2013-10-29

新潟県議会 平成25年9月定例会 連合委員会(第2次) 佐藤浩雄委員(無所属)の質疑


新潟県議会 平成25年9月定例会
小野峯生議員・高橋直揮議員(自民党)の質疑
小山芳元議員(社会民主県民連合)・竹島良子議員(共産党)の質疑
連合委員会(第2次) 長部 登 委員(社会民主県民連合)の質疑
に続いて、
連合委員会(第2次) 佐藤 浩雄 委員(無所属)の質疑
『柏崎刈羽原発の再稼働問題について』を文字にしました。(聞き間違い等ご指摘願います)
動画はこちらへ   後日アップされる予定の議事録は、会議録検索


佐藤 浩雄 委員:
では、質問させて頂きます。質問する前に、知事、私は県議会報告兼ねて、
市民のご意見を聞く為に、よく地域回るんですけれども、
今回は原発の再稼働を巡るこの東電と知事との安全協定を巡るやり取りですねぇ、
或いは、特に東電の社長とのやり取りや、規制委員会・田中委員長との会談の申し入れや
或いは、この規制基準のですねぇ、問題などがちょうどあの毎日マスコミに流れてる段階で
歩いてたもんですから、凄く多くの人から意見が出ました。
まぁ、とにかく全てがですね、「泉田知事が県民の命と健康を守る為に頑張ってる
子供の為に危ない原発は止めて欲しい
知事の活躍は素晴らしい」と。「頑張って欲しい
もうほんとにあのー、知事へのですね、信頼と激励の声ばっかりでした。
批判的な意見は全くなかっただけにですね、こんな事は私も初めての経験です。
ほんとにビックリしました。
まぁ、それだけに知事の原発に対する行動は、
県民から完全に信頼されてる事が確かめられましたんで。
また、そういう意見を是非、知事に伝えて欲しいっていうふうに、県民から言われました。
住民から。お伝えしておきます。
是非、頑張って頂きたいと思いますんで、宜しくお願いします。

私はあのー、松川議員と、のご指導により9月9日~18日までですね、九日間、
ウクライナのチェルノブイリ原発を調査、視察して参りました。
約二十年間に渡って、チェルノブイリ原発事故や避難民を支援してきたNPO団体、
チェルノブイリ救援チームと茨城大学名誉教授や医師などの
チェルノブイリの子供を救おう会』の皆さんの調査、視察に一緒に参加させて貰いました。
具体的は、避難民のナロージチ地区行政副長だとか、ナロージチ町の幼稚園、
ジトーミル州の中央病院、子供病院、ジトーミル州の消防局、ホステージ基金、
国立チェルノブイリ博物館などを訪問して、調査をして参りました。
キエフでは、チェルノブイリ原発事故で内部被曝をして死亡した人々を解剖し、
心臓などの臓器の放射性物質を計り、低線量被曝、内部被曝と放射線の病気の因果関係を
究明するばかりでなく、それを動物実験で立証して有名なバンダジェフスキー博士とも
お会いする事が出来ました。
最後は、チェルノブイリ原発事故を起こした4号機の近くまで行って、調査をして参りました。
チェルノブイリ原発事故は設計ミスによって、原発起動時の一番不安定な暴走する、
危険の多い時に発生したと説明を頂きましたし、
27年経過してるんで、少しは良くなってるのかなと思っていましたら
チェルノブイリ原発事故から、約500m離れてるモニュメントでバスを降りたんですが、
その途端に、15人が持っているガイガーカウンタは一斉に警報を鳴らし始めまして、
この逃げろ、逃げろという、危ないという警報が、ずーっと最後まで鳴ってました。
ガイガーカウンタ持ってるメンバーも見ましたら14μSvでした。
私が放射能対策から借りて持参したカウンタの数値は、8.53μSvでした。
これはまぁ、空中線量ですから、警報を鳴らしているカウンタはですね、
年間にしますと122.64、或いは私のは74.7228mSvですんで、これは大変な状態であり、
強い放射線であり、ここには住めないって事は、よーく分かりました。
また、ホットスポットもありました。
まぁ、ホステージ基金でですね、タービン室で働いてた人の話、技師から説明を頂きました。
27年経っても、爆破した4号機の核燃料混合物は危険で、コントロールは出来ていない
どのくらいあるのか、どんな形になってるのか、核燃料の量や形は分かっていないと。
ただ、センサーで圧力や温度を計って、そしてスプリンクラーで冷却してるのが現状だと、
いうこの説明を頂きました。
まさに27年後の福島原発の状態を示してるんだなあというふうに私は受け止めました。
まぁ、知事は柏崎刈羽の再稼働に関しては、福島事故の総括が前提であり、
再稼働の議論は、福島事故の総括が出来ない限りは入らないと、何度も答弁して貰いますが、
知事のご意見は、当然の事だと思います。
私は、27年経過したチェルノブイリ4号機の核燃料混合物は、取り出す事も出来ず、
コントロールも出来ていない事、またチェルノブイリ事故現場で、毎時9~14μSvの
強烈な放射能を体験しただけで、人間には、制御の出来ない放射性物質を燃料とする原発は、
止めるべきだなと確信をしました。
知事の原発に対するお考えをまずお伺いしたいと思います。

泉田 裕彦 知事:
原発とどう向き合うかという事を考える為にもですね、今回の福島原発事故、
これはどういうものだったのかと、やはり検証と総括が必要ではないかと思います。
人が管理出来なかったのか、それとも設備に欠陥があったのか、
それとも、避難との矛盾があったのか。
どういう事かっていいますと、3月11日の地震でした。
3時35分か7分、どちかなんでけども、夕方、津波で全電源喪失という事になったわけです。
これは午後5時の段階で、亡くなられた吉田所長は、既にですね、消防注水の検討指示を出しています。
5時の段階で、当日ですよ、3月11日、5時の段階で、東京電力の中では、メルトダウン、
燃料が露出するまで一時間、つまりメルトダウン開始まで数時間しかないという事は、
分かっていたわけです。
にも拘わらずですね、何故その時点で注水出来なかったのか
3月12日の午前1時過ぎの官房長官会見だったと思いますが、
政府が東京電力に対して、ベントするなっていう指示を出してると、
こうやって今皆さんに、お知らせをしたんで、ベントして良いよという事を
禁止を解除したっていう事を発表されています。
即ち、住民が避難出来ないと、そこを懸念したらですね、
事業者に対してベントするなという指示を政府が出した、その結果出来なかったのか、
一体どういう意思決定をしたのかっていう事を明らかにしないと、
性能基準だけ議論してもしょうがないんではないかと、いうふうに思っています。
ですから、福島原子力発電所の検証と総括が先という事をずっと申し上げています。
原子力発電については、これは人類史的に見ればですね、ウラン235、限定的です。
可採埋蔵量、数十年とも言われておりますので、過渡的なエネルギーというふうに考えております。

佐藤委員:
知事のお考えで、私もその事は同感です。
ただですね、事態が非常に深刻なチェルノブイリの実態、私見て来たもんですから、
そういう観点からもう少しお話しさせて下さい。
チェルノブイリ消防局ではですね、
事故後最初に出動した消防隊長からお話聞かせて貰いました。
放射線は、200~500mSvだったそうです。
鉛の防護服を着て、26名で行ったそうですが、行って消防活動に入った途端に6名が倒れて、
直ちに、その人たちをモスクワに運んだんだそうですが、全員死亡したそうです。
その後、300人動員をしたというんですが、
動員された300人が現在の60歳までに、88人死亡した。
そして、参加隊員全員が原発の影響による病気に掛かっている。
深刻なのは、その子供や孫までが、放射能による体が弱かったり、健康を害してる
という事をですね、生々しくご報告されました。
それで、チェルノブイリ原発事故にはですね、リクビダートルという、この動員された軍人や
或いは消防、医師、警察官、看護婦など居ますね。
大体60万~80万人といわれてるんですが、
その内、既に5万人以上死亡してるっていうお話も聞かされました。
このように、原発事故には膨大な命がですね、失われている事を教えられました。
このように、事故には膨大な命が失われている事は証明されています。

現在の福島原発事故でですね、安全神話は完全に崩壊したわけです。
知事も先ほどここで言われたように、25年に一回ずつ事故が起こり得るというご答弁してますし、
また、福島事故で起こった事に対して、対処出来ていない、この規制基準であるという事も
ご答弁で言ってるわけですから、事故は発生する事は避けられないという事でしょう。
だとすればですね、このまま原発をいつまでも存続すれば、
膨大な人命が失われる可能性がある事は、間違いありません。
こうした膨大な命が失われるような原発は、まず可能性がある限りは、
止めるべきではないかと思いますが、知事のお考えをお伺いします。

泉田知事:
先ほどと全く一緒の答弁になると思います。
まず、やらなければいけないのは、福島原発事故の検証、総括という事になります。
更にいうと、世界は原発持ってるんです。
この福島事故の教訓ていうのを世界に戻さなければ
他国でですね、事故が起きた事による地球規模の環境汚染と、
それからやはり人類の存続に影響を及ぼす、そのような事態になるリスクっていうものを
背負ってしまうという事だと思います。
因みにこのチェルノブイリ原発事故のあとですね、
旧ソ連の最高指導者は何を思ったかというと、この原発が1基事故を起こしただけで、
これだけ国家を疲弊させるコストが掛かり、そして大勢の命が失われ、大変な事であると。
もし、核戦争などをやったらですね、地球がおかしくなってしまうっていう危機感があったので、
ヨーロッパでの戦略核、削減交渉が始まるっていう事になったわけです。
現在、当時に比べてですね、戦略核3分の1ぐらいになってますかね、弾頭で。
これ大幅に減ったのは、チェルノブイリ原発事故の惨禍をですね、踏まえて、
米ソですね、両首脳が地球に対する責任を果たそうとしたという結果からですね、
今日の事態を迎えてるわけです。
現在のですね、置かれている状況というのは、単に止める、止めないという事だけではなくて、
次の世代の人類に対してですね、この福島原発事故を経験した我々が何を残すのか
いう事をやらなければいけないと、
あまり問題、矮小化すべきではないというふうに考えております。
大局的に見れば、先ほど申し上げた通り、原子力発電、核分裂型の物については、
燃料がウラン235です。
これ高速増殖炉を使ってですね、燃料の再生産を行わなければ、数十年の燃料っていう事ですから、
人類史的に見れば、過渡的なエネルギーであると考えております。

佐藤委員:
知事のお考えで、私も正しいと思うんです。
で、ウランの話、今出ましたんですが、ホステージ基金でですね、
タービン室で働いていた女性技師から説明頂きました。
この夫もチェルノブイリで働いてる技師だったんですが、その原発事故で亡くなってますね。
そしてまぁ、その後同じ働いてる人と再婚して、現在その夫はですね、タービン室の室長だそうです。
そこで働いてるそうです。
その人が言ったのは、先ほど言った通り、27年経っても4号炉の核燃料混合物は危険で、
コントロール出来てない。
どのくらいあるか、どんな形か、もう全然分からないと。
要するに、圧力、温度を監視してスプリンクラーで冷却してるだけだ。
今後、何年間掛かるのかも分からないというお話でした。
で、まさに27年後の福島の状況を示してるのかなというふうに、お話を聞きながら、
まして、今回の福島事故の処理には35年
或いは高濃度の核燃料廃棄物の管理には、100万年も掛かるという、
この数字が出てるわけですから、もう人類制御不可能な状態だと思うんですよね。
今、知事がお話にある核燃料のウラン資源もですね、調べてみましたら、
まぁ、547万t、全世界あるそうですけどもね、これは採掘可能は100年分あるそうですが、
しかし、この内235でしたか、使えるのはですね、0.7%しかないですよね。
これで何年持つかって事ですよ。
私もその学者じゃないから計算は出来ませんけれども、一説では20年だ、30年だと
言ってる人、居ますからね。
そんな時間しかないこの核燃料物質の為にですね、事故もはっきりと、ここの段階では起きると、
知事ももう言っておられるわけですから、そういう事の中で、これから100万年も掛かるような
事故を起こされたらですね、地球上の子孫にですね、膨大な不良債権というか、
この負債をですね、残して、極端にいえば地球を破壊しかねないわけですよ。
そういう深刻な事をですね、全然理解しないままですね、このまま漫然とね、
規制基準で運転を再開するの何だのって、議論するほうがおかしいんですよ。
その辺ですね、やっぱりしっかりと言っていかないと、私たちが言っていかないと、
大変な事になるんで、まずは、やっぱり原発を止める、廃止をしていくって事に立ってですね、
再生エネルギーをしっかりと、この構築をしていくって事が今、
私たちに課せられた人類的な課題なんじゃないんでしょうかね。
その点、知事はそういう事をやれる、そういう素晴らしい任務に立ってる人だと思うんですが、
どうですか、知事。

泉田知事:
新潟県におきましては、この再生可能エネルギーの取組、これをですね、全国の先頭を切って、
取り進めているところであります。
なかなかこう、報道で違った報道が為される事があるんですが、
メガソーラー発電所の第一号は、新潟県と昭和シェルでですね、作った発電所、
これが全国第一位でスタートをしました。
また、公共団体がですね、直接メガソーラー発電所を運営したのも新潟県という事です。

また同時にですね、バイナリー地熱発電所、これは松之山温泉で取組を進めてますが、
これもですね、全国初の取組という事で進めてるわけです。

更には、もう直ぐ見て頂ける状況になると思うんですが、今、粟島浦村でですね、
潮流発電、まさに対馬暖流が流れ来る、この海洋エネルギーで発電をしようという為のですね、
実験設備を設置をしているという状況であります。
これを経済的に合わせていかなければいけないという事ですが、
逆にですね、経済的に合わす事が出来れば、
新たな産業が産まれる可能性があるという部分があると思っています。
現実、東部工業産業団地におきまして、太陽パネルをですね、
これは設置をし、大規模な太陽光発電所を作ってるわけですが、
新規にですね、太陽光発電関連企業が進出をして頂いたという事もあります。
是非あの、循環可能型のですね、地域分散型でですね、
地球環境に負荷を掛けない形での地域社会を作っていく為にですね、
県としても全力を挙げて取り組んで参りたいと思います。

佐藤委員:
はい、知事、是非取り組んで期待しておりますんで、宜しくお願いします。
それと、チェルノブイリ行って、もう一つ深刻な事態に出くわしました。
ジトーミル州の中央病院では、チェルノブイリ事故後ですね、
住民の99%は経済的理由で、この放射性物質が付着してる食物
食べざるを得なかったちゅうんですね。
その結果白血病、肺癌、食道、胃癌、甲状腺癌がもう発生し、
子供は甲状腺癌が沢山出たと。
その結果ですね、大幅に人口が減ってしまい、町が維持出来るかどうかという事が
深刻な問題になってるって言うんです。
で、そこで、その後ですね、放射線で死亡した人の解剖をして、
各臓器の放射線量を計った、バンダジェフスキー博士に会って、お聞きしました。
セシウム137は、少量でも体内に入ると、他の物質の挙動に影響し、危険であると。
放射性セシウムが女性の体内に取り組まれると、女性の生殖器が破壊をされて、
不妊症になってしまう。
男性も生殖器官がやられ、6mSv以上では完全な不妊症になると。
その結果、ベラルーシでは死亡率が上がって、1960年では17.8‰の人口増だったのがですね、
1999年は、人口がマイナス4.9%になってしまった。
1994年~2008年までに、ベラルーシの人口は、60万7,400人減少したって言うんです。
もう、この結果を聞いてビックリしましたね。
私たちの新潟県に例えると、60万減るって事は、新潟市が全部なくなるみたいな、
十五年間でなくなったって事なんです。
で、甲状腺癌はですね、1999年に、国会で子供6,030人中、1,083人という報告があると。
これも国は一生懸命隠してるっていう話なんです。
そういう事でですね、お話を聞きました。
こういうですね、この人口減少が非常に深刻な問題を引き起こしてました。

福島原発事故へのアドバイスを聞いたんですが、放射線が体内に入った放射線と、そのー
体外からの放射線では全く影響が違うんだと。
したがって、ボディカウンタを使って、全県民を内部被曝線量の計測と免疫テストを行うべきだと。
内部被曝線量の高い子供については、更に詳細な調査を行うべきだと。
個人が異常を感じてからですね、病気の異常を感じてから病院行くんではもう遅いと。
リスクを防ぐには、子供たちを全部低線量地域に保護、保養する事を進めると。
それから、子供たちには安全な食料を食べさせる為に、食品線量も全部検査をすべきだと。
心臓は、10Bq/kg以上になると、正常な心臓は半分以下になる。
放射線による直接な影響でなく、放射線が遺伝子に影響を与える。
その障害を回復させようという機能が心臓に影響を与えてる事が原因なんだと。
いう事でですね、非常に放射線と、この医学の関係、リアルに聞かされました。
先ほどもあれですが、とにかく出生率に異常を来して、人口がどんどん減って、
60万人も減っているという事であればですね、このまま放置をして、
この例えば、止まってる原発でも危険なんですから、そういう状況を維持していけばですね、
このー、日本社会は、或いは新潟県も異常な人口減少が起きる事を今後、有り得るわけです。
今までは、安全神話でこの事故は起きない、起きないって言ってきましたが、
実際起きてるわけですから。
そして、今も言われてるように25年に一回起きるかもしれないって知事も言ってるわけですから。
そういう事をですね、放置しておくまんまでは、人口減少が起きたらですね、
それこそ新潟県の、この社会的、経済的、この崩壊を止める事が出来ないと思う。
それを止めるには、やっぱり原発を止めなければならん。
原発を廃止しなければならん。
私は、ほんとに今回のこの現地を聞いて、バンダジェフスキーさんたちのお話や
子供病院の院長のお話を聞いて、これはもうほんっとに真剣に
取り組まなければならない事だなというふうに教えられて来たんです。
知事、こういう状況なんです。
これはやっぱり、単なるこの時間経過を待つんじゃなくて、やっぱりここは、
このー、廃止をしていくっていう事の決断に立たねばいけないんじゃないですか。
知事の検討のご見解をお伺いします。

