓦礫に含まれる放射能が少なすぎて、感度以下でNDばかりが出ていますが、
そこに感度を無理矢理当てはめているのが多く、それでは駄目だという事は前回お話し致しました。
資料配付─
陳情書第223号などに記載されている島田市のデーターは「放射能防御プロジェクト」なる団体が
計算したものと思われ、インターネット上に公開されているようで、
幾つかの方法で計算されているのですが、その一つを抜粋してお配り致しました。
NDは出ていないようですが、右下の表で、集塵機入り口の排ガスに含まれる放射能を分母とし、
集塵機から出てきた物、ここでは原灰と表現されておりますが、
この放射能を分子として除去率を53ないし62%と言っております。
これに対してはどう評価されますか。

村上:只今の配付資料は、島田市が行った試験処理について、公表された結果のデータを元に
放射能防御プロジェクトという団体により独自に計算されたものであります。
これに対する環境省の見解が、環境省の広域処理情報サイトに示されております。
これによると、10万ベクレルが行方不明、バグフィルターによる放射性セシウム除去率
50~60%とのご指摘は、さまざまな過程において計算された結果ですが、
その過程には適切ではないものが含まれています。
例えば、煙突出口の排ガス測定結果が検出限界以下であったものを検出限界ギリギリまで
排出されているという仮定を置いています。
今回の試験焼却の目的は、排ガスの濃度が濃度限度に対して、十分に低い事を確認する事。
また飛灰の濃度が8000Bq/kgを下回り、安全に処分が出来る事を確認する事にあり、
今回の試験焼却により、物質収支を取る事は出来ません
そもそも廃棄物処理施設において、厳密に収支を取る事は難しい事ですが、
大まかな収支を取るとしても、例えば焼却対象の廃棄物の放射能濃度にはばらつきがある事などに
留意する必要があります。

また、入り口の放射性セシウムの総量を算定する際に使用している排ガス量、
時間1万7千~2万立方メートルという値は、湿った状態でのガス溶炉であり、
乾いた状態でのガス溶炉は、1万3千立方メートル程度であり、排ガスの放射能濃度は
乾いた状態でのガス溶炉中の濃度を示しています。
指摘されている集塵機入り口の放射性セシウム総量は、
湿った状態でのガス溶炉1万7千~2万立方メートルを乗じて推計しており、
これは実際より過大なものとなっています。

バグフィルターによる除去率を正確に求めるためにはバグフィルターの前後で排ガス中の濃度を
検出下限値を大幅に下げて測定する必要があります。
環境省が行った別の調査結果によれば、除去率が99.9%以上と計算されています。
本市としても、この環境省の見解で述べられているように
今回の島田市の試験焼却の目的は、安全に処分が出来る事を確認する事であり、
物質収支を取るものではないと考えております。
今後、本市における試験焼却の際には、物質収支を可能な範囲で求めていきます。

井戸:右下の表については分母のほうが過大になり、捕捉率が過小評価されているという事で
理解致しました。あってはならない話ですが、仮にもしバグフィルターが全く機能しなくて、
瓦礫に含まれている放射能が飛び散った場合、どの程度住民が被曝するのか
これは国立環境研究所の資料に記載があります。
『放射性物質の挙動から見た適正な廃棄物処理処分』という当研究所の資料によりますと、
除去率0%でも、大気拡散による10万倍程度の希釈効果を考えれば、
周辺環境中の大気中は、十分に濃度限界の基準を満たす蓋然性が高いと言えますとしています。
大阪市の場合、大気拡散による希釈効果はどの程度になりますか、お答え下さい。

環境局施設部建設企画課長 村上:
本市におけます環境影響評価等の調査におきまして、工場の煙突高さや風向、
風速により変わりますが、浮遊粒子状物質の一般的な年平均値での評価におけます
最新工場の最新データでは、約33万倍の希釈率となっております。

井戸:今の焼却場は煙突も高くて広い範囲に飛散する。
逆に言うと何十万倍にも薄まるのだと思います。
焼却すると、何十倍にも濃度が上がるという事をよく言われてますが、
煙突から飛び散った場合は、それよりもはるかに薄まるのです。
私も素人ながら、環境アセスなどを頂いて、試算したりしていますが、
あまりここで発表出来るレベルではありませんが、リスクは十分に低いと思います。
そもそも岩手県から受入れる瓦礫は、厳しくなった新しい
一般食品の安全基準と同じ100Bq/kgなのです。←瓦礫は食べるもんちゃうやろ
きちんと検査もされてくるという事でございます。
それを燃やす際に、
仮に全部飛散したとしても何万倍にも薄まるので問題ない
かと思われますが、
出来る範囲で色々専門家に、ご確認をお願い致します。
ところで、海に流れ出す事に対する不安も多くの陳情書に記載されております。
今回、セシウム吸着剤を敷き詰めるというような案も報道されておりまして、
陳情書258号などにも書かれておりますが、
現時点での焼却灰の処理の検討状況について説明をして下さい。

環境局技術監兼施設管理課長 村上:
海面埋立処分場に係る個別評価については、
市民の安全・安心を確保でき、理解が得られるようなきめ細かな基準を設定するなど、
国が責任を持って対応する事や災害廃棄物を受け入れるにあたり、埋立処分場における対策など、
必要となる経費について、財政措置を講じて頂くように要望を行ってきたところであります。
この個別評価については、大阪市として極めて高い安全性を求めて、
その考え方や具体的な前提条件等について、環境省及び大阪府と意見交換を行っているところであり、
現時点では結果はまだ示されておりません。
今後、個別評価が示されると、大阪府の検討会議において、専門家の意見を聞き、
処理方法について取り纏める事としており、その内容等についても市民の皆さまに丁寧に
分かりやすく説明して参ります。

井戸:個別評価の結果はまだで、ゼオライトなど報道されてるような方法についても
未定の段階と理解致しました。しっかりと専門家の評価をして貰って下さい。
私が思いますに、今回大阪が受け入れる瓦礫に含まれる大体、多分数百万から数千万倍、
4京ベクレル、これ兆の上の単位ですね。4京ベクレルの放射能が放出され、
その7割が海に落ちたと言われてますが、水生生物の汚染状況を見ますと、海底や湖沼、
河川にいる一部の魚類に現在のところは、ほぼ留まっているようで
水産省のホームページの表では、
今年度に一定の食品の基準である100Bq/kgを超えているセシウムが検出されているのは、
特に危険性の高そうな魚介類を選んで調べておられるようですが、
100を超えているのは1割ちょっとで、海においてはさらに薄まるのだと思います。
仮に海に流出しても海水の量は、膨大でしかも流れも大気よりはるかに複雑ですので、
計算は極めて難しいと思われますが、安全であるという事の確認もしっかりとやって貰って下さい。

一方でゼオライトの費用ですね、これ使われるかどうか分かりませんが、
どれくらいの費用が掛かるか、これもちょっと心配しております。
仮設焼却場を東北のほうで建設して、2年間で解体されるというような事で実施されている瓦礫処理、
これについて前回、質疑で指摘させて頂きましたが、
阪神淡路の10倍も掛かるというような事で、そういった点も含めて是非検討して下さい。

さらにここからは、必要性の議論をさせて頂きます。
そもそもダイオキシン騒ぎの時に、連続運転が出来る巨大な焼却炉を環境省は全国で作らせて、
しかも一方ではゴミ減量を進めろと言ってきました。
当然、ゴミ焼却場は各地で処理能力が余ってきてるはずです。大阪市においてもそうです。
東日本の焼却場での受け入れが出来れば、西日本までゴミを持ってくる事の必要性は
どうなのかという気も致します。
広域処理による焼却処理の受け入れ希望量は幾らか、再度確認させて頂きます。
また、東日本で受け入れしている、或いは近々予定している自治体の最近の状況について
焼却処理をする量が分かればそれも上げて説明して下さい。

村上:環境省によると広域処理の希望量は、岩手県で57万トン、宮城県で344万トン
両県の合計、401万トンとなっております。
岩手県の希望量57万トンの内、可燃物及び木屑の合計は、約50万トンとなっております。
宮城県の希望量344万トンの内、可燃物及び木屑の合計は、約205万トンとなっております。

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会議中では、見直し前の量なので、5/21発表・見直し後の希望量は以下にて
岩手県の希望量120万トン(内1万トン処理済)
可燃物11.7万トン及び木屑17.5万トンで、計29.2万トン不燃物89.2万トン

宮城県の希望量127万トン(広域処理確定量13万トン含)
可燃物31万トン及び木屑47万トンで、計78万トン不燃物39万トン
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環境省によると、広域処理に関する地方自治体の状況として、
平成24年5月8日時点で把握しているものとして、東京都が約50万トンの受け入れ表明、
山形県で約15万トンが国より協力要請。青森県で約11万6千トンが国より協力要請。
秋田県で約13万5千トンが国より協力要請となっており、現在既に受け入れを行っております。
いずれの受け入れについても焼却処理の量は公表されておりません。
また、現在受け入れを行っている東京都、山形県、青森県、秋田県を除く23道府県と
大阪市を含めた8政令市が受け入れを検討している事が明らかになっているところでございます。
尚、静岡県より東日本においては、9道県5政令市が受け入れを検討している事が
明らかになっております。

