2013-08-28

2013.08.21(水) 泉田知事定例記者会見・「政府・東電に皮肉」報道の全文


8/22(木)読売新聞「旧ソ連は立派」新潟知事、政府・東電に皮肉 と報道した。
東電の汚染水漏れについて
『新潟県の泉田知事は21日の記者会見で、当時の共産主義国家の事故対応を褒め
日本政府の対応力を強烈に皮肉った
知事は、今回の一連の問題について、「経営を優先して安全をないがしろにした結果、
タンクの暫定設置や必要な汚染水対策の先送りにつながった」と、まずは東電を批判
返す刀で、「本来、国が取り組むべきものを東電の責任の範囲内にした」と
国についてもばっさりと斬り捨て、政府の責任も大きいと指摘した』

以上、『』内引用。

同日放送のモーニングバード「そもそも東電の再値上げは新潟県知事のせいなのか?」
取り上げられたように、泉田知事が「感情的に批判」とか、今回は「皮肉った」て、
この記事のほうが、よっぽどかイヤミなんやけどw

で、8/21(水) 泉田知事定例記者会見(動画)  「原発関連問題について」(要旨)の
上記報道記事の元になってる部分を文字にしとく。

産経記者:(動画06:00~)
今日、弊社のほうで、県内のアンケートしました。
その中で再稼働について条件付きで容認が8自治体
何としても認めないというところが、当面ですが9自治体という事で、
その他に回答保留のところもあるんですが、大分対応というか、割れてるようなんですが、
知事として、ご所見があれば。

泉田知事:
まず冒頭、申し上げますと、再稼働の議論はしないんです、今の段階で
何故かっていうと、福島の事故の検証、総括、終わっていないからです。
これ社説ですか、主張っていうんですかね。
私の話っていうの、本社に伝わってるんですかね。

産経記者:伝わってるはずです。

泉田知事:
伝わってるのに一方的に書きますかね。
どういう事かっていうと、そもそも事故調がですね、四つあって総括してないですよね。
これ是非、産経本社に答えて頂きたいんですが、2号機はベントも出来ませんでした
今度は、どう対応するんですか、そもそも、同じ状態になったら。
つまり格納容器の圧力が下げられなかったんですよ。
で、たまたまね、破壊という形で建物全体の水蒸気爆発は逃れてるけど、
これなんでベントが出来なかったか知ってますか
無責任ですよねぇ。ねぇ。
それで金と比べろっていう事ですか。
前から言ってますけど、スペースシャトル、これ、チャレンジャー、
コロンビアの爆発事故と、それから空中分解事故がありました。
皆さん、大体分かってるでしょう、原因が。
Oリング、寒い中で上げちゃったから、原因があったから対策を講じましたってやってるわけですよ。
原発、やめなくて良いんですか。ねぇ。
一般の人がアメリカのスペースシャトル事故の事も答えられるのに、
産経新聞は、自分のところの周りにある原発が、
なんでね、ベント一つ出来なかったかっていうの説明出来なくって、
安全確保を出来ると思ってるんですか
是非、本社から回答を教えて頂きたいんですけど。
はい、そういう事です。

産経記者:
ちょっと繰り返しになると思うんですけど、知事として、知事の対応について、
刈羽村長さん「評価しない」とお答え頂いたんですけどね、それについて。

泉田知事:
今と同じです。
だから、なんでね、この事故起きたんですかと。
対処も出来なかったんでしょう。
それをどう対応するんですか。説明してないんですよね。
そういう事だと思います。で、…

産経記者:知事としては再稼働の議論をしないという事でしたので…

泉田知事:
だから、先行をね、させてくれっていう事ですよ。
原因究明と対策、なんでこの事故が起きて防げなかったのかと。
防げなかった事に対して、どう対応するのかって、一度も説明してないでしょう。
聞いた事ありますか。

