2012-09-29

山口県議会 平成24年9月定例会 戸倉多香子議員の質疑


9/19に開会され、9/28(金)の戸倉多香子議員の3質疑の内の2番目
『2.災害廃棄物の広域処理について』のみ文字にしました。(聞き間違い等ご指摘を!)
録画中継がアップされたら、是非直接ご覧下さい。 戸倉議員のブログもどうぞ。


戸倉多香子 議員(民主・連合の会):
(略)
次に、知事の五つの全力の内、安心・安全力の確保の観点から、
災害廃棄物の広域処理についてお尋ねします。
北九州市で西日本初となる震災瓦礫の焼却が始まった17日
私は数人の山口県議会議員と市議会議員との連名で、
北九州市長宛に、震災瓦礫焼却の一時中断、
及び隣接する山口県民への説明会の開催を求める申し入れを致しました。
この内容は、県内の災害廃棄物の広域処理に不安を持たれる市民の皆さまと協力して作成したもので、
1.焼却の実際の把握の為の議員による視察
2.試験焼却時のデーターの提供
3.山口県内、東部・北部・西部、5箇所程度の住民説明会の開催
4.以上が終了するまでの全作業を一時中断
の、4項目に渡るものです。

申入書を北九州市の担当者にお渡しする際、かなり時間を取って頂いて、
北九州市での処理基準は、国の基準よりも更に厳しい基準である事などを説明頂いたのですが、
だから安心だとは思えませんでした。
そもそも国の基準自体が特措法で決められている一時的な基準である為、
担当者の方とは、この点でどうしても一致出来ませんでした。
安心の基準が始めから違うからです。
4項目については、申入書を予めFAXでお送りしていたので、
その場でご回答頂けましたが、
1視察については、
議会事務局を通して調整して頂ければ対応出来るとの事でした。

2データー等の提供については、
市のホームページに全て公開されているという事なのですが、必要なものは提供するとの事。

3住民説明会については、
どこまでやったら良いのかっという問題があるので、大変難しいので、
市外までは考えていない

4一時中断は、出来ないとの内容でした。

その時に説明資料として頂いた物の資料2としてお配りしています。
その場に同行された下関市にお住まいの方が北九州市の担当者に
瓦礫が処理される北九州市の日明清掃工場から下関の彦島までは2.7kmだが、
今ここに居る北九州市役所までは
その日明工場からは3.5kmなんですよと言われた言葉を聞いた時は、
改めて、ほかの県の事だと割り切れない問題だと思いました。

私が一般質問の準備の為に、焼却の始まる2日前の15日に北九州市の日明工場を訪れた時は、
抗議に集まった市民の方々に対して、厳重な警戒態勢であった為、
工場まで入れなかったんですけれども、視察に行けなかったんですけれども、
大変驚いたんですが、今でも震災瓦礫の広域処理に反対する市民の方々は、
毎週金曜日に、抗議のデモを続けておられるそうです。
それまでは市役所の前でテントを張って、抗議を続けておられました。
そういった反対を続けておられる方々は、決して自分の傍に来て欲しくない、
自分たちさえ良ければ良いという考え方で反対されているわけではなく、
日本の国土全体の事を考えた上で、放射能汚染は拡散させるべきではない
との強い思いで、西日本地域への瓦礫を受入に反対されています。
震災瓦礫の広域処理には反対されているけれど、
夏休み、冬休みを活かした福島県からの子供たちの保養受入活動を
ボランティアで続けておられる方々もいらっしゃいます。
この申入書の始めに、
東日本の皆さまの苦渋と苦難を思う時、
奇跡的にも被災と放射能汚染を免れた西日本に暮らす私たちは、
一日も早い復旧・復興の為に、誰もが全力を尽くしたいとの思いである事は、
今更説明するまでもありません。と書いてあります。