泉田知事:
バンダジェフスキー博士の話は、私も認識を致しております。
ただ、批判があるのも事実でありまして、これどちらが正しいのかっていうのが
未だ判然としないという状況ではないかと思っています。
一方でですね、今ほど委員が言われた中で、これ頷ける部分がありますので、
少しお話させて頂きたいと思うんですが、内部被曝と外部被曝を混同して、
説明するっていうのは、これは政府として正しい態度ではないと思っています。
東京電力の汚染水漏れがあった時に、田中原子力規制委員長がですね、
過大評価だという事を発表されました。
何故ならば、紙一枚で止められるからという話をされたわけですけども、
これは極めてミスリーディングです。
外部被曝の時に、外にある放射線を止める時に、α線とβ線は紙一枚で止まります
何故ならば、β線は電子です。α線はヘリウムの原子核です。
したがって、外から飛んで来る物を止めるのは、簡単に止まります。
でも、それが体内に入った時、どうなるのか
外に出て行かないっていう事は、持ってるエネルギーが全て体内に傷を付けると、
いう事を意味してるわけです。
遠くに飛ぶっていうγ線、これ電磁波なんですけども、電磁波は体を通過をしますんで、
全てのエネルギーが体を傷つけるわけじゃありません
一方で、α線とβ線は原子核と電子ですんで、直接的に原子に影響を与えると、
100%エネルギーを体に与えるという事ですから、内部被曝になった場合は、
危険性が増すという事を理解しなければいけないという事だと思います。

人口問題についてもですね、ちょっとまた別の視点なんですけども、
気になる数字がありまして、合計特殊出生率です。
合計特殊出生率は、ウクライナとベラルーシは、
世界ワースト5に、常に入ってるという現実もあるわけです。
これも色んな節があってですね、ソ連が崩壊をしたんで、社会環境が悪化して
健康が失われたという話もありますが、バンダジェフスキー博士のように、
放射線の影響だと言う人も居ると。
そして、これウクライナ政府として放射能の影響があるっていう事で、
政府の報告書を取り纏めてるわけです。
ただし、それはIAEAWHOは認めないという構造になってる、いう事です。
何が真実なのかという事が、今時点でですね、はっきり確定をしていないというところかなと
いうふうに私は考えております。

佐藤委員:
今のお話、実はあのー、チェルノブイリ視察に行った時に頷けるんですよね。
えー、子供への影響は、もうなくなった。あー、その放射能の影響ははなくなった。
いや、そうじゃなくて、バンダジェフスキーさんの本を読んだりすると、
影響はあるじゃないかというふうに、行政区の副区長に、私質問したんですよ。
そしたら、「もう影響はなくなった」と、
バンダジェフスキーなんていう名前は知らない」と、こういうご答弁でした。
また、IAEAや、そういった事も含めてですね、原子力村は世界的な原子力村ですよね。
はぁー、日本だけじゃない。
そういう面からすると、まさに例えば、死亡率の問題も出生率の問題もですね、
原発の事故で、いや、放射線のあれじゃなくて、えー、そのー、ストレスだという事を
私も、このナロージチ地区の副区長から聞いて来ました。
そうしたら、子供病院の院長は、それはもう、まさに、
行政区の区長が言うのは役人だから、ほんとの事は言わないんだ」と。うん。
そういう事までちゃんと言ってきております。
したがって、今の知事のご答弁、全く的確ですよ。
そういう事をですね、ウクライナでも体験して来ました。
世界中がそうなってる。
その中で、やっぱりやっていかなければならないんだなというふうに思います。

で、もう一つはですね、このー、チェルノブイリを教訓にした子供や住民の健康対策、
これをほんとにしっかりとやらないと駄目だなというふうに思ってきました。
それこそ、先ほどあのー、ナロージチ副区長の話もしましたし、
或いはバンダジェフスキー博士の話もしました。
で、とにかく事故、現地ですね、健康状態を調べて、子供病院の人たちも、
このビクトルマッチンク院長さんですが、ほんとに助かったっちゅうんですね、日本からの支援。
1,320万ドルですか、200万ドル。
日本からの医療機器、みんな、こう、貰ったと。
それから、お医者さんを日本に派遣して、このやって貰ったと、訓練をして貰ってもの凄く助かった。
それから、母乳でですね、子供たちが、あのー、放射能を子供たちみんな入るって言うんですね。
そこで、応援して貰って、粉ミルクを送って貰って、それで子供病院やって、
ほんとに助かったって言ってました。
だから、それほどこの感染がですね、凄い状態になって、子供たちのとこに健康を阻害したんですね。
で、放射性ストロンチウムや放射性セシウム、その影響を受けて、
この数年後、消化器、免疫系、甲状腺癌が増えて、先天性異常や、このー、もう多発、
早産などの妊娠異常も、この続いて、現在も続いてると、
いうのが子供病院の院長先生のお話でした。
それで、さっきも言いましたけど、ナロージチ地区、区長やそういうのは、役人だから、
そういう言わないんだと、嘘吐いてるんだと、はっきりと言いました。

そこで、福島事故でですね、安全神話が崩壊されてる現在ですね、
そういった健康への影響がこれから出て来る事が心配してます。
特に、福島ではもう既に、色んなところで影響が出て来るって話が出てましたし、
一緒に行った、この『チェルノブイリの子供を救おう会』の大学教授やお医者たちの話聞きましたら、
茨城県の取手市、高萩市、河内町、阿見市ではですね、既に、阿見町ですね、
子供の心臓病が増えてきてる
こういう事を私、実際、データーを教えて貰いました。
したがって、子供のこの健康状態への影響は、私は避けられないと思うんです。
是非、これからですね、福島事故の安全神話が崩壊をしてしまった今後は、
事故があるという前提で、やっとすれば、万が一にも事故の場合にですね、
本県の、本県は医師不足で深刻なわけですから、県民の健康を守る為に、
医師を増強すると共にですね、県主導で子供病院も作っていかなければならない。
また、研究不足もしっかり、バンダジェフスキーさんも色んな異論があるという事、
言われてましたんで、研究も必要だと思うんです。
まぁ、是非この際ですね、それこそ県立医科大学でも作って、その中にですね、
子供専門病院でも作ってですね、万全な、この放射能に対する医療体制、
子供を守っていく、或いは県民を守っていく、
そういう体制を構築しなければならないんではないかという事をですね、
このチェルノブイリ行って、痛~切に感じてきたんです。
知事、そういった考え方については、どうでしょうか、知事のお考えをお伺いしたいんです。

泉田知事:
誰が本当の事を言うのかというところに、思うところがありますので、
この際、私の体験もお話をさせて頂きたいと思います。
福島の事故が起きた直後福島県からはモニタリングポストが計測出来ないんで、
新潟県から手伝って欲しいという救命依頼がありました。
したがいまして、可搬式のモニタリングポストと、知識を持った専門職員送りました
そのあと、しばらくしたらですね、反応変わりました
どういう反応だったのかというとですね、
「新潟県さんが送って頂いた機材汚してはいけないので
やっぱり計らなくて結構です」と、
「お持ち帰りください」という事でですね、結局計らして貰えませんでした
そのあと、職員が帰庁してからですね、被曝量検査したら、
やはり被曝をしてるという状況でありました。

十分なですね、計測を何故避けたのか
「別に汚れても良いから、こういう非常時だから使ってくれ」という事を言ったんですが、
現実は、他県は計れなかったという事があります。
そのあとですね、生きてるポストが幾つかあったんで、
線量を教えて欲しい」という依頼をしました。
そしたら、戻ってきたのがですね、「変動するんです」というお話でした。
この「変動するですね、値でも良いから教えて欲しい」と言ったらですね、
言えない」という事です。
どこから、どういう指示かあったのか分かりませんけども、残念ながら、
人も派遣して機材も派遣したにも拘わらず十分な調査もさせて頂けませんでした

それから、もう報道されてるんで、事実ですけども、健康調査って三年に一回やります。
これ、原発事故以降ですね、やる機械あったんですが、
福島県宮城県南部だけは、健康調査対象から外れました
本来なら、一生懸命やらなければいけないんではないかというふうに思いますけども、
外れたという事実っていうものがあります。
また、甲状腺の検査についてもですね、事実上、検査がし難くなるような通達
大学にも回ったという話も聞いております、東大病院からも。
こういうような状況の中でですね、一体何が真実だったのかという事は、
やはりもう一度、検証する事が必要なのではないかな、いう事を感じております。
子供の健康を守るというのは、まさに合計特殊出生率がウクライナ、ベラルーシでですね、
世界ワースト5に必ず入ってくるというような事も踏まえればですね、
しっかり対応する必要あるだろうというふうに思っています。

子供病院の必要性について、お尋ねを頂きました。
医師確保、これはですね、県政の最重要課題として、短期的、中長期的な対策を
同時並行に進め、全力を傾注してるところであります。
小児医療提供体制についても、救急医療などの充実、強化を図っているところであります。
更にですね、どのような施策をする事が効果的なのか、
子供病院も含め、検討をして参りたいと思います。

佐藤委員:
はい、有難うございます。
是非、ジトーミル州の子供病院ではですね、日本からの援助を受けて、
もう医師不足で大変だったんで、現地へ、汚染現地にも入ったそうですね。
そしたら、現地では子供の病気はですね、90%以上だったと。
こういう報告を頂きました。
実際、あれですよね、新潟県議会のチェルノブイリ訪問団のウクライナ、この、これですね、
えー、見せて貰ったら、この84ページですか、に、何年でしたか、あっ、あのー、
スウェトラーナガイド部長っていうんですか、あのー、チェルノ博物館で
何年でしたか、ウクライナの保険センターのデーターが発表されたわけですけれども、
検査された1,000人の子供の内、11人子供だけ正常な状態であるという事です。
これは平均です。
全く正常な子供は少ないという事です。
やっぱり、汚染地に住んでいる子供の問題は、甲状腺癌です、との記述、ここの中にありますね。
という事は、子供病院の、この院長先生が言われてる90%病気があった、
ピッタリあってるんですよね。
これが、やっぱり子供の、この放射線に対する汚染、この病気の状況、
しっかりと示してると思うんです。
で、バンダジェフスキー先生のお話を聞くとですね、放射性セシウムは、とにかくですね、
危険で、このー、体細胞の突然変異の過程を引き起こす原因となり、
悪性、これ腫瘍ですね、新生増加の主要な原因の一つだ。
生殖細胞の突然変異過程の原因にもなって、いわゆる次世代の出生前、
或いは出生後の、この奇形の、この基盤になる。
それから、重度の臓器の細胞のエネルギーの生産過程にも起因すると。
セシウムが、もし220~30mSvあると、突然変異の奇形や子供たちが産まれてしまうと。
或いは、50mSv以上あるとですね、心臓の壊死や、そういった事が発生すると、
こういう事を教えてくれました。
まっ、したがってですね、これは子供に対するですね、
或いは健康に対する万全の体制整えなければならないという意味で、
知事、期待しておりますんで、是非、子供病院も含めて、医師対策も含めて、
万全の体制を今から作って、世界一の柏崎刈羽は、例え動かなくても危険なんですから、
事故が起きるっていう想定で、体制を作っていこうじゃありませんか。
是非、期待しておりますんで、お願いします。

時間がないので最後なんですが、それで、東電の破綻処理とですね、
事故責任の明確化について、もう一つは汚染水対策について、お伺いします。
安倍総理はオリンピック総会で、もう福島原発事故は制御されてるというふうに
言ってますけれども、誰も信用してません。
しかも、汚染水漏れは成功してない事だし、〓?〓とか、
ALPSの増設機能も全くお手上げの状況だと思います。
事実、8月21日には汚染水が漏れてます。
また、9月28日はALPSが制御不能になっています。
しかし、470億円の汚染水対策を国が投入しましたよね。
しかし、これはおかしいと思うんです。
少なくとも国費を投入する以上は、投入された側の、この東電がどういう状況なのか、
債務超過なのか、或いはどれだけこれからですね、金が必要なのか、
或いは、事故の原因はなんで、どういう責任を取ってるのか、
こういう事が明確にしないで、国民の財産を平気で投入して良いんでしょうか。
したがってですね、東電の事故後の調査、この資金面見ますと、
福島原発事故の直後で、銀行から2兆円借りてますよね。
更に、その後2兆円借りて4兆。
それから、このー、原子力損害賠償支援機構から2兆7千億、
その後1兆円の資本注入、受けてますよね。合計8兆円です。
その後ですね、更に11月に東電の発表した、この再生への道っていうんですか、
賠償、汚染、廃炉に11兆円掛かるっていうわけですから、
これはもう完全に破綻した状態を言ってるわけです。
ところが、一切この貸し手責任も、或いは事故責任も営業せき、経営責任も
一切誰も取ってないわけですよ。
そして、ただただですね、国が次々と金を注入して、
言うなれば粉飾決算にお手伝いしてるようなもんですよ。
こういう状況で、これからですね、それこそ100万年管理が必要などという、この…

議長:佐藤委員に申し上げます、質疑時間が過ぎておりますので、…

佐藤委員:
汚染水対策までですね、やったら大変な事になると思うんです。
是非ここは、一旦破綻処理をして明確に責任をすべきだと思うんです。
知事、どうですか。

議長:佐藤委員の質疑は終了致しました、暫時休憩致します。


以上です。

佐藤委員、最後は時間切れで泉田知事の答弁もなかったんやけど、
東電の破綻処理については、「破綻処理も一つの選択肢」て会見や議会で発言されてたし、
事故責任の明確化については、「総括と検証」てずっともう何回も発言されてるし、
汚染水対策についても「人智を尽くして管理する事が重要で、水俣病等の歴史の教訓に学ぶべき」
て、答弁もされてるからなあ。

チェルノブイリを調査、視察された方たちは、ほぼ同じ感想を述べてるし
2013.10.27(日)24:50~放送されたNNNドキュメント
チェルノブイリから福島へ 未来の答案』を見ても日本は何を学ぶべきか問われる。
泉田知事は、水俣病などの歴史に学ぶべきとよく発言されてるけど
チェルノブイリの事故に限らず、日本は学ぶべき歴史がたくさんあるのに
学ぼうとせーへんし、学ぶ気ぃもないな。

番組の再放送は、11月に放送されるけど、既に動画がアップされてるので、
チェルノブイリから福島へ 未来の答案』へ



新潟県議会 平成25年9月定例会の文字起こしは佐藤浩雄委員でラストです。
文字にした議員以外の動画はこちら
また、会議録検索はこちら



2013-10-27

2013.10.25(金) 報道するラジオ『原発ムラとの攻防』 泉田知事


10/25(金)21:00~MBS(毎日)ラジオ番組、報道するラジオで『原発再稼働を巡る攻防』をテーマに
泉田裕彦知事、古賀茂明氏、小出裕章助教が生出演されたので文字にしとく
(聞き間違い等ご指摘ください)
動画は、下記リンク先へ ※是非、動画を見て下さい☆
2013.10.25 報道するラジオ「原発ムラとの攻防」【新潟県知事 泉田裕彦▽古賀茂明▽小出裕章】
【必聴】再稼動のウラで動く力【原発ムラとの攻防】 泉田裕彦氏・古賀茂明・小出裕章 2013/10/25
0131025 報道するラジオ「原発ムラとの攻防・泉田裕彦・小出裕章・古賀茂明」

水野晶子さん:
さあ、平野さん、今日の本題ですけれども、今日は原発についてお送りしていきます。
今ね、小泉元総理が脱原発という主張をねぇ、大分繰り返して。

平野幸夫さん:今頃というイメージですけどねぇ。

水野さん:
そうですねぇ。まぁ、それでも安倍総理は、どんどん原発の方向へ、原発推進、
原発ありきの方向ですけれども、東電がですね、
東京電力は柏崎刈羽原発を再稼働させたいとして、工事を急いでいるんです、既に。

平野さん:そうですねぇ。

水野さん:
でも、再稼働には地元の了承が必要なんですねぇ。
今回、住民の安全を守る立場から、原発に疑問を呈した方が今日のゲストでございます。
今日は、新潟と電話で結びます。
新潟県知事の泉田裕彦さんでございます。
泉田知事、こんばんは。

泉田裕彦 知事:こんばんは。泉田です。

水野さん:はじめまして。水野と申します。

平野さん:こんばんは。宜しくお願いします。

泉田知事:宜しくお願いします。

水野さん:
宜しくお願い致します。
泉田さん、この『報道するラジオ』は、リスナーの方と一緒に作る番組なんですけれども、
今日は、新潟にお住まいの「コネコ」さんていう方も大変期待をして聞いてるという事で、
メールを下さっております。

泉田知事:はい。

水野さん:
はい。東電の廣瀬社長との議論が、大変注目されたわけですけども、
まず、一言伺いたい。
東電という会社にどういう印象を持たれていますか。

泉田知事:
特に3.11以降なんですけども、事故が起きたあとっていうのは、
嘘を吐かない約束を守る、それから社会的責任を果たす、これがねぇ、
十分出来ない会社になっちゃってるかなっていうの強く感じますねぇ。

