新潟県議会 平成25年9月定例会
小野峯生議員・高橋直揮議員(自民党)の質疑
小山芳元議員(社会民主県民連合)・竹島良子議員(共産党)の質疑
連合委員会(第2次) 長部 登 委員(社会民主県民連合)の質疑
に続いて、
連合委員会(第2次) 佐藤 浩雄 委員(無所属)の質疑
『柏崎刈羽原発の再稼働問題について』を文字にしました。(聞き間違い等ご指摘願います)
動画はこちらへ 後日アップされる予定の議事録は、会議録検索へ
佐藤 浩雄 委員:
では、質問させて頂きます。質問する前に、知事、私は県議会報告兼ねて、
市民のご意見を聞く為に、よく地域回るんですけれども、
今回は原発の再稼働を巡るこの東電と知事との安全協定を巡るやり取りですねぇ、
或いは、特に東電の社長とのやり取りや、規制委員会・田中委員長との会談の申し入れや
或いは、この規制基準のですねぇ、問題などがちょうどあの毎日マスコミに流れてる段階で
歩いてたもんですから、凄く多くの人から意見が出ました。
まぁ、とにかく全てがですね、「泉田知事が県民の命と健康を守る為に頑張ってる」
「子供の為に危ない原発は止めて欲しい」
「知事の活躍は素晴らしい」と。「頑張って欲しい」
もうほんとにあのー、知事へのですね、信頼と激励の声ばっかりでした。
批判的な意見は全くなかっただけにですね、こんな事は私も初めての経験です。
ほんとにビックリしました。
まぁ、それだけに知事の原発に対する行動は、
県民から完全に信頼されてる事が確かめられましたんで。
また、そういう意見を是非、知事に伝えて欲しいっていうふうに、県民から言われました。
住民から。お伝えしておきます。
是非、頑張って頂きたいと思いますんで、宜しくお願いします。
私はあのー、松川議員と、のご指導により9月9日~18日までですね、九日間、
ウクライナのチェルノブイリ原発を調査、視察して参りました。
約二十年間に渡って、チェルノブイリ原発事故や避難民を支援してきたNPO団体、
チェルノブイリ救援チームと茨城大学名誉教授や医師などの
『チェルノブイリの子供を救おう会』の皆さんの調査、視察に一緒に参加させて貰いました。
具体的は、避難民のナロージチ地区行政副長だとか、ナロージチ町の幼稚園、
ジトーミル州の中央病院、子供病院、ジトーミル州の消防局、ホステージ基金、
国立チェルノブイリ博物館などを訪問して、調査をして参りました。
キエフでは、チェルノブイリ原発事故で内部被曝をして死亡した人々を解剖し、
心臓などの臓器の放射性物質を計り、低線量被曝、内部被曝と放射線の病気の因果関係を
究明するばかりでなく、それを動物実験で立証して有名なバンダジェフスキー博士とも
お会いする事が出来ました。
最後は、チェルノブイリ原発事故を起こした4号機の近くまで行って、調査をして参りました。
チェルノブイリ原発事故は設計ミスによって、原発起動時の一番不安定な暴走する、
危険の多い時に発生したと説明を頂きましたし、
27年経過してるんで、少しは良くなってるのかなと思っていましたら
チェルノブイリ原発事故から、約500m離れてるモニュメントでバスを降りたんですが、
その途端に、15人が持っているガイガーカウンタは一斉に警報を鳴らし始めまして、
この逃げろ、逃げろという、危ないという警報が、ずーっと最後まで鳴ってました。
ガイガーカウンタ持ってるメンバーも見ましたら14μSvでした。
私が放射能対策から借りて持参したカウンタの数値は、8.53μSvでした。
これはまぁ、空中線量ですから、警報を鳴らしているカウンタはですね、
年間にしますと122.64、或いは私のは74.7228mSvですんで、これは大変な状態であり、
強い放射線であり、ここには住めないって事は、よーく分かりました。
また、ホットスポットもありました。
まぁ、ホステージ基金でですね、タービン室で働いてた人の話、技師から説明を頂きました。
27年経っても、爆破した4号機の核燃料混合物は危険で、コントロールは出来ていない。
どのくらいあるのか、どんな形になってるのか、核燃料の量や形は分かっていないと。
ただ、センサーで圧力や温度を計って、そしてスプリンクラーで冷却してるのが現状だと、
いうこの説明を頂きました。
まさに27年後の福島原発の状態を示してるんだなあというふうに私は受け止めました。
