2013-08-31

2013.08.29(木)モーニングバード『福島の避難・除染政策は甘いのではないか』


8/29(木)モーニングバード「そもそも総研たまペディア」にて、
除染や避難区域についてやってたんで文字にしとく。(聞き間違い等ご指摘を!)
動画は『避難・除染政策はどうなっている?』へ

─オープニング

赤江 珠緒:
今日のそもそも総研は、こちらです。今、国が進めている福島の避難、除染政策は
甘いのではないかという指摘が出ていると言うんですが、玉川さん。

玉川 徹:
以前から私ずっと疑問なんですけども、この除染というのは、本当に効果があるんだろうかと、
いうふうな疑問。
それからもう一つは、今、避難されてる方もいらっしゃいますけど、
強制的な避難の区域と、そうじゃない区域とあるわけですよね。
で、そうじゃない区域の方は、本当に避難しなくても良い区域なのかどうか、
つまり、両方とも甘いんじゃないかと、いうふうなのを今回ちょっと迫ってみたいと思います。

─そもそも総研たまペディア

玉川:
今日のテーマ、こちらです。

そもそも、今、国が進めている福島の避難・除染政策は、
甘いのではないかというふうな事なんですね。
これ、実はですね、先週の木曜日、被災者の方々が国を提訴しました。
郡山市とかですね、福島市に住む方なんですけど、いわゆる汚染のあった場所、
そういうふうな所から避難されてる人たちなんですけども、
法律が出来たのに、支援されず一年以上放置されてるというふうな話なんですよ。
で、その法律って何だっていうとですね、これなんです。
原発事故 子ども・被災者支援法 
この「子ども」っていうところ、覚えていて下さいね。これから、キーワードになってきますからね。
その中に、目的っていうのがあるんですが、一定基準以上の放射線量の地域に居住
または居住して避難した人、特に子供に配慮して、生活支援を行うというふうな法律。
これ、議員立法で出来ました。
ところがですね、この一定基準、これがね、決まらないんですよ。
だから、法律はあるんだけど、支援が行われてないと。
おかしいじゃないかというふうな、ご尤もな訴えなんですけども、
その避難、どういうふうになってるのか、ちょっとこちらで見て頂きたいんですけども、

まずですね、このオレンジ色の所、ここは国が指定して避難指示区域
住んじゃいけない場所です。ここは、もう住まないで下さいというふうな場所。
じゃあ、この赤い所以外の所っていうのは、放射線量は十分低いのかというと、
実は、そうとも言い切れなくて、このオレンジ色の所、こういう所はですね、
年間5~20mSvというふうな地域なんですね。
場所によっては、年間20mSvというふうな場所もあるんです。
でも、こういうとこの人はですね、基本的に、さっきの法律の適用なんですけども、
法律があるのに、補償が殆どないっていう状態なんですね。
で、一方で赤い所の方は、月10万円の補償が一応出てます。
こういうふうな形になってるんですが、ここで今日の問題、今日のポイントなんですけども、

まず一つ目、支援すべきは何mSv以上の地域
つまり、さっきここで言いましたけども、ここ5~20っていう所もあるわけです。
これは、十分高いというふうに言ってる専門家の方もいらっしゃるんですよね。
じゃあ、5なのか、10なのか、20なのか、それとも1なのか、これをまず考えなきゃいけませんよと。
それからもう一つ、避難させる区域は、今のままで良いのか
ここの赤い場所、この赤い場所以外に、例えば、こういうオレンジ色の場所だって、
本当は、住むのに不適なんじゃないかと、適してないんじゃないかと、
こういうふうな部分含めて、どうも甘いんじゃないかと、今の状況はと、
いうふうなのが問題提起なんです。

今回まずですね、自治体の方に伺ってます。
浪江町、浪江町っていうのは、さっきのオレンジ色の住んじゃいけませんよっていうふうな
区域に全部入ってんですね、浪江町は。全員避難されてます。
そこの馬場町長さんに伺ってます。