水野さん:つまり、嘘を吐いてしまう、そして約束を守らないっていうとこですね。

泉田知事:そうです。

水野さん:はい、どういう点なのか。また、具体的に後ほど色々と教えて下さい。

泉田知事:はい。

水野さん:
はい、そして、もうお一人のゲストは、
東京にいらっしゃいます元経済産業省官僚でいらっしゃる古賀茂明さんです。
古賀さん、こんばんは。

古賀茂明氏:こんばんは。

水野さん:どうぞ宜しくお願い致します。

平野さん:こんばんは。宜しくお願いします。

古賀氏:宜しくお願いします。

水野さん:古賀さんがいらした経済産業省というところが、原発を管轄するとこですよねぇ。

古賀氏:そうですね。

水野さん:
今回の東電と泉田知事のやり取り、まっ、これから具体的に色々聞いて頂きますけど、
古賀さんは、もう色んな裏の事情が見えてはると思うんですが、
そんな古賀さんから見て、今の泉田知事が置かれてはる立場っていうのは、どう見えますか。

古賀氏:
いやあの、大変厳しい立場にね、立たれてると思うんですね。
泉田さんは、ほんとに正論をずっと言い続けてると思いますけれども、
やっぱり、政府も経産省もですね、まぁ、それと反対の事を色んな手段を使ってですね、
世論を誘導しようという動きになってますんで、
それにまぁ一人で、なんか立ち向かってるっていうふうに、私には見えます。

水野さん:
あぁ、知事と東電との議論から色んな原発政策を考える上で、
大切なところが幾つも浮かび上がると思いますので、後ほどどうぞ宜しくお願い致します。

古賀氏:はい。

水野さん:
そして、今日はもうお一方、京都大学原子炉実験所、助教の小出裕章さんにも、
後ほど議論に加わって頂こうと思っております。
ラジオをお聞きの皆さまには、このお三方へのそれぞれ色んなご質問があると思いますので、
ご質問、お待ち申し上げております。

今日の特集テーマは『原発再稼働を巡る攻防』でございます。
新潟県知事の泉田裕彦さんに伺って参ります。泉田さん、どうぞ宜しくお願い致します。

泉田知事:宜しくお願いします。

水野さん:
ラジオネーム「タケル」さんていう方はですね、
『私の実家は、福島にあるんですよ。
泉田知事は、原発問題について、事件が起きた場合の安全対策を
何より優先して考えてはる数少ない首長さんのお一人だと思います』
というふうに下さっております。
まっ、そうした思いがおありだったんでしょう。
東京電力の廣瀬社長との会談、二回なさいました。
新潟県にある柏崎刈羽原発を東京電力は、再稼働に向けてどんどん急ぎたい。
でも、それに必要なのは原子力規制委員会の審査と地元の了承なんですよねぇ。
で、泉田知事のところに、東電の廣瀬社長が最初に来られた一回目が、7月の事でした。
あの時にですね、泉田知事が「お金と安全どちらが大切なのか」と、ねっ、何度も知事が。

平野さん:そうですね、印象的言葉だったですねぇ。

水野さん:
そうですねぇ。あの場面、まぁ、社長、廣瀬社長がオロオロして、見えたという映像、
皆さんもご記憶かと思います。
泉田さん、あの時はどういう思いで、あの発言を何度もなさったのか
そして、東電の答えに納得出来たのか、いかがでしたか。

泉田知事:
あの時はですね、安全協定を破りたいっていうのが、背景にあったんですよ。
元々、新潟県と東京電力は、約束事してました。
それは何かっていうと、住民の皆さんの健康に影響があるような、
放射能が出るような施設については、事前の自治体との了解を経て、
それで増設、新設、まっ、申請をするという約束だったんですよねぇ。

水野さん:
事前に了解を地元が出さないと、再稼働の為の安全審査を申請する事は
ないっていうはずだったんですね。

泉田知事:
うーん、ちょっと違うんですよね。
正確にいうと、まず安全審査じゃないです。
今の規制委員会が作ってる基準は、規制基準です
今までは、敷地境界で健康に影響が出るような放射能は、出ちゃいかんていう基準だったんですよ。

水野さん:そうですねー。

泉田知事:
それが、新基準になってから外れたんです。
即ち、以前は事故は起きないっていう前提で、規制をしてたわけです。
ところが、規制委員会に変わってからですね、
その敷地境界で健康に影響が出る数値っていうのもOKと。
即ち、基準が緩められてるんです。

水野さん:緩められてるんですねぇ。

泉田知事:
そうなんです。事故が起きるっていう前提なんで、それ自身は100%壊れない物はありませんので、
外すのは良いんですけども、でもそれは、安全基準じゃないんですよね。
規制基準なんです、あくまでも。

水野さん:なるほど。

泉田知事:
で、その規制基準をクリアすれば、規制委員会の責任が解除されるっていう基準でしかなくて、
住民の安全を確保するものではないんです。

水野さん:そこは大切なとこですね。

泉田知事:
そうなんです。
それで、今回、廣瀬社長との話をした時に、問題になったのは、その規制基準に適合すると。
それは再稼働の為に申請をさしてくれって話ではなかったんですよ。
あくまでもですね、東京電力では、自社の設備の安全性の確保について、
独り善がりになってはいけない。
即ち、十分自信があるっていう事がですね、言えない状況ですと。
心配なんです。第三者の目を入れさして欲しいっていう話だったんです。
こーれを事業者に言われたら、やっぱり住民としては心配になりますよね。

水野さん:そりゃそうですよ。

泉田知事:
自分たちの設備が自分たちで安全だっていう事を確認出来ないで、
第三者の目を入れてくれっていう時に、私がずっと止めていたら、
それは、安全確認ぐらい第三者にして貰ってよっていう不安がいっぱいになるもんですから、
それで、やり取りの結果、チェックして貰うのは良いよっていう事は、言ったんであって、
再稼働の為の申請をやらしてくれっていう話では全然なかったんです。

水野さん:ほぉ、再稼働の為の審査の申請をやらせとくれとは、東電は言ってないんですか。

泉田知事:
言ってないんです。
これ、インターネット上でもですね、廣瀬社長とのやり取りのフルの映像、
報道なんかでは、一部切り取られてしか出てませんけども、
二回目の会談は、45分、40分ぐらいあったかな、その内35分ぐらいは、そのやり取りですんで、
それ見て頂くとですね、決して再稼働の為にやりますって話にはなってないんです。

水野さん:
という事は、泉田知事が認められたのは、何を認められて、
何が認められていないんでしょうか。

泉田知事:
これはですね、自分のところの設備が、ほんとに安全かどうか、
止まっていても生きてる原発ですので、何が起きるか分からないと。
核燃料はそこにあるわけですから。
そうすると、止まってるんだけども、生きてる原発の安全性の確認をしたいっていう、
この要望に対しては、YESですと、どうぞ確認して下さいと。
但し、問題になったのはフィルタベントなんですけども、
放射能排出する設備ですから、濃度を下げるといっても。

水野さん:
これは、フィルタ付のベントっていうのは、ちょっとおさらいで申し上げますと、
いざという時に、格納容器が爆発をしないように、
格納容器の中の圧力を下げる為の物ですよね。

泉田知事:ええ、そういう事です。

水野さん:
ですから、その中にある蒸気を外へ逃がす装置なわけですけど、
これーは、この蒸気には、もの凄く放射性物質が大量に含まれてるわけですから、
この、安易にベントをしてしまえば、住民の被曝に直接繋がっていくというもんですよね。

泉田知事:そうです。

水野さん:このフィルタの付いたベントについて、泉田知事は東電に色々と仰ったんですねぇ。

泉田知事:
ええ。で、このフィルタ付ベント、二つぐらい大きく問題があるんですけども、
まず一つはですね、甲状腺等価線量っていうんですが、
甲状腺の被曝がですね、260mSvになり得るという話なんです。

水野さん:260mSvという数字をですね、泉田知事のほうから出されましたよねぇ。

泉田知事:
ええ。県のですね、専門家居ますんで、計算して貰うと、そんな数字になり得ると。
という事は、100mSvを超えれば、健康に影響をし得るっていうの、これもう分かってるわけです。
100mSv以下でも低線量被曝は、影響がないっていう事は言い切れないんで、
注意が必要なんですけども、少なくても影響あるっていうところに入ってますんで、
そうすると、これ付けても結局被曝する人、出てしまうんじゃないですかと。

水野さん:
フィルタの付いたベントの装置を今回、東電は新しい基準に照らして、付けると言って、
まっ、工事をしようとしてるわけですけれども、付けたって、いざとなったら、
放射性物質は大量に出て、それは260mSvですから、まっ、健康に害のある値で、
被曝をする方たちが出てくるって事を知事、仰ったわけですね。

泉田知事:
そういう事です。
したがってですね、条件を付けてまして、そんな被曝をしないように、
避難出来る体制が取れるかどうかって事をちゃんと確認しなければ、
発電所の運用をしては、やっぱりこれ困るわけなんですよね。
健康に影響し得るっていう、そういう事にならないように、
ちゃんと県と協議して下さいという事を条件に付けてます。
その結果、被曝が避けられないんであれば、今回の了解は取消という条件が付いています。

水野さん:
つまり、被曝が260mSvと今、数字ですけど、じゃ、100mSv以下でなければ、
健康被害の恐れが高まるので、今の再稼働しん…、ごめんなさい、
審査の申請を了承するというのは、もう取り消すって仰ってんですか。

泉田知事:
無論、そういう事です。
但しですね、100mSv届かなければ絶対安全っていう事は、これも言えてないんですよね。

水野さん:そりゃそうですよね。科学的にそうですねぇ。

泉田知事:
で、実際、福島のお子さんたちの状況を見ると、原発事故以降
新潟県内で確認された甲状腺癌のお子さんって一人しか居ないんですが、
福島では、もう40人超えてますし、これ疑い事例を入れるとですね、
50倍から、下手すると100倍にいくかもしんないという状況になってるわけですんで、
やはり、いかにね、健康を守るかという事については、
しっかりとした避難の体制が取れるのか
それとも、もっと性能を上げないといけないのか、ここをチェックしないといけないわけなんです。
で、残念ながらですね、今の原子力規制委員会っていうのは、運用するほう
即ち、何テラBq以上にならないようにっていう規制はしているんですけど、
住民がどれだけ被曝するか、なーんていうのは基準の中に入ってないんですよ。

水野さん:基準に入ってないんですか。

泉田知事:入ってないんです。

水野さん:住民サイドの問題としての数字は出ないんですか。

泉田知事:
出てなくって、運用するほうは、どこまで出して良いかっていう事しかないんで、
冒頭に申し上げた通り、以前よりも基準が緩んじゃってるんです。
それは問題なんで、ちゃんと避難出来るような体制が取れるか、取れないか、
取れないんであれば、どういう事をするのかっていう事を自治体と協議しなければ
安全性は確保出来ないはずなんです。

水野さん:
あのね、すいません、知事、知事がやっぱり、その辺りのところ、
具体的に問い質していらっしゃるのは、以前の中越沖地震、2007年ですねぇ。
あの時のご経験から学ばれたところ、色々とあると思うんですね。
でー、それを会談の中でも東電の社長に仰っていたと思うんですけども、
中越沖地震の時に、どんな事が起こったのか、教えて頂けませんか。

泉田知事:
分かりました。
中越沖地震の時はですね、3号機から火災が発生をして、回りに誰も居ないのに、
原発サイトが火を噴いてるっていう状況になりました。
これ何が起きたのかっていうと、地震でですね、土地が最高1m50ぐらい地盤が下がりました。
トランスってあるんですけども…

水野さん:変電機っていうんですかね。

泉田知事:変圧器。

水野さん:変圧器、はい。

平野さん:変圧器ですね。

泉田知事:
変圧器がですね、原発の建屋とですね、繋がってるんですが、
これが動いちゃったわけです、地震で。
で、結果として、配管が外れて、そこから油が漏れて、繋がってた電線が切れて、
発火して火が噴くっていう状況になったんです。
これに対してですね、消防隊は居たんです、一応。
でも、消防配管も一緒に破損してですね、水を掛けようとしてたら、水圧が弱ってきて、
チョロチョロしか水が出なくなって、それで東電の消防隊は退避するっていう事になったんです。
で、誰も居ない所で火事だけが起きてるっていう状況になりました。
で、そうすると、どうするかっていうと、119番掛けるしかないわけです。
今度、自治体消防が原発サイトに行って、消防するっていう事になったんですが、
地震と原発事故が一緒に起きると、どうなるかっていうとですね、
そもそも緊急自動車である、この消防車がですね、辿り着かないんですよ。
道路が段差があって端を通れないとか、回り道するとか。
更に、ほか行ってる間にですね、潰れた家とかもあるわけですよね。
そうすると、まだ家の中に人が閉じ込められてるんで、助けて下さいっていう人が
周りに居たりとかですね、渋滞で車が動かなかったりと、いうところで、
やっと辿り着いて、それで消火活動が出来たっていうような状況なんです。

平野さん:
知事、これはあのー、発生からですね、一時間経っても東電から何の連絡もなかった
いうふうに聞いてるんですけども。

泉田知事:
ええ、これはですね、こちらから連絡しました。
サイトに繋がらないもんですから、原発の。
しょうがないんで、東電本社を経由してですね、原発サイトに繋いで貰いました。
で、あとでですね…、
実は、ホットラインあるんですよ。新潟県庁と東電の柏崎刈羽の原発に。
で、その「ホットラインが繋がらなかったのは、なんで?」と確認をしたらですね、
このホットラインのある部屋が地震で歪んでですね、ドアが開かなくなったんで、
ホットライン、繋がりませんでしたって話だったんです。
でも、それは困ると、緊急時にサイトと連絡も取れないようなのは困るんで、
何とかしてくれっていう事でですね、強く要請したんです。
で、結果としてですね、それもそうですねっていう事になって、
作って貰ったのが免震重要棟です。
免震重要棟があればですね、地震があってもドアが開かないっていう事にはならないんで、
これで安心と。
でも、それは同じ東京電力の施設、柏崎刈羽、新潟にはあるんだけど、
福島にないって、変だよね。
これ、規制基準でも何でもなかったんですが、新潟にだけ免震重要棟があって、
福島にないの、おかしいよねっていって、福島にも作る事になったんです。
で、その福島第一原発に、免震重要棟が出来たのが、こないだの地震、八カ月前です。

水野さん:
まっ、こうしたね、現実を教訓にして、まぁ一つには、そのフィルタ付ベントのありようについても
注文を出されたわけですけど、東電はですね、二度とこんな事を起こさないように、
パイプと建屋は一体化しますと、以前言っていたのに、
今度、蓋を開けてみたら、新しいフィルタベントっていうのは、建屋と一体化されてないと。
まっ、こういう状況だったところも、知事は指摘してらっしゃるんですが、
あのー、今日は元経済産業省官僚の古賀茂明さんともご一緒して頂いております。
古賀さん、東電って約束を守らないんだっていうふうに、知事が最初仰いましたねぇ。

古賀氏:はい。

水野さん:
この辺りの具体的に言ってた事、全然違う物が出て来るっていうのは、こんなもんなんですか。

古賀氏:
そうですね。このフィルタベントは、まさにそのー、変圧器がね、離れてて、
配管が外れたっていう事があるので、そうならないように、もう一体化して下さいと、
原子炉と建屋とですね、ていう事を泉田知事は、ずっと言われてんですね。
で、それを違う物をですね、もう内緒で勝手に工事進めちゃったんですね。
それで、やらせて貰いますよって言ったから、泉田さんはもの凄く怒ってですね、
これ怒るの当たり前なんですけど、そいじゃあ駄目だと。
そしたら、今何て言ってるかっていうと、「じゃあ二つ目作りますよ」って言ったんですよ。
こないだ。

水野さん:ベントをね、また別に作りますよと、はい。

古賀氏:
ええ。それで「もうちょっと近づけます」って言ったんですね。
だけど、どこまで近づけるのかとか、本当に一体化するかどうかっていうのは、
明言をしないで、とりあえず、一つ目の設計だけは詳しく書いて出してるんですよ。
で、二つ目も作りますとは言ってんですけど、
あれ、未だに出てないですよね?二つ目の設計図っていうのは、泉田さん。

泉田知事:ええ、二つ目のベントの設計図は、急かしてるんですけど、12月という事です。

古賀氏:
で、あのー、そういうの見てるとですね、東電は、二つ目はお金が掛かるので作りたくなくて、
で、規制委員会は、多分一つ目だけで認めちゃうんですよ

水野さん:規制委員会って、そんなもんなんですか。

古賀氏:
いや、そんなもんです。
あのー、それじゃ駄目だっていう基準になっていないので、
一応もう、とにかく一番安上がりに作れるという形で、東電出しちゃってですね、
それで、規制委員会が良いと言ってしまえば二つ目は作らなくて済むっていうふうに、
多分、考えてると思うんですよ。
だから、そういうふうに、さっきまぁ、嘘吐くって話もありましたけど、
まっ、これを嘘というのか、どうか難しいんですけども、
でも、普通の人から見れば、二つ目が立派なんだって言って、
こう、なんとかやらせてくれと言ったわけですから、
だったら、もう一日も早く二つ目の設計をしてですね、
どんなにお金が掛かっても、やりますと
それが出来なければ、動かしませんというふうに言わなければいけないのに、未だに出して来ない。
で、12月なんかに出してですね、審査が全部終わって、
それから作りますっていう事をやってたら
当然、彼らが再稼働したいと言ってる来年の、まぁ春とか夏には間に合わないわけですね。

水野さん:
あの、ただね、そんなにまでしてね、東電が再稼働を急ぐわけは何なのかって
聞きたいというふうに、
ラジオネーム「シグナス鉄道」さんていう方はですね、
銀行との関係ですか』なんて聞いてらっしゃるんですけど、どうなんでしょう。

