2013-10-27
2013.10.25(金) 報道するラジオ『原発ムラとの攻防』 泉田知事
10/25(金)21:00~MBS(毎日)ラジオ番組、報道するラジオで『原発再稼働を巡る攻防』をテーマに
泉田裕彦知事、古賀茂明氏、小出裕章助教が生出演されたので文字にしとく
(聞き間違い等ご指摘ください)
動画は、下記リンク先へ ※是非、動画を見て下さい☆
2013.10.25 報道するラジオ「原発ムラとの攻防」【新潟県知事 泉田裕彦▽古賀茂明▽小出裕章】
【必聴】再稼動のウラで動く力【原発ムラとの攻防】 泉田裕彦氏・古賀茂明・小出裕章 2013/10/25
0131025 報道するラジオ「原発ムラとの攻防・泉田裕彦・小出裕章・古賀茂明」
水野晶子さん:
さあ、平野さん、今日の本題ですけれども、今日は原発についてお送りしていきます。
今ね、小泉元総理が脱原発という主張をねぇ、大分繰り返して。
平野幸夫さん:今頃というイメージですけどねぇ。
水野さん:
そうですねぇ。まぁ、それでも安倍総理は、どんどん原発の方向へ、原発推進、
原発ありきの方向ですけれども、東電がですね、
東京電力は柏崎刈羽原発を再稼働させたいとして、工事を急いでいるんです、既に。
平野さん:そうですねぇ。
水野さん:
でも、再稼働には地元の了承が必要なんですねぇ。
今回、住民の安全を守る立場から、原発に疑問を呈した方が今日のゲストでございます。
今日は、新潟と電話で結びます。
新潟県知事の泉田裕彦さんでございます。
泉田知事、こんばんは。
泉田裕彦 知事:こんばんは。泉田です。
水野さん:はじめまして。水野と申します。
平野さん:こんばんは。宜しくお願いします。
泉田知事:宜しくお願いします。
水野さん:
宜しくお願い致します。
泉田さん、この『報道するラジオ』は、リスナーの方と一緒に作る番組なんですけれども、
今日は、新潟にお住まいの「コネコ」さんていう方も大変期待をして聞いてるという事で、
メールを下さっております。
泉田知事:はい。
水野さん:
はい。東電の廣瀬社長との議論が、大変注目されたわけですけども、
まず、一言伺いたい。
東電という会社にどういう印象を持たれていますか。
泉田知事:
特に3.11以降なんですけども、事故が起きたあとっていうのは、
嘘を吐かない、約束を守る、それから社会的責任を果たす、これがねぇ、
十分出来ない会社になっちゃってるかなっていうの強く感じますねぇ。
水野さん:つまり、嘘を吐いてしまう、そして約束を守らないっていうとこですね。
泉田知事:そうです。
水野さん:はい、どういう点なのか。また、具体的に後ほど色々と教えて下さい。
泉田知事:はい。
水野さん:
はい、そして、もうお一人のゲストは、
東京にいらっしゃいます元経済産業省官僚でいらっしゃる古賀茂明さんです。
古賀さん、こんばんは。
古賀茂明氏:こんばんは。
水野さん:どうぞ宜しくお願い致します。
平野さん:こんばんは。宜しくお願いします。
古賀氏:宜しくお願いします。
水野さん:古賀さんがいらした経済産業省というところが、原発を管轄するとこですよねぇ。
古賀氏:そうですね。
水野さん:
今回の東電と泉田知事のやり取り、まっ、これから具体的に色々聞いて頂きますけど、
古賀さんは、もう色んな裏の事情が見えてはると思うんですが、
そんな古賀さんから見て、今の泉田知事が置かれてはる立場っていうのは、どう見えますか。
古賀氏:
いやあの、大変厳しい立場にね、立たれてると思うんですね。
泉田さんは、ほんとに正論をずっと言い続けてると思いますけれども、
やっぱり、政府も経産省もですね、まぁ、それと反対の事を色んな手段を使ってですね、
世論を誘導しようという動きになってますんで、
それにまぁ一人で、なんか立ち向かってるっていうふうに、私には見えます。
水野さん:
あぁ、知事と東電との議論から色んな原発政策を考える上で、
大切なところが幾つも浮かび上がると思いますので、後ほどどうぞ宜しくお願い致します。
古賀氏:はい。
水野さん:
そして、今日はもうお一方、京都大学原子炉実験所、助教の小出裕章さんにも、
後ほど議論に加わって頂こうと思っております。
ラジオをお聞きの皆さまには、このお三方へのそれぞれ色んなご質問があると思いますので、
ご質問、お待ち申し上げております。
今日の特集テーマは『原発再稼働を巡る攻防』でございます。
新潟県知事の泉田裕彦さんに伺って参ります。泉田さん、どうぞ宜しくお願い致します。
泉田知事:宜しくお願いします。
水野さん:
ラジオネーム「タケル」さんていう方はですね、
『私の実家は、福島にあるんですよ。
泉田知事は、原発問題について、事件が起きた場合の安全対策を
何より優先して考えてはる数少ない首長さんのお一人だと思います』
というふうに下さっております。
まっ、そうした思いがおありだったんでしょう。
東京電力の廣瀬社長との会談、二回なさいました。
新潟県にある柏崎刈羽原発を東京電力は、再稼働に向けてどんどん急ぎたい。
でも、それに必要なのは原子力規制委員会の審査と地元の了承なんですよねぇ。
で、泉田知事のところに、東電の廣瀬社長が最初に来られた一回目が、7月の事でした。
あの時にですね、泉田知事が「お金と安全どちらが大切なのか」と、ねっ、何度も知事が。
平野さん:そうですね、印象的言葉だったですねぇ。
水野さん:
そうですねぇ。あの場面、まぁ、社長、廣瀬社長がオロオロして、見えたという映像、
皆さんもご記憶かと思います。
泉田さん、あの時はどういう思いで、あの発言を何度もなさったのか、
そして、東電の答えに納得出来たのか、いかがでしたか。
泉田知事:
あの時はですね、安全協定を破りたいっていうのが、背景にあったんですよ。
元々、新潟県と東京電力は、約束事してました。
それは何かっていうと、住民の皆さんの健康に影響があるような、