まぁ、知事は柏崎刈羽の再稼働に関しては、福島事故の総括が前提であり、
再稼働の議論は、福島事故の総括が出来ない限りは入らないと、何度も答弁して貰いますが、
知事のご意見は、当然の事だと思います。
私は、27年経過したチェルノブイリ4号機の核燃料混合物は、取り出す事も出来ず、
コントロールも出来ていない事、またチェルノブイリ事故現場で、毎時9~14μSvの
強烈な放射能を体験しただけで、人間には、制御の出来ない放射性物質を燃料とする原発は、
止めるべきだなと確信をしました。
知事の原発に対するお考えをまずお伺いしたいと思います。
泉田 裕彦 知事:
原発とどう向き合うかという事を考える為にもですね、今回の福島原発事故、
これはどういうものだったのかと、やはり検証と総括が必要ではないかと思います。
人が管理出来なかったのか、それとも設備に欠陥があったのか、
それとも、避難との矛盾があったのか。
どういう事かっていいますと、3月11日の地震でした。
3時35分か7分、どちかなんでけども、夕方、津波で全電源喪失という事になったわけです。
これは午後5時の段階で、亡くなられた吉田所長は、既にですね、消防注水の検討指示を出しています。
5時の段階で、当日ですよ、3月11日、5時の段階で、東京電力の中では、メルトダウン、
燃料が露出するまで一時間、つまりメルトダウン開始まで数時間しかないという事は、
分かっていたわけです。
にも拘わらずですね、何故その時点で注水出来なかったのか。
3月12日の午前1時過ぎの官房長官会見だったと思いますが、
政府が東京電力に対して、ベントするなっていう指示を出してると、
こうやって今皆さんに、お知らせをしたんで、ベントして良いよという事を
禁止を解除したっていう事を発表されています。
即ち、住民が避難出来ないと、そこを懸念したらですね、
事業者に対してベントするなという指示を政府が出した、その結果出来なかったのか、
一体どういう意思決定をしたのかっていう事を明らかにしないと、
性能基準だけ議論してもしょうがないんではないかと、いうふうに思っています。
ですから、福島原子力発電所の検証と総括が先という事をずっと申し上げています。
原子力発電については、これは人類史的に見ればですね、ウラン235、限定的です。
可採埋蔵量、数十年とも言われておりますので、過渡的なエネルギーというふうに考えております。
佐藤委員:
知事のお考えで、私もその事は同感です。
ただですね、事態が非常に深刻なチェルノブイリの実態、私見て来たもんですから、
そういう観点からもう少しお話しさせて下さい。
チェルノブイリ消防局ではですね、
事故後最初に出動した消防隊長からお話聞かせて貰いました。
放射線は、200~500mSvだったそうです。
鉛の防護服を着て、26名で行ったそうですが、行って消防活動に入った途端に6名が倒れて、
直ちに、その人たちをモスクワに運んだんだそうですが、全員死亡したそうです。
その後、300人動員をしたというんですが、
動員された300人が現在の60歳までに、88人死亡した。
そして、参加隊員全員が原発の影響による病気に掛かっている。
深刻なのは、その子供や孫までが、放射能による体が弱かったり、健康を害してる。
という事をですね、生々しくご報告されました。
それで、チェルノブイリ原発事故にはですね、リクビダートルという、この動員された軍人や
或いは消防、医師、警察官、看護婦など居ますね。
大体60万~80万人といわれてるんですが、
その内、既に5万人以上死亡してるっていうお話も聞かされました。
このように、原発事故には膨大な命がですね、失われている事を教えられました。
このように、事故には膨大な命が失われている事は証明されています。
現在の福島原発事故でですね、安全神話は完全に崩壊したわけです。
知事も先ほどここで言われたように、25年に一回ずつ事故が起こり得るというご答弁してますし、
また、福島事故で起こった事に対して、対処出来ていない、この規制基準であるという事も
ご答弁で言ってるわけですから、事故は発生する事は避けられないという事でしょう。
だとすればですね、このまま原発をいつまでも存続すれば、
膨大な人命が失われる可能性がある事は、間違いありません。