ナレーター:
浪江町の人口は、およそ2万1,000人、その内福島県内に、およそ1万4,600人、
県外に、およそ6,500人と、全住人が避難生活を強いられています。

─VTR

玉川:
今避難されてる浪江町民の方々の、これからの生活というふうな事を考える際にですね、
元々の浪江町に戻れるのかどうかっていうふうな事なんですけれども、
まず、その一番大きな放射線の問題、除染ですけれども、
これは、町長はですね、除染ていうのは、最終的に可能だと、つまり1mSv以下にですね、
町全体がなるっていう事は、要するに現実的な意味として、可能だというふうにお考えですか。

浪江町 馬場 有町長:
今の除染の技術を考えればですね、まぁなかなか難しいという事なんですね。
で、私どもは1mSv以下に、とにかくして頂くように除染を続けて頂きたい。
しかしながらですね、今仰るように、現実的に、現実的に、然らば私どもが生活するのにですね、
何mSvが良いのか、政府のほうに基準の値を出して下さいという話をしてるんです。
再三やってるんですよ。
ところが、全然その返答が来ないんです。


ナレーター:
明確な基準を示さない政府に、不信感を抱く馬場町長。
町民の帰還に関する意識は、どうなのでしょうか。


馬場町長:
現在のですね、第三回目のアンケートの中では、戻りたいていう方30%です。
それから、戻りたいけれども戻れないという方が40%
完全に戻らないという方が30%ですね。
で、この戻りたいという方には、意外と高齢者の方が、やっぱり多いんですね。
望郷の念が非常に強くてですね、まぁ終の棲家はやっぱり地元、浪江町だという事を
思ってらっしゃる方がですね、非常に多いですね。


ナレーター:一方、若い町民は、高齢者とは考え方が違うようです。


馬場町長:
特に、県外に行ってる、今6,000名の方ですね、この方々は殆ど子供さん、
そして、若い方々ですので、そういう方々が新天地で、生活をしていかなくてはならないと。
それでは、お金が掛かると。
だから、移転補償という言い付けのね、ものを出して頂く賠償も、
やっぱり必要だっていう事ですよね。
ですから、私ども行政としては、そういう方々、戻れないという方々にはですね、
そういう手厚いその支援をですね、要請して、国と東京電力にはですね、
要請していきたいなというふうには思ってますけどね。

玉川:
今のところは、そういう若い方で、県外に越して、そこでもう生活していこうという人に対しては、
お金っていうのは、どうなってるんですか。

馬場町長:いや、やっぱり一律なんですよ、10万円。

玉川:月10万円だけですか。

馬場町長:そうです。


ナレーター:
どれ程の汚染から補償するのか決めようとしない国の姿勢に本音が透けて見えると語る馬場町長


馬場町長:
とにかく戻そう、戻そうという発想でね、やって来てるもんですから、
ですから、賠償も中途半端、除染の考え方も中途半端、みんな中途半端になってしまうんですね。
ところが、戻そう、戻そう、で、戻せば、戻すような意向になれば
自分たちはもう原発の事故は、もう終わり

玉川:なかった事に…

馬場町長:
なかった事にしようっていう、そういうのがですね、こう、明らかに見えますね。

玉川:ああ、そうですか。

馬場町長:
はい。
今のキャリア見てますとね、水野Twitterありましたけども、ああいうような状況ですよ。
田舎の議会が云々で、ねぇ、なんていうか、人をバカにしたようなツイートがありましたねぇ。
これはとってもね、原発の事故、あの惨状が今続いている状況、
それをほんとに、無視してるっていうか、軽視してるっていう、
まぁ、あれが本音だっていうふうに思いますよねぇ。はい。