井戸:いつも瓦礫の総量は強調されますが、不燃物を除いて焼却処理を希望されているのは
2県で255万トンに留まるという事です。←107.2万トン(見直し後)
一方で焼却処理がどこで、どれぐらい出来ているか、あるいは出来そうなのかの
最新の数字はないようですが、今、東日本13都県で20万トンずつ処理すれば、
これは大した量ではないと思いますが、13都県で焼却処理すれば十分足りるという計算も出来ます。
大阪で焼却処理をするには、市街地に近い焼却工場で焼き、
また、出た灰を最終処理する場所がなくて、海面の埋立処理には別途費用が掛かる。
さらに、人口が多いと不満を言う人も当然多いわけです。
勿論、なんとか東北の人のお役に立ちたいというのは、私も市長も同じなのですが、
東日本の近隣県や人口の少ない県で、瓦礫の受け入れ焼却処理が本当に出来ないのか
思う市民も多いと思いますので、しっかりと環境省に大阪での焼却処理が必要である事の
明確な説明をさせて下さい。宜しくお願いします。

非常に売れているらしいですが、辛坊氏の著書ですね。
この国で起きている本当のこと』というのによりますと、
詳細は時間の関係で省きますが、放射能に関する現在行われている対策について、
多くの問題点が指摘されております。
一つ紹介させて頂きますと、60キロ離れた福島市の放射能汚染が書かれておりまして、
私も健康影響が大変心配なレベルだと思っております。
多くの陳情書に書かれているような健康被害が出てもおかしくない地域が
避難されていないところにもあるんではないかと心配しております。
それで振り返ってみて、60キロの福島市での影響という事ですので、
大飯の再稼働についても非常に慎重にすべきだと考えております。
辛坊氏の著書では、さらに復興財源を自分のところに引っ張ってこようという役人ばかりが
目立つという、これは中央官庁や現政権と関係が深いNGO団体の言葉として書かれておりますが、
環境省は本当に不十分な説明を続けつつ、
無理矢理に広域処理を進めようとしているようにも思えます。

結局は、ダイオキシンの時と同じで不安が煽られ、その結果としてさまざまな予算が
吊り上がる事で、焼却炉やプラントメーカーや土建業者を儲けさせてやろう、
天下りしてやろうというような意図も私は残念ながら感じざるを得ません。
以上で、私の質疑を終わります。



田辺 信広(維新 東住吉区):
災害廃棄物の受け入れに関する、これにつきましては以前本委員会で質疑させて頂きましたけれども、
今、井戸委員からございましたように、やはり本当に広域処理の必要性があるのかというところは、
私個人としてもまだ本当に疑念を持って仕方がないところでございます。
ただ本日は、もう一点の大飯原発の再稼働に関連しまして少し質疑させて頂きます。
(※以下、大飯原発については割愛しました)



島田まり (公明 阿倍野区):
これまでも色んな委員会で災害廃棄物に関する陳情について質疑をさせて頂いて参りました。
この委員会におきましても、災害廃棄物に関する陳情46件寄せられています。
本当に関心の高さが伺えるわけでこざいますけれども、これらの陳情につきまして
質疑をさせて頂きます。
まず5月9日に、朝日新聞の報道がありまして、
『大阪府・市は、受け入れを表明した岩手県内の東日本大震災の瓦礫について、
大阪市此花区沖の人工島、北港処分地、夢洲で焼却灰を埋立処分する方針を固め、
環境省と最終調整に入った。海洋汚染を防止するため、
同省は近く放射性セシウムを吸着させる鉱物のゼオライトを処分地に敷き詰める方法などを提示。
府・市は、今後専門家会議を経て正式決定する』との記事が掲載されました。
また提示された三つの案を含め、他紙からも環境省と大阪市が最終調整しているかのような
報道がなされましたが、そのような提案や、それを踏まえての意見交換は既になされたのでしょうか。
また最終決定に必要不可欠な海面埋立に関する国の安全基準は示されたのでしょうか?

村上:
5月9日の新聞報道によると、
『環境省は一案としては、焼却灰を処分地に直接埋め立てる方法。
二案としては、敷き詰めたゼオライトの上に灰を埋め立てる方法。
三案としては、セメントで固めた灰を埋め立てる方法など複数案を示し、近く府・市と協議する』
との報道が出されました。
海面埋立処分場に係る個別評価につきましては、市民の安心・安全を確保でき、
理解が得られるような、きめ細かな基準を設定するなど国が責任を持って対応する事や
災害廃棄物を受け入れるに当たり、埋立処分場における対策など、必要となる経費について
財政措置を講じて頂くように要望を行ってきたところであります。
この個別評価については、大阪市として極めて高い安全性を求めて、
その考え方や具体的な前提条件などについて、環境省及び大阪府と意見交換を行っているところであり、
現時点では結果はまだ示されておりません。
今後、個別評価が示されると大阪府の検討会議において、
専門家の意見を聞き、処理方法について取り纏める事としており、
その内容についても市民の皆様に、丁寧に分かりやすく説明して参ります。

島田:この朝日新聞が出た時には、いよいよ最終調整に入ったという印象が凄く強かったので、
心配をしておりましたけれども、まだ個別評価の結果が出ていないという事を確認させて頂きました。
続きまして、高山市や札幌市のホームページ上で紹介をされていると。
また、多くの陳情書にもこの点についても書かれておりましたけれども、
放射性物資につきましては、封じ込め拡散させない事が原則であり、
東日本大震災前は、IAEAの国際的な基準に基づき、放射性セシウム濃度が100Bq/kgを超える場合は
特別な管理下に置かれ、低レベル放射性廃棄物処分場に封じ込めて参りました。
にも拘わらず、震災後は焼却後8000Bq/kgや、また2000Bq/kg以下であれば埋立可能として
国や大阪府が新たに基準を設定しております。
しかしながら、その基準は本当に安全なのか、
科学的根拠を示す事が出来ていないように思っております。
IAEAの国際的基準に違反しているとも考えられ、これら二重基準の問題が指摘をされております。
この点につきまして大阪市の見解をお伺い致します。

村上:環境省の広域処理ガイドラインによると、国際原子力機関、IAEAのミッションにおいても
放射性セシウム8000Bq/kg以下のものについて、追加的な処置なく管理型処分場で
埋立をする事について既存の国際的な方法論と完全に整合性が取れていると評価されており、
国際的に見ても適切な手法であると考えられます。
またIAEAの基準において、放射性廃棄物の移動や焼却は禁止されていないとの事でございます。

島田:大阪市の見解はどこまでも国基準でございまして、
環境省の答えと全く同じという事でございますね。
多くの陳情にありますように、十分な説明も根拠の明示もなく、
説明責任が果たされているとは到底思いません。
肝心な基準ですらこの状態でございますから、国民の不信感は拭いようもございません。
環境省は、まずこの点についても国民が納得のいく説明をすべきと考えます。
ところで陳情第228号におきまして、
原発事故前には100Bq/kg以下であっても、放射性物質を含む廃棄物は全て一カ所に集められ、
ドラム缶に入れられて厳格に管理されておりました。
各地の原子力発電所や大学の研究施設、放射性物質を扱う医療施設に
問い合わせて頂ければ分かります』というふうにございますが、この点についてお答え下さい。

村上:放射線に晒される恐れのある業務に従事する労働者の放射線障害を防止する事を目的として、
電離放射線障害防止規則が定められております。
同規則、第三条第一項において、管理区域の明示等が義務づけられておりますが
電力会社に直接確認したところ、この管理区域において、例えば防護服を着用し、
作業を行った際には、放射能濃度を測定する事によらず、
使用済みの防護服などの処理を行っております。
念のために当該廃棄物を保管する容器の放射線量率の測定を行っているとの事でございました。

島田:次に安全性についてお伺い致します。
放射性物質に関しましては、以前質疑をさせて頂きましたように、
輸送過程における安全性の確保や焼却工場における物質収支の問題。
また焼却灰の埋立処分場において長期的な管理が必要な事などが課題として上げられます。
特に物質収支の試算につきましては、焼却炉に投入された放射性物質の内、
約36%が行方不明になっているとの結果でございました。
このように以前から問題提議をして参りましたが、
その後の物質収支に関する検討状況についてお伺い致します。
また先ほどの質疑にもございましたが、幾つかの陳情にありますように、
島田市の試験焼却で、40%の放射性物質が行方不明になっている問題に対しまして、
環境省は、『そもそも廃棄物処理施設において、精密に収支を取る事は難しい
というふうに逃げているようです。
行方不明の放射性物質について、解明出来るまでしっかり追究し続ける努力もしないで、
正確な数字を提示する事の難しさを盾に、不明なまま放置する事は大問題でありますし、
真実を明らかにしようとしない姿勢は、無責任極まりないというふうに思います。
国が答えを出さない以上、大阪市として独自に解明するか、
国が答えを出すまで要求し続ける事が必要ではないでしょうか。その点いかがでしょうか。

村上:放射能の収支を検討する場合は、
まず入り口側である焼却する前の廃棄物中の放射能濃度を測定し、
出口側の焼却後の焼却灰や排ガス、排水などの放射能濃度を測定する必要があります。
焼却工場において、精密に物質収支を取る事は難しく、大まかな収支を取るとしても、
例えば焼却対象の廃棄物の放射能濃度には、ばらつきがある事などに留意する必要があります。
本市においては、国のガイドラインや大阪府の指針等に基づき、
本市における処理施設の状況等を十分に勘案し、
より厳格に放射能濃度等の測定箇所や頻度等を設定した上で、作業環境管理を徹底するよう、
本市独自の指針を4月20日に策定したところでございます。
その中で焼却する前の廃棄物中の放射能濃度を測定するなど、
本市独自に物質収支を可能な範囲で求めて参ります