こうした膨大な命が失われるような原発は、まず可能性がある限りは、
止めるべきではないかと思いますが、知事のお考えをお伺いします。
泉田知事:
先ほどと全く一緒の答弁になると思います。
まず、やらなければいけないのは、福島原発事故の検証、総括という事になります。
更にいうと、世界は原発持ってるんです。
この福島事故の教訓ていうのを世界に戻さなければ、
他国でですね、事故が起きた事による地球規模の環境汚染と、
それからやはり人類の存続に影響を及ぼす、そのような事態になるリスクっていうものを
背負ってしまうという事だと思います。
因みにこのチェルノブイリ原発事故のあとですね、
旧ソ連の最高指導者は何を思ったかというと、この原発が1基事故を起こしただけで、
これだけ国家を疲弊させるコストが掛かり、そして大勢の命が失われ、大変な事であると。
もし、核戦争などをやったらですね、地球がおかしくなってしまうっていう危機感があったので、
ヨーロッパでの戦略核、削減交渉が始まるっていう事になったわけです。
現在、当時に比べてですね、戦略核3分の1ぐらいになってますかね、弾頭で。
これ大幅に減ったのは、チェルノブイリ原発事故の惨禍をですね、踏まえて、
米ソですね、両首脳が地球に対する責任を果たそうとしたという結果からですね、
今日の事態を迎えてるわけです。
現在のですね、置かれている状況というのは、単に止める、止めないという事だけではなくて、
次の世代の人類に対してですね、この福島原発事故を経験した我々が何を残すのかと
いう事をやらなければいけないと、
あまり問題、矮小化すべきではないというふうに考えております。
大局的に見れば、先ほど申し上げた通り、原子力発電、核分裂型の物については、
燃料がウラン235です。
これ高速増殖炉を使ってですね、燃料の再生産を行わなければ、数十年の燃料っていう事ですから、
人類史的に見れば、過渡的なエネルギーであると考えております。
佐藤委員:
知事のお考えで、私も正しいと思うんです。
で、ウランの話、今出ましたんですが、ホステージ基金でですね、
タービン室で働いていた女性技師から説明頂きました。
この夫もチェルノブイリで働いてる技師だったんですが、その原発事故で亡くなってますね。
そしてまぁ、その後同じ働いてる人と再婚して、現在その夫はですね、タービン室の室長だそうです。
そこで働いてるそうです。
その人が言ったのは、先ほど言った通り、27年経っても4号炉の核燃料混合物は危険で、
コントロール出来てない。
どのくらいあるか、どんな形か、もう全然分からないと。
要するに、圧力、温度を監視してスプリンクラーで冷却してるだけだ。
今後、何年間掛かるのかも分からないというお話でした。
で、まさに27年後の福島の状況を示してるのかなというふうに、お話を聞きながら、
まして、今回の福島事故の処理には35年、
或いは高濃度の核燃料廃棄物の管理には、100万年も掛かるという、
この数字が出てるわけですから、もう人類制御不可能な状態だと思うんですよね。
今、知事がお話にある核燃料のウラン資源もですね、調べてみましたら、
まぁ、547万t、全世界あるそうですけどもね、これは採掘可能は100年分あるそうですが、
しかし、この内235でしたか、使えるのはですね、0.7%しかないですよね。
これで何年持つかって事ですよ。
私もその学者じゃないから計算は出来ませんけれども、一説では20年だ、30年だと
言ってる人、居ますからね。
そんな時間しかないこの核燃料物質の為にですね、事故もはっきりと、ここの段階では起きると、
知事ももう言っておられるわけですから、そういう事の中で、これから100万年も掛かるような
事故を起こされたらですね、地球上の子孫にですね、膨大な不良債権というか、
この負債をですね、残して、極端にいえば地球を破壊しかねないわけですよ。
そういう深刻な事をですね、全然理解しないままですね、このまま漫然とね、
規制基準で運転を再開するの何だのって、議論するほうがおかしいんですよ。
その辺ですね、やっぱりしっかりと言っていかないと、私たちが言っていかないと、
大変な事になるんで、まずは、やっぱり原発を止める、廃止をしていくって事に立ってですね、
再生エネルギーをしっかりと、この構築をしていくって事が今、