─スタジオ

玉川:
これですね、国は、とにかく戻そう、戻そうというふうに考えてるように感じるんだと、
いう事なんですが、じゃあ、なんで戻そう、戻そうなんだろうと、
いうふうな話が次に出て来ますけども、次にお伺いしたのはですね、
実際、除染活動をされてる方です。
これ、南相馬市っていうのはですね、このちょうどこの強制的にも避難ですっていう所の
北にある自治体なんですけども、ここで除染活動されてる。
その方が、どういうふうな事を仰るか。

─VTR

玉川:
吉田さん、今まで福島のほうで除染活動されてきたっていう事なんですが、
これ具体的には、どういう除染活動なんですか。

南相馬市などで除染活動をする吉田邦博さん:
私たちが除染をしようと思ったのはですね、本当に除染が出来るかどうかという確認
まぁメインだったんですけども、やる以上はある程度成功させようという事で、
保育園の、大きな保育園を四つと、民間住宅を10軒ぐらいを除染致しました。


ナレーション:
東京電力福島第二原発に勤務していた経験を生かし、民間の除染団体を立ち上げ、
南相馬市などで独自に行ってきた吉田さん。
効果的な除染が行われた場所もありましたが、線量を下げる事が難しい場所もあったと語ります。


吉田さん:
ご存じのように屋根ですよね、屋根の種類も色々ありますので、
その種類によっては、まぁ、トタンの新しいのが一番付着してないんですけども、
錆の部分、またはコンクリートの瓦、ああいったものは殆ど落ちません

玉川:水をこう掛けて、ブラシで擦ってるような映像を時々見かけますけど、駄目なんですか。

吉田さん:
あれはもう気持ち的に、屋根が綺麗に見えるので、なくなってるように見えますが、
殆ど吸着してるので離れません


ナレーション:
除染をすれば全てが解決するわけではなく、除染が行われていない地域から
飛散してくる可能性もあります。


吉田さん:
実際に風がですね、強い時は、私の家でも洗濯物を干すとですね、
かなりの高濃度の汚染をします

玉川:それはあの除染をした場所ででも…

吉田さん:はい、私のところも家の周りは除染しましたので。

玉川:でも、その要するに外に干すと被曝するっていう事は、要するに風に乗ってどっかから来た…

吉田さん:うん、飛んで来るって事ですね。


ナレーション:更に、除染活動をしていく中で、吉田さんはある疑念を抱くようになりました。それは…


吉田さん:
地域住民を福島県外に逃がさない為の、私は口実で除染というものをスタートさせたと
私は思ってます。

玉川さん:どういう意味ですか。

吉田さん:
要は、経済が成り立たなくなるんですね。
みんな出て行っちゃうと、福島県の。
その為に、出て行かない為に除染で何とかなるよという事をまぁ見せてですね、
じゃあ近くに居ようという事で、浪江の方が南相馬に居たり、
福島市に居たり、郡山市に居たりとかっていう現象が起きてるんですよね。
でなければですね、普通だったら、もうここ帰れないよと、最初からやってしまったら、
もうとっくに散り散りになって居ないんですよ。
要は、魔法をかけたというか、除染という言葉を使って、恰も出来るようなふりをして、
魔法をかけて、福島県民福島から出さないと、
いうものだったんではないかなというふうに今は思ってます。

玉川:実際、その除染をやってみてと。

吉田さん:はい。だから、不可能です


ナレーション:吉田さんは、政府に対して住民の避難にもっとお金を使うべきだと主張します。


吉田さん:
除染なんか、くだらないお金をね、出来もしないものを恰も出来るようにしてお金を使わずに、
そういうものに、どんどん使って欲しいなあと私は思います。
一番罪のないのは、子供ですよね。
私は、子供だけが影響があると思ってはいないので、大人も影響あると当然思ってるんですけども、
ただ、大人はこの状況を作った責任があるじゃないですか。
だから、まぁ、やむを得ない。
だから、せめて罪のない子供たちぐらいは、県外に、安全な所に出したいという気持ちがあります。