放射能が出るような施設については、事前の自治体との了解を経て、
それで増設、新設、まっ、申請をするという約束だったんですよねぇ。
水野さん:
事前に了解を地元が出さないと、再稼働の為の安全審査を申請する事は
ないっていうはずだったんですね。
泉田知事:
うーん、ちょっと違うんですよね。
正確にいうと、まず安全審査じゃないです。
今の規制委員会が作ってる基準は、規制基準です。
今までは、敷地境界で健康に影響が出るような放射能は、出ちゃいかんていう基準だったんですよ。
水野さん:そうですねー。
泉田知事:
それが、新基準になってから外れたんです。
即ち、以前は事故は起きないっていう前提で、規制をしてたわけです。
ところが、規制委員会に変わってからですね、
その敷地境界で健康に影響が出る数値っていうのもOKと。
即ち、基準が緩められてるんです。
水野さん:緩められてるんですねぇ。
泉田知事:
そうなんです。事故が起きるっていう前提なんで、それ自身は100%壊れない物はありませんので、
外すのは良いんですけども、でもそれは、安全基準じゃないんですよね。
規制基準なんです、あくまでも。
水野さん:なるほど。
泉田知事:
で、その規制基準をクリアすれば、規制委員会の責任が解除されるっていう基準でしかなくて、
住民の安全を確保するものではないんです。
水野さん:そこは大切なとこですね。
泉田知事:
そうなんです。
それで、今回、廣瀬社長との話をした時に、問題になったのは、その規制基準に適合すると。
それは再稼働の為に申請をさしてくれって話ではなかったんですよ。
あくまでもですね、東京電力では、自社の設備の安全性の確保について、
独り善がりになってはいけない。
即ち、十分自信があるっていう事がですね、言えない状況ですと。
心配なんです。第三者の目を入れさして欲しいっていう話だったんです。
こーれを事業者に言われたら、やっぱり住民としては心配になりますよね。
水野さん:そりゃそうですよ。
泉田知事:
自分たちの設備が自分たちで安全だっていう事を確認出来ないで、
第三者の目を入れてくれっていう時に、私がずっと止めていたら、
それは、安全確認ぐらい第三者にして貰ってよっていう不安がいっぱいになるもんですから、
それで、やり取りの結果、チェックして貰うのは良いよっていう事は、言ったんであって、
再稼働の為の申請をやらしてくれっていう話では全然なかったんです。
水野さん:ほぉ、再稼働の為の審査の申請をやらせとくれとは、東電は言ってないんですか。
泉田知事:
言ってないんです。
これ、インターネット上でもですね、廣瀬社長とのやり取りのフルの映像、
報道なんかでは、一部切り取られてしか出てませんけども、
二回目の会談は、45分、40分ぐらいあったかな、その内35分ぐらいは、そのやり取りですんで、
それ見て頂くとですね、決して再稼働の為にやりますって話にはなってないんです。
水野さん:
という事は、泉田知事が認められたのは、何を認められて、
何が認められていないんでしょうか。
泉田知事:
これはですね、自分のところの設備が、ほんとに安全かどうか、
止まっていても生きてる原発ですので、何が起きるか分からないと。
核燃料はそこにあるわけですから。
そうすると、止まってるんだけども、生きてる原発の安全性の確認をしたいっていう、
この要望に対しては、YESですと、どうぞ確認して下さいと。
但し、問題になったのはフィルタベントなんですけども、
放射能排出する設備ですから、濃度を下げるといっても。
水野さん:
これは、フィルタ付のベントっていうのは、ちょっとおさらいで申し上げますと、
いざという時に、格納容器が爆発をしないように、
格納容器の中の圧力を下げる為の物ですよね。
泉田知事:ええ、そういう事です。
水野さん:
ですから、その中にある蒸気を外へ逃がす装置なわけですけど、
これーは、この蒸気には、もの凄く放射性物質が大量に含まれてるわけですから、
この、安易にベントをしてしまえば、住民の被曝に直接繋がっていくというもんですよね。
泉田知事:そうです。
水野さん:このフィルタの付いたベントについて、泉田知事は東電に色々と仰ったんですねぇ。
泉田知事:
ええ。で、このフィルタ付ベント、二つぐらい大きく問題があるんですけども、
まず一つはですね、甲状腺等価線量っていうんですが、
甲状腺の被曝がですね、260mSvになり得るという話なんです。
水野さん:260mSvという数字をですね、泉田知事のほうから出されましたよねぇ。
泉田知事:
ええ。県のですね、専門家居ますんで、計算して貰うと、そんな数字になり得ると。
という事は、100mSvを超えれば、健康に影響をし得るっていうの、これもう分かってるわけです。
100mSv以下でも低線量被曝は、影響がないっていう事は言い切れないんで、
注意が必要なんですけども、少なくても影響あるっていうところに入ってますんで、
そうすると、これ付けても、結局被曝する人、出てしまうんじゃないですかと。
水野さん:
フィルタの付いたベントの装置を今回、東電は新しい基準に照らして、付けると言って、
まっ、工事をしようとしてるわけですけれども、付けたって、いざとなったら、
放射性物質は大量に出て、それは260mSvですから、まっ、健康に害のある値で、
被曝をする方たちが出てくるって事を知事、仰ったわけですね。
泉田知事:
そういう事です。
したがってですね、条件を付けてまして、そんな被曝をしないように、
避難出来る体制が取れるかどうかって事をちゃんと確認しなければ、
発電所の運用をしては、やっぱりこれ困るわけなんですよね。
健康に影響し得るっていう、そういう事にならないように、
ちゃんと県と協議して下さいという事を条件に付けてます。
その結果、被曝が避けられないんであれば、今回の了解は取消という条件が付いています。