私たちに課せられた人類的な課題なんじゃないんでしょうかね。
その点、知事はそういう事をやれる、そういう素晴らしい任務に立ってる人だと思うんですが、
どうですか、知事。
泉田知事:
新潟県におきましては、この再生可能エネルギーの取組、これをですね、全国の先頭を切って、
取り進めているところであります。
なかなかこう、報道で違った報道が為される事があるんですが、
メガソーラー発電所の第一号は、新潟県と昭和シェルでですね、作った発電所、
これが全国第一位でスタートをしました。
また、公共団体がですね、直接メガソーラー発電所を運営したのも新潟県という事です。
また同時にですね、バイナリー地熱発電所、これは松之山温泉で取組を進めてますが、
これもですね、全国初の取組という事で進めてるわけです。
更には、もう直ぐ見て頂ける状況になると思うんですが、今、粟島浦村でですね、
潮流発電、まさに対馬暖流が流れ来る、この海洋エネルギーで発電をしようという為のですね、
実験設備を設置をしているという状況であります。
これを経済的に合わせていかなければいけないという事ですが、
逆にですね、経済的に合わす事が出来れば、
新たな産業が産まれる可能性があるという部分があると思っています。
現実、東部工業産業団地におきまして、太陽パネルをですね、
これは設置をし、大規模な太陽光発電所を作ってるわけですが、
新規にですね、太陽光発電関連企業が進出をして頂いたという事もあります。
是非あの、循環可能型のですね、地域分散型でですね、
地球環境に負荷を掛けない形での地域社会を作っていく為にですね、
県としても全力を挙げて取り組んで参りたいと思います。
佐藤委員:
はい、知事、是非取り組んで期待しておりますんで、宜しくお願いします。
それと、チェルノブイリ行って、もう一つ深刻な事態に出くわしました。
ジトーミル州の中央病院では、チェルノブイリ事故後ですね、
住民の99%は経済的理由で、この放射性物質が付着してる食物を
食べざるを得なかったちゅうんですね。
その結果、白血病、肺癌、食道、胃癌、甲状腺癌がもう発生し、
子供は甲状腺癌が沢山出たと。
その結果ですね、大幅に人口が減ってしまい、町が維持出来るかどうかという事が
深刻な問題になってるって言うんです。
で、そこで、その後ですね、放射線で死亡した人の解剖をして、
各臓器の放射線量を計った、バンダジェフスキー博士に会って、お聞きしました。
セシウム137は、少量でも体内に入ると、他の物質の挙動に影響し、危険であると。
放射性セシウムが女性の体内に取り組まれると、女性の生殖器が破壊をされて、
不妊症になってしまう。
男性も生殖器官がやられ、6mSv以上では完全な不妊症になると。
その結果、ベラルーシでは死亡率が上がって、1960年では17.8‰の人口増だったのがですね、
1999年は、人口がマイナス4.9%になってしまった。
1994年~2008年までに、ベラルーシの人口は、60万7,400人減少したって言うんです。
もう、この結果を聞いてビックリしましたね。
私たちの新潟県に例えると、60万減るって事は、新潟市が全部なくなるみたいな、
十五年間でなくなったって事なんです。
で、甲状腺癌はですね、1999年に、国会で子供6,030人中、1,083人という報告があると。
これも国は一生懸命隠してるっていう話なんです。
そういう事でですね、お話を聞きました。
こういうですね、この人口減少が非常に深刻な問題を引き起こしてました。
福島原発事故へのアドバイスを聞いたんですが、放射線が体内に入った放射線と、そのー
体外からの放射線では全く影響が違うんだと。
したがって、ボディカウンタを使って、全県民を内部被曝線量の計測と免疫テストを行うべきだと。
内部被曝線量の高い子供については、更に詳細な調査を行うべきだと。
個人が異常を感じてからですね、病気の異常を感じてから病院行くんではもう遅いと。
リスクを防ぐには、子供たちを全部低線量地域に保護、保養する事を進めると。
それから、子供たちには安全な食料を食べさせる為に、食品線量も全部検査をすべきだと。
心臓は、10Bq/kg以上になると、正常な心臓は半分以下になる。
放射線による直接な影響でなく、放射線が遺伝子に影響を与える。