─スタジオ

玉川:
完全に除染が出来るって、私たちも思ってるほうが多いんじゃないですかね。
除染をすると、なかった事に出来るんじゃないかと。
ところが、実際に除染をやってみるとですね、なかなかそう上手くはいかないよと、
多分難しいんじゃないかっていうふうな話で。
で、もう一つはですね、そういう除染に対して、あまり効果的でないんであれば、
もう既に除染だけで1兆円以上、お金使われてるんですけども、
そういうお金を避難したくても出来ない方々
お金がなくて避難出来ない方って居るんですよね。
そういうふうな方々に使ったほうが、もっと良いんじゃないかと、
いうふうな事を仰ってるんですね。

で、次にですね、今度はさっき言いました、その避難している場所っていうのは、
今の、ここですね、この赤い所だけで良いんだろうかと。
それ以外の所は、本当に住んでも安全なのか。
これ以外の所は、みんな住んでらっしゃいますから、
住んでても大丈夫なのかどうかって、ずうっと疑問だったんですね。
それに関して、北海道癌センターで、ずうっと今まで、いわゆる癌の放射線治療をやってきた
名誉院長の西尾さんって方がいらっしゃるんですけども、この方が警告してます。
放射線専門医の立場から見ると、というふうな事で、20mSv以下、今住んでる場所、
こういう場所で、生活して問題ないんでしょうかというふうな話を伺ってます。

─VTR

玉川:今、20mSv以下だったら、住んで良い事になってますよね。

北海道がんセンター 西尾正道名誉院長:その値も、とんでもない値です


ナレーション:国が定めている基準がとんでもないとは、一体どういう事なのでしょうか


西尾院長:
基本的には、今、チェルノブイリ事故のあと、ウクライナ法で規定されてるのは、
5mSv以上は、全て強制移住です。
実際に、チェルノブイリのほうでは、5mSv以上が強制移住です。
で、1~5の間、これはですね、実は移住権利ゾーンにしてんです。
移住権利ソーンていうのは、例えば80歳のご夫婦が、そこに住んでるとして、
5mSv以下だったら、まっ、それは良いだろうと、住みたいちゅったら住んでも良いよと。
移住するんだったら、サポートしますよと、国が。
そういう権利ゾーンにしてんです。
選択権を与えて権利ゾーンにしてんです。

玉川:
政府のほうでは、まぁ多分20mSv以下だったら、住んで良いっていうのは、
きっと20mSv以下だったら、まぁ、直ちにって、またそういう事言うのかもしんないけど、
直ちに影響はないと、いうふうな事で、まっ、そういう事に決めてんじゃないかと思うんですが。

西尾院長:
それはもう全くおかしい話で、五年間住んだら100mSvになりますから。
そしたら、累積で100mSvになったら、明らかに発癌性、
ICRPのデータだって、発癌性は認めてるわけで、過剰発癌は。


ナレーション:
日本政府が拠り所にしているICRP国際放射線防護委員会のデータでは、
100mSv以下の被曝による発癌リスクは、ほかの要因による影響で、
隠れてしまうほど小さいとしています。
しかし、年間20mSv以下の基準では安全とは言い切れないと西尾さんは語ります。


西尾院長:
実際に5mSv以上のところに住み続けてると、イギリスの論文で、
白血病が1mSv増える毎に、12%増加するっていう論文が、医学論文が出てます。
それに対してICRPは、一切反論しません
何故かっていうと、データがないんです、反論する。
ICRPの今の放射線防護学ってのは、広島、長崎のデータを元にして作って、
それ以来、何もちゃんとした調査も何もしないで、それだけを押し付けてるわけです。
彼らは手持ちのデータがないんです、反論するだけの。
ですから、もう全く神学論争になってんですよ。
何ともないとか、ヤバいとかっていう、ヤバイって、危ないって言う人と。
具体的な実測値のデータで、議論するっていう姿勢が、全く世界中欠けてる。