古賀氏:
まぁ、そうです。あのー、はっきり言って、そうなんですけれども、
まぁ、泉田さんが、お金か安全かって言ったんですけど、まさにお金を優先してるんですね。
で、東電は、なんとかして生き延びたい
で、生き延びる為にはですね、とにかくお金を掛けないようにしないとですね、
もし、まともに色んな事を全部、東電がやるという事になるとですね、
もう銀行にお金が返せなくなっちゃうんですね。
つまり、破綻してしまうという事になるので、それだけは避けたいという一心で、
したがって、とにかくお金を掛けないように。
それから、なんとかして早く原発を動かして、まぁ石油火力とか、LNG火力の
まぁ、稼働を少しでも落として、燃料費を、まぁ節約するという事の為に、
早く原発を動かさせてくれという事なんですね。
これを経産省もですね、サポートしていて、
経産省銀行と約束してんですね、裏で。
だから、銀行の債権は守りますよという事になっているので、
結局、銀行の債権を守る為に原発を早く動かせとか、
まぁ、原発だけじゃなくて、色んな物をお金を掛けないようにしろとか、
或いは、もう国の税金をどんどん入れろとか、
電力料金を上げろとかですね、もう全部がそこに、こう集約してるという感じですね。

平野さん:
古賀さん、あのー、規制委員会のあり方を、まぁ泉田さんが、あのー、突いてますよね。
これはあのー、我々期待した当初の規制委員会の安全基準審査ってものになってないですよね。
これはもう、政権の意向を受けてそういう組織になってしまってるという事ですか

古賀氏:
そうですね。あのー、何日か前の予算委員会で、
規制委員会の田中委員長が、安倍さんが、あのーまっ完全にコントロールされてるって
言ってるような、あの話について、安倍さんの意向に逆らわないように
逆らわないようにって、一生懸命、あのー、まっ悩みながら答弁してましたよね。
あれがもうあの…

平野さん:象徴的ですね。

古賀氏:
なんてか、象徴的ですね。
まっ、野田さんが、民主党の野田さんの時に選んだんですけど、
野田さんたちも、もう再稼動を、大飯の再稼働を強行した政権ですね、
ですから、その人たちが選んだ。
つまり、再稼動を進める為に選んだ
で、逆にいえば、選ばれたのでですね、
そのミッションというのを引っ繰り返すわけにはいかないというのが、
まっ、田中さんの意識じゃないかと思いますね。

水野さん:
淀んだ色んなものが見えてきましたが、じゃあこのあとコマーシャルを挟んで、
今度は小出先生にも加わって頂きます。
(CM)
今日の報道するラジオは『原発再稼働を巡る攻防』と題して、お送りしております。
ここからは、京都大学原子炉実験所、助教・小出裕章先生にも伺います。
小出さん、こんばんは。

小出裕章 助教:こんばんは。

水野さん:宜しくお願いします。

平野さん:こんばんは。宜しくお願いします。

小出助教:はい、宜しくお願いします。

水野さん:
今日は、新潟県の泉田裕彦知事にも議論に参加して頂いているんですけど、
先ほどの話で、泉田知事がですね、東電に対して、このフィルタ付ベントの設計に
色々と疑問を呈したところ、東電は、まっ設計を変えるんじゃなくて、
ベントを追加しましょうと言ってきたんですねぇ。
それも地下に追加するという話だそうです。
これで安全性は保たれるんでしょうか。どうなんでしょうか。

小出助教:
保たれる道理がありません
元々これまで原子力発電所というものは、原子炉が溶けるんだなどという事は、
絶対ないと言って来たのです。
そして、安全審査という事をやったわけですけれども、仮に溶けたとしても
格納容器という放射能を閉じ込める容器は、絶対に壊れない
だから、周辺の住民は被曝をする事はありませんという前提だったのです。
しかし、もし原子炉の炉心が溶けてしまうような事になれば、
格納容器が壊れてしまうという事は、技術的に当たり前の事なのであって、
福島の原子力発電所でも実際に格納容器が壊れてしまって、
膨大な放射性物質が吹き出して来てしまったわけです。
で、技術的にいえば、そういうような事は勿論起こり得るわけで、
炉心が溶けても、格納容器だけは壊れませんていう事は、やはり言えないという事になって、
ある時点から、
「では、格納容器をなんとか壊さないようにベントという物を取り付けましょう
という事になってきたのです。
ですから、まぁ、元々は絶対壊れないと言っていたわけですけれども、
それが壊れるかもしれないからベントを付けようとかいう事になったわけですが、
ベントというのは、元々放射能を閉じ込める為の格納容器の中から
放射能を外に放出するという事が前提になっているわけであって、そんな事をすれば、
周辺の人たちが被曝をしてしまうという事は、避ける事が出来なくなってしまうのです。
ですから、元々ベントなんていう事は、やってはいけない事なわけですし、
そんな装置が必要になるような物は作ってはいけないと思うべきだと、私は思います。

水野さん:
はい、なるほど。新潟県知事の泉田さん、今の小出先生のお話聞かれて、いかがでしょうか。
お聞きになりたい事なども含めて、どうでしょう。

泉田知事:
うん、原子炉っていうのは、まさにそういう物なんですけど、
特にヨーロッパはですね、メルトダウンが起きた時どうするかっていう事を
想定して設計してるんですよね。
溶け落ちた物を受け止める施設っていうものを最新の原発に付けてるんです。
アメリカはっていうとですね、ソフト的に溶けないように対応する為の部隊とかですね、
制度、仕組みを持ってると。
日本は、第二の安全神話を作ろうとしてるっていうふうにしか見えないんで、
やっぱり事故が起きないように、色々基準を作りましただから安全ですっていうのは、
これは虚構だというふうに思います。

水野さん:
小出さん、今のどうでしょうか。そのーやはりメルトダウンありき、
それでも、やはり出来る限りの事をするという為の、このフィルタ付ベントというんでしょうか。
東電の社長は、フィルタベントで出て行く放射性物質の量を1,000分の1に出来るって
言っているんですね。
で、100テラBqに抑えられるというふうに、知事との会談で言ってるんですが、
これって、どういう意味と捉えたら良いんですか。

小出助教:
皆さん、そんな事を信じる事が出来るのでしょうか。
これまで、東京電力という電力会社は、
絶対に放射能は外に出ませんし、周辺の住民が避難訓練もする必要もありません
と言ってきたのですね。
それが、スリーマイル島の事故、チェルノブイリの事故を受けて、
周辺8kmの人だけ避難訓練をしておけば十分だというような事を言っていたわけですけれども
福島の事故では、50kmも離れたような所の飯舘村という村が
猛烈な汚染を受けてしまっているわけです。
東京電力がどんな事を言ったとしても、それが守れなかったという事が
既に事実として示されてしまっているわけですから、
フィルタベントだって、本当にちゃんと動くんだろうかと、私はそれこそ不安です。

水野さん:泉田さん、せっかくの機会ですから、小出さんにご質問なさったらいかがでしょうか。

泉田知事:
質問、何をして良いですかね、一番ね、じゃあせっかくの機会なんで聞かして頂きたいのは、
2号機がですね、最も放射能をばら撒いた設備なんですけども、
何故そうなったかというと、格納容器がまさに壊れてしまったという状況で、
この放射能を最大、ばら撒いたと。

水野さん:福一ですね、福島第一原発の2号機ですね。はい。

泉田知事:
で、今回の基準、新しい基準ていうのは、この格納容器を壊さないっていうのに、
適切な規制になってるんでしょうか

小出助教:勿論なっていないと思います

水野さん:なっていないですか。はい。

小出助教:
はい。元々、泉田さんご自身がずっーと言われている事ですけれども、
福島第一原子力発電所の事故の原因がしっかり分からないうちは
安全対策も取りようがないっという事だと、私も思います。
今、泉田さんが仰って下さったように、福島第一原子力発電所の場合には、
2号機が最大の汚染源だと、国も東京電力も言ってるわけですけれども、
では、一体2号機の格納容器のどこが壊れたのか、という事すら未だに分からないのです。
あれこれ推測はありますけれども、その推測を確かめに行く事すらが出来ない
原子力発電所というのは、原因を確かめる事もとても難しいという、
そういう装置なんだという事なわけです。
恐らく、原因を確定するまでには、多分10年とか、そんな時間が必要になるだろうと思います。

水野さん:はぁ、10年ですか。

小出助教:はい。

水野さん:はい。小出裕章さん、どうも有難うございました。

小出助教:有難うございました。

平野さん:有難うございました。

水野さん:
京都大学原子炉実験所、助教・小出裕章さんに聞きました。
えー、泉田知事、小出さんは10年ほども原因が分かるまでに、時間が掛かるだろうというふうに
仰いましたんですね。いかがでしたか。

泉田知事:
うーん、10年で分かるのかなっていう感想ではありますけどね。
ただ、可能性としては、今回の事故で色んな事を想定しないといけないっていう事は、
分かりますよねぇ。
例えば、さっきの2号機の話でいうとですね、ひょっとすると…、
ベント、上手く出来なかったんです。
ベントが上手く出来なかった原因の一つが、この空気圧でバブルを開ける所が
動かなかったんじゃないかっていう説もあって、
そうすると、Cクラスの配管大丈夫かっていう話も出て来るわけなんですよね。
だから、チェックする所が可能性として上げられるとこは、
やっぱりかなり出て来るんじゃないかなっていうふうに思いますよね。

水野さん:
まっ、泉田さんは、小出さんも仰ったように、福島第一原発の事故がちゃんと検証される事が
先であると、再稼働よりもと、いうふうにずっと仰って来たわけなんですけれども、
古賀さん、ここのところ、大切なとこだと思うんですけども、
泉田知事がですね、7月に東電社長と会談なさった時は、まっ、東電の社長と
真っ向から対立していらっしゃいました。
で、多くの方はですね、泉田さんは、柏崎刈羽原発の再稼働をストップさせるんだろうと
いうふうに思ったと思うんですね。
まっ、ところが9月末の二回目の会談の時には、多くの人の予想とは違って
泉田知事は、再稼働に向けた安全審査の申請を条件付きではありますけれども、承認なさった。
この間に、何があったのかというところなんですよ。
これは、皆さんがどういう事なんだろうと思ってらっしゃると思うんですねぇ。

古賀氏:
ええ、そうですね。
それはあのー、まっ、報道の仕方がですね、いかにもその第一回目は、
もう泉田知事が、もうけんもほろろに、まっ、廣瀬社長を追い帰したと。
で、二回目は何故か突然ですね、その規制基準に合ってるかどうかっていう事だけは、まぁ、
見て貰って良いよというふうに、まっ、そういうふうに見ると、完全に逆転したと。
つまり、再稼働に一歩進めたんじゃないかって。
まっ、現にそういうふうに書いた新聞まであったんですね。
ですから、そういうふうに感じられると思うんですけども、
今ずーっと皆さんお聞きになれば、分かると思うんですけれども、
一回目は、とにかく東電はですね、新潟県との安全協定を全く無視する形で、
東電に申請を出すという事を言っていたのでですね、これは絶対に認められないんですね。
で、ところが二回目は、そういう事はしません
要するに、新潟県の事前の了解なくでですね、再稼働やって良いですねっていう事は、
決して言いませんっていう事を、これはホームページでも、明らかにしましたし、
泉田知事にも約束したので、まっそうであれば、その技術的に、どういう問題があるのか、
ないのかっていう、まっ、それは規制委員会が決めた基準に合ってるかどうかっていう事だけでも、
まぁそのー、まっ、チェックして貰いたいと言うんで、まっ、その限りでは良いよと
言ったに過ぎないっていう事なんですよ。
ですけど、今、聞かれた通り、そもそも福島第一のですね、事故の原因が分かんないのに
再稼働なんて、あり得ないでしょうと。
そんな議論だって出来ないでしょっていうのが、泉田さんの立場で、
それは何回も実は言っておられるんですよ。
でも、報道されないですね。

水野さん:
そうなんすか。泉田さん、そこのところはいかがですか。
福島の原因がちゃんと分かる、分からない段階での再稼働への動きは認められないっと
今もお思いなんですか。

泉田知事:
福島の検証と総括しなければ、対策を取れないですよね。
だから、福島の検証と総括を先にして下さい、
そうでなければ再稼働の議論は出来ませんっていう事ずっと言ってます

水野さん:
ふぅーん。先ほど原因は、小出さんも10年は掛かるでしょう、分かるまでにと仰って、
泉田さんも10年で分かるかなあと仰った。
という事は、それこそ、それぐらいのスパンで、10年は無理だろうというようなスパンで
考えて良いんですか、再稼働の了承は。

泉田知事:
始めに結論ありきって難しいですよねぇ。
検証してみないと分からんわけですし、更にいうと機器だけの問題じゃないんです。
意思決定がどうだったのか。
3月11日、まさに当日の5時の段階で、亡くなられた吉田所長は、
消防注水の検討指示出してるんですよね。
で、メルトダウンは、これ東電の中で進展予測をしていて、3月11日のですね、
5時から、あともう数時間でメルトダウン始まるって分かっていたにも拘わらず、
ベントが出来なかった。
そして、その情報は5月15日まで明らかにしなかった。

水野さん:そうでしたねぇ。

泉田知事:
いう事があるんで、ベント出来なかったのは、多分避難が確認出来ないんで、
放射性物質を被曝させたくないっていう社会的要因で出来なかった可能性もあるわけで。

水野さん:
泉田さん、そこのところね、廣瀬社長に質問を投げ掛けられたところを
どういう会話があったのかというのをね、私、手元に書き起こしを持ってるので、
皆さんに聞いて頂きたいんですね。
このメルトダウンが起きるというのは、という、泉田知事が聞いてらっしゃいます。
「なんで、3月11日に分かってたのに、5月15日に発表したのか」と。
そうしたら、廣瀬社長が仰っているのはですね、
「まっ、その辺のところは改めて調査して、で、まぁ、5月になってしまったという事についての
経緯については、あのー、それなりに掴んでいるつもりでございますけれども、
まっ、ただ、ここの段階で、誰が悪かったか、誰が悪かったかというを
我々の立場でするよりもですね、まぁ、そうした事のないように、
今後どういうふうな事で、二度とああした事が起こらないようにしていくかという事では、
まぁ、我々は事業者ですので、まぁ、そういうふうに考えております」
などと、云々ずっと…

平野さん:意味が分からないですね。

水野さん:意味、私、分からないんですよねぇ。

平野さん:
泉田知事、あの率直に伺いますけども、再稼働、まぁ、ひたすらしようという今の政権の
政治的な圧力というのを感じておられるでしょ

泉田知事:
んー、直接的な働き掛けはないです、これ正直なところ。
ただ、感じるのはですね、普通色んな政策、知事っていう立場で発表すると、
論点が取り上げられて、それで議論されるんですけども、
何故か、この原発だけはですね、論点は伝わらずに、「泉田が怒った」とかですね、
そういう話しか伝わらないっていうのは、もの凄くもどかしさを感じてますんで、
今日こうやってラジオに直接出さして頂いたのは、大変感謝してます。

平野さん:
ほんとに、なんか変人扱いするようなね、一部の論調もあって、
私はもうそれを不審に思ってたんですけども、今日、大分お考えよく分かりました。
ただですね、これから健康を守らなければ、承認は無効というふうに仰ってるわけですけども、
住民のね。
これあのー、無効という事を返ってまぁ、今のお話だと、東電がなかなかそんな企業体質を
変えるとは思えないんですけど、これ無効という事を最終判断ていうのをする可能性も
十分有り得るという事ですか。

泉田知事:
可能性としては、有り得るわけです。
ただ、重要なのはですね、東京電力の基準適合申請の中に書いて貰ってます、約束ですから。
だから、このBWR、沸騰水型の、柏崎型の原発は、ベントがなければ
運用しちゃいけないっていうのは規制委員会が定めた条件なんですよ。
それが運用出来ない中で、そもそも規制委員会がGOサイン出せるのかっていう事に対して
懐疑的です。

水野さん:
あのー、原子力ムラというのはね、色んな圧力があるのであろうというような事ぐらいは、
私たちにも、まぁまぁあのー、伝わって来ていますけれども、
古賀さん、えーっとね、ちょっと一つご紹介したい記事がありまして、
これ、サンデー毎日の10月6日号の記事です。
これ全く別の事柄を中心にした記事の中に、こんな一文が入っておりまして、
ちょっと読ませて頂きますけれども、これ、東京地検の特捜部の関係者が声を潜めると。
こんな事言ってます。
地検上層部からの指示で、泉田知事を徹底的に洗っています
立件出来れば御の字だが、出来なくても何らかの圧力感じさせる事で
原発再稼働軌道修正させる助けなりたい考えではないか』
とあります。
更にですね
『正直言って、その特捜は難航しています』言ってんですねぇ。
泉田氏の身辺は、思いの外クリーンで現段階で、目ぼしいネタが挙がっているわけではない。
特捜部内に不満の声はありますが、こうしたスタンス自体が、政権与党に対して、
忠誠心として映る可能性を見越しています
というような記事がございます。
あの、原子力ムラって、こんな事って有り得るんですか
それも特捜までの話なんですけど、これは。

古賀氏:
いやあのー、ええ、十分有り得ると思うんですけど、
そもそもそういう情報を流すという事自体が泉田知事に対する
まぁ、牽制になるという計算が働いてると思うんですね。
で、いくら探しても、その泉田さんの場合は、そんな犯罪の材料っていうのは、
出て来ないはずなので、まっ、ここまできて出て来ないって事は、
ある意味良かったなあとは思うんですけれども、
やっぱりあのー、さっき泉田さんが仰ったように、非常にあのー、今回、泉田さんに対する、
個人攻撃が酷いんですね。