水野さん:
つまり、被曝が260mSvと今、数字ですけど、じゃ、100mSv以下でなければ、
健康被害の恐れが高まるので、今の再稼働しん…、ごめんなさい、
審査の申請を了承するというのは、もう取り消すって仰ってんですか。
泉田知事:
無論、そういう事です。
但しですね、100mSv届かなければ絶対安全っていう事は、これも言えてないんですよね。
水野さん:そりゃそうですよね。科学的にそうですねぇ。
泉田知事:
で、実際、福島のお子さんたちの状況を見ると、原発事故以降、
新潟県内で確認された甲状腺癌のお子さんって一人しか居ないんですが、
福島では、もう40人超えてますし、これ疑い事例を入れるとですね、
50倍から、下手すると100倍にいくかもしんないという状況になってるわけですんで、
やはり、いかにね、健康を守るかという事については、
しっかりとした避難の体制が取れるのか、
それとも、もっと性能を上げないといけないのか、ここをチェックしないといけないわけなんです。
で、残念ながらですね、今の原子力規制委員会っていうのは、運用するほう、
即ち、何テラBq以上にならないようにっていう規制はしているんですけど、
住民がどれだけ被曝するか、なーんていうのは基準の中に入ってないんですよ。
水野さん:基準に入ってないんですか。
泉田知事:入ってないんです。
水野さん:住民サイドの問題としての数字は出ないんですか。
泉田知事:
出てなくって、運用するほうは、どこまで出して良いかっていう事しかないんで、
冒頭に申し上げた通り、以前よりも基準が緩んじゃってるんです。
それは問題なんで、ちゃんと避難出来るような体制が取れるか、取れないか、
取れないんであれば、どういう事をするのかっていう事を自治体と協議しなければ、
安全性は確保出来ないはずなんです。
水野さん:
あのね、すいません、知事、知事がやっぱり、その辺りのところ、
具体的に問い質していらっしゃるのは、以前の中越沖地震、2007年ですねぇ。
あの時のご経験から学ばれたところ、色々とあると思うんですね。
でー、それを会談の中でも東電の社長に仰っていたと思うんですけども、
中越沖地震の時に、どんな事が起こったのか、教えて頂けませんか。
泉田知事:
分かりました。
中越沖地震の時はですね、3号機から火災が発生をして、回りに誰も居ないのに、
原発サイトが火を噴いてるっていう状況になりました。
これ何が起きたのかっていうと、地震でですね、土地が最高1m50ぐらい地盤が下がりました。
トランスってあるんですけども…
水野さん:変電機っていうんですかね。
泉田知事:変圧器。
水野さん:変圧器、はい。
平野さん:変圧器ですね。
泉田知事:
変圧器がですね、原発の建屋とですね、繋がってるんですが、
これが動いちゃったわけです、地震で。
で、結果として、配管が外れて、そこから油が漏れて、繋がってた電線が切れて、
発火して火が噴くっていう状況になったんです。
これに対してですね、消防隊は居たんです、一応。
でも、消防配管も一緒に破損してですね、水を掛けようとしてたら、水圧が弱ってきて、
チョロチョロしか水が出なくなって、それで東電の消防隊は退避するっていう事になったんです。
で、誰も居ない所で火事だけが起きてるっていう状況になりました。
で、そうすると、どうするかっていうと、119番掛けるしかないわけです。
今度、自治体消防が原発サイトに行って、消防するっていう事になったんですが、
地震と原発事故が一緒に起きると、どうなるかっていうとですね、
そもそも緊急自動車である、この消防車がですね、辿り着かないんですよ。
道路が段差があって端を通れないとか、回り道するとか。
更に、ほか行ってる間にですね、潰れた家とかもあるわけですよね。
そうすると、まだ家の中に人が閉じ込められてるんで、助けて下さいっていう人が
周りに居たりとかですね、渋滞で車が動かなかったりと、いうところで、
やっと辿り着いて、それで消火活動が出来たっていうような状況なんです。
平野さん:
知事、これはあのー、発生からですね、一時間経っても東電から何の連絡もなかったと
いうふうに聞いてるんですけども。
泉田知事:
ええ、これはですね、こちらから連絡しました。
サイトに繋がらないもんですから、原発の。
しょうがないんで、東電本社を経由してですね、原発サイトに繋いで貰いました。
で、あとでですね…、
実は、ホットラインあるんですよ。新潟県庁と東電の柏崎刈羽の原発に。
で、その「ホットラインが繋がらなかったのは、なんで?」と確認をしたらですね、
このホットラインのある部屋が地震で歪んでですね、ドアが開かなくなったんで、
ホットライン、繋がりませんでしたって話だったんです。
でも、それは困ると、緊急時にサイトと連絡も取れないようなのは困るんで、
何とかしてくれっていう事でですね、強く要請したんです。
で、結果としてですね、それもそうですねっていう事になって、
作って貰ったのが免震重要棟です。
免震重要棟があればですね、地震があってもドアが開かないっていう事にはならないんで、
これで安心と。
でも、それは同じ東京電力の施設、柏崎刈羽、新潟にはあるんだけど、
福島にないって、変だよね。
これ、規制基準でも何でもなかったんですが、新潟にだけ免震重要棟があって、
福島にないの、おかしいよねっていって、福島にも作る事になったんです。
で、その福島第一原発に、免震重要棟が出来たのが、こないだの地震、八カ月前です。
水野さん:
まっ、こうしたね、現実を教訓にして、まぁ一つには、そのフィルタ付ベントのありようについても
注文を出されたわけですけど、東電はですね、二度とこんな事を起こさないように、
パイプと建屋は一体化しますと、以前言っていたのに、
今度、蓋を開けてみたら、新しいフィルタベントっていうのは、建屋と一体化されてないと。