その障害を回復させようという機能が心臓に影響を与えてる事が原因なんだと。
いう事でですね、非常に放射線と、この医学の関係、リアルに聞かされました。
先ほどもあれですが、とにかく出生率に異常を来して、人口がどんどん減って、
60万人も減っているという事であればですね、このまま放置をして、
この例えば、止まってる原発でも危険なんですから、そういう状況を維持していけばですね、
このー、日本社会は、或いは新潟県も異常な人口減少が起きる事を今後、有り得るわけです。
今までは、安全神話でこの事故は起きない、起きないって言ってきましたが、
実際起きてるわけですから。
そして、今も言われてるように25年に一回起きるかもしれないって知事も言ってるわけですから。
そういう事をですね、放置しておくまんまでは、人口減少が起きたらですね、
それこそ新潟県の、この社会的、経済的、この崩壊を止める事が出来ないと思う。
それを止めるには、やっぱり原発を止めなければならん。
原発を廃止しなければならん。
私は、ほんとに今回のこの現地を聞いて、バンダジェフスキーさんたちのお話や
子供病院の院長のお話を聞いて、これはもうほんっとに真剣に
取り組まなければならない事だなというふうに教えられて来たんです。
知事、こういう状況なんです。
これはやっぱり、単なるこの時間経過を待つんじゃなくて、やっぱりここは、
このー、廃止をしていくっていう事の決断に立たねばいけないんじゃないですか。
知事の検討のご見解をお伺いします。
泉田知事:
バンダジェフスキー博士の話は、私も認識を致しております。
ただ、批判があるのも事実でありまして、これどちらが正しいのかっていうのが
未だ判然としないという状況ではないかと思っています。
一方でですね、今ほど委員が言われた中で、これ頷ける部分がありますので、
少しお話させて頂きたいと思うんですが、内部被曝と外部被曝を混同して、
説明するっていうのは、これは政府として正しい態度ではないと思っています。
東京電力の汚染水漏れがあった時に、田中原子力規制委員長がですね、
過大評価だという事を発表されました。
何故ならば、紙一枚で止められるからという話をされたわけですけども、
これは極めてミスリーディングです。
外部被曝の時に、外にある放射線を止める時に、α線とβ線は紙一枚で止まります。
何故ならば、β線は電子です。α線はヘリウムの原子核です。
したがって、外から飛んで来る物を止めるのは、簡単に止まります。
でも、それが体内に入った時、どうなるのか。
外に出て行かないっていう事は、持ってるエネルギーが全て体内に傷を付けると、
いう事を意味してるわけです。
遠くに飛ぶっていうγ線、これ電磁波なんですけども、電磁波は体を通過をしますんで、
全てのエネルギーが体を傷つけるわけじゃありません。
一方で、α線とβ線は原子核と電子ですんで、直接的に原子に影響を与えると、
100%エネルギーを体に与えるという事ですから、内部被曝になった場合は、
危険性が増すという事を理解しなければいけないという事だと思います。
人口問題についてもですね、ちょっとまた別の視点なんですけども、
気になる数字がありまして、合計特殊出生率です。
合計特殊出生率は、ウクライナとベラルーシは、
世界ワースト5に、常に入ってるという現実もあるわけです。
これも色んな節があってですね、ソ連が崩壊をしたんで、社会環境が悪化して、
健康が失われたという話もありますが、バンダジェフスキー博士のように、
放射線の影響だと言う人も居ると。
そして、これウクライナ政府としては、放射能の影響があるっていう事で、
政府の報告書を取り纏めてるわけです。
ただし、それはIAEAとWHOは認めないという構造になってる、いう事です。
何が真実なのかという事が、今時点でですね、はっきり確定をしていないというところかなと
いうふうに私は考えております。
佐藤委員:
今のお話、実はあのー、チェルノブイリ視察に行った時に頷けるんですよね。
えー、子供への影響は、もうなくなった。あー、その放射能の影響ははなくなった。
いや、そうじゃなくて、バンダジェフスキーさんの本を読んだりすると、
影響はあるじゃないかというふうに、行政区の副区長に、私質問したんですよ。