産経記者:ないですね。その通りだと思います。

泉田知事:だから、それで、じゃあリスクだけ取れっていう議論をするんですか。

産経記者:今さっきの繰り返しになりますけど、再稼働については、やはり事故の…

泉田知事:
こことここが原因だったから、我々はこう対策をしましたっていうのがあれば良いですよ。
ないじゃないですか。

産経記者:それが出てきて再稼働の議論が土俵に乗るという…

泉田知事:
そうです。
何故かっていうと、今回の基準っていうのは規制基準です。
事故がある事を前提にした基準なんですよ。
事故が起きた時に、もっというと、冷却材喪失事故が起きた時にどう対応するか
アメリカに比べると日本は何もやってないですよね、まだ。
で、規制委員会の基準は、基本的には原発の性能基準だし、
今回、物資を届ける時に、このストックを30km圏の外には運べたけど、
そっから先に、運ぶ仕組もなかったでしょう。
なんで東電がね、購買部がホームセンターに買いに行かなきゃいけなかったんですか。
そこをどう改善したんですか。
ちょっと産経本社に是非ね、主張に書いて頂きたいですよ。
我々はこういうふうに改善したと思ってます』っていうの。
無責任極まりないと、私は思ってます、はい。

NHK記者:
先ほども福島事故の総括、検証という話がありましたけども、
福島第一原発で地上タンクから300tの汚染水が流れ出ていると。
未だに収束していない状況についてどうお考えなのか、
また、東電の対応について知事としてのお考えを…

泉田知事:
まずですね、やっぱり後手後手というか、その場しのぎというか、
こないだの海にですね、汚染水が流れ出ている問題もそうなんですが、
問題点は、前から指摘されてたわけですよね。
それが実施で出来なかったのは、何故なのかというと、
菅元総理が証言っていうんですかね、インタビューに答えてる通りで、
経営上ね、1,000億の投資は、負担になるんでやらないっていう事だったわけですよ。
だって、地下水がこうやって来るっていうの分かっていながら、
地下水遮蔽対策を怠ったっていう事ですよね。
その原因が、東電の経営問題にあるという事ですよ。
さっきの産経さんからの質問とも一緒で、経営優先をしてですね、
安全蔑ろにした結果が、このタンクのですね、暫定設置、
それから、本来必要な汚染水対策を先送りしたという事に、やっぱり繋がってて、
根は一緒なんじゃないんですかねぇ。

ちなみにね、チェルノブイリの時は、もっと凄い良い対応をしてるわけですよ。
私、当時、旧共産圏で、ソ連という国は、国民に情報を伝えないわね、
それから、放射能が拡散してるにも拘わらず、国際機関にも通知をしないと。
なんと、こう、情報閉鎖的で、国民の事を考えない酷い国なんだろうと思っていましたが、
これあの、汚染を防ぐ為に、地下水汚染ていうのは、必死で止める為の努力してるわけですよ。
国中から炭坑夫を集めて、地下水に溶け落ちた燃料が接触しないようにですね、
先回りして穴掘って、こう塞いじゃうっていう対応までやってるわけですよね。
地下水対策、それちゃんとやらないと、河川に流れ出て、そのあと海に行ってしまうと。
それは、国際的に大問題になるので、何としても防がなければいけないっていう事で、
国家が総力を挙げて対処したわけです。

で、国民に対してはですね、これあの、放射線管理区域っていうのは、
年間約5mSvって事にななるわけですが、それを超えるところ、
それから1から、世界標準ですよね、年間1mSv~5mSvの間については、
移住権を与えると。選択肢を与える
で、放射線管理区域に人が住み続けるなんていう事後的にですね、
基準を緩めるなんていう事はしないで、真面目に対応したという事ですから、
日本と違って、かなり立派なんじゃないんでしょうか
こないだ、今度、訴訟が起きてますよね。
子供支援法が出来ているのに、基準すら定めていないと。
人権ていう観点で考えた時に、一体真面目に対応してるんだろうかという事になるとですね、
日本は、これ政府としての取組っていうのが十分行われていないというのが、
やっぱり感想になりますよね。
で、そのボタンの掛け違いがどっから始まったのかというと、
本来は、国として取り組まないといけないものを原賠法の適用をですね、見送り
全て東電の責任範囲内にしてしまったという、最初のボタンの掛け違いが経営問題と、
それから対処、被害者に対する補償問題、全て拗らせてるという事だと思います。