まっ、こういう状況だったところも、知事は指摘してらっしゃるんですが、
あのー、今日は元経済産業省官僚の古賀茂明さんともご一緒して頂いております。
古賀さん、東電って約束を守らないんだっていうふうに、知事が最初仰いましたねぇ。
古賀氏:はい。
水野さん:
この辺りの具体的に言ってた事、全然違う物が出て来るっていうのは、こんなもんなんですか。
古賀氏:
そうですね。このフィルタベントは、まさにそのー、変圧器がね、離れてて、
配管が外れたっていう事があるので、そうならないように、もう一体化して下さいと、
原子炉と建屋とですね、ていう事を泉田知事は、ずっと言われてんですね。
で、それを違う物をですね、もう内緒で勝手に工事進めちゃったんですね。
それで、やらせて貰いますよって言ったから、泉田さんはもの凄く怒ってですね、
これ怒るの当たり前なんですけど、そいじゃあ駄目だと。
そしたら、今何て言ってるかっていうと、「じゃあ二つ目作りますよ」って言ったんですよ。
こないだ。
水野さん:ベントをね、また別に作りますよと、はい。
古賀氏:
ええ。それで「もうちょっと近づけます」って言ったんですね。
だけど、どこまで近づけるのかとか、本当に一体化するかどうかっていうのは、
明言をしないで、とりあえず、一つ目の設計だけは詳しく書いて出してるんですよ。
で、二つ目も作りますとは言ってんですけど、
あれ、未だに出てないですよね?二つ目の設計図っていうのは、泉田さん。
泉田知事:ええ、二つ目のベントの設計図は、急かしてるんですけど、12月という事です。
古賀氏:
で、あのー、そういうの見てるとですね、東電は、二つ目はお金が掛かるので作りたくなくて、
で、規制委員会は、多分一つ目だけで認めちゃうんですよ。
水野さん:規制委員会って、そんなもんなんですか。
古賀氏:
いや、そんなもんです。
あのー、それじゃ駄目だっていう基準になっていないので、
一応もう、とにかく一番安上がりに作れるという形で、東電出しちゃってですね、
それで、規制委員会が良いと言ってしまえば、二つ目は作らなくて済むっていうふうに、
多分、考えてると思うんですよ。
だから、そういうふうに、さっきまぁ、嘘吐くって話もありましたけど、
まっ、これを嘘というのか、どうか難しいんですけども、
でも、普通の人から見れば、二つ目が立派なんだって言って、
こう、なんとかやらせてくれと言ったわけですから、
だったら、もう一日も早く二つ目の設計をしてですね、
どんなにお金が掛かっても、やりますと、
それが出来なければ、動かしませんというふうに言わなければいけないのに、未だに出して来ない。
で、12月なんかに出してですね、審査が全部終わって、
それから作りますっていう事をやってたら、
当然、彼らが再稼働したいと言ってる来年の、まぁ春とか夏には間に合わないわけですね。
水野さん:
あの、ただね、そんなにまでしてね、東電が再稼働を急ぐわけは何なのかって
聞きたいというふうに、
ラジオネーム「シグナス鉄道」さんていう方はですね、
『銀行との関係ですか』なんて聞いてらっしゃるんですけど、どうなんでしょう。
古賀氏:
まぁ、そうです。あのー、はっきり言って、そうなんですけれども、
まぁ、泉田さんが、お金か安全かって言ったんですけど、まさにお金を優先してるんですね。
で、東電は、なんとかして生き延びたい。
で、生き延びる為にはですね、とにかくお金を掛けないようにしないとですね、
もし、まともに色んな事を全部、東電がやるという事になるとですね、
もう銀行にお金が返せなくなっちゃうんですね。
つまり、破綻してしまうという事になるので、それだけは避けたいという一心で、
したがって、とにかくお金を掛けないように。
それから、なんとかして早く原発を動かして、まぁ石油火力とか、LNG火力の
まぁ、稼働を少しでも落として、燃料費を、まぁ節約するという事の為に、
早く原発を動かさせてくれという事なんですね。
これを経産省もですね、サポートしていて、
経産省は銀行と約束してんですね、裏で。
だから、銀行の債権は守りますよという事になっているので、
結局、銀行の債権を守る為に、原発を早く動かせとか、
まぁ、原発だけじゃなくて、色んな物をお金を掛けないようにしろとか、
或いは、もう国の税金をどんどん入れろとか、
電力料金を上げろとかですね、もう全部がそこに、こう集約してるという感じですね。
平野さん:
古賀さん、あのー、規制委員会のあり方を、まぁ泉田さんが、あのー、突いてますよね。
これはあのー、我々期待した当初の規制委員会の安全基準審査ってものになってないですよね。
これはもう、政権の意向を受けて、そういう組織になってしまってるという事ですか。
古賀氏:
そうですね。あのー、何日か前の予算委員会で、
規制委員会の田中委員長が、安倍さんが、あのーまっ完全にコントロールされてるって
言ってるような、あの話について、安倍さんの意向に逆らわないように、
逆らわないようにって、一生懸命、あのー、まっ悩みながら答弁してましたよね。
あれがもうあの…
平野さん:象徴的ですね。
古賀氏:
なんてか、象徴的ですね。
まっ、野田さんが、民主党の野田さんの時に選んだんですけど、
野田さんたちも、もう再稼動を、大飯の再稼働を強行した政権ですね、
ですから、その人たちが選んだ。
つまり、再稼動を進める為に選んだ。
で、逆にいえば、選ばれたのでですね、
そのミッションというのを引っ繰り返すわけにはいかないというのが、
まっ、田中さんの意識じゃないかと思いますね。
水野さん:
淀んだ色んなものが見えてきましたが、じゃあこのあとコマーシャルを挟んで、
今度は小出先生にも加わって頂きます。
(CM)
今日の報道するラジオは『原発再稼働を巡る攻防』と題して、お送りしております。