水野さん:はい、例えばどのような形ですか。

古賀氏:
えーっとですね、まっ例えば、経産省なんかがですね、
あの泉田さんは、元経産省で働いていたので、同僚とか知り合いが沢山居るんですが、
そういう人たちを利用してですね、新聞記者たちにですね、
「あの泉田っていうのは、ほんとに変なヤツで、もう昔からデキが悪くて、
もう出世を諦めて経産省を辞めたんだ」とかですね、
まっ、「色んな問題があったんだ」とかですね、そういう事をどんどん流すんですよ。
そうすると、まともな記者はほんとかなと思うんですけど、
そうじゃなく、信じ込んじゃう人も居ますし、
まともな人はですね、例えば私のところに問い合わせをして来て、
みんな、こういうふうに言ってるんですけど、やっぱりそんな酷い人なんですか
っていうような事が、実際に起きてます。
で、しかもですね、経産省だけが言ってると、なんとなく原発再稼働の為かなって思うんですけど、
僕が一番驚いたのは、その住民の側に立つべきですね、規制委員会の田中委員長までですね、
記者会見で、みんなに分かるようにですね、
あのまぁ、規制委員会に対して、泉田さんが色々言ってる事について聞かれたわけですけど、
ほかの自治体の首長さんたちは、まっ割と、あのー、物分かりが良いですよねぇ
みたいな事言って、
でも、泉田さんってほんとに個性的な発言してますねぇ、なんて言うんですよ。

水野さん:えー、田中委員長がですか。

古賀氏:
委員長がですよ、記者会見で
そうしたら、規制委員会の委員長っていうのは、中立的で、まっ、立派な人だって、
普通は、みんな思ってるんですね。
で、そういう人がですね、ほかの首長さんは、まぁ良いんだけど、
泉田さんは個性的ですねぇなんて言ったらですね、
あ、やっぱり泉田さんて、おかしいのかなっていう事に、なっちゃいますよね。
で、最近はですね、またあのー飯島勲さんですね、内閣参与の。
あの、あの方もですね、あのー今、泉田知事の攻撃をもの凄い勢いで始めていたりしてですね。
だからちょっと、その泉田さんが、せっかく住民の側に立って、住民を代表してですね、
一生懸命抵抗しているんですけど、その抵抗している事をアイツは変だとかですね。
で、これはよくあるんですよ。
あのー色んなあのーなんていうんでしょ、改革をしようとする場合にですね、
その言ってる人の、まっ、言ってる事があまりにも正しいので、理屈で対抗出来ないんですね。
そういう場合は、その人をもう誹謗中傷して、アイツの言う事は聞くなっていうふうに
持って行くのが政権のやり方なんですね。

水野さん:今回も古賀さんは、それを感じていらっしゃるわけですよねぇ。

平野さん:泉田さん、あのー、田中委員長に面会申し込んでるんでしょ。

泉田知事:ええ、そうです。

平野さん:会おうとしないという事ですか。

泉田知事:
そうなんです。今までですね、例えば、審査をされる側の電力会社等々とですね、
密室で会うっていう事は公正中立性を疑われるんで、会いませんと
したがって、自治体の、という団体の長とも会いません、ていう話だったんですよ。
で、ところがですね、今度、東電の廣瀬社長とは、非公開で会うそうです。

水野さん:ほぉー

泉田知事:
そうなんです。それで、一方ですね、自治体の長、特に立地自治体の長っていうのは、
原子力災害が起きた時に、住民を避難させる為の法律上の行政機関なんです。
あの、何かほかの団体っていう事ではなくって、法律を運用する立場で、
更に2007年の中越沖地震で、地震と原子力災害が同時に起きると、どうなるかっていう事を
経験している首長でもあるわけなんですよ。
そことは話を聞かずに、何故か審査対象の東京電力の社長とは、非公開で会いますと。
これはちょっと中立性っていう観点から、いかがなもんかなあと。
未だに会って貰えないんで紙出しました、もう一回、会って下さいねっていうお願いの。

水野さん:泉田さんは、何かこう不審に感じられた動きは周りでありませんか。

泉田知事:
ん、それはやっぱり、ありますよねぇ。ええ。
色んな記事が出るっていうのもそうですし、
事実に基づかない、もう誹謗中傷に近いような話っていうのも出ますし、
車でつけられた事もありますし、なんか最近色んな事が起きますねぇ。

水野さん:
まっ、これからの動きで、古賀さん、泉田さんの立場になられて、
泉田さんが次どんな戦術を取れるのか、どうでしょう。

古賀氏:
やっぱりですね、絶対に妥協しないで、で、あのー、まっ今日みたいにね、
こういう番組で呼んで貰えるってのは、非常に良い事だと思うんですけれども、
そうやって、なるべく詳しく泉田さんの声みんなに伝えていく
国民に伝えていく。
それで、もう一つ、あのー我々の側は、国民の側の、とって大事な事は、
絶対にですねぇ、あのー、やっぱり泉田さんのような人たちに、
頑張ってくれっていうですね、支援の声を上げ続けるっていうのが、
泉田さんを守っていくし、それによって原発の安全性っていうのを
みんなが考えてですね、いい加減な事が起きないっていう、
そういうほうに持って行けるんじゃないかなと思いますね。

水野さん:
泉田知事、あのー、規制委員会が原発再稼働、安全審査でOKを出した時にはですね、
地元としては、どうなります? あの、了承は必要ですが、その時は。

泉田知事:
ですから、そもそもベントは、地元と了解しないと、今使えない設備ですよという事を
東京電力が申請書に書いた上で、申請してますんで、
それでOKって出せるのかは、懐疑的なんですよね。
で、もしそれでOKを出すんであれば、つまり住民の安全性は考えない
機器の性能しか審査していない委員会ですっていう事になるわけですから、
そこについてはですね、やっぱり、なるべく多くの人にご理解頂きたいっていうのが
今の状況ですね。

水野さん:はい、今日はお忙しいところ、ほんとに有難うございました。

泉田知事:はい、有難うございました。

水野さん:新潟県知事、泉田裕彦さん、そして古賀茂明さん、どうも有難うございました。

古賀氏:どうも有難うございました。


以上です。

一回目と二回目の会談の違いについて、水野さんは、ほんまは分かってて、
敢えて質問したんかなあとは思うけど、
実際には、「多くの人の予想とは違って」やったとは思うけど、
ただ、泉田知事を支持してる人までも、疑問を持った人が多いのは意外やった。
今まで知事の何を聞いてたねん?て、ビックリした。
そもそも、再稼働をストップさせるとか、容認するとかのレベルちゃうし。
福島の検証と総括を先にしてください再稼働の議論はしません
これ、もうどんだけ発言してるか。
ストップでも容認でもない。
事故の検証と総括なしに、議論せーへんや!議論や!

小出さんは、原因が分かるまで10年は掛かるやろて言うてたけど
うちは、泉田知事と同じ、10年で分かるんか?と思たけどな。
永遠に分からんかもな?
ちゅうか、推進派は、もう原因なんか、どーでもええやんレベルの発言しかしてへんからな。
事故原因と、被曝との因果関係が明確になる日が来る事を願う!



※参照

サンデー毎日の10月6日号の記事 ※「今日のコラム」鷲見一雄の憎まれ口さんのサイトより




原子力規制委員会 定例記者会見 (平成25年7月3日) 動画は0:50:45~ 
原子力規制委員会・田中俊一委員長:
大体の地方自治体の首長さんは、殆ど納得してるんですよねぇ。
だから、泉田さんはかなりお考え色々私もいっぱい紙貰ってるし、
テレビでも随分発言されてるようですけれども、かなり個性的な発言だと思ってますけど。
ただ、それはあなたたちが判断して頂いたら良いんじゃないでしょうか、
どっちが正しいのか


2013-10-25

新潟県議会 平成25年9月定例会 連合委員会(第2次) 長部 登 委員の質疑


新潟県議会 平成25年9月定例会
小野峯生議員・高橋直揮議員(自民党)の質疑
小山芳元議員(社会民主県民連合)・竹島良子議員(共産党)の質疑
に続いて、

連合委員会(第2次) 長部 登 委員(社会民主県民連合)の質疑で
原発関連についてのみ文字にしました。(聞き間違い等、ご指摘願います) 
動画はこちら

長部 登 委員:
(略)
原発問題についてですね、昨日、やっぱりかなり、再質問、再々の中で、こう詰まって、
詰まったてか、話が進んで来ましたもんでね、本当にまぁ日々こう変わっていて、
私の通告した時の質問が、まぁ色褪せている部分もありますし、
まぁダブる部分もあるかもしれません。
ただまぁ、一つはやっぱり通告した中での流れがありますし、
もう一つ、やっぱりあの、知事がですね、やっぱり色んな中でブレたんじゃないかと、
こういうそのー、周りのやっぱり心配がある中で、まぁブレてないっていう事を
まぁ私ども確認してですね、そしてまぁ、安心して次のステップに行きたいと、
そういう事で、繰り返す事もあるかもしれませんけども、
まぁ、そのように、ご理解頂きたいというふうに思います。
でまぁ、最初に本年4月にですね、知事が上京して要請を行った原子力規制委員会と県との間で、
まぁ、色んなやり取りがあったり、書面のやり取りがあったり、えー、して、続けられ、
えー、まぁ来たわけであります。
まぁ、ホームページにも公開されていますけども、県としてですね、えー、
これまでの原子力規制委員会の、まぁ何と言いますか対応のどこがまぁ、
どういうところがですね、問題で、
えー、今後、まぁ今こういう流れがお互いに歩み寄れない中でありますけど、
どう対応されるのか、まず知事の所見をお伺い致します。

泉田 裕彦 知事:
原子力規制委員会ですが、本県じゃありません。
他県からもですね、立地県からもですね、独立と独善を履き違えてるというふうに
指摘をされています。
原子力規制委員会は、立地地域であり、かつ原子力防災を担う行政機関である自治体の意見に、
真摯に耳を傾けたり、また丁寧に説明しようとする姿勢が不足致しております。
色々言われたですね、原子力安全保安院の時代のほうが対応、良かったですよね。
実際に、県の技術委員会を実施をしても、職員が来て丁寧に説明する姿勢がありました。
また、問題点を指摘すると、これ一生懸命考えてくれたわけです。
今、全くそういう姿勢が見られないという事です。
更にですね、原子力規制委員会は、いざっていう時の非常時の対応をも担う機能
持ってるわけですが、
そこでですね、地方自治に精通した人が委員に入っていないわけです。
これはもうメンバー案が出た時から指摘をしてるんですけども、
地方行政が分かる委員が入って居なくてですね、何故ですね、このIAEAのですね、
深層防護の第5段階、これが事実上欠落してるんですけども、これに対応が出来るのか、
そもそも成り立ち、メンバーからして問題が多いというふうに考えております。
まずはですね、原子力規制委員会として、住民の安全を確保するつもりがあるのかどうか。
単なる事業者行政として原発のですね、性能基準だけ審査して自己満足をするのか
また、昨日竹島委員からの質問もありましたが、
そもそも、これ被曝の基準を緩和してるんですよね、今回の基準は。
即ち、安全基準って呼べないんです、規制基準なんです、事業者の。
これ、報道機関もずーっと安全基準ていうふうに書き続けてますが、
これはミスリーディングです。
あくまでも規制基準にしか過ぎないものを、何故、安全基準とね、言うのか。
これあの、以前の基準に比べてもですね、体に、つまり健康に影響が出る数値をですね、
被曝し得るっていう事を言ってるのに、安全基準って言って説明をしてるっていうのは、
極めて異常な事態だと受け止めております。

まず、委員長に直接お伺い、お会いしてですね、この辺りのお話を聞くという事が、
良好な関係を築くための第一歩になるものと考えております。
原子力規制委員会においては、住民の被曝回避の為、地元自治体と事業者との協議
これを尊重をして頂きたいと思います。
東京電力のですね、申請書の中にはですね、この被曝を回避する為の施策をですね、
自治体と協議をするっていう事が明記されているわけですから、ゆめゆめですね、
これを無視した審査はやらないで頂きたいと。
原子力発電所の性能基準に限るのではなく、地域の安全をいかに確保するかという観点で、
審査を行って頂きたいと考えております。

長部委員:
まぁ、今の知事の話のようにですね、まぁ全く地元の声を聞かないというふうな事もありますし、
この回答なんか見てもですね、皆さんから貰った話は殆どもう建屋、まぁ一番大事な、
私なんか、まぁ、あんまり主力には考えられない、やっぱり大事なとこだけ、
こう焦点当てて考えるんですけども、建屋、まぁ検証なんか言ったってね、
それは検証は大事じゃないかと言っても、回答は新規制基準に直接関係ないって言って、
パッともう流しちゃうと、ほんとにまぁ、誠意のない回答だというふうに思ってます。
でまぁ、そういう、まぁ、あーあー中で、しか、まぁ規制基準はまぁ、実際まぁ7月には、まぁ、
施行されたわけであります。
えー、原子力規制委員会は、私聞きたいのはですね、仮にまぁ、東日本大震災、
東日本大震災級の大災害が発生したとしても、新規制基準を遵守した原子力発電所において、
福島第一原発事故並みのシビアアクシデントが防げると考えているか疑問であるが。
まぁ、昨日の話でまぁ防げない、事故を前提とするというアクシ、シビアアクシデントは、
前提とするという事がありましたんですが、まぁ、あー、が、まぁ疑問があると。
まぁ、そう国が定めている新規制基準。
私もまぁ、どういう役割持っていると考えれば良いのか、改めてっていいますか、
知事の所見をお聞きしたいと思います。

泉田知事:
今回のですね、新規制基準、立地自治体から立地協ですよね、我が県だけじゃなくって、
から出した意見も含めて、全部無視しました。
したがいまして、新規制基準は最低限の性能基準に留まっているという性格を持ってると思います。
安全対策の一つの要素にしか過ぎないと考えております。
むしろですね、ハードだけで安全が確保出来ると錯覚を与える事は、有害ではないかと考えています。
したがって、原子力発電所の安全を確保する為には、規制基準だけではなく法制度
マネージメント、人の判断が誤るっていう事もあるわけです。
その場合どうするかと。
またあの、冷却材喪失事故が起きた時に、放射能を撒き散らさない為には、どうするのか。
こういった点も含めてですね、考えていく必要があると思います。

更に、これ原子力規制委員会の所管外だって、さっきの質問、その通り、
また返ってきた中にあるんですが、高線量下で緊急時対応どうするのかと。
これ、いざっていう時の基準値を上げて超えた場合でも、
対処しないといけない場合ってあるわけですよね、現実。
チェルノブイリはそうでした。
それから、ロシアの原潜がですね、沈没をした時も、犠牲、英雄的犠牲っていうのが、
今回、福島事故でも、アメリカ側から伝えられてますけども、
英雄的犠牲の中でですね、ほかの乗組員の命を救ったという事が実際起きてるわけです。
その時になってですね、何にも対応を決めておかなくて、さぁジジイの決死隊で行くぞと、
そんなんで、ちゃんと対応出来るわけがないわけです。
高線量下で、緊急時どう対応するんですか。
こういった事に対処する部隊が要るのではないかという点も指摘をしておるところであります。
いずれにしても、これ安全基準じゃないんだと、
あくまでも性能の規制基準で、対策の一つに過ぎない。
それも国際基準であるですね、IAEAの深層防護の第5段階が事実上欠落してるという事を
よく認識した上で、対処していく必要があると考えております。

長部委員:
あの、まぁ、最低限の基準だと、えー、あん、安全要素の一つに過ぎないと、
まっ、その他色んな法制度とか、色んな問題がなければならんという事でございます、
知事の仰ったのはね。
で、まぁ今言った最低限の基準という事でありますが、
その、まぁさっき言った基準を守っても福島のような事故は起こり得るという事ですよね、まずね。
それで、そういう、そうする、うー、そういう中でですね、えー、まっ、
政府などからも安全を十分に確保してる、よくまぁ言います、安全十分確保してね。
だけども、そういう意味の最低限の基準で、起こり得ると。
そういう中でですね、再稼働して行くと言っているんですが、
これはまさに、事故が起きるって事を前提に再稼働するっていうふうに、
まっ、今の話からいけばね、えー、なるわけでありますけど、
そういう今の政府とか、規制庁の考えっていうのは、それについてはどんなふうにお考えですか。

泉田知事:
今の原子力委員会の考え方は、委員ご指摘の通りだと思います。
事故が起きる前提で、基準が出来ていて、一定の確率で事故が起きるという事で、
ただ、再稼働は、の判断はしないって言ってますよね、規制委員会は。
それは政府の判断だという事を言われてると思いますんで、
原子力規制委員会の責任を解除する為の仕事をしてるというふうに理解をしています。

長部委員:
私は、まぁ、分かりました。
それで、まぁ、ほんとにまぁ、性能の最低限の基準であると、規制委員会はね。
全くそのほかもう、どこが誰がやるか分からんわけですね。
ありゃまぁこれまぁじゃあその、避難計画、防災計画、地元について、
それぞれの地元のなんていいますか、色んな、このレベルありますよね、能力の差みたいなのは。
そういう中には、原発全体の安全が任されてるっていっても、
非常にまぁ、怖いなという気はするんです。
でまぁ、それはまぁ前提に置いて、で私はね、まっ、そういう、仮に、色んな法整備が、
まぁ、それなりにやると、そこに加えてですね、規制。
これは規制庁の話だけじゃありません、今、やらないなら、どっかでやるんでしょうけども、
地元と話し合ったりやったりして行くんでしょうけど、
そういうことをする、して行く事によって、えー、いけば、
そのー、福島のような事故は、全く起きないという事は、言えるんですか。
それはやっぱり、勿論まぁ、元々制基準はね、もう、それは問題があれなんですけど、
そういう色んな法整備がある程度やって行ったとすれば、その、そういう福島のような、
少なくとも東日本大震災、あのレベルの地震が来た時に、その福島大震災の地震は起きないと、
いう事は言えるんですか。それについて率直にお聞かせしたい。   (※地震⇒事故やと思う)