玉川:そうすると、先生は、じゃあ今は何をやったら良いと、どうすべきだというふうに思いますか。

西尾院長:
僕は、あの、少なくともね、世界的に笑われない為にはですね、
チェルノブイリと同じぐらいの基準は、せめて取って下さいと。
という事は、5mSv以上は全部強制移住です。
そいで、そこを例えば国有、買ってですね、国有化すれば良いんですよ。
除染なんかするお金あるんだったら。
そして、まとまったお金をちゃんと移住する為に、お金を使うと。
して、新しい新天地で新しい人生を始めて貰うという事です。
そしたら、そのそこに買った国有地に、全部汚染物質をそこに持ってけば良いんです。


─スタジオ

玉川:
これちょっとフォローしますと、
原発事故の前っていうのは、年間1mSv以上は駄目だったんですよ。まずね。
で、原発の事故が起きて、実際に汚染が発生して、どうなったかっていうと、
今、20mSv以下だったら住んで良い事になってんですよ。

羽鳥 慎一:20倍になりますよ、基準が。

玉川:
ええ。住んで良いんですよ。
それで、そういうふうな事に対してですね、現役のお医者さんはですね、
そりゃ、おかしいだろと。
で、世界中で20mSv以下でもね、影響があるっていうふうな論文は、いっぱい出てますよと、
いうふうな話なんですね。まず、どうですか、ここ。

松尾 貴史:
これはあの、例えば、直ぐ先に癌になるっていうような話じゃないので、
これから先10年先なのか、20年先かっていうところで、
その現象が明らかに統計的に、有意な変化を見せてきた頃には
今こうやって、担当したり暗躍したりしてる人たちは、もうその場に居ないっていう事で、
あとは野となれと思ってやってるとしたら犯罪ですよね。

高木 美保:
私は、本当に重い問題に感じてるのはね、
私は、福島県の隣の栃木県の那須町というところに住んでるんです。
で、那須町っていうのは、その福島以外に、やっぱり除染が必要な所があるんですけどもね、
でも、高線量メニューと、低線量メニューに分かれていて、
栃木のその那須町が出来るのは、低線量メニューだけなんですよ。
その、国から補助が出たりとかしてね。
で、低線量メニューっていうのは、今例が上がって、非常に効果があるか分からないとか、
指摘されている高線量メニューよりも、更に簡素化されたメニューなんです。
屋根をあんなにきれいにバーッと水で取らないしね。
それで、那須町がこれ、おかしいんじゃないかっていう事で、
国に対して低線量メニューのその効果をね、本当に自分たちで調べたんですよ。
効果がないんじゃないかっていう結論が出たので、国に持って行ったんです。
それを訴えたら、国は一定の効果があると認められるので、
このままやって下さいと言って、
でも、その根拠は示さなかったんです。

玉川:
これね、もう一つ、この話ちょっと出して下さい。次の。聞いたんですよ。

年間1~20mSvで、安全なんですかというふうな話を復興庁に、私聞きました。
そしたら、広島、長崎の原爆被爆者の疫学調査の結果から、
これさっき言ったICRPの事ですよね。
100mSv以下の被曝による発癌リスクは、ほかの要因による影響によって
隠れてしまう程、まさにこれがICRPの見解なんですけど、それを取ってますよという事ですね。
で、避難については、住民の安心を優先し、事故直後の一年目から
ICRPの示す年間20~100mSvの範囲の内、最も厳しい値だっちゅってんです。
この20mSvっていうのは。
だからこのICRPの最も厳しい値を取ってんだから良いでしょというふうな話なんですが、
これ、同じ国のですね、データにこういうのがあるんです。

