2013-10-22
新潟県議会 平成25年9月定例会 小山芳元議員・竹島良子議員の質疑
新潟県議会 平成25年9月定例会 小野峯生議員・高橋直揮議員(自民党)の質疑 に続いて、
小山芳元議員、竹島良子議員の一般質問(原発関連のみ)に対しての知事の答弁を
文字にしました(聞き間違い等はご指摘を!)
2013.10.01(火) 小山 芳元 議員(社会民主県民連合)の動画はこちらへ
泉田知事の答弁は35:35~
泉田知事:
次に、原発問題についてお答えを致します。
まず、原子力規制委員会の田中委員長の対応についてであります。
昨年来、数度に渡り原子力発電所の安全対策や規制基準策定に係る基本的考え方、
住民等の防護対策の強化や規制委員会の説明責任などについて、質問を行いました。
それにも拘わらずですね、規制委員会からは、
県民の皆さまに説明出来る回答を頂けておりません。
本来、権限があるところには、説明責任があるわけです。
権限を持っているけど、説明をしないというのはですね、
これは民主国家において許されないという事ではないかと思っています。
原子力安全保安院の時代ですらですね、県の技術委員会の職員を派遣をして、
しっかり説明しようという、そういう態度がありましたが、
原子力規制委員会になってからはですね、そもそも県の技術委員長が要請したにも拘わらず、
職員すら派遣しないという状況でありました。
全く説明責任を果たす気概のない組織、
自らの権限を狭める事によって、責任を回避する組織、こういった組織にですね、
住民の安全を守れるとは思えない対応が続いてるという事だと思っております。
田中委員長にはですね、是非面会に応じて、
立地自治体の意見に耳を傾けて頂きたいと考えております。
次に、汚染水に対する首相の発言についてであります。
汚染水の影響が港湾内に、ブロックされてる旨の発言であったと理解を致しております。
この発言を受けてですね、汚染水対応については、
先般、政府が前面に出て対応する旨の発表がありました。
この、総理の発言によりまして、汚染水問題を始めとする事故対応が
国際監視下に入ったというふうに理解を致しております。
是非ですね、日本がだらしない国家だと思われないように、
国際的信用を失う事がないようにですね、
結果を出して頂きたいと考えております。
次に、適合審査申請についてであります。
事業者が、これ廣瀬社長との会談の際の発言なんですけども、
柏崎刈羽発電所の安全確保に自信が持てないという旨の発言がありました。
自分たちだけでは自信がないので、第三者の目を入れたいというお話でありました。
こういった状況、放置をしていくという事になると、
近隣住民の皆さまにとっても望ましくないと考えております。
東京電力の信頼性、これには疑問がありますので、
規制基準への適合審査に係る条件付きの承認を行ったものであります。
立地地域の不安に寄り添った判断をしたという事であります。
福島第一原子力発電所事故の検証につきましては、
事前に結果を予測するという事は困難でありますので、
検証方法がさまざまなアプローチがある事も踏まえてですね、対応をして参りたいと思います。
次に、事前了解などに係る姿勢について、お尋ねを頂きました。
事業者が自らの設備について、安全性に自信がない、
第三者に見て欲しいと言ってるにも拘わらず、これに答えないという事になると、
やはりこれは安全軽視をするという事に繋がると考えております。
立地地域住民の不安に寄り添って、今回の条件付き承認を致したというふうに
ご理解を頂きたいと思います。
次に、柏崎刈羽原子力発電所の安全性の確認についてでありますが、
原子力規制委員会に確認をして貰うのは、規制基準への適合性という事になります。
安全性を確認して貰うわけではありません。
東京電力の独り善がりの確認よりは良いというふうに受け止めております。
尚、規制基準については、福島第一原子力発電所事故の原因を究明し、
責任を明らかにしてから策定されるべきという考えに変わりはありません。
福島事故のですね、検証、総括なくして定めた基準という事であれば、
また同じ事を繰り返すリスクがあるというふうに受け止めております。
次に、適合審査申請に係る私への内外からの圧力があったのではないかという
お尋ねであります。
安全の為の適合審査を受けさせないのかという事は、これ立地地域にとって、
正直、不安であるという声、これは頂いておりました。
次に、事前了解に関する自治体との合意プロセスについて、お尋ねがありました。
今回はですね、条件を付けて、言わば仮承認をしたものという事であります。
議員ご指摘の通り、避難計画を作るプロセスにおいて、
周辺自治体との協議を行って参りたいと思います。
次に、東京電力の破綻処理についてであります。
福島原発事故の事故処理と賠償を全て、東京電力が行うという、国のスキーム、
これは見直すべきではないかと考えております。
廣瀬社長もですね、インタビューに答えて、東京電力一社で全て対応するのは難しいと
いう旨の発言をされております。
汚染水問題も振り返ってみるとですね、もう最初の段階からですね、
汚染水の対応が必要っていうのは、分かってたわけであります。
更にいうとですね、チェルノブイリ原子力発電所への事故対応、
これは初期対応のあと、何をやったかというと、これ汚染水がですね、川を通じて、
黒海に流れ込むのをいかに防ぐかという対応をもう極めて早い段階で実施をしています。
それに比べて、経営をですね、理由にして日本の場合はですね、
二年半もこの汚染水問題を先送りしたと。
極めてですね、文明国として恥ずかしい状況ではないかというふうに受け止めております。
それを許した原因の一つが、全て東京電力がですね、