この奇跡的に、という言葉を読んで連想したのは、
もし仮にここ山口県が被災地であったら、という事でした。
もしかしたら、私も子供を連れて避難していたかもしれないと思うと、
涙がこぼれてきて、実際に今も小さいお子さんを抱えて非難されている被災者の方々、
また不安を感じながら、被災地に住み続けておられる方々、
その両方の方々の苦しみを思うと、この度の東日本大震災の深刻さを再認識させられます。
しかし、震災瓦礫広域処理については、その必要性も含めて、
疑問や不安を持つ方々は広がっており、
いくら国が決めた基準をクリアしていても、あくまでも特措法の中での基準である点、
放射性物質の不必要な拡散は、出来るだけ避けるべきであるという専門家の方々の意見、
また99.9%以上の放射性セシウムが除去出来ると説明されているバグフィルターについて、
メーカーの方は、お話では放射性物質の捕獲は難しいと言われている事。
また、一般廃棄物として取り扱われるわけですけれども、
産業廃棄物の専門家の方が見ると、実際には建設廃材であり、アスベストなども心配である。
等々、さまざまな心配の声が寄せられてきました。

それでも、県内での受入については、当時の二井知事が2月議会での答弁で、
従来廃棄物の放射能濃度が、100Bq/kg以下でなければ処理する事が出来なかった物が
新しい基準が施行された1月以降は、8000Bq/kg以下であれば、
埋立処分しても良いとされるなど、安全性の根拠が分かり難いものとなっている。
と、答弁されている通り、大変慎重姿勢でした。
その事に加え、山口県は他県にないゴミ焼却灰のセメント原料化リサイクルシステム、
これは、ゴミを全部セメント原料として使う為、焼却灰を全部いらない、
不要な物を落として、そしてセメント原料として使うそうなんですが、
そのセメント原料に使う前のゴミの余分な金属類を落とす中に
放射能を落とす機能はないという事で、これは難しいだろうという事で、
瓦礫の受入は困難じゃないかという事を知事の答弁などを元に、
心配される市民の皆さまには、お伝えして参りました。
その点については、二井前知事の対応に感謝したいと思っています。
そうした二井前知事の下で、山口県は県内、市町での震災瓦礫の受入について、
国に説明を求め、質問を提出するなど県民が不安を持たれる事のないように、
努力を重ねて来られましたが、国から宮城県、岩手県の地元での処理量が拡大した事により、
今後、新たな受入調整はしない旨の連絡があっとの事で、
これにより山口県における震災瓦礫の受入の検討は終了したと、
県からも報告を頂いております。
私は、この報告により、これまでとは広域処理を必要とする前提が変わった、
その事が明らかになったと思っています。
経済コストの面からも高い運搬費を掛けてまで、西日本で運んで来て広域処理を
継続する必要がないのではないかと考えます。

こうした中でお隣の北九州市においては、西日本で唯一災害廃棄物を受入、
9月17日には焼却が開始されました。
北九州市の皆さまも被災地の一日も早い復旧・復興を願い、
善意で受入を決断をされたと思いますので、そのお気持ちには大変敬意を表したいと思います。
ただ、広域処理の必要性に疑問を感じる中、
隣接する山口県の住民の中には、生活環境への影響など不安に感じる方々も居る事も
理解して頂きたいと思います。
実際に北九州市のゴミ焼却施設の場所は、お配りした資料1でお示しした地図を見て頂くと、
分かると思いますが、下関市の彦島まで、約2.7kmと近く、
北九州市での住民説明会にも下関から行ったと言われた方がありました。
県では、こうした事も踏まえて、北九州市での災害廃棄物の受入に際して、
県民の安心・安全を確保する観点から、安全性の説明や情報提供などについて、
しっかり対応する事が重要であると考えます。

そこで、お尋ねします。
災害廃棄物の広域処理について、本県での受入の検討は終了したとの報告を受けておりますが
そこに至るまでの経緯等について、国とのやり取りも含め、
今一度ご説明をお願いしたいと思います。
また、北九州市での受入に際し、県民の中には放射能による影響や農林水産物などへの
風評被害について不安を抱いている方も居られます。
県として不安を抱かれている県民の皆さまに対して、北九州市からの情報収集を行った上で、
しっかりとした説明や情報提供などが必要と思われますが、
どのように取り組まれるのかお伺い致します。
以上2点についてお尋ね致しますので、ご答弁宜しくお願い致します。
どうも有難うございました。
(略)