島田:廃棄物処理施設において物質収支を明らかに出来ないという事でございましたら、
陳情262号にございますように、適正な実験を行う必要がありますし、
その実験結果の裏付けに基づいて、放射性物質の焼却処理の是非を判断する必要がございます。
広域処理の問題以前に、現在既に実施されている焼却処理そのものの安全性が疑われ、
環境省の無責任さには、強い憤りを感じます。
是非、大阪市として環境省に対し、適正な実験、測定を公開で公正に行い、
物質収支を明らかにするよう要求し、答えが出るまで求め続けるか、
大阪市独自で実験して、物質収支を明らかにされるよう要望致します。
さて、次の質問にうつります。

陳情第224号にありますように、『焼却施設自体が汚染されてしまって、それを解体する時
安全に解体する方法や作業基準は、あるのでしょうか。
また、焼却炉の寿命は、放射性物質や海水の塩分により相当短くなると思われます。
解体費用と合わせて莫大な費用が必要となると思いますが、国は全て補償するのでしょうか』
さらに、陳情第256号にありますように、
『ピット内でのミキシング作業時や飛灰処理工程で起こる呼吸器からの内部被曝には、
どのように対応されるのでしょうか』お答え下さい。

村上:広域処理の対象としている岩手県及び宮城県沿岸部の災害廃棄物については、
廃棄物処理法で規定する一般廃棄物処理施設の維持管理上の基準に基づき、
通常の維持管理を行う事で、安全に処理出来るものであるとしております。
焼却施設の解体に関しては、
廃棄物焼却施設内作業におけるダイオキシン類ばく暴露防止対策要綱において、
解体作業において講ずべき処置として、解体対象設備の汚染物のサンプリング調査、
汚染の広がりを防止するため、他の作業場所と仮設の壁及び天井等による作業場所の分離、
解体の対象となる構造物は、必要に応じてビニールシート等で養生する事。
解体作業により生じる汚染水について、排水処理を行う事などが定められており、
これに基づき解体作業を行う事としております。

ピット内作業を含む本市焼却施設等における労働安全対策については、
国のガイドラインや大阪府の指針等に基づき、本市における処理施設の状況等を十分に勘案し、
より厳格に放射能濃度等の測定箇所や頻度等を設定した上で、作業環境管理を徹底するよう、
本市独自の指針を4月20日に策定しました。
本市において被曝限度の考え方や対象となる作業及び保護具等について明確に定めています。
ちなみに保護具のうち、防塵マスクについては、ダイオキシン類のばく露防止に用いるものと
放射性物質のばく露防止に用いるマスクの性能区分は同じ物でございます。
以上のような手法を取る事で安全の確保に繋がります。
尚、広域処理については、国が全面的に支援する事としており、国費及び地方財政措置により、
その全額を措置する事としております。

島田:次にバグフィルターについてでございますけれども、陳情第103号にもございますように、
バグフィルターで99.9%除去出来るのかという点については、
多くの人が疑問視するという事が続いております。
先ほど質疑がございましたので、ちょっと別の角度からお伺いしますが、
市からバグフィルターメーカーに対しまして、問い合わせをするなど、
直接の確認を行っておられるのでしょうか。

村上:バグフィルターメーカーに問い合わせを行ったところ、
バグフィルターに用いている濾布は、煤塵を除去するためのものであるとの回答でございました。
ある濾布メーカーが公表しているカタログなどによると、
捕集効率が99.9%以上であると記載されております。
また環境省によれば、排ガス中に含まれる放射性セシウムは、煤塵に凝縮したり、
吸着されるものであるため、放射性セシウムが吸着している煤塵は、
バグフィルターでほぼ完全に除去、捕集されます
尚、実際の除去性能についても、福島市や南相馬市におけるバグフィルター付き焼却炉の
実証データにより、99.92~99.99%の放射性セシウムの除去率が確認されております。

島田:次に、飛灰の流動分布についてお伺い致します。
また、排ガス中の煤塵の除去性能についても併せてお伺い致します。

村上:排ガス中の灰の平均的な大きさは、数十ミクロンでありますが、
排ガス中の飛灰の除去性能については、
バグフィルターは0.1ミクロンレベルまでの微粒子を除去可能な装置であり、
99.9%以上の灰を除去する事が出来ます。

島田:ほぼ全て除去出来るという表現には、曖昧さが残りますが、続けてお伺い致します。
主灰と飛灰で放射能濃度が異なるのは、なぜでしょうか。
また、放射性セシウムは、どのような形態で存在するのでしょうか。
そして、焼却過程における放射性セシウムの挙動や捕捉のメカニズムを説明して下さい。
また、陳情第262号にありますように、環境省は廃棄物中のセシウムを高温処理後、
200度程度に温度を下げて、固体化させて捕捉するとしながらも、何%固体化するかは
分からないというふうにしています。
100%固体化するのでなければ、気化したままバグフィルターを通過する危険性が残る事になり、
処理の安全性が確立していない事になります。
実際はどうなのでしょうか。

村上:廃棄物は850℃以上の高温で燃焼されます。この高温火で放射性セシウムも主に揮発したり
小さな液滴となって、排ガスと一緒に流れていき、燃え残り、すなわち主灰には、
放射性セシウムが少量残ります。
そのため、大半の放射性セシウムは、飛灰に移行します。
排ガス中の揮発した放射性セシウムは、排ガス処理の過程で冷やされて、
主に塩化セシウムとして固体状態になり、煤塵に凝縮したり吸着したりします。
先ほども答弁した通り、セシウムが吸着している煤塵は、
バグフィルターで99.9%以上除去、捕集されます。
独立行政法人国立環境研究所発行の『放射性物質の挙動から見た適正な廃棄物処理処分』によりますと、
京都大学の高岡教授の安定セシウムに関する調査結果では、
バグフィルター前で個体状は99.9%、ガス態が0.1%であった事が報告されています。

安定セシウムは、放射性セシウムと物理、科学的な挙動は同様と考えて良い、
との記載がある事を確認しております。
セシウムが気化したままバグフィルターを通過する危険性が残るとの件については、
排ガス中に含まれる放射性セシウムは、煤塵に凝縮したり、吸着するとしており、
放射性セシウムが吸着している煤塵は、バグフィルターでほぼ完全に除去、捕集されます。
また環境省は、実際の除去性能について、
福島市や南相馬市におけるバグフィルター付焼却炉の実証データから99.92~99.99%の除去率を
確認したとしております。
ガス化したセシウムについては、
独立行政法人国立環境研究所発行の『放射性物質の挙動から見た適正な廃棄物処理処分』によりますと、
測定出来るレベルでは、ガス態は存在していないとの事であります。

島田:次の質問にうつります。
焼却灰の埋立について、環境省は8000Bq/kg以下の主灰、または飛灰について、
念のための措置として、可能な限り飛灰と主灰の埋立場所を分け、それぞれの埋立場所が
特定出来るように措置するとしております。
実際に、埋立場所を分けて管理する事は可能なのでしょうか。

村上:本市の焼却工場においては、主灰と飛灰は別系統により処理されております。
現在は、主灰と飛灰を一緒に埋め立てておりますが、
災害廃棄物の埋立処分にあたっては、主灰と飛灰を分けて管理するよう考えております。

島田:本市におきまして、災害廃棄物を受け入れるとした場合、何トンの災害廃棄物を受け入れて、
何トンの焼却灰を埋立処分する事になるのでしょうか。
また何工場において処分する事になるのか、お答え下さい。

村上:災害廃棄物の受入量等についてでございますが、
最終処分場である北港処分地の個別評価の結果が示された段階で、焼却灰の埋立可能量を
算定する事が可能となります。 (※18万トン協力要請)
災害廃棄物は、本市の一般廃棄物と混ぜて焼却する事から、その混焼割合によって
受け入れ可能な災害廃棄物の量も異なって参ります。
現時点で、個別評価については、その考え方や具体的な前提条件等について
環境省、大阪府及び本市において意見交換を行っているところであり、
個別評価の結果は、まだ示されておりません。
そのため、災害廃棄物の受入量や埋立処分量等については、検討中でございます。

島田:次に、北港処分地において、巨大津波が発生した場合、
焼却灰そのものの拡散は、防げるのでしょうか。

村上:北港処分地の個別評価については、環境省等に対して、関連する照査なデーター提供や
意見交換等を行ってきたところであります。
その中で、仮に東日本大震災と同規模の巨大津波が発生した場合、
大阪湾平均水面からの高さ5.95mの護岸を超えて、埋立処分場内に海水が流入したとしても、
津波により地盤が大きく削り取られる事はなく、埋立処分場に埋立られた廃棄物層の
焼却灰が外海に流出する恐れがない事を国立環境研究所の専門家に確認しております。

島田:埋立処分場内に海水が流入したとしても、そこに埋め立てられた廃棄物層の焼却灰が
外海に流出する恐れはないという回答でございましたが、津波の凄まじい威力を
目にして参りました私たちにとって、その事をなかなか俄には信じ難いものがございます。
この件は、よりしっかりと検討される事を望みます。
最後に個別評価に関してお伺い致します。
ゼオライトの使用が取り沙汰されておりますが、
このゼオライトの吸着能力の持続力はどれくらいあるのでしょうか。

村上:ゼオライトとは、特定の物質を吸着する特性やイオン交換の特性を持つ天然、
或いは人工の鉱物であり、放射性セシウムの吸着能力が高く、
チェルノブイリ原子力発電所事故や東京電力福島第一原子力発電所敷地内の
放射性汚染水処理システムなどにおいても、放射性物質を吸着させるために活用されております。
個別評価において、このゼオライトは放射性物質を封じ込めるための重要な要素であるため
個別評価の埋立候補として、検討がなされているところです。
尚、このゼオライトには、さまざまな種類があり、粒子径や吸着能力には違いがあるため、
製造や品質についても個別評価において、検討頂いているところでございます。