泉田知事:
その点についてですね、判断をする為に、従前からですね、
福島事故の検証と総括が必要というふうに申し上げてます。

長部委員:
まぁ、私はね、そうしたら、やっぱり、えー、まっ、再稼働は今ここで議論は、まぁ、あ、あ、
その、しないわけでありますけども、少なくとも私は、そういうですね、なんか普通ですね、
よくまぁまぁ議員の皆さんも言われる、とにかく安全を最大限確保して早うしなくちゃいかんと、
こういう、するんだと、エネルギーが足らないんだから、或いはそのーエネルギー価格は、
つまり電力上がるんだからとかね、そういう事を言うんですけども、
どうも今の規制基準、なんかなんか中心にして考えていくと、
やっぱりアクシデントってのは起こり得ると、今の中ではね。
そういう事は、やっぱり、県民に私はね、知らしめる必要があると思うんですよ。
そういう事を含めてね、それは良いと、ならば何万年に一回か知らん、うちでは起こらんだろと、
いう人も居るだろうしね。
いや、これはもうこれだけ、もうチェルノブイリから、アメリカ、スリーマイルから、
こうやって起きている、柏崎、中越沖だって危なかったんだと。
こういう事を考えた時、いや、起こり得ると、だから、私まぁ、そういう事も含めて、
判断出来るようにですね、県民にやっぱりそういう事を知らしめる必要があると思うんですが、
いかがですか。

泉田知事:
正確な情報をですね、知った上で判断していくという事は、極めて大切だと思っています。
あのメルトダウンの確率っていうのが、どういうふうにね、島の事故を検証しないで
計算したかは分からないですが、原子力規制委員会に言わせれば、
一万年に一回という事になっています。
一万年に一回という事になれば、長らく起きないんだろうと思われるかもしれませんが、
仮に100基あれば、100年に一1回起きるっていう事です。
で、世界には460基を超える原発がありますので、つまり25年に一回はですね、
メルトダウンが起きるっていうのが、今の事故の発生確率という事になってます。
25年に一回、25年未満かな、に一回っていう事になると、スリーマイル、チェルノブイリ、福島と、
まぁ、大体そんな間隔かなぁという事になりますんで、そのレベルの安全、
そのレベルで、事故が起きるっていう規制基準に過ぎませんよと。
決して安全基準じゃないという事は、これは広くまず認識をする必要があると考えています。

長部委員:
まぁ、是非まぁ、その事も県民にもね、知らしめて、そういう中で県民はね、
いや良いんだという判断ある、或いは反対だっていう判断あると思うんですが、
それは是非お願いしたいというふうに思います。
で、次にですね、えー、本県の知事要請に対する、まぁ、規制庁ね、まぁ、素っ気ない対応や
福島第一原発事故の検証途上の中での新規制基準の施行など、
これまでの原子力規制委員会の対応等踏まえると、これは昨日も出たかもしれません。
東京電力から出された適合申請の審査で、原子力規制委員会は、
柏崎刈羽原子力発電所の安全性を確保する事が出来るのか、全く疑問であるし、
知事もそのような事、まっ、これまで言って来たと思いますが、
先般、東電に対して適合申請に係る条件付き申請承認を行った今、
改めてまぁ、昨日も言ったかもしれませんけども、知事の所見をお伺い致します。

泉田知事:
今回ですね、やっぱり立地地域から不安の声がですね、出ているのをお聞きを致しております。
これもですね、安全審査だという形で、広く宣伝をされた結果ですね、
何故、安全審査を受けさせないんだというですね、
若干誤解が入った声ではあったんですけども。
でも、東京電力自身がですね、自らが自らの設備の安全を確保するのに、
自信がないという趣旨の発言をされてたわけです、廣瀬社長自らが。
それで、より第三者の目を入れて欲しいという強い声があったのは事実であります。
そして、実際柏崎刈羽原子力発電所は、停止をしていても生きている原発であると
いう事実に変わりありません。
福島原発の4号機を見て頂ければ分かるんですが、停止していても爆発するという事であります。
そして、その設備を持っている事業者たる東京電力が、自らの設備の安全性に自信がないって
言われればですね、やはりあの第三者の目を入れたいっていう気持ちを汲む必要があると
いう事を判断をしたところであります。
したがいまして、先日、規制基準適合審査申請に係る条件付き承認を行ったという事であります。

まず、いかに安全を確保するのかと、いう事を考えるのがやはり先だと思ってます。
一つの考え方はですね、例えば今回、規制基準に適合すると、1号機ですよね、福島の。
24時間での爆発を避けられるのかと、そういう説明聞いた事ないですよね。
冷却材喪失事故が起きると、何故あのタイミングで爆発事故が起きたのか
今回の規制基準に適合すると、一体、この24時間が延びるのかどうか、誰も説明してません。
最も放射能をばら撒いたのは2号機です。
この2号機が格納容器が破損したんですけども、今回の規制基準に適合すると、
破損は避けられるんでしょうか、聞いた事がありません。
3号機、これあのRCICが稼働しました、にも拘わらず、低圧注水に失敗をしてですね、
爆発に至るんですけども、その時にリークが生じています、あの復水器に。
今回の規制基準に適合すると、リークは避けられるんでしょうか
爆発は避けられるんでしょうか。
説明聞いた事がありません
今回の規制基準に適合すると、稼働していなかった4号機の爆発は避けられるんでしょうか
これも聞いていません。
今回の規制基準っていうのは、そういうものだというふうに受け止めております。

長部委員:
知事、実に分かり易い。
その規制基準がいかにですね、まぁ、安全からそんなに信頼出来るもんじゃないというのが
よく分かるところであります。
ただ、今知事ね、そのーまぁ、止まってる、あ、自らの、そうか、東電が自らの安全性を
第三者に見てみたいという事を言ったから、まぁ、急遽したっていうふうには言われましたけど、
今日なんかちょうど、あのー、これ、同僚の議員から貰ったんですけど、
毎日にですね、7月に廣瀬社長が知事との会談で、安全かどうかを確かめて貰うのが今回の申請だと、
こういうふうにまぁ、言ったという、あるんですが、
そうするとまぁ、あの時でも、その考えならその時でも良かったわけでありますね。
で、まぁ、あれからも二カ月後に、まぁ申請が、今度改めて申請やって、
その後まぁ、確かに再稼働申請前にですね、いやぁ、事前了解前には申請はしないっていう事も
ありましたけども、まぁ、その、東電が来て、書類が出されて、
翌日、ほんと私もまぁ、びっくりしたんですよね。
で、私が言いたいのはね、まっ、もう少し承認前、例えば県の安全管理に関する技術委員会に
諮るとかですね、もう少し慎重な対応があった、すべきじゃなかったのかという、
まっ、それは、ずーっと延ばすかどうか分かりませんけどね。
なんか、昨日の今日ですからね。
これはまぁ、ちょっとびっくりしますよね。
まぁ、そんなふうに、まぁ思うんですけど、だから、そういう意味で、えー、
まぁ色んな憶測が出たんでありますけど、私はまぁ、知事はもう変わってないと思ってますけどね。
まぁそういう、でも、その、そういう、もう少し、まぁ、
審議期間あっても良かったのじゃないかというふうに思うんですが、いかがですか。

泉田知事:
7月の時のですね、廣瀬社長との会談、この時は、7月2日だったと思うんですけども、
役員会で、県の承認なくして申請すると、宣言をしたあとの会談でした。
即ち、東京電力という会社は、自治体との約束を破る会社ですと、宣言をして来られたわけです。
その時点でOKって言えっていう事は、ほりゃ無理なんじゃないんでしょうか。
あの、いくらこの地元からですね、安全審査を受けさせろっていっても、
約束を守らないって言ってる企業に対しては、それはOK出せないわけです。
更にいうとですね、フィルタベントについては、着工してから県に連絡があったんですけども、
まっ、基礎の部分だからグレーだっていうところはあるんですが、
この着工してから連絡をしてきて、それに対しては、ほかの原子力発電所、BWRのですよ、
沸騰水型の発電所と違う、なんかこう、脆弱な形態で設計がなされ、
どうやら安いらしいんですけども、そっちのほうが。
更にですね、3号機、これ2007年の中越沖地震の時の火災を起こした原因、
それを是正するっていって説明したところと違う案で行きたいというのが、あとで来たわけです。
それを是正してくれっていう事をお願いしたにも拘わらず、
一切受入れないでですね、県の約束は守らずに申請するっていう人に対して
OKは出せなかったという事であります。

二回目の会談の前にですね、新潟県との安全協定守るっていう事を明確に宣言をされました。
そして、県から要請していた事についても、対応するという事ですから、
一回目の面談の時と条件が違っているので、
これは、今度は立地地域の不安に向き合うという判断をしたという事であります。

長部委員:
まぁ、分かりました。
でー、あれですか、あのー、フィルタベントの性能、これからまぁ、技術委員会でね、
えー、色々審査するんだと思うんですね、防災計画、避難計画とか色んな形でですね、
大体これは、どれくらい掛かるもんなんすかね。
あのー、その辺はどんなふうな認識をされておりますか。
例えば、一年も二年も掛かるのかとか、まぁ、まぁ、きちっとは言えないでしょうけどね。
或いは皆さんとしては、これくらいまでに終わりたいとか、そういうのでも良いんですけども、
どんなふうな認識されてますか。

山田 治之 防災局長:
フィルタベント設備に係わって技術委員会について、これからどのように相談して頂くか、
座長と相談して参ります。
ただ予め、そのような時期とか、そういうものを申し上げる事は出来ないと思います。

長部委員:
えー、まっ、やっぱり、直ぐやったとか、色んなそういう絡みで、今話聞いてるんですけども、
技術委員会へ諮る、からまぁ、市町村とも意向聞きながら作っていくと、こういう事ですよね。
そうするとやっぱり、えー、まぁ、まぁ、予め勿論言えないのは、そういうのは分かりますけども、
二年も三年も掛かるわけですか。
やっぱり半年だとか、一年だとか、そういうレベルの話でしょうかね、それぐらい言えますか。

山田防災局長:
繰り返しになりますけれども、時期ですとか、そういうものは明示出来るもんではございません

長部委員:
それでね、知事、あれですか、まっ、質問、まっ、あの、もう細かいのは読みませんけど、
た、対、大きな対って事で、東電の、まっ社長、っていうかですね、
真摯な対応だというような、今回のね、ベントについてかもしれませんけども、
そういう発言ございました。
東電の対応ってのは、変わったというふうに、体質というか、変わったっていうふうに、
それでもまぁ、少しは信頼出来るってふうに、まっ、お考えですか。
この今回のベントも含めて。レベル低いかな(笑)

泉田知事:
先ほど申し上げました通り、一回目にお会いした際にはですね、
県との協定を反故にしたいというお話、県からの要請は聞かないっていう前提で、
会談が行われたわけです。
二回目の会談の時には、県との約束は守る
更にはですね、県の要請も受入るというお話でしたので、
一回目と二日目には、明らかな違いがあったと考えています。

長部委員:
そいでね、まぁ、第三、今言った知事、東電は第三者の目を入れて安全を高めたいと、
自信がないんだと、今の安全性確保にはね。
こう社長は言われたので、知事はね、真摯な態度だと、それはまっ、住民の為にね、
より安全なほうが良いって事で、まぁ、OKしたと。
で、その中でね、小さい記事だったんだけど、翌日えー、その規制委員会に申請した時にですね、
常務の言葉がね、自信が持ててない状況との知事の談話に対して、
決して自信がないというわけではない」と反論したとの報道があると、いうふうな、
載ってましたよね、載ってました。
私はね、大体一体どうなってんだと。
片っぽは自信がない、片っぽはそんな事ないと。
これはもう知事から了解取る為の、その方便じゃないかと、
こんなように普通、勘ぐるわけですよね。
だから、あのー、信頼増したのかって聞いたんですけど、これについてどんなふうなお考えですか。

泉田知事:
社長からはですね、第三者の目を入れて、チェックをしたいというお話を聞いております。
それ以外の話で違うっていう事であれば、それは東京電力内のガバナンス
企業統治の問題という事ですから、それはしっかりやって頂く必要があると。
こういう綻びが次々出るようであればですね、益々信頼感が落ちていく。
それだけの話であると考えています。

長部委員:
ほでね、あとまぁ、テレビで知事が、東電の社長に「お金と安全、どちらが大事か」と。
実に分かり易いね、こう質問されました。
ほんとに分かり易い質問でね、まさに象徴する時に、まぁ、東電は「安全が大事だ」と。
ねぇ、これもよく見られました。
でー、これは、昨日もあったんだけど、私もやっぱりね、安全が大事というなら、
やっぱりあの汚染水処理、まさにあれが日本中を震撼させてる、
或いはまぁ、世界にもあれは撒き散らすような、まさに、そこにですね、
まっ、全力を投入するっていうか、いう、
私もそういう、昨日の質問ありましたけど、私もそういうふうに思ってるし、まぁ、
マスコミなんかもね、そういう論調で書くのはあるんですけど、そういう意味でですね、
安全が大事だという事はね、なかなか私、言葉だけじゃないのかなぁという気がしたんですけど、
まぁ、知事、答えられます? そういう事について、いかがですか。

泉田知事:
安全を確保する対象は、汚染水だけではないと思っています。
先ほどから申し上げてる通り、福島原発4号機はですね、
停止中のものが爆発をしてるという事からですね、
柏崎刈羽原子力発電所の安全性を確保する必要があると考えています。
汚染水だけに全ての資源を投入して、
柏崎刈羽原発の安全性確保を疎かにして貰っては困るというふうに考えております。

長部委員:
まぁ、意見で。しかしまぁ、今早急の課題ってのはまさに、そこですからね。
それがまだ一年先、ほんと目途が立ったかって、なかなか立ってない。
私はちょっと知事とそこは違うんです。
勿論、柏崎も、あのー、使用済燃料のそこも大事だ。
確かにね、止まってる燃料も大事だけども、今まさにそこにそこが今どうなるか分かんない、
早急の課題っていうのは、そこだという意味で、
やっぱり違うんじゃないのかなというふうに思ってます。
まぁ、それはそれに致しましても、えー、そういうまぁ、次であります。

福島原発の検証終わってない。
現在、規制委員会が事故分析、事故分析検討会で、その検証の議論を続行してると。
県は県で技術委員会の、その議論を、審議を続行してると、並行してやっぱりやってる、お互いね。
で、県の安全管理に関する、原子力規制委員会に対する、県の安全規制に関する規制、
技術委員会の委員からの質問をあとに紹介し、更に今年二回開催された技術委員会において、
まぁ、要するに検証は進められてると。
えー、そうやってですね、国と県でまぁ、お互いに進めてると。
その検証について、知事としては、技術委員会の判断を、
まぁ私は、もう〓?〓なんだろうと思うんですけど、
国との関係も含めて、どんなふうに考えてえられますか、判断。
その検証の判断というのはね、国がやってる、県もやってると、
どちらを重んじるかというような事については、どんなふうにお考えですか。

泉田知事:
人が判断する事に、完全無欠という事は有り得ないと考えております。
安全管理に関する技術委員会が最新の知見に基づいて、慎重に検証した結果については、
尊重していきたいと思います。

長部委員:
そいでね、えーっと、でー、まぁこれから国も、まっ、進めていくと。
今県も進めていくと。
そして、まっ、少なくともですね、知事、これはあれでしょうかね、
国の検証が終わらない限りは、当然まぁ、県も私はそれを見ながらやっぱり、
対しながら行くと思うんですけど、県の検証も終わらないというふうな考えは、これは宜しいですね。

泉田知事:
同じ質問ずっとされてるんですが、
検証をですね、事前に予測するという事は出来ないと思っています。

長部委員:
まっ、同じ質問ていうか、まっ、大事なとこだと思うんですね。
国の、まっ、国の検証がなんか多分中途半端、このまま過ぎた段階でですね、
県が進んでやって、検証が終わる事ありますか。
同じっていう、同じっていうか、要するにここんところに対してきちっと答えて、
あるといえばそれで良いし、ある場合もあるといえばそれで良いし、
いや、ないんだっていう、そこの事だけ言って頂きたいと思いますが。

泉田知事:
これ、ラプラスの悪魔は存在しないっていう事が真理だと思ってます。(笑)
ちょっと、ちょっと、ちょっと、説明しましょうか。
未来っていうのが決まっているのかどうか。
あの最近NHKで良い番組がありました。
統一場理論の話なんですけども、仮にですね、ニュートン方程式からアインシュタイン方程式が
出来てですね、更に量子力学と一体化をした理論で、計算が出来ると仮定するでしょ。
そうすると、我々の未来っていうのは、電子の位置がどこにある、分子の位置がどこにある、
全てを計算出来る機械があったとすると、未来は全て計算出来る事になるんですよ。
その全知全能の力を持っている人をラプラスの悪魔って呼ぶんですが、
そうすると、未来は確定的に決まってるっていう事を意味するわけです。
その確定的に未来が決まってるっていう中での質問ていうのは分かるんですが、
あの、未来っていうのは、変わり得るわけです。
これ何故かっていうと、量子力学の世界でミクロに入って来るとですね、
位置は決まるけども、大きさが、エネルギーが決まらない、場所が決まらないっていう形で、
確率的にしか存在しないっていうのが、今の英知という事ですんで、
未来がですね、決まっていないものについて今結論を全て言えっていうのは
不可能であるという事だと思っています。