ここからは、京都大学原子炉実験所、助教・小出裕章先生にも伺います。
小出さん、こんばんは。
小出裕章 助教:こんばんは。
水野さん:宜しくお願いします。
平野さん:こんばんは。宜しくお願いします。
小出助教:はい、宜しくお願いします。
水野さん:
今日は、新潟県の泉田裕彦知事にも議論に参加して頂いているんですけど、
先ほどの話で、泉田知事がですね、東電に対して、このフィルタ付ベントの設計に
色々と疑問を呈したところ、東電は、まっ設計を変えるんじゃなくて、
ベントを追加しましょうと言ってきたんですねぇ。
それも地下に追加するという話だそうです。
これで安全性は保たれるんでしょうか。どうなんでしょうか。
小出助教:
保たれる道理がありません。
元々これまで原子力発電所というものは、原子炉が溶けるんだなどという事は、
絶対ないと言って来たのです。
そして、安全審査という事をやったわけですけれども、仮に溶けたとしても、
格納容器という放射能を閉じ込める容器は、絶対に壊れない、
だから、周辺の住民は被曝をする事はありませんという前提だったのです。
しかし、もし原子炉の炉心が溶けてしまうような事になれば、
格納容器が壊れてしまうという事は、技術的に当たり前の事なのであって、
福島の原子力発電所でも実際に格納容器が壊れてしまって、
膨大な放射性物質が吹き出して来てしまったわけです。
で、技術的にいえば、そういうような事は勿論起こり得るわけで、
炉心が溶けても、格納容器だけは壊れませんていう事は、やはり言えないという事になって、
ある時点から、
「では、格納容器をなんとか壊さないようにベントという物を取り付けましょう」
という事になってきたのです。
ですから、まぁ、元々は絶対壊れないと言っていたわけですけれども、
それが壊れるかもしれないからベントを付けようとかいう事になったわけですが、
ベントというのは、元々放射能を閉じ込める為の格納容器の中から
放射能を外に放出するという事が前提になっているわけであって、そんな事をすれば、
周辺の人たちが被曝をしてしまうという事は、避ける事が出来なくなってしまうのです。
ですから、元々ベントなんていう事は、やってはいけない事なわけですし、
そんな装置が必要になるような物は作ってはいけないと思うべきだと、私は思います。
水野さん:
はい、なるほど。新潟県知事の泉田さん、今の小出先生のお話聞かれて、いかがでしょうか。
お聞きになりたい事なども含めて、どうでしょう。
泉田知事:
うん、原子炉っていうのは、まさにそういう物なんですけど、
特にヨーロッパはですね、メルトダウンが起きた時どうするかっていう事を
想定して設計してるんですよね。
溶け落ちた物を受け止める施設っていうものを最新の原発に付けてるんです。
アメリカはっていうとですね、ソフト的に溶けないように対応する為の部隊とかですね、
制度、仕組みを持ってると。
日本は、第二の安全神話を作ろうとしてるっていうふうにしか見えないんで、
やっぱり事故が起きないように、色々基準を作りました、だから安全ですっていうのは、
これは虚構だというふうに思います。
水野さん:
小出さん、今のどうでしょうか。そのーやはりメルトダウンありき、
それでも、やはり出来る限りの事をするという為の、このフィルタ付ベントというんでしょうか。
東電の社長は、フィルタベントで出て行く放射性物質の量を1,000分の1に出来るって
言っているんですね。
で、100テラBqに抑えられるというふうに、知事との会談で言ってるんですが、
これって、どういう意味と捉えたら良いんですか。
小出助教:
皆さん、そんな事を信じる事が出来るのでしょうか。
これまで、東京電力という電力会社は、
「絶対に放射能は外に出ませんし、周辺の住民が避難訓練もする必要もありません」
と言ってきたのですね。
それが、スリーマイル島の事故、チェルノブイリの事故を受けて、
周辺8kmの人だけ避難訓練をしておけば、十分だというような事を言っていたわけですけれども
福島の事故では、50kmも離れたような所の飯舘村という村が
猛烈な汚染を受けてしまっているわけです。
東京電力がどんな事を言ったとしても、それが守れなかったという事が
既に事実として示されてしまっているわけですから、
フィルタベントだって、本当にちゃんと動くんだろうかと、私はそれこそ不安です。
水野さん:泉田さん、せっかくの機会ですから、小出さんにご質問なさったらいかがでしょうか。
泉田知事:
質問、何をして良いですかね、一番ね、じゃあせっかくの機会なんで聞かして頂きたいのは、
2号機がですね、最も放射能をばら撒いた設備なんですけども、
何故そうなったかというと、格納容器がまさに壊れてしまったという状況で、
この放射能を最大、ばら撒いたと。
水野さん:福一ですね、福島第一原発の2号機ですね。はい。
泉田知事:
で、今回の基準、新しい基準ていうのは、この格納容器を壊さないっていうのに、
適切な規制になってるんでしょうか。
小出助教:勿論なっていないと思います。
水野さん:なっていないですか。はい。
小出助教:
はい。元々、泉田さんご自身がずっーと言われている事ですけれども、
福島第一原子力発電所の事故の原因がしっかり分からないうちは、
安全対策も取りようがないっという事だと、私も思います。
今、泉田さんが仰って下さったように、福島第一原子力発電所の場合には、
2号機が最大の汚染源だと、国も東京電力も言ってるわけですけれども、
では、一体2号機の格納容器のどこが壊れたのか、という事すら未だに分からないのです。
あれこれ推測はありますけれども、その推測を確かめに行く事すらが出来ない。
原子力発電所というのは、原因を確かめる事もとても難しいという、
そういう装置なんだという事なわけです。
恐らく、原因を確定するまでには、多分10年とか、そんな時間が必要になるだろうと思います。