島田:長期の保管が想定されておりますので、
その点についてもしっかりと検討をして頂きたいと思います。
今回の民生保健委員会におきましても、今まで同様、災害廃棄物に関する多くの陳情
寄せられました。これまでのものを全て合計すると106件にも上るという事で
本当に沢山の陳情が寄せられております。
真の被災地支援とは何なのか、放射性物質を含む災害瓦礫の最前の処理方法は何なのか、
どの陳情も詳細に調査され、勉強され、真剣に考え抜かれた内容で、
なんとしても日本を守りたい、被災地を応援したいとの情熱に溢れています。
それに比べて、環境省の対応はあまりにも不誠実で、無責任であります。
また、陳情書にもありますように、真の被災地支援について、また災害瓦礫の処理の仕方について
さまざまな意見や提案がございます。

例えば陳情第266号にございますように、宮城県知事は、という事で書かれておりまして、
4月23日の定例記者会見において、災害廃棄物が当初予想していたよりも
総量としてかなり減る事を明らかにされました。
その理由として、処理しなければならない瓦礫の量が思ったよりも陸上にある分が少ない事、
防災林等で活用出来る分や併せてコンクリート殻といったようなものを工事、埋立等に
有効に活用する事を上げられ、県内の自治体にも協力を呼びかけて
出来るだけ宮城県全体で瓦礫を処理出来るよう努めていきたいというふうに述べておられますし、
今朝の読売新聞でございますけれども、宮城県の村井知事が昨日17日、大阪市北区で開かれた
関西プレスクラブの定例会で講演をされ、震災瓦礫の県内での処理について
述べておられます。出来るだけ近場で、と国には言っている。
輸送費を下げるよう工夫したいというふうに語っておられます。

また続きまして、陳情の139号にございます、南相馬の桜井市長が講演会で、
『防潮堤を造るため瓦礫を欲しいのだが、被災地3県の間では瓦礫の移動は出来ないと断られた』
と嘆いておられた事。
また陸前高田の鳥羽市長が『市内に瓦礫専門のプラントを造れば
今の何倍ものスピードで、瓦礫の処理が出来ると考えて相談したが、
県からも環境省からも誠実な対応をして貰えず、話が進まなかった』という事を
明らかにされているというふうにありますし、
また、南相馬の桜井市長と陸前高田の鳥羽市長は、『瓦礫は被災地の財産だ』というふうに
仰っているという事でございます。
また、これまでの陳情にもございました宮脇昭教授の「いのちを守る森の防潮堤構想」など
紹介されておりますし、
また、同じく陳情第266号で瓦礫は防潮堤として活用されますという事が、
さまざまな角度で述べられております。
4月30日、岩手県大槌町の町長が、
瓦礫は遺品でもある。震災の記憶を風化させないよう鎮魂の森にしていきたい
というふうに仰ったと。
瓦礫処理と人工林の整備を組み合わせた防潮堤の整備事業は、大槌町が第一歩になり、
国が進める仙台平野沿岸部の事業については、6月に着手する方針が示されたと。
このように色々と紹介をしてくださっております。

最後に、本当に改めてそうだなっていうふうに思わせて頂いた陳情が237号で、
東北大学の臨床教授をされている岡山博教授の提案の紹介でございます。
教授によりますと、『瓦礫は想い出と悲しみの遺品だ、人々の想い出の宝をゴミとして
処分するのは残念だ。ゴミとしてだけ考えず、津波で死亡した人たちの遺品として、
全て集めて丘に築き、慰霊と津波記念の大古墳記念公園として整備する事が良い。
900m×600m、平均港20mの丘に築くと2160万トン収容出来る』というふうに仰って、
『裁断してトラック輸送することなく、広域処理や再利用焼却を主とした処分よりも
はるか経済的に早く環境汚染が少なく、大量に処分が可能
というふうに仰っている事が紹介をされております。
このように国は、これらの貴重なご意見やご提案に、真摯に耳を傾ける必要があるというふうに
思います。そして一度決めたら絶対に変更しないと、頑なになるのではなく、
最善の方法は何なのか、今一度考え直すべき時ではないでしょうか。
今回もさまざまな角度から質疑をさせて頂きましたが、後世に禍根を残す事のないように
大阪市として、出来る事は全てやり尽くして、市民、府民、国民の安全を守りたいと思いますので、
大阪市環境局におかれましては、よりいっそうの真相究明、
安全確保、情報公開に努められますよう、要望させて頂き質疑を終わります。


北野 妙子(自民 淀川区):
私のほうからは、島田委員を始め、ほかの委員の皆さんと大変質疑がかぶっている部分は
省かせて頂くとして、震災瓦礫の事につきまして質疑を行わせて頂きたいと思います。
これまで私たちは、電気というものが大変便利なものという事で、その恩恵を普通に受けて、
そしてそれがどのように作られているのか。そしてどのようにリスクをはらんでいるのかなど
考えもしませんでした。原発や放射線に関する知識が乏しかったという事だけで、
知らないからこその絶対安全を求め、そしてそれを願いました。
そして今、原発や放射線、放射能を正しく知らず、怯えているだけなら科学的ではなく、
感情的にしか向き合わないというのでは、3月11日の前と何も変わりません。
大変多くの犠牲者が出ました。その多くの犠牲となられた方々のためにも、
ここで私たちは考えなくてはいけない。そして変わらなくてはいけないと思うんですね。
『天災は忘れた頃にやってくる』という名言を遺した明治時代の物理学者の寺田寅彦という
方がいらっしゃいます。その方が仰るには、
物事を必要以上に恐れたり、全く恐れを抱いたりしない事は容易い。
しかし、物事を正しく恐れる事は非常に難しい」という言葉を遺していらっしゃいます。
原発や放射能の安全対策を詳しく伝え、そして知る、そんな基本に立ち返る、
そういう質問をしていきたいと思います。
原発の再稼働に向けての株主総会が6月27日。
また、瓦礫埋立の環境省の個別評価の結果も早晩出てくるという事で、
この時期だからこその基本に返って、
まず災害廃棄物について放射性物質の影響が明らかになったのは、いつ、何が契機でしたか。

村上:平成23年6月27日に、東京23区清掃一部事務組合は、東日本大震災による
東京電力福島第一原子力発電所の事故による東京23区内の一般廃棄物における影響を確認するため
焼却工場で発生する灰等の放射能濃度調査を行ったところ、
8000Bq/kgを超える飛灰が検出されたと発表しました。
これを受けまして、環境省は6月28日に、東北地方及び関東地方の一般廃棄物焼却施設における
焼却灰の測定を要請しました。
これにより福島県以外の被災地の廃棄物に放射性セシウムが含まれている事が明らかとなりました。

北野:災害廃棄物の広域処理につきまして、全国に向けて要請が出ました。
それは、いつでしたか?

村上:平成23年3月14日に、環境省災害廃棄物対策特別本部長より、各都市及び関係団体に対し、
被災市町村の災害廃棄物の処理についての協力要請がありました。
平成23年4月8日に、環境省から被災地の災害廃棄物の処理について、
受け入れ可能量の全国調査がありました。
本調査においては、受入可能な廃棄物として、日常生活から排出される生ゴミ等が想定されており、
本調査で想定されていた廃棄物が放射性物質に汚染されているとは考えられていませんでした。
その後8月11日には、環境省より東日本大震災により生じた災害廃棄物の広域処理の推進に係る
ガイドラインが示され、全国の自治体へ要請があったところです。
しかしながら、その後も放射性物質による災害廃棄物の汚染を心配する意見が全国各地で
寄せられた事などから、10月に受入検討状況調査が行われました。
それでも尚、全国で広域処理が進まない状況でございました。
こうした事から、本年3月には野田総理大臣及び細野環境大臣は、全国に向けて
東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する特別措置法に基づき、
災害廃棄物の受入を正式に要請する文章を一斉に送付したところです。
尚、大阪市においても4月8日に要請文章を受領しております。

北野:災害廃棄物の広域処理を行う事については、どのような法律に基づいているんでしょうか。
根拠法をお尋ね致します。

村上:先ほどの訂正をお願いしたいと思います。
大阪市において4月3日に要請文章を受領しております。
平成23年8月12日に施行された東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する
特別措置法に基づき、国が被害を受けた市町村に変わって、災害廃棄物を処理する為の特例を定め、
併せて国が講ずべき、その他の措置について定めております。
平成24年3月には、この特別措置法に基づき、国から災害廃棄物の受入を
正式に要請する文章が一斉に送付されました。
尚、平成23年8月30日には、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う
原子力発電所の事故により、放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する
特別措置法が施行され、8000Bq/kg以下の廃棄物の処理については、
廃棄物処理法を適用し、通常の廃棄物と同様に取り扱う事が出来る事となっております。

北野:今3問続けて立て続けにお聞きしましたけれども、時系列的にこの間の事象を
整理しておきたいと思います。
まず3月11日東日本大震災が発災致しました。
そして3月14日、被災地から各自治体に瓦礫処理の協力を要請されました。
4月8日、受入可能量の全国調査が行われました。
この時、大阪は日量600トンという事でお答えになったようでございます。
続いて6月27日に、東京23区清掃一部事務組合で普通ゴミから8000Bq/kgを超える放射性物質
検出されたという事を受けまして、翌日6月28日、関東・東北一円で調査致しましたところ、
焼却施設から基準値を超える放射性物質が検出されたという経緯でございます。
その後7月8日、南相馬、そして7月14日には、浅川町というところで、
どちらも福島県内でございますけれども、放射性セシウムを含んだ麦わらを食べたという事で
汚染牛の問題が起こりました。殺処分になった事がご記憶に新しいところでございますが、