経済的に負担をするという事から発した問題でありですね、
このスキームの見直しという事は、喫緊の課題ではないかと考えております。
議員ご指摘の通り、破綻処理というのも選択肢の一つであると考えております。
次に、避難に関する課題についてでありますが、
議員ご指摘の通り、原子力対策指針は不十分であります。
原子力規制委員会は、避難計画は所管外であるかのような発言を行っています。
原子力規制委員会はですね、原子力利用の安全確保に関する責任を持っており、
かつですね、政府機関に対して勧告権を有しています。
それにも拘わらずですね、原子力発電所の性能基準だけがですね、
自らの権限であるかのような発言をしてるというのは、極めて無責任と考えております。
県と致しましては、いかに住民の被曝を避けられるかが重大な課題と考えております。
引き続き、県民の皆さまの安全、安心を第一に対応をして参ります。
避難に関する課題の具体的対応については、防災局長から補足答弁を致します。
2013.10.01(火) 竹島 良子議員(共産党)の動画はこちらへ 泉田知事の答弁は32:50~
泉田知事:
次に、原発問題についてお答えを致します。
まず、規制基準適合審査を行う意義についてでありますが、
東京電力の独り善がりの確認よりは良いというふうに考えております。
尚、規制基準については、福島第一原子力発電所事故の原因を究明し、
責任を明らかにしてから策定されるべきとの考えに変わりはありません。
次に、規制基準適合審査についてでありますが、
原子力規制委員会は、安全基準を規制基準と名称変更しました。
これは何の為にやったかといいますと、
一定の確立で事故が起きるという事を前提にしている基準だからであります。
したがいまして、この基準を満たしたからといって、
安全性を保証するものではないと認識をしております。
また、報道でですね、安全基準とか、安全審査と表現をしていますけども、
これはミスリーディングだと受け止めております。
次に、原子炉立地審査指針の廃止についてでありますが、
新規性基準は、シビアアクシデントが一定の確立で起きるという前提で
策定をされた基準であります。
したがいまして、議員ご指摘の敷地境界線量250mSvという数字、
これは、シビアアクシデントが起こらない事を前提にした数値でありますので、
撤廃せざるを得なかったというふうに認識をしています。
即ち、基準として緩和をされたというふうに理解を致しております。
次に、安倍首相の発言についてでありますが、
汚染水の影響が港湾内にブロックされている旨、
繰り返し発言をされているものと理解を致しております。
汚染水対応については、先般、政府が前面に出て対応する旨の発表がありました。
また、首相の発言により、汚染水問題を始めとする事故対応が
国際監視下に入ったと理解を致しております。
是非、国際的信用を失う事のないように、結果を出して頂きたいと思います。
次に、汚染水対策についてでありますが、
放射能管理の原則としては、IAEAでは濃縮と集中管理とされております。
薄めて外に流すという事が基本原則ではありません。
人為的に管理し得る者は、人智を尽くして管理するという事が重要だと考えております。
また、放射性物質の種類によっては、生物濃縮の懸念もあります。
生物濃縮によってですね、被害をもたらした水俣病等の歴史の教訓に学ぶべきと考えております。
尚、新潟県知事として、福島県における汚染水放流の個別事案について、
県議会での発言は、控えさせて頂きます。
次に、安倍政権の原発政策についてでありますが、
福島第一原子力発電所事故の検証、総括を行うべきと考えております。
事故の検証、総括がないまま、再稼働の手続が進められれば、
国の原子力行政や電力業界は、国民の信頼を更に失う事になるものと思います。
また、原発を輸出しようとしても、
他国でも安全性への信頼に疑問を持たれるのではないかと考えております。
同じことを繰り返さない、過去に反省してそれを是正するという事は、
文明社会の基礎中の基礎ではないかと思っています。
汚染水問題の解決は、世界に対する、また人類に対する責任であり、
再稼働や輸出の為の活動に関係なく、総力を挙げて対応し、
結果を出して頂きたいと考えております。
次に、東京電力の破綻処理及び、事故収束と除染賠償の費用の負担について、
一括してお答えを致します。
福島原発事故の事故処理と賠償を全部、東京電力にやらせるという
国のスキームを見直すべきではないかと考えております。
我が県にもですね、被災をされた方が大勢避難をされて来ておられます。
その実態を見るとですね、公共補償で得られるだけの補償、
例えば田んぼが道路にですね、なる場合に、もう一度ですね、生活を再建出来るように、
という形で補償が為されるわけですが、これが時価で評価をされると、
つまり、生活の再設計が出来ない賠償しかしていないという事でありまして、
これが前例になるとするとですね、ほかで事故が起きた時に、
これ生活再建が出来なくなる制度で行くと、いう事になる事を意味するわけでありまして、
東電がですね、その主力の範囲内で賠償するという事は、
既に破綻をしてるんではないかというふうに受け止めております。
これは、午前中かな、先ほどの質問にもありましたが、
旧ソ連の対応にも劣るですね、対応しかしていないという事ではないかと思っております。
福島原発事故のですね、処理がこのような形で進まないという事になれば、
議員ご指摘の通り、破綻処理というのも選択肢の一つではないかと考えております。
以上です。
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