水野さん:はぁ、10年ですか。
小出助教:はい。
水野さん:はい。小出裕章さん、どうも有難うございました。
小出助教:有難うございました。
平野さん:有難うございました。
水野さん:
京都大学原子炉実験所、助教・小出裕章さんに聞きました。
えー、泉田知事、小出さんは10年ほども原因が分かるまでに、時間が掛かるだろうというふうに
仰いましたんですね。いかがでしたか。
泉田知事:
うーん、10年で分かるのかなっていう感想ではありますけどね。
ただ、可能性としては、今回の事故で色んな事を想定しないといけないっていう事は、
分かりますよねぇ。
例えば、さっきの2号機の話でいうとですね、ひょっとすると…、
ベント、上手く出来なかったんです。
ベントが上手く出来なかった原因の一つが、この空気圧でバブルを開ける所が
動かなかったんじゃないかっていう説もあって、
そうすると、Cクラスの配管大丈夫かっていう話も出て来るわけなんですよね。
だから、チェックする所が可能性として上げられるとこは、
やっぱりかなり出て来るんじゃないかなっていうふうに思いますよね。
水野さん:
まっ、泉田さんは、小出さんも仰ったように、福島第一原発の事故がちゃんと検証される事が
先であると、再稼働よりもと、いうふうにずっと仰って来たわけなんですけれども、
古賀さん、ここのところ、大切なとこだと思うんですけども、
泉田知事がですね、7月に東電社長と会談なさった時は、まっ、東電の社長と
真っ向から対立していらっしゃいました。
で、多くの方はですね、泉田さんは、柏崎刈羽原発の再稼働をストップさせるんだろうと
いうふうに思ったと思うんですね。
まっ、ところが9月末の二回目の会談の時には、多くの人の予想とは違って、
泉田知事は、再稼働に向けた安全審査の申請を条件付きではありますけれども、承認なさった。
この間に、何があったのかというところなんですよ。
これは、皆さんがどういう事なんだろうと思ってらっしゃると思うんですねぇ。
古賀氏:
ええ、そうですね。
それはあのー、まっ、報道の仕方がですね、いかにもその第一回目は、
もう泉田知事が、もうけんもほろろに、まっ、廣瀬社長を追い帰したと。
で、二回目は何故か突然ですね、その規制基準に合ってるかどうかっていう事だけは、まぁ、
見て貰って良いよというふうに、まっ、そういうふうに見ると、完全に逆転したと。
つまり、再稼働に一歩進めたんじゃないかって。
まっ、現にそういうふうに書いた新聞まであったんですね。
ですから、そういうふうに感じられると思うんですけども、
今ずーっと皆さんお聞きになれば、分かると思うんですけれども、
一回目は、とにかく東電はですね、新潟県との安全協定を全く無視する形で、
東電に申請を出すという事を言っていたのでですね、これは絶対に認められないんですね。
で、ところが二回目は、そういう事はしません、
要するに、新潟県の事前の了解なくでですね、再稼働やって良いですねっていう事は、
決して言いませんっていう事を、これはホームページでも、明らかにしましたし、
泉田知事にも約束したので、まっそうであれば、その技術的に、どういう問題があるのか、
ないのかっていう、まっ、それは規制委員会が決めた基準に合ってるかどうかっていう事だけでも、
まぁそのー、まっ、チェックして貰いたいと言うんで、まっ、その限りでは良いよと
言ったに過ぎないっていう事なんですよ。
ですけど、今、聞かれた通り、そもそも福島第一のですね、事故の原因が分かんないのに、
再稼働なんて、あり得ないでしょうと。
そんな議論だって出来ないでしょっていうのが、泉田さんの立場で、
それは何回も実は言っておられるんですよ。
でも、報道されないですね。
水野さん:
そうなんすか。泉田さん、そこのところはいかがですか。
福島の原因がちゃんと分かる、分からない段階での再稼働への動きは認められないっと
今もお思いなんですか。
泉田知事:
福島の検証と総括しなければ、対策を取れないですよね。
だから、福島の検証と総括を先にして下さい、
そうでなければ再稼働の議論は出来ませんっていう事ずっと言ってます。
水野さん:
ふぅーん。先ほど原因は、小出さんも10年は掛かるでしょう、分かるまでにと仰って、
泉田さんも10年で分かるかなあと仰った。
という事は、それこそ、それぐらいのスパンで、10年は無理だろうというようなスパンで
考えて良いんですか、再稼働の了承は。
泉田知事:
始めに結論ありきって難しいですよねぇ。
検証してみないと分からんわけですし、更にいうと機器だけの問題じゃないんです。
意思決定がどうだったのか。
3月11日、まさに当日の5時の段階で、亡くなられた吉田所長は、
消防注水の検討指示出してるんですよね。
で、メルトダウンは、これ東電の中で進展予測をしていて、3月11日のですね、
5時から、あともう数時間でメルトダウン始まるって分かっていたにも拘わらず、
ベントが出来なかった。
そして、その情報は5月15日まで明らかにしなかった。
水野さん:そうでしたねぇ。
泉田知事:
いう事があるんで、ベント出来なかったのは、多分避難が確認出来ないんで、
放射性物質を被曝させたくないっていう社会的要因で出来なかった可能性もあるわけで。
水野さん:
泉田さん、そこのところね、廣瀬社長に質問を投げ掛けられたところを
どういう会話があったのかというのをね、私、手元に書き起こしを持ってるので、
皆さんに聞いて頂きたいんですね。
このメルトダウンが起きるというのは、という、泉田知事が聞いてらっしゃいます。
「なんで、3月11日に分かってたのに、5月15日に発表したのか」と。
そうしたら、廣瀬社長が仰っているのはですね、
「まっ、その辺のところは改めて調査して、で、まぁ、5月になってしまったという事についての