その後8月11日、環境省の広域処理推進に関するガイドラインが示されました。
そして畳み掛けるように8月18日災害廃棄物特措法が出されました。
8月30日放射性汚染物質対処特措法が公布・施行されました。
これに対しまして9月20日、日弁連の会長からの新法制検討要請が出されたという事なんですね。
これに対しましては、ダブルスタンダードという事で、やはり廃棄物処理法であるとか、
或いは原子炉等規制法、従来のそういったものではなくて、
新法を定めるべきであるというふうな事でございました。
もう少し言っておきますと、府・市に絡んで12月16日には、大阪府、大阪市から海面埋立の
安全基準を環境省に要請しました。
これに対しまして、知事のほうから受入をやめるわけではないというコメントが付されております。
そして12月21日、橋下市長から細野環境大臣に直接、
『大阪府と大阪市は受入基準を作っている。国の基準がしっかりすれば、受入準備がある』
というふうに話されました。
こういうような事で、その後12月27日、「大阪府域の災害廃棄物処理のガイドライン」が
このように示されたところでございます。
時系列的に言うと、こういうふうになるんですけれども、この順番を今聞いて頂いたら
お分かりのように、いわゆる広域処理に関する根拠法というものは、後付なんですね。
この事が放射能汚染というものを希釈・拡散させる方向に踏み切った。
広域の処理に踏み切ったという事で、この後手後手の政府の対応に対しまして、
不安とか不満とか、或いは疑問とか批判の声が数多く寄せられているわけでございます。
それが本市にも寄せられ、100件以上になっている事は、
先ほどの島田先生の言葉にもございました。
実際、この陳情書を見ますと、国際的な基準だとか、或いは予防原則には則っていない、
というふうな事をお感じになって頂けるかと思います。

以上、確認をさせて頂きましたけれども、この間色々質問を各委員からされて参りましたし、
私たちも12月以来、何度も何度も瓦礫処理の問題に関しましては、各委員から、多方面から
色んな、本当に角度から質問が行われて、もはや新しい事はないかと思っておりましたら、
今回、朝日新聞の5月9日の報道で、夢洲で処分というふうな事が突然出まして、
恐らく委員各位も驚かれたと思います。
この事については、島田委員のほうからお尋ねがございましたので、
お答えは結構ですけれども、こういったゼオライトの加工性の性質とか、
或いはセシウムがどれだけ吸着して、安定した状態になるのかというふうな事も
先ほどお尋ねがございましたので、私のほうからは角度を変えて、
ゼオライトそのものが、今度は原発由来の放射性物質を含んだ瓦礫となるのではないか
というふうに心配をしています。その事を申し上げておきますし、
それからこの事は先ほどの質疑でもございました環境省に任せるのではなくて、
本市におきましても、ただし実験室でしっかり実験をする事が大切だと申しておきたいと思います。

さらに同じ5月9日の報道では、府の49億円の予算、24年度予算で付いております。
この49億円予算の委託を受けて云々という記事がございます。
これについても、私たちももう驚天動地だったんですけれども、
この事についての質問をするというよりは、この後の質問をしたいと思います。
この個別評価以降のスケジュールは、どうなるのか教えて下さい。

村上:今後、環境省により個別評価が示され、安全性が確認されれば、
大阪府の検討会議において、専門家の意見を聞き、処理方法について取り纏める事としております。
その後、災害廃棄物の受入処理に必要な経費を予算計上し、議会において審議頂く事となります。
議会で承認が得られれば、試験焼却安全を確認した後、本格受入を行っていきます。
これらの経過等につきましては、市民の皆さまに対して適宜広く情報を開示すると共に、
安全性等を丁寧に説明する事により、その不安を払拭するなど説明責任をしっかりと果たして参ります。

北野:検討して、予算計上をして、審議でしっかり審議をして、その上で試験焼却という
手続きまで踏んで、本格受入という事で宜しゅうございますね。
さらっとお答えになったわけなんですけれども、試験焼却についてのプロセスですけれども、
女川町とか島田市、それから北九州市等で試験焼却というものが実際に行われました。
実際に、災害瓦礫を焼却するっていう事は、どういう事を意味するのかというと、
我々生活者にとってみれば、いわば生体実験に遭うと。
言葉は悪い、表現が悪いかもしれませんけれども、生体実験に遭うわけでございます。
議会で審議するというプロセスがあるものの、それを確認出来ましたけれども、
この試験焼却という事に関しましては、大変違和感を禁じ得ないと申し上げておきたいと思います。
それから最初に申し上げた通り、やはり市民が正しく恐れる事が出来るというふうな事が
出来るように、しっかりと説明して頂き、また情報開示もきちんと行って頂きたいと思います。

ところで陳情244号にありますけれども、災害廃棄物にはたくさん色んな物が混ざっておりまして、
どういうところに由来するかと言いますと、当然化学工場ですとか、或いは医療施設、
そして車両だとか船舶、或いは家屋も勿論あります。
そういった物がもう色々混ざり合っている。そういう事によりまして、もしかしたらですけれども、
六価クロム、ヒ素、アスベスト、PCB、水銀、そういった有害な物質が含まれていると
いうふうに思いますけれども、大阪市にそういった災害廃棄物が混入するというふうな
可能性はないんでしょうか?

村上:大阪府が策定した大阪府域における東日本大震災の災害廃棄物処理に関する指針によると、
木屑、紙屑、繊維屑、廃プラスチック等の可燃性の物としております。
被災地の災害廃棄物は、選別、破砕、施設において表面の汚泥、土砂類と
不燃物を可能な限り取り除き、その後手作業により木屑等に選別されます。
尚、大阪府域で受け入れる災害廃棄物については、津波によって発生した汚泥、
土砂類や廃石綿、PCB廃棄物、感染性廃棄物などの特別管理廃棄物、及び石綿含有廃棄物に
該当する物は受け入れの対象としない事となっております。

北野:受け入れの対象にはなっていないという事なんですけれども、
ではその可燃物に含まれる特別な管理を必要とする有害物質が含まれているかどうか、
そういうのをどうやって見分けるんでしょうか

村上:被災現場で発生した災害廃棄物を一時的に集積した一次仮置き場では、
重機や手選別により粗選別が行われ、柱材、角材、可燃系廃棄物、不燃系廃棄物、コンクリート殻、
金属屑、畳、及びその他に分類されています。
二次仮置き場では、粗選別された廃棄物の内、柱材、角材、不燃系混合物及び可燃系混合物について、
重機、自走式スクリーン、自走式破砕機、磁力選別機等を用いて、
災害廃棄物の選別や破砕を行うと共に、手選別を行っています。
また可燃系の廃棄物の場合は、ふるいに掛けられ、およそ長さ50~150㎜以下、
太さ50㎜以下まで破砕され選別されています
現地においては、選別工程において、アスベストの含有が疑われる廃棄物を
専門教育を受けたサーベイヤーが監視する事により、アスベスト等の有害物質対策
徹底しております。
アスベストを発見した場合は、散水により湿潤化した後、現物のまま取り除き、プラスチックの袋や
フレコンパックで二重梱包し、他の廃棄物と混合する事がないように区分して保管しています。
また、破砕機周辺には、測定装置により、アスベストの常時監修も行っております。

尚、六価クロムやヒ素などの重金属類については、目視で見分ける事は困難でございますが、
焼却施設はバグフィルターや湿式排ガス洗浄装置など高度な機能を有する排ガス装置を
備えている事から、安全に焼却処理する事が可能であります。
また、焼却工場から排出される六価クロムやヒ素などの重金属類については、
定期的に排ガス及び排水中の濃度を測定・監視しております。

北野:今仰った六価クロムとヒ素の事なんですけれども、こういった重金属類、
東北地方は大変、白蟻の被害が多くて、古くから木材、いわゆる建物の建具などに含まれている、
いわゆる木材のCCA加工と言われているそうなんですけれども、
こういったもので、きちんとヒ素が含まれていますよ、六価クロムが入ってますよという事を
表示するきちんとした決まりがあるそうでございます。
ここに資料があるんですけれども、こういった木材には表示が刻印されている。
それとか、穴を開けてしっかり傷を付けて、木材そのものがCCA加工してるかどうかというのを
見分けられるようにしているという事なんですけれども、こういった物が解体の時に、
きちんとした決まりがあって、その決まりの下に解体されるという事なんですけれども、
今回の災害瓦礫の場合は、雑多にそれがもう訳が分からなくなった状態で混ざっていますので、
どの木材がCCA加工処理された木材か否かという事が分からない状態でございます。
そういった大変有毒な物質、有害な物質の事なんですけれど、先ほどの見解では
局長さんも受け入れの対象としていない、当然の事でございます。

そこで市長にお伺い致します。
こういった有害物質について議論させて貰ってるんですけれども、
この災害廃棄物の受け入れについて、もし災害廃棄物の中に、放射性物質はちょっと置きまして、
ヒ素とか六価クロム、それから水銀、PCB、アスベスト、そういった有害物質を含む瓦礫だとすれば、
受け入れますか?お答え下さい。

橋下:もうそのような問題は、大阪市内での廃棄物と同様の話ですから、
ですから、きちんと選別して、受け入れられない物は受け入れられない
出来ないものは出来ないっていう事になると思います。