門田 栄司 環境生活部長: 
災害廃棄物の広域処理についてのお尋ねにお答えします。
まず、これまでの経緯等については、県では国からの協力要請を受け、
処理権限の有する市・町が受入可否の適切な判断が出来るよう、
放射能の安全性等の103項目の質問を国に提出し、
その回答を市町村に伝えてたところであります。
こうした中、国は広域処理について既に受入を実施している自治体等での処理により、
対応が可能となり、他の自治体への協力要請は行わないとの方針を示した事から、
本県における受入の検討を終了したところです。

次に北九州市からの情報収集等についてです。
県では、市に技術職員を派遣致しまして、放射線量測定等の安全システムについて、
現地調査を行うなど情報把握に努めてきております。
その上で、ホームページ等活用し、北九州市や本県の測定結果等を公表すると共に、
県民や住民団体等からの風評被害などの問い合わせに対しては、
環境省の専用相談窓口の紹介や放射能に関する基礎知識等を丁寧に説明するなど、
きめ細かな対応を図っているところであります。

戸倉:
(略)
広域処理について、再質問させて頂きます。
山口県の対応については、本当にしっかりとした対応をされて、
当時の二井知事の対応には本当に感謝するところです。
門田部長におかれましても、私も委員会でも質問させて頂いたりして、
本当に、よく対応して頂いたんですけれども、実際に北九州市では焼却が始まりました。
そして、山口県、北九州市と、行政区分関係なく、
不安に感じる方々はいらっしゃるという現実があります。
その中で住民の方々が説明会を望んでいらっしゃるんですけれども、
この説明会は、やはり北九州市の職員さんが来られて、
やるべきものではないんじゃないかという事をこの前、北九州市にお伺いした時に言われたので、
やはり山口県、または下関市が近いんであれば下関市、
ただ山口県がこれまでも調整をずっとしてこられたので、
この103項目の質問項目の中にも、放射能の安全性や風評被害への対応という
色んな項目が出たんでしょうから、それを国に問い合わせた結果の内容も含めて、
住民に対して、説明会を開かれるおつもりはないかどうか、
お聞きしたいと思いますので、ご答弁宜しくお願い致します。

門田:
再質問にお答え致します。
北九州市に、まぁ試験焼却、試験焼却すみません。
処理を行っている北九州市に対して、
説明会をするようお願いするべきではないかという事ですが、
北九州市におきましては、この試験焼却から本格処理に至るまで、の過程で、
やはり、その北九州市における色んな地域の実情、処理施設の状況とかを踏まえまして、
で、加えて、どういうふうに、その安全性を市民の方にPRしていくかと、
線量測定はどの時期に、どういう形で行うかと、そういうのを含めてですね、
それをどういう方法でPRしていくかという事も、全てを踏まえた上で
本格処理に移行されてるわけでございます。
ですから、そういった情報につきましてはホームページでも公開されておりますし、
それは当然、県のホームページでも見れるようになっております。
そういった事から、北九州市におきましては、体系的にと申しましょうか、いった事で、あのー
ちゃんと情報提供されてるというふうに理解をしておりますので、
山口県のほうから改めて、北九州市のほうに対してですね、
説明会の開催等をお願いするという事は、考えておりません