経緯については、あのー、それなりに掴んでいるつもりでございますけれども、
まっ、ただ、ここの段階で、誰が悪かったか、誰が悪かったかというを
我々の立場でするよりもですね、まぁ、そうした事のないように、
今後どういうふうな事で、二度とああした事が起こらないようにしていくかという事では、
まぁ、我々は事業者ですので、まぁ、そういうふうに考えております」
などと、云々ずっと…
平野さん:意味が分からないですね。
水野さん:意味、私、分からないんですよねぇ。
平野さん:
泉田知事、あの率直に伺いますけども、再稼働、まぁ、ひたすらしようという今の政権の
政治的な圧力というのを感じておられるでしょ。
泉田知事:
んー、直接的な働き掛けはないです、これ正直なところ。
ただ、感じるのはですね、普通色んな政策、知事っていう立場で発表すると、
論点が取り上げられて、それで議論されるんですけども、
何故か、この原発だけはですね、論点は伝わらずに、「泉田が怒った」とかですね、
そういう話しか伝わらないっていうのは、もの凄くもどかしさを感じてますんで、
今日こうやってラジオに直接出さして頂いたのは、大変感謝してます。
平野さん:
ほんとに、なんか変人扱いするようなね、一部の論調もあって、
私はもうそれを不審に思ってたんですけども、今日、大分お考えよく分かりました。
ただですね、これから健康を守らなければ、承認は無効というふうに仰ってるわけですけども、
住民のね。
これあのー、無効という事を返ってまぁ、今のお話だと、東電がなかなかそんな企業体質を
変えるとは思えないんですけど、これ無効という事を最終判断ていうのをする可能性も
十分有り得るという事ですか。
泉田知事:
可能性としては、有り得るわけです。
ただ、重要なのはですね、東京電力の基準適合申請の中に書いて貰ってます、約束ですから。
だから、このBWR、沸騰水型の、柏崎型の原発は、ベントがなければ
運用しちゃいけないっていうのは規制委員会が定めた条件なんですよ。
それが運用出来ない中で、そもそも規制委員会がGOサイン出せるのかっていう事に対して
懐疑的です。
水野さん:
あのー、原子力ムラというのはね、色んな圧力があるのであろうというような事ぐらいは、
私たちにも、まぁまぁあのー、伝わって来ていますけれども、
古賀さん、えーっとね、ちょっと一つご紹介したい記事がありまして、
これ、サンデー毎日の10月6日号の記事です。
これ全く別の事柄を中心にした記事の中に、こんな一文が入っておりまして、
ちょっと読ませて頂きますけれども、これ、東京地検の特捜部の関係者が声を潜めると。
こんな事言ってます。
『地検の上層部からの指示で、泉田知事を徹底的に洗っています。
立件出来れば御の字だが、出来なくても何らかの圧力を感じさせる事で
原発再稼働に軌道修正させる助けになりたい考えではないか』
とあります。
更にですね
『正直言って、その特捜は難航しています』言ってんですねぇ。
『泉田氏の身辺は、思いの外クリーンで現段階で、目ぼしいネタが挙がっているわけではない。
特捜部内に不満の声はありますが、こうしたスタンス自体が、政権与党に対して、
忠誠心として映る可能性を見越しています』
というような記事がございます。
あの、原子力ムラって、こんな事って有り得るんですか。
それも特捜までの話なんですけど、これは。
古賀氏:
いやあのー、ええ、十分有り得ると思うんですけど、
そもそもそういう情報を流すという事自体が泉田知事に対する、
まぁ、牽制になるという計算が働いてると思うんですね。
で、いくら探しても、その泉田さんの場合は、そんな犯罪の材料っていうのは、
出て来ないはずなので、まっ、ここまできて出て来ないって事は、
ある意味良かったなあとは思うんですけれども、
やっぱりあのー、さっき泉田さんが仰ったように、非常にあのー、今回、泉田さんに対する、
個人攻撃が酷いんですね。
水野さん:はい、例えばどのような形ですか。
古賀氏:
えーっとですね、まっ例えば、経産省なんかがですね、
あの泉田さんは、元経産省で働いていたので、同僚とか知り合いが沢山居るんですが、
そういう人たちを利用してですね、新聞記者たちにですね、
「あの泉田っていうのは、ほんとに変なヤツで、もう昔からデキが悪くて、
もう出世を諦めて経産省を辞めたんだ」とかですね、
まっ、「色んな問題があったんだ」とかですね、そういう事をどんどん流すんですよ。
そうすると、まともな記者はほんとかなと思うんですけど、
そうじゃなく、信じ込んじゃう人も居ますし、
まともな人はですね、例えば私のところに問い合わせをして来て、
「みんな、こういうふうに言ってるんですけど、やっぱりそんな酷い人なんですか」
っていうような事が、実際に起きてます。
で、しかもですね、経産省だけが言ってると、なんとなく原発再稼働の為かなって思うんですけど、
僕が一番驚いたのは、その住民の側に立つべきですね、規制委員会の田中委員長までですね、
記者会見で、みんなに分かるようにですね、
あのまぁ、規制委員会に対して、泉田さんが色々言ってる事について聞かれたわけですけど、
ほかの自治体の首長さんたちは、まっ割と、あのー、物分かりが良いですよねぇ、
みたいな事言って、
でも、泉田さんって、ほんとに個性的な発言してますねぇ、なんて言うんですよ。
水野さん:えー、田中委員長がですか。
古賀氏:
委員長がですよ、記者会見で。
そうしたら、規制委員会の委員長っていうのは、中立的で、まっ、立派な人だって、
普通は、みんな思ってるんですね。
で、そういう人がですね、ほかの首長さんは、まぁ良いんだけど、
泉田さんは個性的ですねぇなんて言ったらですね、
あ、やっぱり泉田さんて、おかしいのかなっていう事に、なっちゃいますよね。
で、最近はですね、またあのー飯島勲さんですね、内閣参与の。