北野:当然、基準を上回る物が検出されたならば、事業責任という事で
当然市長の責任になるわけですから、受け入れられないというお答え、当然でございます。
さて、今、市長にお答え頂きましたけれども、これまで私たちは瓦礫の広域処理という事の議論を
かなり多岐に渡ってやって参りました。
しかし、瓦礫の広域処理以外にも色んな形での被災地支援が出来るんではないかと考えております。
私は前々回、質問して答弁頂きました、被災者の市営住宅の受け入れ促進。
これも一つの被災者支援であると思います。
今回、大阪市が出来る事、被災者に対して出来る支援の一つとして、
陳情235号におきまして、被災した子供達をリフレッシュするサマーキャンプ
そういうものを考えた方が居られます。
─資料配付
この陳情者が考えられたサマーキャンプという名前なんですけれども、
ちょっとイメージしにくいかと思うんですが、サテライト疎開とか、
他自治体では、そういうふうに呼ばれていて、既になさっている民間の方、自治体もございます。
ちょっと読んで頂きたいんですけれども、
関西は当然、放射線の汚染度は低いと言われておりまして、
そういった関西の地場の安心・安全な水と空気と食事、そして遊び場を提供するという事で、
考えられたようでございます。
そして、夏休みが非常に大きなチャンスであるという事。
それは新陳代謝を促したりとか、実際に放射性物質が体内から出て行くという知見については、
確定的な事は言えないんですけれども、
いわゆる放射性物質に、もしかしたら侵されているかもしれないといった恐怖だとか不安だとか、
そういったものが心身に与えるストレスというものを軽減、
要するにリフレッシュして貰おうという意味合いが、非常に濃いと思います。
そればかりではなくて、ボランティアをするきっかけにして貰いたい。
これは市大の被災者支援のチームのお話を聞きに行った事がございます。
大阪市立大学で、大学生の皆さんが被災地に行かれた時のお話を聞きました。
そういった事で、大阪市内にはたくさんの若い人たちが、自分たちの学校の休みの時を利用して、
ボランティアをしたいけれども、東北までは行けないという方々が
被災者の方々が来られたらボランティアをしようというきっかけになる。
或いは大人の方でも、もしこういう事がきっかけで、住民活動に興味を持って貰う、
という事でボランティアのきっかけになる。
或いは大阪を観光都市としてイメージアップと言いますか、色んな大阪の施設を使って、
大阪を満喫して貰う事によって、それはもう橋下市長は非常に発信力が強いですから、
そういった意味におきましても、宣伝効果も非常にあるんじゃないかという事で、
サマーキャンプを多いに福祉的にも利用して欲しいという事が願意だと思います。
しかしながら、なかなかこういった事は、難しいんじゃないかなと思われるのは、
今日は教育委員会さんにも来て貰っておりますけれども、以前、釜石市の中学の生徒さん、
釜石東中学の方々を修学旅行という事で、大阪に来て頂きましたよね。
その時に、我が会派からも質問させて貰いましたけれども、その時の資金スキームについて
どんな方法を取られたのかお伺い致します。

教育委員会事務局指導部中学校教育担当課長 黒田:
教育委員会では、当時大阪市の対向支援先である釜石市教育委員会へ継続支援を行っておりまして、
地震、津波による被害が甚大であった釜石東中学校が修学旅行の実施を断念し、
生徒が大変落胆しているとお聞きしましたので、中学3年生を修学旅行として大阪市に招待致しました。
資金につきましては、職員を始め企業に賛同頂けますよう学校関係者、民間企業などに、
広くご協力を呼びかけましたところ、約1000万円の支援金が集まりました。
このほか、修学旅行の訪問先にご招待頂くなどの協力も得まして、
釜石東中学校の修学旅行の経費を全額、捻出する事が出来たところでございます。

北野:これは私、ちょっと勉強不足で関西広域連合を通じて、
国のほうからしっかりとお金を貰ったのかなと思ったんですけれども、
義援金で成り立っているという事で、職員を始めという事ですので、大阪市の職員も頑張って、
寄付をしたのかなという事でございます。
あんまり過ぎると、給料が高いからだと言われかねませんので、あまり言いませんけれども、
PTAの方とか、民間企業の方にも広く協力を呼びかけたという事で、大変良い話だと思います。
福祉局の方もいらっしゃいますんで、そういった子供達をサマーキャンプに受け入れるにあたって、
障害者の方々が、もし来られるとしても重度障害者の方はなかなかそういった条件に
合わないかと思いますけれども、本市にはそういった施設がございますよね?

福祉局障害施策部障害福祉課長 中島:
重度の障害のある子供さんを受け入れる施設と致しましては、
舞洲障害者スポーツセンターの宿泊施設がございます。
この施設につきましては、27室ございまして、定員が81名となっております。
施設の設備につきましては、介護用の特殊浴槽、また室内にはストレッチャーのまま移動出来る
介護リフトなどの設備を設けております。
これによりまして、障害のある子供さん、またそのご家族の方々、また介護の方々が安心して
ご利用頂けるものとなっております。

北野:今仰ったアミティ舞洲でございますけれども、今回のいわゆる市政改革、PT素案によりまして、
廃止対象とまではいきませんけれども、しっかりと収支を合わせていきなさいよというふうな
努力が課せられているところでございますので、多いにこういう機会を利用して
PRもして頂きたいと思っております。
ここで要望したいと思います。ある首長さんのご意見なんですけれども、
大変心に残ってる事がございます。

もし私の判断が誤りであって、
瓦礫を受入れても安全だったと分かっても私が批判されるだけだ。
しかし、私の判断が正しく、瓦礫焼却埋立をしない事で、
将来子孫の健康被害が防げればそれで良い。
その時、私はこの世には居ない。
その時に対する責任を取りたいというふうな事を仰ったといいます。
これは、予防原則と言われているところでございますけれども、
今回出されましたこのようなサマーキャンプという企画でありますけれども、
多額な輸送費を掛けて、災害廃棄物、いわゆる瓦礫を引き受け入れるよりも、
人を受け入れるという形で、是非被災地支援をして頂きたいと、市長に申し上げておきたいと思います。
これは要望に留めますんで、宜しくお願い致します。


小林 道弘(OSAKAみらい 西成区):
私のほうも本日、陳情のほう出ております災害廃棄物、
いわゆる瓦礫についての質疑をさせて頂きたいと思います。
数字等については、各委員のほうから細かくございましたので、
私のほうは、やっぱりこの間ずっと、この質疑の中では現地への支援、
やっぱりそれが一番大事やろうと思っております。
現地での具体的な対応策とか、そういうふうな観点を一番新しい現地の状況に応じて
本市がどうすべきかという点について、質疑をさせて頂きたいと思います。
そこでまず最初なんですけれども、岩手県、そして宮城県が本市との広域での
対象県となっていると聞いておりますが、ここでは仮設焼却炉が設置されております。
まず最初に、仮設焼却炉の設置状況と、そして日々の処理状況について
岩手、宮城両県の状況についてお伺いしたいと思います。

村上:
日々の処理状況ですが、環境省が発表している災害廃棄物処理の進捗情報によりますと
平成24年5月7日現在で、岩手県の処理・処分状況は11.7%宮城県12.9%となっております。
環境省によりますと、5月16日現在岩手県では2基の仮設焼却炉が稼働しており、
処理能力は日量195トンとなっております。
宮城県では7基の仮設焼却炉が稼働し、日量890トンとなっております。
今後、既に稼働している7基を含めまして合計29基の仮設焼却炉が順次稼働予定となっており、
全て稼働しますと、日量4495トンになると聞いております。
以上の事から、岩手、宮城両県で、合計31基の焼却炉が今後稼働する予定でございます。

小林:今の説明では、ちょっと分かりにくいんですね。
大体一日にどれくらいの量かというのが、どうしてもちょっとイメージが湧きにくいんですけれど
とにかく今の段階で、およそ29基ぐらいの仮設の処理の施設が稼働すると。
非常に努力されて現地では刻々と変わっております。
ちょうど先週なんですけども、岩手県行かして頂きました。
岩手県の釜石、それから先ほど島田委員からご紹介頂いた大槌町、宮古市、全部行って来て
勉強させて頂いたんです。
そしたら、やっぱり釜石のほうなんかでも、10分、15分おきぐらいにトラックがひっきりなしに来て、
そして放射線量を調べるような所を通って、こちらのほうで放射線量を超えてるか、
超えてないかという所があって、そこでしっかりチェックをしながら、
今日も安全性の問題がなっておりますので、そういう状況の中で、やっぱり多くの幾つかの都市を
回って来たんですけれども、もう第二次の仮置き場のほうに行ってて、
一番被災を遭った所では、やっぱり瓦礫と言われるのは非常に少ない状況やったんです。
特に、大槌町なんかでは、先ほど島田委員がご紹介あった鎮魂の森ですか、行ってきたんですよ。
森言うから森かなと思たら違って、横から切ったら台形で、高さが6~7メートルぐらいで
いわゆる大槌町にあった万里の長城と言われる堤防なんですけどね。
それと同じようなんを森にした。つまり、そこの中に被災された瓦礫なんかを入れ込んで、
周りを全部、今、木を植えてましたわ。その木が大きくなってきた時に
6~7メートルぐらいの台形の形の高さ、プラス木になって、いわゆる防潮林になるという事を
もの凄い今、努力して早くやられてましたよ。
ですから僕が行った時には、おおかた70~80メートルぐらい、100メートル近くそれがきて、
これからまだ数キロそれが伸びるんですという形で、現地ではなってるんですよ。
ですから今日の本来の議論も、そういうふうな現地の最新の情報、状況の元に
やっぱり私たちも議論していかなければ、
数億円使って環境省がこういうふうなパンフレットで広域を広域をて言ったり、新聞広告で大きくね、
いかにも広域が全て日本国民の義務じゃないですけれどもすべき事みたいなね。
確かに大事な事やと思います、私も。なんでか言うたら、向こうの方に行った時に、
職員の皆さんがやっぱり、岩手県庁のほうの説明では、広域をやっぱりして頂きたいという話も
受けました。現場に足を運んだ時に、放射線量に対してこんだけ厳しくチェックしてるのを見た時に
私もほんとに悩むんですよ。どういうふうにして、大阪で受け入れの話とか、
若しくはこの放射能の問題を考えていったらいいんかなというぐらい悩むんですけどね、
現地のほうもやっぱり、さっきの話のように仮設の焼却炉で大分進んでますよ。
ただ、違った支援が今必要ではないかなと思うわけなんです。
そこで次の質問なんですけども、安全性の問題、さっき玉井局長のほうから
少し頂きましたけども、もう少し深く教えて頂けませんか。
本市として、独自に放射線の濃度、1月にも私質疑させて貰ったんですけども、
この事について、どういうふうに大阪市で考えておられるのか。