そしたら、「もう影響はなくなった」と、
「バンダジェフスキーなんていう名前は知らない」と、こういうご答弁でした。
また、IAEAや、そういった事も含めてですね、原子力村は世界的な原子力村ですよね。
はぁー、日本だけじゃない。
そういう面からすると、まさに例えば、死亡率の問題も出生率の問題もですね、
原発の事故で、いや、放射線のあれじゃなくて、えー、そのー、ストレスだという事を
私も、このナロージチ地区の副区長から聞いて来ました。
そうしたら、子供病院の院長は、それはもう、まさに、
「行政区の区長が言うのは役人だから、ほんとの事は言わないんだ」と。うん。
そういう事までちゃんと言ってきております。
したがって、今の知事のご答弁、全く的確ですよ。
そういう事をですね、ウクライナでも体験して来ました。
世界中がそうなってる。
その中で、やっぱりやっていかなければならないんだなというふうに思います。
で、もう一つはですね、このー、チェルノブイリを教訓にした子供や住民の健康対策、
これをほんとにしっかりとやらないと駄目だなというふうに思ってきました。
それこそ、先ほどあのー、ナロージチ副区長の話もしましたし、
或いはバンダジェフスキー博士の話もしました。
で、とにかく事故、現地ですね、健康状態を調べて、子供病院の人たちも、
このビクトルマッチンク院長さんですが、ほんとに助かったっちゅうんですね、日本からの支援。
1,320万ドルですか、200万ドル。
日本からの医療機器、みんな、こう、貰ったと。
それから、お医者さんを日本に派遣して、このやって貰ったと、訓練をして貰ってもの凄く助かった。
それから、母乳でですね、子供たちが、あのー、放射能を子供たちみんな入るって言うんですね。
そこで、応援して貰って、粉ミルクを送って貰って、それで子供病院やって、
ほんとに助かったって言ってました。
だから、それほどこの感染がですね、凄い状態になって、子供たちのとこに健康を阻害したんですね。
で、放射性ストロンチウムや放射性セシウム、その影響を受けて、
この数年後、消化器、免疫系、甲状腺癌が増えて、先天性異常や、このー、もう多発、
早産などの妊娠異常も、この続いて、現在も続いてると、
いうのが子供病院の院長先生のお話でした。
それで、さっきも言いましたけど、ナロージチ地区、区長やそういうのは、役人だから、
そういう言わないんだと、嘘吐いてるんだと、はっきりと言いました。
そこで、福島事故でですね、安全神話が崩壊されてる現在ですね、
そういった健康への影響がこれから出て来る事が心配してます。
特に、福島ではもう既に、色んなところで影響が出て来るって話が出てましたし、
一緒に行った、この『チェルノブイリの子供を救おう会』の大学教授やお医者たちの話聞きましたら、
茨城県の取手市、高萩市、河内町、阿見市ではですね、既に、阿見町ですね、
子供の心臓病が増えてきてる。
こういう事を私、実際、データーを教えて貰いました。
したがって、子供のこの健康状態への影響は、私は避けられないと思うんです。
是非、これからですね、福島事故の安全神話が崩壊をしてしまった今後は、
事故があるという前提で、やっとすれば、万が一にも事故の場合にですね、
本県の、本県は医師不足で深刻なわけですから、県民の健康を守る為に、
医師を増強すると共にですね、県主導で子供病院も作っていかなければならない。
また、研究不足もしっかり、バンダジェフスキーさんも色んな異論があるという事、
言われてましたんで、研究も必要だと思うんです。
まぁ、是非この際ですね、それこそ県立医科大学でも作って、その中にですね、
子供専門病院でも作ってですね、万全な、この放射能に対する医療体制、
子供を守っていく、或いは県民を守っていく、
そういう体制を構築しなければならないんではないかという事をですね、
このチェルノブイリ行って、痛~切に感じてきたんです。
知事、そういった考え方については、どうでしょうか、知事のお考えをお伺いしたいんです。
泉田知事:
誰が本当の事を言うのかというところに、思うところがありますので、
この際、私の体験もお話をさせて頂きたいと思います。
福島の事故が起きた直後、福島県からはモニタリングポストが計測出来ないんで、
新潟県から手伝って欲しいという救命依頼がありました。