もう一回言いますけど、これ基準、今度の規制基準、クリアしたって事故は起きるんですよ。
ゼロにするっていう基準じゃないから、この考え方自身は、人が作ったものに
完全ていうものはないんで、当たり前だと思うんですが、
じゃあ、起きちゃった時どうするのと。
放射能をばら撒かない為に、ちゃんと対策考えてますかと。
それでも被害を受けた人に対して、生活再建とか、補償のスキームとか作ってますかと。
何もやってないですよね。
結局、被害に遭った人に、全部しわ寄せてるわけでしょう。
生活再建の目途も立てられない
放射能がかかったら、そのまんま

で、昨日また発表ありましたが、甲状腺癌、6人また追加です、確認。
疑い事例も増えてるわけです。
ひょっとすると、チェルノブイリより早いペースで来てますよね。
県も専門家に聞いてます、新潟県も。
発災以来ですね、新潟県で甲状腺癌になった人は1人です。
福島は、今だけで確定で18倍、疑い合わせると30数倍100倍近いかもしんないですよね。
っていう形になっているわけですよねぇ。
これは、ちゃんと調査したんで明らかになりましたっていうのは、
チェルノブイリの時もそう言ってたんですよね、当時のソ連政府は。
でも、これはもう少し経つとはっきり分かるんですけど、
事故後に生まれた赤ちゃん、チェルノブイリでは甲状腺癌、確認されなかったんです。
だって、放射性プルームが通る時に生まれてなかったから。
だから、事故後に生まれた赤ちゃんの発症率と、
事故の時に、実際にもう呼吸をされてた方の発症率見て、
ソ連政府は、事故後に生まれた赤ちゃんが正常に戻った事から、認定をしたと。
5年目ぐらいですかね。
という事になるんで、もう少し経ってですよ、
マクロで意味のある数字を新規に生まれた赤ちゃんと比べてみれば、
原発事故の影響かどうかはっきりするわけです。
今の段階で、影響がないっていうふうに否定をしてしまうっていうのが、
本当に良いかどうかっていう事については、
ちょっとやはり歴史に学ぶべきではないかなあというふうに思ってます。

ちょっと長くなりましたけど、どう思うかっていう事について言えばですね、
経営と安全を天秤に掛けるっていう事が、今の事態を招いてるし、
国際的な日本の信用を落としてるんじゃないですかね。
BBCなんて、一時期トップニュースでしょう、この汚染水の問題。
日本の報道は、大雨でしたけどが、良いんですかね、こんなに差があって。
世界で日本の評判、落ちてきますよ、どんどん。
真面目に対応すべきではないかと思ってます。

NHK記者:
関連して、東京電力に常々、信頼出来るか、会社にという事ですけれども、現状を見て知事として…

泉田知事:
いや、だから同じですよ。
経営とね、安全天秤に掛けるわけですよ。
そういう仕組を作ったほうが悪いっていったら悪いのかもしれないけど、
少なくとも会社のね、信頼っていうの確保しようと思って、
良い経営をしている経営者は、まず顧客のね、信頼繋ぎ止めるっていう事、第一にしますよ。
これ、よく言われる例でですね、尊敬されるっていうか、信頼される経営の例
二つお話ししますと、こういう事があったそうです。
ロールス・ロイスっていうと世界のブランドでしょ。
ロールス・ロイスの車で、旅行してた。
それも、イギリス国内じゃなくて、外国のかなり条件の悪い道を旅行してたそうです。
そうしたらですね、故障しちゃったと。
シャフトが折れるっていうね、ディザスターで動けなくなったんで、
ロールス・ロイスに助けて欲しいと電話をしたらですね、
ヘリコプターで部材を持って来てくれて直してくれたと。
で、請求書が来ないんで、請求書、帰ってからですね、どうなりましたかって聞いたら、
「当社に限ってそのような事故が起こる事はございません」ていう返事があって、
請求書は来なかったとかですね。