村上:本市におきましては、国のガイドラインや大阪府の指針等に基づき、
本市における処理指針の処理施設の状況等を十分に勘案し、より厳格に放射能濃度等の測定箇所や
頻度等を設定した上で、作業環境・管理を徹底するよう本市独自の指針を
4月20日に策定し、本市ホームページにおいて公表しております。
具体的には、測定箇所は放射性セシウムは濃縮する恐れのある飛灰の処理系統に加え、
排ガス、排水処理設備など処理フロー全般を網羅しております。
また測定頻度につきましても飛灰と主灰を月1回から週1回に増やすなど、
安全性の確認に万全を期す事としております。
また本格受入になった場合にも試験焼却時のデータを元に、より安全性に配慮し、
的確に状況を把握して参ります。

小林:安全性については、若しくはそういう事についてホームページのほうで
市民の皆さんに情報提供をというお答えなんですけど、一つだけ要望なんです。
先ほどの加藤委員のほうからもありましたようにね、
大阪市はなんか言うたら情報公開、パブリットコメンントでもそうやねんけども
なんかインターネットとかそういうのん中心に情報公開されてますけども、
特にこういうふうな安全性の問題は、ホームページだけじゃなしに、
または市政だよりや府民だよりとか、そういうペーパーだけじゃなしに、
やっぱりしっかりと足を運んで頂いて、高齢者やったら高齢者の施設、
障害を持ってる障害者の施設、また子供達の施設、
そういうところにも本当に分かりやすい情報で発信して下さい
やっぱり今回の瓦礫の問題なんかにしても、一番怖いのは知らないという事
一番怖いと思うんですよ。その時に正しい情報をより的確に、そして多くの方に伝えるという
ツールをしっかりと持って頂きたい。
いかにもホームページだけで発表しましたという免罪符みたいな事でやってます、
いうような事だけはやめて頂きたい、これは一つ要望として言っておきます。

今日の質疑の中で、瓦礫の受け入れの処分量とか、その中身についてはまだ検討中やと
いうような答えが先の委員の方であったんでけども、
ただ現地から、もしも本市が受け入れるとすれば、運搬せんとあかんと思うんですね。
その運搬内容について、どのように考えておられますか?

村上:大阪府の指針によりますと、災害廃棄物は被災県において、選別、破砕処理した後
木くず、紙くずなど組成ごとの放射性物質濃度を測定し、受け入れの目安値100Bq/kg以下
確保した物を災害廃棄物の飛散、流出、または悪臭の防止を徹底するため、
密閉式のコンテナに積み込んで輸送の効率を図るため、原則として船舶による海上輸送により
大阪府域に運搬する事としています。

小林:ここで一つ疑問に思ったのが、先ほど言ったように現地で勉強さして貰った時に
現地で沢山あるとするでしょ。これをコンテナに入れるんですね。
このコンテナに密閉して、トラックに乗せて、船ていうふうに聞いたんですけども、
問題は、このコンテナが満杯積まれへんのですね、瓦礫を。なんでか言うたら、
コンテナを積むトラックは積載基準があるわけですから、
そのコンテナに極端に言えば6割も詰めないんですいう話です。
そしたらね、6割も積めなくて、そのコンテナが一体どれくらいあって、
どれくらいの量を一体何年掛けて、広域に持ってきて処理するんかという計算がなければね。
環境省のほう、国のほうでは2年か3年以内に早よせえて言うてる年数が変わってくるでしょ。
つまり、総量がどれくらいあって、これに対して運搬がどれくらい出来て、
それがどれくらいの年数日数掛かって出来るんかていう基準とかがなければ
受入以前の問題で目処が立たないでしょ。
今の段階で大阪府・市のほうでもまだそれぐらいの量が分からないという今日の答弁やったです。
是非こいう問題点があるという事をまず一つ認識して頂きたいというふうに思います。

そして次に資料の配付をお願いします。
前回の時に話させて貰ったように、結局広域処理をして潤うのはどこやねんっていう話を
さして貰ったと思うんですね。現地がほんまはしっかり潤って欲しいのに、
実際それによってどっか違うとこが潤うんちゃうかていう話をさして貰ったと思うんですけど
このフローについて説明をお願いします。

村上:大阪市が災害廃棄物を受入た場合の流れを説明させて頂きます。
大阪府の指針によりますと、大阪市が受け入れる災害廃棄物は、
東日本大震災の際のカウンターパートである岩手県の物となっております。
大阪市の災害廃棄物の処理に要した費用は、大阪市と大阪府の委託契約に基づき、
大阪府に処理、委託費用等を請求致します。
大阪府は、大阪市から請求を受けた処理、委託費用等々、
海上輸送費等を合わせて、大阪府と岩手県の委託契約に基づき、
岩手県に処理、委託費用等々、海上輸送費用等を請求致します。
岩手県は、事務委託を受けた被災市町村に対して
大阪府から請求を受けた処理、委託費用等や海上輸送費等を請求致します。
被災市町村は、処理に要した費用について
国に補助金の交付申請を行い、補助金の交付を受けます。

小林:もう少し分かりやすくほんとは説明して頂ければいいと思うんですけれども、
ちょうど皆さん見て頂きましたら、このフローで一番右下、府内C市てありますね、
これが例えば大阪市。具体的に、例えば一番右下のところで大阪市が1億円掛かって、
瓦礫に関する処理経費だとすれば、大阪府に請求して、その上の大阪府のほうから
今度左側の岩手県のほうに、また請求にいき、今度岩手県のほうは県内のA市、
これが被災地ですね。ここのほうにいくという事なんです。
この被災地は環境省、国のほうからお金が回ってくるという、この流れなんですけれども、
基本的には、掛かった分のお金については、国のほうから出るんですが、
問題は大阪市のほうでも、例えば処理するための工事費とか運搬業者に支払いというのは
そこにお金が落ちるわけなんです
という事は、色々回り回って大阪市のほうでも、瓦礫処理に関しての事業に関わって
幾ばくかのお金が入ってくるという形なんですね。
ですから、これが今巷では、ここに利権が生じてるん違うかとか、
さまざまな憶測が飛んで来てるんで、広域になるとこういうふうな問題点も
先ほどの運搬と同じように二つ目にあるという事だけ、まず認識をして頂きたい。
そして最後になるんですけども、前回、市長に現地への支援をいうふうな質問をさせて貰ったら
市長のほうは、湾岸戦争と九条の話を出されましたんで、
局長、あの時に僕は受けじゃ駄目でしょうと、大阪市のほうから積極的に向こうに
アプローチすべきじゃないですかという提案をさしてもらいました。
後の現状、どないなってます?

環境局長 玉井 得雄:
確かにこの間、いわゆる被災地の支援についてはさまざまな形があろうかと思います。
広域処理だけに頼るという事だけでもなしに、また現地の支援という事だけでもなしに、
さまざまなバリエーションというか、そういった事の観点も必要かなと私自身は思ってます。
従いまして、いわゆる危機管理室を中心として、私どもの局も含めて
オール大阪で考え、またこうした支援と言いますのは、いわゆる広域行政という観点から、
大阪府とも十分連携して、さまざまな方策というふうな事を考えるべきかなと思っております。
この間、環境局では、例えば現地支援として石巻へ、いわゆるゴミの撤去を行うための
処理でありますとか、また土壌汚染対策とか、災害廃棄物の処理処分の方向を定めるための
専門職員を送ったり、あるいは技術的な協力という事も行って参りました。
委員のほうから経済的に潤うというお話ございましたけれども、
確かに被災現地のほうにおきましては、私も岩手県を訪れました時に
本当に現地の方の多くの雇用の下に、さまざまな業務がなされてるという事も見て参りました。
ただ一方で、私自身も思ってますのは、そうした事も当然大事だと思うんですけれども
一方で復旧・復興をやっぱり早くするという時間的な問題も含めて
広域処理は、現地から真に必要とされるという事を元に最大限協力していくというふうなものでも
あろうかと思ってますので、当然、この間ご指摘を頂いてる安全の問題とか
さまざまな観点については、十分注意をしながらやはり具体的な検討も進めたいと思っております。
現地への支援という事については、危機管理とも十分議論もして参りたいと思っております。

小林:今お答え頂いたんですけど、大阪府が出してる資料『大阪府施策企画部危機管理室』
この中にデータがあるんです。岩手日報社が向こうの市町村にアンケートしたんです。
陸前高田市から大船渡や釜石や12の市町村にアンケートした中身の一つに
今、優先度の高い施策は何ですか?三つ選んで下さいてあるんです。
その三つは、一番は瓦礫の処理という項目もあるんですけども、
瓦礫の処理という項目を選んだんは、3分の1の市町村しかないんです。
それ以上殆どは全て公営住宅の整備、地元雇用の拡大というのを一番、二番に選んでるんです。
瓦礫を広域で受けてくれという声が現地では少ないというのが一つ。
あともう一つだけ、国や県に求める支援策は何ですか?二つ選んで下さいて書いたら
一番は圧倒的に、12の内の9~10が職員の派遣
そしてもう一つは防潮堤などの整備というのが、アンケートの結果が出てるんです。
是非これから議論を進めていく時に、今の一番新しい現場の実態状況
ニーズは何かという事を踏まえて、しっかりと議論をお願いしたいと思います。