これ、西尾先生から伺ったんですけど、低線量の放射線の影響について公開されてるデータ
VTRの中でも別な話がありましたけど、今度は国ですよ、日本のほう。
10mSv被曝で、全体死亡者が4%増加すると。
肝臓癌にいたってはプラス13%肺癌にいたってはプラス2%と、
いうのは、これ文部科学省の資料の中で、こういうふうな資料がありますよと。
一応これはですね、疫学調査、今現在進行形なので、まだこれ以上先の調査が必要なんだけども、
現時点でこういうふうなものが出てますと。10mSvですから。
20mSvよりも低くても、こういう事がありますよと。
これは原発作業員の方なんかに対しての疫学調査なんですけどね。

羽鳥:基準が甘いって事ですね。

玉川:ええ。

松尾:
あとは、その広島、長崎で、例えば拡散したり、残留したりした放射能の物質の質と、
今回の原発から出た物とも、違う物がありますよね

玉川:
まっ、それもあるし、それから外から浴びる放射線だけをカウントしてるんだけども、
さっき言ったように、風に舞ってる可能性もあって、そういうのは吸い込むわけですよ。
で、内部被曝っていうのは、全然影響が違うんですけども、
そういうふうなところは、勿論カウントされてないっていうふうな部分もあるんです。
で、ですね、私ですね、これ聞きました、更に、環境省について。
で、環境省はどういうふうに言ってんだと。

羽鳥:除染について

玉川:
ええ。除染とか、そういう今までの話についてですね。
これ、聞いてるんです。

さてですね、環境省に聞きました。二つの質問。
年間1mSv以下まで除染出来るんですかと。
ほんとに、除染出来るんですか。
それから、長期的目標、この年間1mSv以下にするのは、長期的な目標だって言ってるんですけども、
長期的って、どれぐらいの期間なんですか、この質問を二つしました。
で、回答、読みます。

『生活環境等の除染については、放射性物質汚染対処特措法に基づき
政府一丸となって取組みを進めているところです』
まっ、そうでしょうねぇ。
『政府全体として、復興が進むよう地元とよく相談していきます』
まっ、して下さいよ。
『その上で、環境省としても、除染等により事故由来放射性物質が、
人の健康や生活環境に及ぼす影響を低減して参ります
ちょっと待って、聞いてる話と全然違うじゃないかと。

赤江:何一つ答えてないですね。

玉川:答えてないじゃないかって言っても、これが答えです。

松尾:文字数を埋めただけじゃないですか。当り前の事を並べてるだけですよね。

玉川:ええ、だから答えてくんないんですよ。1mSv聞いても答えない

高木:具体的な根拠がないっていう事なんですよね。示されないんですよ、何時聞いても。

玉川:そうですね。だから希望、良いですよ、希望は。いずれそうなったら良いなぁは。

松尾:
別にあの、ロシアに対して何か文句があるわけじゃないんですが、
せめてロシアぐらいの基準にして下さいよって思いますね。

玉川:
まさにですね、今日の結び。
少なくともチェルノブイリの基準並みに国は補償すべきではないか。
つまり、5mSv以上はね、やっぱり住んじゃいけない場所だっていうふうに
ロシアは考えてるわけですよねぇ。
それ、日本人とロシア人、違うわけじゃないんで、これはそうだろうし、
それからやっぱり2mSv~5mSvの間でも、
まっ、お年寄りでね、もうそこにどうしても住みたいんだっていう人は別にして、
少なくとも子供は、子供をその救う為の、この法律をつくったわけですから、
そういうふうな基準を一刻も早く出して欲しいという今日のそもそも総研でした。


以上です。

この番組を見た大半の人は、「よう放送してくれた!」と支持してると思う。
確かに、取り上げた事自体はええ事やと思うけど、
なんで民主党政権の時にガンガン放送せえへんかったねん。
事故直後は、どの番組も100mSvまで安全!やったよな。
これでもかってぐらい、津波の映像を日々放映し、
肝心の原発事故に関しては、曖昧な情報ばっかりで、メルトダウンもプルトニウムも否定してた。

復興庁とか、環境省とか批判して、
法律で決まってた1mSv、玉川さんも事故前は駄目だったて言うてるけど、
その100倍でも安全てマスゴミと御用学者は大々的に報道してたくせに
ある時から1mSvと言い出して、何の訂正のお詫びも説明もなし。
(玉川個人が100て言うてたかは記憶にないけど)

せめてチェルノブイリ並とか、5mSv以上は住んだらあかんとか、そんな結びでええんか?
ほんまにそうか?それでええんか?