長部委員:
その、面倒な話、その、見ましたよ、よく分からんかったけどね。(笑)
ただ、知事、現実のね、あの検証、そこに事故が起きてる、
その後どう調べるかっていう話ですよ、それは。
知事、それ詭弁ですよ、それやっぱり普通の人では誰も理解出来ない、それは。
知事は知事のその話なんて。
私も普通の人間ですからね。
ちょっと、知事はまぁ、遙かにそのねぇ、あのー、頭の構造が違うかもしれませんけど、
それはねー、それは話しても誰も分かりませんよ。
やっぱり普通に、やっぱり国は一番まぁ、時間も本来ね、金も掛けて検証する立場にある、
その国がですね、検証もしないうちに、いやいや、県が、県が先に進んで全部、
有り得る、えー、まっ、かも知らんけど、でもまぁ、それはやっぱり、一般的なね、中に、
通用しない話だというふうに思うんです。
だからまぁ、こればこれで、これ以上どうしようもありませんから、
まぁ、次に行きたいというふうに思います。


以上です。

ラプラスの悪魔、めちゃ分かり易いのに、普通の人は理解出来ないってw
知事という立場からしても、たら・ればで無責任な発言なんて出来るはずもないし、
これから始まる技術委員会で、どういう議論が展開され、
シミュレーションがどういう結果になるかも分からん事を発言せえ言われてもな~
そら無理な話やろ。
想像で発言したら、それこそどんな批判が飛んで来るか。

長部委員て、ところどころ笑いながら喋ったり、急に早口になったり、訛りもあって、
聞き間違いが多いと思います。
また、明らかに言い間違いもありますが、そのまま文字にしてますのでご了承を。
書いたものをそのまま読んでくれれば良いのにw


ちょっと余談なんやけど・・・
うちが文字にしたものを拡散したり、引用したりは自由にしてくれれば良いんですが
ソース元を明らかにされたほうが、ご本人の為に良いかと思てます。
ある程度地位のあるその方が丸々コピペされてるんやけど、
特に、今回のような聞き間違いがありそうな話し方をされる場合は、
いずれ会議録が公表されてからご確認したほうが、良いのでは?と。

以前、うちが文字にしたある会議内容を全文コピペしたものをpdfファイルにして、
ご自分が文字を起こしたかのように大拡散してた人が居ってビックリした(  ̄ー ̄)
色んな人が居るもんやでw
普通は、間違ってるかも分からんから、責任回避の為にも、
ソース元を明らかにする場合が大半なんやけど、不思議な人も居るなw
人によって、句読点、漢字の使い方とか、クセがあって、
全文同じ文字ていうのは、まぁあり得んねん。
特に、うちの場合は、ある法則(そんな大袈裟なもんちゃうけど)によって文字にしてるんで
直ぐに分かるww
あとで、誤字脱字とかも修正・訂正する事もあるから、
丸々コピペする時は、気ぃつけてくださいね(≧ω≦。)イヤミかよっw

ほんまは、動画見て貰うのが一番ええんやけど、
時間的に余裕がない人は、通勤途中に電車の中とかで読んだり、
赤字にしてる部分を中心に流し読みされたりして、喜んで頂いてるんで
出来るだけ聞き間違いや入力ミスがないように注意はしてるんやけど
なかなか完璧にはいかんので、ご了承くださいね☆



2013-10-22

新潟県議会 平成25年9月定例会 小山芳元議員・竹島良子議員の質疑


新潟県議会 平成25年9月定例会 小野峯生議員・高橋直揮議員(自民党)の質疑 に続いて、
小山芳元議員、竹島良子議員の一般質問(原発関連のみ)に対しての知事の答弁を
文字にしました(聞き間違い等はご指摘を!)

2013.10.01(火) 小山 芳元 議員(社会民主県民連合)の動画はこちらへ 
泉田知事の答弁は35:35~

泉田知事:
次に、原発問題についてお答えを致します。
まず、原子力規制委員会の田中委員長の対応についてであります。
昨年来、数度に渡り原子力発電所の安全対策や規制基準策定に係る基本的考え方、
住民等の防護対策の強化や規制委員会の説明責任などについて、質問を行いました。
それにも拘わらずですね、規制委員会からは、
県民の皆さまに説明出来る回答を頂けておりません
本来、権限があるところには、説明責任があるわけです。
権限を持っているけど、説明をしないというのはですね、
これは民主国家において許されないという事ではないかと思っています。
原子力安全保安院の時代ですらですね、県の技術委員会の職員を派遣をして、
しっかり説明しようという、そういう態度がありましたが、
原子力規制委員会になってからはですね、そもそも県の技術委員長が要請したにも拘わらず、
職員すら派遣しないという状況でありました。
全く説明責任を果たす気概のない組織
自らの権限を狭める事によって、責任を回避する組織、こういった組織にですね、
住民の安全を守れるとは思えない対応が続いてるという事だと思っております。
田中委員長にはですね、是非面会に応じて、
立地自治体の意見に耳を傾けて頂きたいと考えております。

次に、汚染水に対する首相の発言についてであります。
汚染水の影響が港湾内に、ブロックされてる旨の発言であったと理解を致しております。
この発言を受けてですね、汚染水対応については、
先般、政府が前面に出て対応する旨の発表がありました。
この、総理の発言によりまして、汚染水問題を始めとする事故対応が
国際監視下に入ったというふうに理解を致しております。
是非ですね、日本がだらしない国家だと思われないように、
国際的信用を失う事がないようにですね、
結果を出して頂きたいと考えております。

次に、適合審査申請についてであります。
事業者が、これ廣瀬社長との会談の際の発言なんですけども、
柏崎刈羽発電所の安全確保に自信が持てないという旨の発言がありました。
自分たちだけでは自信がないので、第三者の目を入れたいというお話でありました。
こういった状況、放置をしていくという事になると、
近隣住民の皆さまにとっても望ましくないと考えております。
東京電力の信頼性、これには疑問がありますので、
規制基準への適合審査に係る条件付きの承認を行ったものであります。
立地地域の不安に寄り添った判断をしたという事であります。
福島第一原子力発電所事故の検証につきましては、
事前に結果を予測するという事は困難でありますので、
検証方法がさまざまなアプローチがある事も踏まえてですね、対応をして参りたいと思います。

次に、事前了解などに係る姿勢について、お尋ねを頂きました。
事業者が自らの設備について、安全性に自信がない、
第三者に見て欲しいと言ってるにも拘わらず、これに答えないという事になると、
やはりこれは安全軽視をするという事に繋がると考えております。
立地地域住民の不安に寄り添って、今回の条件付き承認を致したというふうに
ご理解を頂きたいと思います。

次に、柏崎刈羽原子力発電所の安全性の確認についてでありますが、
原子力規制委員会に確認をして貰うのは、規制基準への適合性という事になります。
安全性を確認して貰うわけではありません
東京電力の独り善がりの確認よりは良いというふうに受け止めております。
尚、規制基準については、福島第一原子力発電所事故の原因を究明し
責任を明らかにしてから策定されるべきという考えに変わりはありません
福島事故のですね、検証、総括なくして定めた基準という事であれば、
また同じ事を繰り返すリスクがあるというふうに受け止めております。

次に、適合審査申請に係る私への内外からの圧力があったのではないかという
お尋ねであります。
安全の為の適合審査を受けさせないのかという事は、これ立地地域にとって、
正直、不安であるという声、これは頂いておりました。

次に、事前了解に関する自治体との合意プロセスについて、お尋ねがありました。
今回はですね、条件を付けて、言わば仮承認をしたものという事であります。
議員ご指摘の通り、避難計画を作るプロセスにおいて、
周辺自治体との協議を行って参りたいと思います。

次に、東京電力の破綻処理についてであります。
福島原発事故の事故処理と賠償を全て、東京電力が行うという、国のスキーム、
これは見直すべきではないかと考えております。
廣瀬社長もですね、インタビューに答えて、東京電力一社で全て対応するのは難しいと
いう旨の発言をされております。
汚染水問題も振り返ってみるとですね、もう最初の段階からですね、
汚染水の対応が必要っていうのは、分かってたわけであります。
更にいうとですね、チェルノブイリ原子力発電所への事故対応、
これは初期対応のあと、何をやったかというと、これ汚染水がですね、川を通じて、
黒海に流れ込むのをいかに防ぐかという対応をもう極めて早い段階で実施をしています。
それに比べて、経営をですね、理由にして日本の場合はですね、
二年半もこの汚染水問題を先送りしたと。
極めてですね、文明国として恥ずかしい状況ではないかというふうに受け止めております。
それを許した原因の一つが、全て東京電力がですね、
経済的に負担をするという事から発した問題でありですね、
このスキームの見直しという事は、喫緊の課題ではないかと考えております。
議員ご指摘の通り、破綻処理というのも選択肢の一つであると考えております。

次に、避難に関する課題についてでありますが、
議員ご指摘の通り、原子力対策指針は不十分であります。
原子力規制委員会は、避難計画は所管外であるかのような発言を行っています。
原子力規制委員会はですね、原子力利用の安全確保に関する責任を持っており、
かつですね、政府機関に対して勧告権を有しています。
それにも拘わらずですね、原子力発電所の性能基準だけがですね、
自らの権限であるかのような発言をしてるというのは、極めて無責任と考えております。
県と致しましては、いかに住民の被曝を避けられるかが重大な課題と考えております。
引き続き、県民の皆さまの安全、安心を第一に対応をして参ります。
避難に関する課題の具体的対応については、防災局長から補足答弁を致します。



2013.10.01(火) 竹島 良子議員(共産党)の動画はこちらへ 泉田知事の答弁は32:50~

泉田知事:
次に、原発問題についてお答えを致します。
まず、規制基準適合審査を行う意義についてでありますが、
東京電力の独り善がりの確認よりは良いというふうに考えております。
尚、規制基準については、福島第一原子力発電所事故の原因を究明し、
責任を明らかにしてから策定されるべきとの考えに変わりはありません。

次に、規制基準適合審査についてでありますが、
原子力規制委員会は、安全基準を規制基準と名称変更しました。
これは何の為にやったかといいますと、
一定の確立で事故が起きるという事を前提にしている基準だからであります。
したがいまして、この基準を満たしたからといって、
安全性を保証するものではないと認識をしております。
また、報道でですね、安全基準とか、安全審査と表現をしていますけども、
これはミスリーディングだと受け止めております。

次に、原子炉立地審査指針の廃止についてでありますが、
新規性基準は、シビアアクシデントが一定の確立で起きるという前提で
策定をされた基準であります。
したがいまして、議員ご指摘の敷地境界線量250mSvという数字、
これは、シビアアクシデントが起こらない事を前提にした数値でありますので、
撤廃せざるを得なかったというふうに認識をしています。
即ち、基準として緩和をされたというふうに理解を致しております。

次に、安倍首相の発言についてでありますが、
汚染水の影響が港湾内にブロックされている旨、
繰り返し発言をされているものと理解を致しております。
汚染水対応については、先般、政府が前面に出て対応する旨の発表がありました。
また、首相の発言により、汚染水問題を始めとする事故対応が
国際監視下に入ったと理解を致しております。
是非、国際的信用を失う事のないように、結果を出して頂きたいと思います。

次に、汚染水対策についてでありますが、
放射能管理の原則としては、IAEAでは濃縮と集中管理とされております。
薄めて外に流すという事が基本原則ではありません。
人為的に管理し得る者は、人智を尽くして管理するという事が重要だと考えております。
また、放射性物質の種類によっては、生物濃縮の懸念もあります。
生物濃縮によってですね、被害をもたらした水俣病等の歴史の教訓に学ぶべきと考えております。
尚、新潟県知事として、福島県における汚染水放流の個別事案について、
県議会での発言は、控えさせて頂きます。

次に、安倍政権の原発政策についてでありますが、
福島第一原子力発電所事故の検証、総括を行うべきと考えております。
事故の検証、総括がないまま、再稼働の手続が進められれば、
国の原子力行政や電力業界は、国民の信頼を更に失う事になるものと思います。
また、原発を輸出しようとしても、
他国でも安全性への信頼に疑問を持たれるのではないかと考えております。
同じことを繰り返さない、過去に反省してそれを是正するという事は、
文明社会の基礎中の基礎ではないかと思っています。
汚染水問題の解決は、世界に対する、また人類に対する責任であり、
再稼働や輸出の為の活動に関係なく、総力を挙げて対応し、
結果を出して頂きたいと考えております。

次に、東京電力の破綻処理及び、事故収束と除染賠償の費用の負担について
一括してお答えを致します。
福島原発事故の事故処理と賠償を全部、東京電力にやらせるという
国のスキームを見直すべきではないかと考えております。
我が県にもですね、被災をされた方が大勢避難をされて来ておられます。
その実態を見るとですね、公共補償で得られるだけの補償、
例えば田んぼが道路にですね、なる場合に、もう一度ですね、生活を再建出来るように、
という形で補償が為されるわけですが、これが時価で評価をされると、
つまり、生活の再設計が出来ない賠償しかしていないという事でありまして、
これが前例になるとするとですね、ほかで事故が起きた時に、
これ生活再建が出来なくなる制度で行くと、いう事になる事を意味するわけでありまして、
東電がですね、その主力の範囲内で賠償するという事は、
既に破綻をしてるんではないかというふうに受け止めております。
これは、午前中かな、先ほどの質問にもありましたが、
旧ソ連の対応にも劣るですね、対応しかしていないという事ではないかと思っております。
福島原発事故のですね、処理がこのような形で進まないという事になれば、
議員ご指摘の通り、破綻処理というのも選択肢の一つではないかと考えております。



以上です。



2013-10-20

2013.10.16(水) 泉田知事定例記者会見


9/20以降、久しぶりに10/16(水)泉田知事の記者会見があったので、
原発関連のみ文字にしました。(聞き間違い等ご指摘下さい)
動画はこちら
冒頭、知事発表項目の中で、「にいがた食の安全・安心基本計画」改定の実施について 
動画は4:30~ 資料は下記リンクへ
「にいがた食の安全・安心基本計画」改定案への意見募集について
にいがた食の安全・安心基本計画 改定案の概要

また、福島事故検証課題別ディスカッションの実施とフィルタベント調査チームを設置
安全管理に関する技術委員会のイメージ(案) も発表されてます。

新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会については、9:35~
泉田知事:
原子力発電所に関してですが、安全管理に関する技術委員会における福島事故の検証
これ課題別のディスカッションを実施をしたいと思います。
また、フィルタベントの調査チーム、これもですね、併せて設置をしたいと思います。
ディスカッションについてはですね、技術委員会の先生方のご希望、
これをもう少し深掘りをしたいというご要望を頂いておりますので、
少人数のチーム制にしてですね、ディスカッションをした上で、委員会に掛けるという形で、
同時並行でですね、幾つかのチームを走らせたいというふうに思います。
スタートはですね、今月末からスタートをしたいと。
現在、具体的な割り振りの調整中という事であります。

議論される課題ですが、まず地震動による重要機器への影響がなかったのかどうか。
これもですね、かなり議論を呼んでるところでありますので、
ここのディスカッションを行いたいと思ってます。
 
それから、海水注入が遅れたんではないか
これは、3月15日になってもですね、東京電力のビデオから判明してる内容でいうとですね、
「海水入れるんですか、勿体ないじゃないですか」っていう議論なされてたわけです。
早い段階で、これ3月11日の地震当日ですね、5時の段階で、
吉田所長から消防注水の検討指示が既に出てます。
実際に注水されるのは、そのあとになるわけですが、
この海水注入の判断に誰が関わってどういう判断がなされたのかという点についてもですね、
ディスカッションを頂きたいと思ってます。

それから、事故対応マネジメントです。
東京電力の意思決定が的確になされていたのか、外部とのコミュニケーションどうだったのか、
本店とのやり取りどうだったのか、政府機関とは、自治体とはと、
これは、さまざまな点があると思っています。
また、原発事故の際にはですね、保安検査官、当時の原子力安全保安院ですけども、
保安検査官が真っ先に待避してるという事実もありますんで、
関係機関とのコミュニケーション、どうだったかという事についてもですね、
ディスカッションを頂きたいと思っています。

次に、メルトダウン等の情報発信のあり方ですが、
3月11日、これも5時頃の段階で、既に進展予測が東京電力によってなされています。
一時間でタフに達して、その後、燃料損傷が始まると。
更にはですね、3月12日の未明にはですね、燃料棒の中のペレットの中にしかない放射性物質が
原子炉建屋の外で検知をされてるという事ですんで、これもうメルトダウン確実なわけです。
ただ、実際にですね、東京電力がメルトダウンを認めたのは5月15日という事です。
メルトダウン等の情報発信のあり方がどうだったのか、
避難情報に役立てたのかどうかという点もですね、ディスカッションをして頂くという事です。
 
6番、高線量下の作業
結局ですね、ジジイの決死隊で行くぞという事をその場で対応して、果たして上手く行くんだろうかと。
4号機、これ爆発していなければですね、外からの注水不可能だったわけですが、
当時、線量が高くて人が入れない状況にあったと。
そういう状況でですね、原発対応出来るのかと。
高線量下の作業、特に250mSv/hを超えるようなところに対して、どう対応すべきなのかと、
そもそも対応出来たのかというようなところをですね、議論を頂くという事です。
 
シビアアクシデント対策
これはヨーロッパの原発ではですね、メルトダウンは起きるという前提で設計がされてるわけですけど、
今の原子力規制委員会のディスカッションを見てるとですね、
「バッテリーの二重化が隣の部屋で大丈夫か」な~んていう議論がなされていて、
第二の安全神話を作ろうとしてるようにも見えると。
そうじゃなくて、起きた時どうするんですかという事は、世界の原発で、
既に設計基準の中に入ってるわけで、シビアアクシデントが起きた時どうするのかという議論、
設備面でいうと、コアキャッチャーの有無っていうのもあるわけですが、
こういったものについても、ディスカッションを頂くという事であります。
加えてですね、フィルタベントについては、調査チームを設けてですね、
そもそも、安全に避難、これ運用した時にですね、健康に被害が及ばないように、
避難が出来るのかどうかというところを検証頂くという予定です。