※小林議員より頂いた資料です↓









北山 良三(共産 西淀川区):
東北地方の瓦礫の受入について、質疑をしたいと思います。
市長は、2月のこの委員会の中で、このように仰っております。
日本は、本当に情けない国になった」と、この問題を通じて、
「東北地方の瓦礫の受入を拒んでいる方々は、もう情けない国民である」というふうに、
いわば仰ったわけであります。そして、「嫌な事は避ける」と、
「こういう日本人の思想が背景にあって、それでは駄目だ」と
少々の犠牲を払ってでも、これはやるべきだ」という立場を述べられたと思うんです。

私は特に、安全・安心の問題で、まずやりたいんですが、前回の質疑で、
安心についてのご議論があって、私もうちょっと深くご議論をして貰いたいなと思ってたんですが、
市長は「安心と言ったって、何を基準に安心、安心て言うんですか」こういうお話もありました。
私は、安全の確保と共に、安心をきちっと確保するというのも市長の責務だと。
安心を確保するとはどういう事か、不安を取り除くという事じゃないですか。
私に言わしたら、それが基準ですよ。不安を取り除くという事です。
今一番この問題で、不安を感じておられるのは、小さな子供さんをお持ちのお父さん、お母さんなんです。
つまり、大人とちっちゃい子供とでは、随分影響の受け方も違いますから
そこで市長にお尋ねしますが、0歳や1歳や2歳という、こういう乳幼児の子供さんに対する
この問題の影響と、そしてお父さん、お母さん方が不安を持っている事に対して、
市長は、どういうご説明と不安を取り除く努力をしようとなさるのか、この点お答え頂きたい。

橋下:今、低放射線の被曝について、科学的な見解というものが非常に錯そうしているような状況で、
明確な確定的な知見というものが出ていないような状況、
特に100mSv以下ですか、その分について閾値があるのかどうなのかというところも
今、錯そうしているような状況ですが、ただ、今の議論の状況を踏まえれば、
やはり、それは低放射線とは言えども、しっかりと防御をやるという事はやっていかなきゃいけないと
思っていますし、また明確な科学的な知見、そのような確立していないかも分かりませんけども、
特に、小さい子供に対しては、より防御をしなければいけないという、そういう思いはあります。
あとは、科学的な基準というものについては、今の専門家会議が出してる基準、
それから大阪府の専門家会議で出した基準、こういうものによっていきますけれども、
これは安全の基準である。じゃあどういう形で安心を与えるかという事なんですが、
これはもう環境局長が現地に行って、ガイガーカウンターか、あれで計ってきてますし、
どこの市か町かちょっと忘れてしまいましたけども、処分地とか焼却場のところに
常に計測計か何かを置いて、その数字をしっかりと出していく。
場合によっては、その数字を毎日でもリアルタイムにでも大阪市のホームページにも出しても
結構ですよ。だからそういう数値をしっかり出していって、今どういう状況なのか
それは対比しなければいけませんから、僕は松井知事に聞きましたら現地の数字と知事室の数値、
知事室のほうが高かったらしい  ←恥ずかしい発言
ですよ、放射線のその数字は。   
そういう状況もあるわけです。だから、ちゃんと数字をきちんとリアルタイムに出して、
それから対比、普通に生活してる大阪市役所の前のところでも何でもいいです、市長室でもいいですよ。
そこの数字としっかり対比して、どういう状況なのかって事を
常に数字を見せていくって事で、安心というものを得ていきたいと思っています。

北山:知見として確定したものがないという点では、私もそう思います。
これは私も色々本も読んでみたり、また陳情者の方からも色んな資料が付いてます。
この陳情の中にもね。私も色んな独自に調べてみましたけれども、
確かに見解は分かれるところでもあると思います。
ただ、しかし市長が仰ってる「私が音頭取って陣頭式を取ってやった」という、
この大阪府の指針、今年の1月に解説書が出ております。
ここにも出てきますけれども、こう書いてありますね。
少量の放射線であったとしても、長期的に一定量の放射線を受ける事で造血器官などの
細胞の中のDNAなどの遺伝物質が損傷し、修復能力が追いつかず、
癌や白血病などになることもあります』と
これらの病気が発症するかどうかや、発症時期は人によって差がありますが、
こうした放射線の影響は、大人よりも細胞分裂が活発な乳幼児、子供、妊産婦、胎児のほうが
受けやすいと言われています
この点では、一致してますよ、こうなってます。
大人に比べれば、ちっちゃな子供達のほうが受ける影響が大きい。
こういうふうになっているわけですから。
ただそれは、その対象物のデーターが、例えば受入物質が100Bq/kgを超えていないかどうか。
或いは焼却灰が2000Bq/kgを超えていないかどうか、こういう事の、いわば開示をすると言う事で
あると思うんですが、それは当然の事として、
私が申し上げたのは、その事でちっちゃい子供達に、或いはそのお父さん、お母さんに、
どういう安心を与えるような取り組みをするのかという事を申し上げてるんですよ。
それで、前回市長は0.01という言葉を散々仰ってるんですけども、
仰ってたように自然被曝の場合は、日本は1.48、世界では2.4、おおよそその差が1mSvいう事もあって、
また、IAEAの基準でも年間自然被曝、若しくは医療被曝を除けば、その許容値として、
1mSvという数値は出てます。これ、でも、こう書いてますね。
府民の健康に影響がないとは』という項目を立てていましてね、
そして放射線については、ICRP、国際放射線防護委員会ですか、ここが1mSv出しているので、
この線量限度を十分に下回るよう監視を行う事で、府民の健康の影響について確認を行います、
という事なんです。つまり1mSvっていうのが基準になってます
ここにそういうふうに書いてあるわけですけれど、それを踏まえて改めてもういっぺんお聞きしますが、
具体的に、そういう小さい子供さん達に、これ小さい子供の場合は1mSvじゃ駄目なんですよ。
こんなのは、これどういうふうに考えて、どういう手立てを打とうと考えますか。

橋下:先生、僕の答弁しっかり聞いて下さいよ。
その基準を示した上で、現地にちゃんとこのセンサーを付けて、数字をずっとリアルタイムで
開示していきますっていうふうに言ったんです。
それは埋立処分地でもいいし、焼却場のところでもいいですよ。そのところの数字ですよ、
1mSvじゃなくて、埋立地、土を覆い被せれば0.01になるっていうような科学的な知見もありますよ。
0.01どころか、0.00…もっと、コンマ、もっと単位というか、僕も忘れちゃったんで、
もっと小さい数字になりますよ。
だからそういうのを出して、僕の市長室でもいいし、大阪市役所の前でもいいし、
そこの地域の数値も出して、比較したらいいじゃないですか
どの基準が絶対的に安全なのかっていう、そういうような絶対基準というものを示せないんであれば、
我々が暮らしているところの数値と比較したらいいんですよ。
市役所の中の数値でもいいじゃないですか。市役所の前の数値でもいいじゃないですか。
そこと比較すれば、幾ら危険であろうが何であろうが、我々日常生活で受けてる数値と同じか、
それ以下なんだったら、それはもう受けたってしょうがないじゃないですか、それ。
だって普通に暮らしてたって、その量は受けるんだから、それが幾ら健康に影響があるとか、
害があるって言ったって、普通に僕らがこうやって生活して、こうやってる状態でも
ここで受けてるんですから、その数字と舞洲の焼却場と、夢洲の処分地か、今フェニックスでも
話が進んでますけど、その埋立地の数字がどうなのかって事を比較をするんです。比較を。
そうじゃなくて、一方だけの数字を見たらね、悪い悪い悪い悪い、害悪だ、害悪だって言いますけど、
これ比較したらいいじゃないですか、日常生活のこの数字と。
そういう形で安心感を得ていきたいと思ってます

北山:ほんとにね、申し訳ないけれども、まぁただ夢洲の…

橋下:そこ、答えて下さいよ(ヤジ) ←ここから、議長を通さず北山委員の質疑中に橋下のヤジが入る

北山:何を言ってるんですか、私が聞いてるんですよ。

橋下:答えて下さいよ(ヤジ)

北山:夢洲のデータだけが問題ではないんですよ。

橋下:ここと比較したらいいじゃないですか(ヤジ)

北山:当然、焼却された灰はトラックによって輸送されます。
また、バグフィルターが付けられてるという事で、
先ほどの議論では、99.99%という数字も出ておりますが、しかしこれは色々な状況によっては、
外に漏れる可能性だって、それはありますしね。

橋下:比較ですよ(ヤジ)  ←そもそも比較しても意味ない事を理解してない

北山:しかし、どっちにしても、私が言ってるのは小さい子供さん達の問題に対して、
そのお父さん、お母さんに、どういう安心を与えるかっていう事を申し上げてるんだけども。

橋下:〓聞き取れず〓一緒じゃないですか(ヤジ)

北山:改めて私は、その事に対して例えば、もっと若いお父さん、お母さん方と市長自らが
この件で直接、やはり意見をお聞きするという機会をこれ是非、実施する前ですよ、
前に、そういう機会を作って頂きたいと、これ要望しておきたいと思います。

(以下、大飯原発の再稼働については割愛しました)



※小林委員より『岩手県の復興・復旧状況と大阪府の支援』の資料を頂きましたので
添付しておきます。小林議員、有難うございました。


次回の民生保健委員会の質疑は7月18日(水)~20日(木)で、陳情書の〆切は7月4日(水)です。




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