ICRPについては、科学的根拠がないとか
2011.12.28に放送されたNHKの『追跡!真相ファイル 「低線量被ばく 揺らぐ国際基準」』は
殆どの人は見てると思う。
そも研もやけど、NHKは、時々こんなん放送してええん?てぐらい、
まともな(笑)番組内容の時もあるけど、基本的にどれも鵜呑みにせんほうがええと思てる。

2011.07.03に放送されたNHKスペシャル『シリーズ原発危機 第2回 広がる放射能汚染』
ブログにもちょっと書いたけど、文字にしてないので見てない方は
NHKスペシャル『シリーズ原発危機 第2回 広がる放射能汚染』の40:10~ぐらいから
チェルノブイリを取り上げてるんやけど、
関西ローカル?の毎日放送で2011.06.26に放映した内容と全然違うかった。
「その日のあとで~フクシマとチェルノブイリの今~」で文字にしてるんやけど、
NHKのほうでは、チェルノブイリは国のリーターシップがあったからとか
日本と比較してるけど、
毎日放送のほうは、
ベラルーシの医師は「政府や学者は、住民の被曝は、自然放射能のせいだとか、
毎年受ける肺のレントゲン検査によるものだと主張している」て言うてる。
NHKと毎日、どっちが事実なんか知らんけど、事実なら日本と変わらんな。

玉川さんの5mSv以上は住んだらあかんようにって、尤もらしく聞こえるけど
1mSv以上って言えんかな?
外部被曝だけの数値やし。
実際、被曝に関しては曖昧な事が多い。
けど、法的は1mSvで、何mSvやとこういう可能性があって、何mSvはこういうリスクが高いとか
可能性の範囲でしかなくても、住民に説明して、その選択権を与えるしかないと思う。
新たに基準を決めるのはやめてほしい。
事故前と同じにすればええやろ。

で、維新のアホ議員が、福島県民は全員帰還させろて言うてたように
安全や!誰も死んでない!とか発言もあるし、
食品もそう。もう基準はいらん。
いつも思うんやけど、食べて応援したい人が居るんやから
どんだけベクレた食品でも、販売すればええねん。
で、汚染されてない物、ちょっと汚染されてる物、何百Bqも汚染されてる物
みんな表示して売ればええ。
安全やで、食べて応援や!の人らにベクレた表示の食品を買って貰えばええんちゃう。
実際、ほんまに買うんかよっ!やけどな。
要するに、全てを公表して、その選択権をくれって思う。
都合のええように、勝手に基準作るな!ちゅう事や。

補償対象者を減らす為に、支援せなあかん人たちを減らす為の基準なんか意味ない。
10年、20年後、民主党議員は勿論、自民党もみんな現役から退いて、
20年とか30年なら生きてる人も少ないやろ。
因果関係が明確になった頃には、誰も責任負わん。
松尾さんが言うてたように、「あとは野となれと思ってやってるとしたら犯罪」
これ、泉田知事も発言して批判受けてたけど、
ほんま、分かってやってたら犯罪。
もう、今やってる事でも犯罪や!

なんで、放射能に関しては、危機感薄い?
口蹄疫の時も、あの生ギモ(関東ではレバ刺し?)も死者が出た事もあって
その業者だけ責任負うだけやなく、販売そのものを中止したぐらいやのに
放射能は寛容ちゅうか、事の重大さに気づいてないちゅうか、
国民の安全・安心よりも優先される何かによって
国民が被害を受ければ、その責任は果たすべきやろ





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