したがいまして、可搬式のモニタリングポストと、知識を持った専門職員を送りました。
そのあと、しばらくしたらですね、反応が変わりました。
どういう反応だったのかというとですね、
「新潟県さんが送って頂いた機材を汚してはいけないので、
やっぱり計らなくて結構です」と、
「お持ち帰りください」という事でですね、結局計らして貰えませんでした。
そのあと、職員が帰庁してからですね、被曝量検査したら、
やはり被曝をしてるという状況でありました。
十分なですね、計測を何故避けたのか。
「別に汚れても良いから、こういう非常時だから使ってくれ」という事を言ったんですが、
現実は、他県は計れなかったという事があります。
そのあとですね、生きてるポストが幾つかあったんで、
「線量を教えて欲しい」という依頼をしました。
そしたら、戻ってきたのがですね、「変動するんです」というお話でした。
この「変動するですね、値でも良いから教えて欲しい」と言ったらですね、
「言えない」という事です。
どこから、どういう指示かあったのか分かりませんけども、残念ながら、
人も派遣して、機材も派遣したにも拘わらず、十分な調査もさせて頂けませんでした。
それから、もう報道されてるんで、事実ですけども、健康調査って三年に一回やります。
これ、原発事故以降ですね、やる機械あったんですが、
福島県と宮城県南部だけは、健康調査の対象から外れました。
本来なら、一生懸命やらなければいけないんではないかというふうに思いますけども、
外れたという事実っていうものがあります。
また、甲状腺の検査についてもですね、事実上、検査がし難くなるような通達が
大学にも回ったという話も聞いております、東大病院からも。
こういうような状況の中でですね、一体何が真実だったのかという事は、
やはりもう一度、検証する事が必要なのではないかな、いう事を感じております。
子供の健康を守るというのは、まさに合計特殊出生率がウクライナ、ベラルーシでですね、
世界ワースト5に必ず入ってくるというような事も踏まえればですね、
しっかり対応する必要あるだろうというふうに思っています。
子供病院の必要性について、お尋ねを頂きました。
医師確保、これはですね、県政の最重要課題として、短期的、中長期的な対策を
同時並行に進め、全力を傾注してるところであります。
小児医療提供体制についても、救急医療などの充実、強化を図っているところであります。
更にですね、どのような施策をする事が効果的なのか、
子供病院も含め、検討をして参りたいと思います。
佐藤委員:
はい、有難うございます。
是非、ジトーミル州の子供病院ではですね、日本からの援助を受けて、
もう医師不足で大変だったんで、現地へ、汚染現地にも入ったそうですね。
そしたら、現地では子供の病気はですね、90%以上だったと。
こういう報告を頂きました。
実際、あれですよね、新潟県議会のチェルノブイリ訪問団のウクライナ、この、これですね、
えー、見せて貰ったら、この84ページですか、に、何年でしたか、あっ、あのー、
スウェトラーナガイド部長っていうんですか、あのー、チェルノ博物館で
何年でしたか、ウクライナの保険センターのデーターが発表されたわけですけれども、
検査された1,000人の子供の内、11人の子供だけが正常な状態であるという事です。
これは平均です。
全く正常な子供は少ないという事です。
やっぱり、汚染地に住んでいる子供の問題は、甲状腺癌です、との記述、ここの中にありますね。
という事は、子供病院の、この院長先生が言われてる90%病気があった、
ピッタリあってるんですよね。
これが、やっぱり子供の、この放射線に対する汚染、この病気の状況、
しっかりと示してると思うんです。
で、バンダジェフスキー先生のお話を聞くとですね、放射性セシウムは、とにかくですね、
危険で、このー、体細胞の突然変異の過程を引き起こす原因となり、
悪性、これ腫瘍ですね、新生増加の主要な原因の一つだ。
生殖細胞の突然変異過程の原因にもなって、いわゆる次世代の出生前、
或いは出生後の、この奇形の、この基盤になる。
それから、重度の臓器の細胞のエネルギーの生産過程にも起因すると。
セシウムが、もし220~30mSvあると、突然変異の奇形や子供たちが産まれてしまうと。