それからウォルマートの例でいうとですね、普通、色んな物を買って、
そして、ほかの店で「不良品です、取替えて下さい」という事を言うと、
「領収書がありますか」って聞かれて、なければ当然替えてくれないんですよね。
これ信頼される経営っていう事で、旅行者だったんですって。
西海岸で買った物を東海岸に行って、持って行って、
それでその間に旅行中だから、なくしちゃったと、領収書。
でも「ウォルマートで買ったんです」という事を言われて、お客様の求めに応じてですね、
信頼をして、それを取替えるという事を実際にされるという事になると、
まぁ型番とか何とかで分かるのかもしれませんけど、
この会社は、自分の製品についてね、ちゃんと責任を持つんだなという事で信頼度が高まる。
だからウォルマート、世界に展開出来るわけですよ。
ていう事なんじゃないんですかねぇ。

結局、顧客の信頼を得られない会社っていうのは、支持を失うんですよ。
で、まぁ事実上、嘘を言うわけですよね。
これも何度も言ってますが、2011年3月の12日の時点で、
燃料棒の中のペレットの中にしかない放射性物質が建屋の外で検出されてるわけですよ。
メルトダウンっていうの分かってたわけです、東電は。
更にいうと3月11日の当日ですよ、当日の一番早い段階、
5時の段階で進展予測をしてるわけです、メルトダウンまでの。
メルトダウンまで一時間っていうの分かってたわけでしょ。
メルトダウン認めるのが、諸外国の報道機関は、もう基本的に翌日以降ね、
メルトダウンて書いてました日本は書かなかったけど。
で、東電が認めたのは、5月でしょ、20日過ぎ。
二カ月嘘を吐いたわけですよ。
誰が指示したんですかと。嘘吐けと。
で、その反省はしたのですか。何もやってないですよねぇ。
とても信頼出来ないんじゃないでしょうか。

NHK記者:その中で、社長との会談の見通しは立たないと…

泉田知事:今、やってます。今、返事待ちです。

記者:
今に関連して、9月議会が25日から始まりますけれども、
それまでに再会談見通し、可能性としてはどうでしょうか。

泉田知事:
東電次第だと思います。まっとうなお答えを頂ければ、直ぐ整理出来るんじゃないでしょうか。


記者:(動画35:35~)
東電の廣瀬社長との再会談の調整について、今は返事待ちと、東電の対応次第と仰ってましたけど、
知事としてですね、調整の中でここの一線は譲れないというのはありますか。

泉田知事:ありません。調整が出来れば良いと思ってます。

記者:東電のほうに県として求めてるっていうのは、どのような事がこう…

泉田知事:
議題を絞るっていう事をやってます。
ただ、ちゃんとあれですよ、誠実に答えてくれれば、どんどん話が進むのに、
かわそうとか、詭弁を弄するっていうのに近いですよねぇ。
答えないとか、質問を飛ばしてくるとか、回答飛ばしてくるとか。
原発を運転する事業者っていうのは、透明性の確保、これ当然必要ですよね。
それ以外に、ベースとして、やっぱり嘘吐かない、約束は守る、社会的責任を果たす
必要だと思いません?


以上です。
記事のように「東電を批判」とか「日本政府の対応力を強烈に皮肉った」とか、
まぁ、肯定してないんやから、批判といえば批判なんやろけど
批判されて当然やし、皮肉でも何でもなく、嘘吐いてたのは事実やろ。
枝豚の「直ちに健康に影響はない」とか、マスゴミは一斉に100mSv/年まで大丈夫とか
食べて応援!瓦礫拡散絆!とか、復興予算まで拡散してたしなー(棒
自民党政権になったから、瓦礫が急激に減ったんか(笑)知らんけど
大阪以外は、どんどん終了してるのも事実。
増税せな、国際的な信用を失墜とか言うてるけど
アーニー・ガンダーセン博士たちは、瓦礫焼却を問題視してるし、
汚染水漏れても日本は大々的に報道せえへん、ちゅうか、深刻さが低すぎる日本で
国際的信頼得られるか?
ほんま、再稼働云々以前に、事の重大さが理解出来てへんやろ。
福島原発の事故がどれほど重大な事か、原発賛成、反対以前の問題なんやけどな。
数年後に気づくんやろか?
自分や自分の大事な人を失ってからしか気づかんのか・・・
ちょっと視察するのに、防護服で完全防御してるの見て笑えるわw
日々、高線量のとこで暮らしてる人たちをどう救うん?

東電、政府は勿論、無関心な国民もオメデタイな。


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