あの、あの方もですね、あのー今、泉田知事の攻撃をもの凄い勢いで始めていたりしてですね。
だからちょっと、その泉田さんが、せっかく住民の側に立って、住民を代表してですね、
一生懸命抵抗しているんですけど、その抵抗している事をアイツは変だとかですね。
で、これはよくあるんですよ。
あのー色んなあのーなんていうんでしょ、改革をしようとする場合にですね、
その言ってる人の、まっ、言ってる事があまりにも正しいので、理屈で対抗出来ないんですね。
そういう場合は、その人をもう誹謗中傷して、アイツの言う事は聞くなっていうふうに
持って行くのが政権のやり方なんですね。
水野さん:今回も古賀さんは、それを感じていらっしゃるわけですよねぇ。
平野さん:泉田さん、あのー、田中委員長に面会申し込んでるんでしょ。
泉田知事:ええ、そうです。
平野さん:会おうとしないという事ですか。
泉田知事:
そうなんです。今までですね、例えば、審査をされる側の電力会社等々とですね、
密室で会うっていう事は、公正中立性を疑われるんで、会いませんと。
したがって、自治体の、という団体の長とも会いません、ていう話だったんですよ。
で、ところがですね、今度、東電の廣瀬社長とは、非公開で会うそうです。
水野さん:ほぉー
泉田知事:
そうなんです。それで、一方ですね、自治体の長、特に立地自治体の長っていうのは、
原子力災害が起きた時に、住民を避難させる為の法律上の行政機関なんです。
あの、何かほかの団体っていう事ではなくって、法律を運用する立場で、
更に2007年の中越沖地震で、地震と原子力災害が同時に起きると、どうなるかっていう事を
経験している首長でもあるわけなんですよ。
そことは話を聞かずに、何故か審査対象の東京電力の社長とは、非公開で会いますと。
これはちょっと中立性っていう観点から、いかがなもんかなあと。
未だに会って貰えないんで、紙出しました、もう一回、会って下さいねっていうお願いの。
水野さん:泉田さんは、何かこう不審に感じられた動きは周りでありませんか。
泉田知事:
ん、それはやっぱり、ありますよねぇ。ええ。
色んな記事が出るっていうのもそうですし、
事実に基づかない、もう誹謗中傷に近いような話っていうのも出ますし、
車でつけられた事もありますし、なんか最近色んな事が起きますねぇ。
水野さん:
まっ、これからの動きで、古賀さん、泉田さんの立場になられて、
泉田さんが次どんな戦術を取れるのか、どうでしょう。
古賀氏:
やっぱりですね、絶対に妥協しないで、で、あのー、まっ今日みたいにね、
こういう番組で呼んで貰えるってのは、非常に良い事だと思うんですけれども、
そうやって、なるべく詳しく、泉田さんの声をみんなに伝えていく、
国民に伝えていく。
それで、もう一つ、あのー我々の側は、国民の側の、とって大事な事は、
絶対にですねぇ、あのー、やっぱり泉田さんのような人たちに、
頑張ってくれっていうですね、支援の声を上げ続けるっていうのが、
泉田さんを守っていくし、それによって原発の安全性っていうのを
みんなが考えてですね、いい加減な事が起きないっていう、
そういうほうに持って行けるんじゃないかなと思いますね。
水野さん:
泉田知事、あのー、規制委員会が原発再稼働、安全審査でOKを出した時にはですね、
地元としては、どうなります? あの、了承は必要ですが、その時は。
泉田知事:
ですから、そもそもベントは、地元と了解しないと、今使えない設備ですよという事を
東京電力が申請書に書いた上で、申請してますんで、
それでOKって出せるのかは、懐疑的なんですよね。
で、もしそれでOKを出すんであれば、つまり住民の安全性は考えない、
機器の性能しか審査していない委員会ですっていう事になるわけですから、
そこについてはですね、やっぱり、なるべく多くの人にご理解頂きたいっていうのが
今の状況ですね。
水野さん:はい、今日はお忙しいところ、ほんとに有難うございました。
泉田知事:はい、有難うございました。
水野さん:新潟県知事、泉田裕彦さん、そして古賀茂明さん、どうも有難うございました。
古賀氏:どうも有難うございました。
以上です。
一回目と二回目の会談の違いについて、水野さんは、ほんまは分かってて、
敢えて質問したんかなあとは思うけど、
実際には、「多くの人の予想とは違って」やったとは思うけど、
ただ、泉田知事を支持してる人までも、疑問を持った人が多いのは意外やった。
今まで知事の何を聞いてたねん?て、ビックリした。
そもそも、再稼働をストップさせるとか、容認するとかのレベルちゃうし。
「福島の検証と総括を先にしてください。再稼働の議論はしません」
これ、もうどんだけ発言してるか。
ストップでも容認でもない。
事故の検証と総括なしに、議論せーへんや!議論や!
小出さんは、原因が分かるまで10年は掛かるやろて言うてたけど
うちは、泉田知事と同じ、10年で分かるんか?と思たけどな。
永遠に分からんかもな?
ちゅうか、推進派は、もう原因なんか、どーでもええやんレベルの発言しかしてへんからな。
事故原因と、被曝との因果関係が明確になる日が来る事を願う!
※参照
サンデー毎日の10月6日号の記事 ※「今日のコラム」鷲見一雄の憎まれ口さんのサイトより
原子力規制委員会 定例記者会見 (平成25年7月3日) 動画は0:50:45~
原子力規制委員会・田中俊一委員長:
大体の地方自治体の首長さんは、殆ど納得してるんですよねぇ。
だから、泉田さんはかなりお考え色々私もいっぱい紙貰ってるし、
テレビでも随分発言されてるようですけれども、かなり個性的な発言だと思ってますけど。
ただ、それはあなたたちが判断して頂いたら良いんじゃないでしょうか、
どっちが正しいのか。
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