或いは、50mSv以上あるとですね、心臓の壊死や、そういった事が発生すると、
こういう事を教えてくれました。
まっ、したがってですね、これは子供に対するですね、
或いは健康に対する万全の体制整えなければならないという意味で、
知事、期待しておりますんで、是非、子供病院も含めて、医師対策も含めて、
万全の体制を今から作って、世界一の柏崎刈羽は、例え動かなくても危険なんですから、
事故が起きるっていう想定で、体制を作っていこうじゃありませんか。
是非、期待しておりますんで、お願いします。
時間がないので最後なんですが、それで、東電の破綻処理とですね、
事故責任の明確化について、もう一つは汚染水対策について、お伺いします。
安倍総理はオリンピック総会で、もう福島原発事故は制御されてるというふうに
言ってますけれども、誰も信用してません。
しかも、汚染水漏れは成功してない事だし、〓?〓とか、
ALPSの増設機能も全くお手上げの状況だと思います。
事実、8月21日には汚染水が漏れてます。
また、9月28日はALPSが制御不能になっています。
しかし、470億円の汚染水対策を国が投入しましたよね。
しかし、これはおかしいと思うんです。
少なくとも国費を投入する以上は、投入された側の、この東電がどういう状況なのか、
債務超過なのか、或いはどれだけこれからですね、金が必要なのか、
或いは、事故の原因はなんで、どういう責任を取ってるのか、
こういう事が明確にしないで、国民の財産を平気で投入して良いんでしょうか。
したがってですね、東電の事故後の調査、この資金面見ますと、
福島原発事故の直後で、銀行から2兆円借りてますよね。
更に、その後2兆円借りて4兆。
それから、このー、原子力損害賠償支援機構から2兆7千億、
その後1兆円の資本注入、受けてますよね。合計8兆円です。
その後ですね、更に11月に東電の発表した、この再生への道っていうんですか、
賠償、汚染、廃炉に11兆円掛かるっていうわけですから、
これはもう完全に破綻した状態を言ってるわけです。
ところが、一切この貸し手責任も、或いは事故責任も営業せき、経営責任も
一切誰も取ってないわけですよ。
そして、ただただですね、国が次々と金を注入して、
言うなれば粉飾決算にお手伝いしてるようなもんですよ。
こういう状況で、これからですね、それこそ100万年管理が必要などという、この…
議長:佐藤委員に申し上げます、質疑時間が過ぎておりますので、…
佐藤委員:
汚染水対策までですね、やったら大変な事になると思うんです。
是非ここは、一旦破綻処理をして明確に責任をすべきだと思うんです。
知事、どうですか。
議長:佐藤委員の質疑は終了致しました、暫時休憩致します。
以上です。
佐藤委員、最後は時間切れで泉田知事の答弁もなかったんやけど、
東電の破綻処理については、「破綻処理も一つの選択肢」て会見や議会で発言されてたし、
事故責任の明確化については、「総括と検証」てずっともう何回も発言されてるし、
汚染水対策についても「人智を尽くして管理する事が重要で、水俣病等の歴史の教訓に学ぶべき」佐藤委員、最後は時間切れで泉田知事の答弁もなかったんやけど、
東電の破綻処理については、「破綻処理も一つの選択肢」て会見や議会で発言されてたし、
事故責任の明確化については、「総括と検証」てずっともう何回も発言されてるし、
て、答弁もされてるからなあ。
チェルノブイリを調査、視察された方たちは、ほぼ同じ感想を述べてるし
2013.10.27(日)24:50~放送されたNNNドキュメント
『チェルノブイリから福島へ 未来の答案』を見ても日本は何を学ぶべきか問われる。
泉田知事は、水俣病などの歴史に学ぶべきとよく発言されてるけど
チェルノブイリの事故に限らず、日本は学ぶべき歴史がたくさんあるのに
学ぼうとせーへんし、学ぶ気ぃもないな。
番組の再放送は、11月に放送されるけど、既に動画がアップされてるので、
『チェルノブイリから福島へ 未来の答案』へ
新潟県議会 平成25年9月定例会の文字起こしは佐藤浩雄委員でラストです。
文字にした議員以外の動画はこちらへ
また、会議録検索はこちらへ
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