ディスカッションが収束するかどうか、これ別にしてですね、
年度末には、今年のディスカッションの成果という形の取り纏めを行いたいというふうに思っています。
フィルタベントについてもですね、調査チームを作ってですね、
議論を進めていきたいという事であります。


─質疑(動画は15:10~) ※社名が分からないのは記者と表記

新潟日報:
食の安全・安心基本計画について、二点お伺いしたいんですが、
このタイミングで改定するっていうその狙いとですね、
新施策として食品の放射能対策、こちらを入れたという事ですけど、その理由というのを教えて下さい。

泉田知事:
まず、後ろからいうとですね、放射能についての、やはり消費者の不安ていうものがありますんで、
情報提供を、透明度を高めてですね、行っていくという必要があるっていう判断です。
それから、このタイミングは、何故かっていう事なんですが、
ほかの計画もですね、相当出てると思います。
これは、昨年10月にですね、知事選挙がありまして、それに基づいて政策プランの改定がですね、
公約に基づく政策プランの改定が、先日行われたという事ですんで、
この政策プランの改定に合わせて、次の四年間の目標をですね、
計画を改定してくっていう事になってるんで、
この時期集中してるという事でご理解頂きたいと思います。

NHK:
フィルタベントの調査チームについてなんですけれども、もう少しあのー、構成は、
自治体と東京電力という事ですけれども、もう少し具体的に、どんなメンバー、どれぐらいのメンバーで、
どのような事をやっていくのか、委員さんに見て貰う前に情報収集や取り纏めっていうか…。

泉田知事:
具体的なですね、メンバーについては調整中という事になります。当然、委員会には掛かります。

NHK:あのー、委員さんに議論して貰う前のさまざま…

泉田知事:いえいえ、委員会には掛けます。

NHK:掛けますよね、その前の色んな、こう材料を集めるチームという事で…

泉田知事:だから、委員が入るっていう事も当然、前提になりますよね。

記者:
柏崎刈羽の自治体の名前が出てるんですけども、ほかの自治体も入る可能性ってあるんですか。

泉田知事:
等って書いてある通りで、これは案です。これで調整を進めていきます。
ご希望があった時に、ただ、専門家がいるかどうかっていう問題もありますからね。
議論の中で、追加の必要が出てくるっていう場合に、否定するものでもないですし、
とりあえず、今年度の計画は、こういう形で今調整をしてると。
10月末ぐらいをですね、目処にスタートをしたいっていう事であります。
相手方の了解も必要なんで、今調整中でご理解頂きたいと思います。

記者:
フィルタベント調査チームのほうは、これはもうあのー、ディスカッションと同じように
年度末で一定の取り纏めもされるっていうお考えでしょうか。

泉田知事:まぁ、やってみてですよね。年度末に纏めなきゃいかんというものでもない。

記者:
同じくベントについてなんですけど、基本的なところなんですが、要するにこれは、
本体というか、そのー、ディスカッションチームとは別に、フィルタベントは独立して、
その調査チームを作って、検討していくって、切り離す…

泉田知事:
いや、切り離すんじゃなくて、ワーキンググループの一つっていうイメージで
捉えて貰ったほうが近いと思います。

産経新聞:
今のこの調査チームについて、先ほど具体的なメンバーは調整中という事ですが、
人数のイメージというのは、大体どのくらいの規模を…

泉田知事:機動的に動けるように調整したいと思います。

記者:
同じく、ベントに関してなんですけど、こちらの調査チームについては、東電の第一ベント、
第二ベントのどちらについての議論していくという…

泉田知事:
本来であれば、第二ベントがですね、出て来てから議論するっていうのが、
筋かなっていう議論もありました、正直言って。
ただですね、これちょっと時間掛かるらしいんですよ、第二ベントの設計が固まるまで。
じゃあ、その間、何もしないで良いのかっていうとですね、性能的には同じものって聞いてますんで、
これ、最悪260mSvの甲状腺等価線量の被曝をし得ると、試算がとりあえず今、出てますので、
そうすると、そういう状況で何もしないっていうのもいかがなものかという事ですんで、
どっちにしろですね、ベントをした時に健康に影響を及ぼし得る被曝がですね、
有り得る状況ですので、その辺りから、例えば風が吹いた時、吹かなかった時、
雪の時、雨の時、どんなふうに広がるんですかっていうシミュレーションは可能ですので、
影響評価ぐらいから、まずスタートする必要があると思ってます。

記者:第二ベントも含めて議論していくという…
       
泉田知事:
一、二、拘わらず、どういう影響があるかは、やっぱりやらないと駄目ですよね。
だから、いきなりメカニズムのところに入るわけじゃなくて、
ベントで、最大被曝が、どのエリアにどんな気象条件の時に発生し得るのかを
先にシミュレーションするっていうふうに、ご理解頂くと分かり易いと思います。

記者:
避難計画自体も策定していかなければならないと思いますけど、
どういう避難計画を作るかっていう事についても調査チームのほうで確認していくっていう…

泉田知事:
まずシミュレーションした上で、次考えるんじゃないんでしょうか。
普通に考えて、例えば2007年のですね、中越沖地震の時の状況、
自由に移動出来るような状況じゃなかったんですよね。
緊急自動車ですらですね、消防署から柏崎のサイトに到着するのに時間が掛かる。
ちょっと端に段差があるだけで、大渋滞で車動けなくなる。
サイレン鳴らしても動けないっていうような状況ですから、
まず、あれですよね、影響がどう広がるのを見た上で、
そもそも避難っていう、判断、まぁ、方式が良いのかどうか。
メルトダウン最短二時間で起きると、例えばギロチン破断で冷却材が失われればですね、
二時間メルトダウンって、これ夜中で雪が降ってた時ほんとに可能なんですかと、
いうような事をやっぱり考えていく必要があると。
これは国にも要請してますが、これは徒歩圏で動けるような所に、まぁ、核シェルターですよね。
それで、一週間なり、十日なり、避難出来るような体制がないと無理なんじゃないかっていう
印象論もあるし、実際どういう事になりそうなのかっていうところ、
最悪の状況をですね、シミュレーションするのがまず先かなと思ってます。

テレビ新潟:
今の話でいうと、その最悪の想定になった時を踏まえて、核シェルターのような新たな施設、
設備を設置するという事も想定すると…

泉田知事:
いや、だから、その前の、まず予測、シミュレーションが先だと思うんですよね。
何が起こり得るのかと。1基だけでいくのか、7基同時に起きた時っていうのも想定するのか、
掛け7倍でいくのか、それとも時間が連続して長くなるって想定するのか、
これ色々考えないといかんと思うんで、実際、これベントの最悪の場合、
こんな感じになりますっていう事は、まずシミュレーションが先なんじゃないかと思ってます。

記者:
避難計画についてなんですけれども、
現在、県のほうで防災計画を策定したあとからだと思うんですが、
あのー、市町村と連携したワーキンググループを設けて、
避難計画の策定の準備に入ってるかと思うんですけど、それと歩調を合わせていくという感じなのか、
出来る部分は、もう先に進めていくという感じなのか…

泉田知事:
うん、まぁ、これ相談っていう事になると思いますよ、やっぱり。
完全なものが最初から出来るっていうの難しいところもあるでしょうし、
途中段階だと心配だっていうところもあると思いますし、
やっぱり相談しながら進めていくしかないんじゃないかと思ってます。

記者:
調査チームに関してなんですが、原発の安全審査の前はですね、まぁ、ベントの事前了解に関して
東京電力の回答待ちというような姿勢だったかと思うんですけど、
こういうチームを作るっていう事は、東京電力も入るという事、周辺自治体も入るという事で、
一緒にこう考えて行こうっていう、そういう取組っていうふうな理解で…

泉田知事:
東京電力に対しては、今、規制基準適合審査がですね、規制委員会に出されてるんですが、
条件付きになってます。
で、避難が不可能であれば、無効になるっていう条件も付いてるわけですから、
まず、実態を把握をするというとっから考えていこうっていう事であります。
東京電力も一緒に入って貰って、この検討を進めていくという事です。
必要があれば、等って入ってますんで、関係者追加っていうのもあり得るっていう事だと思います。

記者:
福島事故の検証についてお伺いしたいんですけれども、今の時期からスピードアップして、
進められていくっという狙いをお伺いしたいのと、あとこの書かれている課題なんですけれども、
いずれも政府だったり、国会だったりの事故調では、なかなか検証されてない内容だと
思うんですけれども、その点をスピードアップして進めていくという、
その内容についての狙いを教えて下さい。

泉田知事:
ん? 狙いってなくて、今まで出来なかったんですよ、色んな所の業務があって。
ようやく取組めるようになったっていうふうに、ご理解頂くと良いと思います。

記者:
国民だったり、その政府がなかなか進めていない部分を先取りして進めて行かれるわけですけれども、
その点について…

泉田知事:
いや、あのー、ここに挙がってる課題っていうのは、県民、若しくは国民の皆さんが
原子力行政に対して、信頼をおけない理由になってる部分が並んでるというふうに理解してます。
本来、先にやらないと駄目なんですよね。
利害関係のある人は、やりにくいのかもしれませんが、やはり関心事項に対してやるっていう形で
進めていきたいと思ってます。

読売新聞:
知事、常々ですね、あの、福島発事故の検証、総括が先だと仰ってますけども、
年度内で、まぁ、ある程度不完全なものであってもですね、一定の取り纏めをしますと、
その一部がですね、ある程度出来るという事になると思うんですけども、
そういう受け止め方で宜しいんでしょうか。

泉田知事:
ん、違うと思います。
ディスカッションをした結果については、取り纏めをするっていう事だけです。
結論を、その時点で出てるかどうかっていう事を事前に予見を持っては言えない
ただ、年度が終わったけど、議論続けてますっていう形ではなくて、
議論した中で、こういう事ですっていう整理はしたいっていう事ですよね。

記者:
今の知事の確認なんですけれども、知事は常々、福島の検証が終わるまでは、
再稼働の議論はしないっていうふうに仰ってますけども、
この技術委員会で福島の事故の調査を、まぁ、年度内、年末で一応纏められるという事で、
福島の検証、急ぐっていう事は
再稼働の議論に早く入りたいのかなっていうふうに、取られる可能性もあんですけれども、
その辺りは、どうなんでしょうか。 

泉田知事:
私は言われるような発言してないと思うんですけど。
福島の事故の検証と総括が先って言ってます。
で、これ原子力発電所っていうのは、生きている発電所です。
止まっていて、発電していなくても生きてる発電所ですから、
やっぱり安全性高めてくっていう事をする必要があると。
先日、長岡市で避難訓練やってますよね。
で、エリアメール配信見た人の感想の中で、なんか象徴的なところがあったんですが、
朝起きてメール見たらですね、いきなり異常事態だと。
まぁ、冒頭に訓練て書いてあるんですが、最後に「尚、これは訓練です」というところまでですね、
本文だけを読んでいくと大変な事が起きてると。
で、もう大変びっくりしたっていうような感想、言われる人も居ました。
つまり、止まっていてもですね、生きてる原発の安全性高めるっていう事は、
邪推してもしょうがなくてですね、行政として、やっぱり取組んでいく課題だと思ってますんで、
そこはしっかりとやっていきたいと思ってます。

記者:今回の検証をスピードアップというのは、再稼働の議論を急ぐ為ではないっていう事で…

泉田知事:ん?スピードアップじゃなくて、今まで出来なかった事をやるって事です。はい。

記者:で、再稼働の議論とは関係ないと

泉田知事:勿論、はい。

記者:
今ほどのちょっと一個前の質問に繋がるんですが、
これまで国会事故調だとか、民間事故調で結論を出す事が難しかった検討、課題項目について、
まぁ、その利害関係の難しさも勿論あったとは思うんですが、
テクニカルな意味で、結論が出せない部分も多少はあったかと思うんですけど、
この辺については、どうそれを乗り越えるっていうふうにお考えなのかっていう事と、
もしそこで結論が出なかった場合は、それは即ち再稼働、検証、総括が途中っていう事で
再稼働の議論には移れないっていう理解…

泉田知事:
だから再稼働の議論はしないんです。まずそれが前提。
それからですね、これ見て頂くと分かるんですが、進むところもあるわけですよ。
マネジメントがどうだったか、意思決定がどうだったのか、
情報発信がどうだったのかなんていうのは、設備と関係ないのですから。
これ、ディスカッションでやるっていう事は、あくまでもまずディスカッションなんです。
したがって、ディスカッションの結果、こうでしたという事は、最後、整理はするにしてもですね、
それ以外のところを止めとく理由はないという事です。
出来ないから全部やらないっていう事ではないっていう事です。

(略:TPPについて)

記者: (動画は32:50~) 
原発の話に戻りますけれども、柏崎刈羽原発の再稼働についての議論は、
福島事故の検証と総括が先って、なので、議論はしないっていう事ですけれども、
日本という、ちょっと、あのーもうちょっとこう、範囲を広げての質問なんですが、
日本にとって原発は必要なのかどうか、それについての知事のお考えを聞かせて下さい。

泉田知事:
これは、国全体で議論すべき課題だと思ってます。
知事の役割っていうのは、
やはり県民皆さん生命安全財産を守る事
これが知事のミッション、いう事になりますので、まずここをしっかりやっていきたいと思ってます。

産経新聞:
繰り返しで恐縮なんですけれども、今回の福島の事故を検証、課題別ディスカッションの成果
総括について、例えばその県民、或いは国民の関心はですね、
その再稼働の是非を含む立地自治体の原子力行政の道筋への影響
このディスカッションの結果、行政に対する影響はあると…

泉田知事:
やる前でありますので、どういうものが出て来るか分からないんで、
事前に予測するのは難しいと思います。
 
記者:
規制委の関係なんですけれども、4月の段階で質問状を、まっ、知事のほうで出されて、
直接持って行かれたと思うんですが、それに対しての、えーっと、ご回答が、まだ十分には、
まっ、一部来てますけど、来てない状況ですよね。
で、これの、また回答が来たとしての話になるんですが、
それがそのディスカッションの中身に影響を与える、まっ、例えば高線量下の作業について、
国としてそこをどう考えるのかっていうのが、もろになって来ると思うんですけど、
この辺については、その回答を、あのー、えーっと、
再催促するっとかっていう事は考えていらっしゃいますか。

泉田知事:
催促は当然していく事になると思いますし、2007年の時の議論も、原子力安全保安院の議論と
県の技術委員会の議論が並行して、相互作用しながら進んでったって理解してますんで、
おそらくそういう事にはなるだと思います。

記者:
昨日、東京電力が福島の汚染水対策、まっ、人員的な、あー、無理があるという事で、
柏崎刈羽からも人員を送って、対応しますという事を、まっ、えーっと、規制委員会に、えー、
報告、えー、していますけれども、それについてどのように受け止めて…

泉田知事:
今、詳細を聞いてるところです。
30分の1の人員が剥がれるっていう事らしいんで、大丈夫っていうふうに評価するのか、
やっぱり、その分安全確保が下がるじゃないかと評価するか
これは、実態を聞いてみて判断する事かなと思ってます。

記者:いつ頃までに、こう実態を聞いて、何かこう…

泉田知事:私が日程をセット出来ません。相手からの返答次第っていうところありますので。
 
記者:
先ほど避難計画の話がありましたけれども、川内原発のほうで11日、12日に、
国主導の原子力防災訓練が行われましたけれども、
県のほうからも職員が行っていたと思うんですけれども、あのー、訓練に関してですね、
新たに出た課題ですとか、或いは、まぁ、知事が以前から指摘してた事でもですね、
改めて課題として浮かび上がったところもあったのかなと思ったんですけれども、
改めて知事のほうで、避難訓練についての見方というのを教えて下さい。

泉田知事:すみません、承知してませんのでコメント出来ません。

記者:
では、長岡の訓練ですけれども、今回、市、長岡市単独で行われたという事ですけれども、
先ほどエリアメールの話もありましたけれども、屋内退避も今回、重視してやったという事ですけれども、
長岡市の訓練の中で見えてきた課題と、或いは今、市町村と県のほうでワーキングループで
策定されてますけれども、活かしていくべき点っていうのは、どういったところだと…

泉田知事:
それは、まず長岡市に聞いて貰わないと分からないと思います。
で、事務レベルで調整してる点は、ちょっと事務のほうにまず取材頂きたいと思います。


以上です。
相変わらず、レベルの低い再稼働の質問やな。
福島事故検証課題別ディスカッションとフィルタベント調査チームを設置した事を
急いでるとか、おまけに、再稼働の議論を早くやりたいからて取られる可能性て、
そんな事、誰が思うねん?
そもそも、知事が冒頭説明されてた議論の課題について、
これ、簡単には明らかにならんやろ。
責任取りたくないんやから、真実が明らかになるのには相当な時間、年数?掛かるんちゃう。
誰がどない指示したとか、誰が悪いとか、もうそんな事ええやん!と思てるやろ。
もう済んだ事やし、みんな悪かったんやー!で済ましたいんやろ。
もう事故は起こってしもたし、国民もボチボチ「過去の事」になってるし
今更、ほじくり返さんと、早よ再稼働しよーぜ!ぐらいの感覚なんちゃう?

知事に批判的な人、支持してる人も、やっぱり焦点は再稼働の議論か?
知事が再稼働を容認するかどうかなんか?

うちは、知事が再稼働について議論するとか、容認するとか
全然問題にしてないけどな。
なんで、そこばっかりに拘るんか不思議でしゃーない。
焦点は、知事がどう判断するかやなくて、
知事がもう言い飽きたと思うほど、繰り返し発言されてる「福島事故の検証と総括」
これが、一番問題にすべき事やと思うけどな。
どんだけ隠蔽しても、原発事故はなかった事にはなれへんで。