戸倉:
再々質問する予定ではなかったんですけれども、
住民説明会を求めていらっしゃる方々は、どこが説明してくれても良いわけなんです。
そして、私たちは申し入れ当初、北九州市に説明会を開いて頂くように
申し入れはしたわけですけれども、
北九州市の担当者と話しておりまして、確かにそうだなと思いましたけれども、
北九州市の方も、どの範囲まですれば良いのかという事があるので、
例えば、山口県の人にすれば、福岡県の北九州市以外の方にもする、
大分県の人も心配している、広島県の方も心配しているという、
こう際限なく広がってしまうので、北九州市の方の北九州市への説明会で、
そこを区切りとしているというご説明でしたので、勿論それもある意味理解出来るところです。
そこで先ほど申しましたのは、山口県として、山口県民に対しての説明会、
この説明会というものが先ほど風評被害もありまして、
大変この質問として取り上げる事自体も躊躇うところもありますけれども、
実際に小さいお子さんを抱えてらっしゃる方を中心として、
不安を感じてらっしゃる方々もいらっしゃるし、
当然、農産物の、漁業の問題への影響も考えてらっしゃる方もあるわけなんで、
お隣の市の事だからと、諦めきれない方々が沢山いらっしゃるわけです。
その方々に、山口県として、勿論ホームページ等にも情報公開されてるんでしょうけれども、
直接、説明会を企画したりする事は出来ないのか、
そこにまぁ当然、北九州市の方をお呼びして、説明して貰うのでも良いでしょうし、
職員さんもしっかり配置、聞き取りに行かせてらっしゃると北九州市の方からお聞きしました。
18日に市民モニターの方々が、焼却について、北九州市の市民モニター方が、
見に行かれたらしいんですけど、視察されたらしいんですけど、
その時も山口県の職員の方と、下関市の職員が来られましたと言われておりました。
ですから、山口県は本当にこの瓦礫焼却の話、瓦礫の広域処理の話が出た時から、
最初から東京へ職員を派遣されたりして、しっかりと情報収集されてきたわけですから、
しっかりと最後まで、この北九州市の問題と言いながらも、
まぁ行政区域は関係ありませんので、山口県としての住民説明会を検討して頂く、
または、それに代わるような安心した対応が出来るものを何かしら考えて頂きたいという事を
お尋ねしたいと思いますので、宜しくお願い致します。

門田:
再々質問にお答えします。
山口県の行政区域だからという事ではなくて、当然まぁ再三申し上げましたように、
北九州市にも職員を派遣し、色んな情報もですね、
直接あちらの担当部局とも話も聞いておりますし、現地調査も致しておりまして、
そういう情報収集等への努める中で、ツールとしてはやはり県のホームページなんかを活用して、
測定結果なんかも九州もそう、北九州市もそうですが、
山口県の結果も示しております。
で、加えて、電話相談なんかもあるわけなんですが、これは件数的にはかなり少ないです。
まぁそういった相談に対してもですね、やはりきめ細かにと言いますか、
いわゆる、例えば風評被害を仰いましたけど、国に専用の相談窓口を設けておりますから、
そういったとこの紹介とか、或いはその、やはり放射能そのものについて、
どういう事かという問い合わせもありますので、それについてきちんとお答えするなどですね、
丁寧に対応してきておりますので、引き続きそういった対応を取る事によって、
お示しのような事がないようにですね、努めていきたいというふうに考えています。

以上です。

えっ?もうこれで終わりかよ?と思たぐらい、申入書って効果ないんやなあと思た。
山本繁太郎新知事は、今回の事について全く答弁せえへんかったけど
どう考えてるんやろか?
二井知事なら、北九州市に要望してくれたんちゃうんやろか?
下関市議会に続き、今回の山口県議会も
職員の対応は、結局は北九州市がこうしてる、環境省もこうやってるし、みたいな
棒読み状態で、感情ってないんやろか?
大阪もそうやけど、質問内容が予め報告されてて、あとは回答文を読むだけ。
それらのどこにも「心」がない。
妻子も居てるんやろにな。
この人らの言う「丁寧に」って何やろ?
大阪の職員もよう使う言葉や。
「丁寧に」「しっかりと」「ちゃんと」「十分に」「きめ細かな」「努めて」「安全・安心を第一に」
どれも聞こえはええねんけど、やってる事は真逆や。
超変な例えやけど、
「ねえちゃん、可愛がったるで」て言いながら強姦するようなもんや。
ボキャ力ないから、こんな例えしか出て来えへんけど(;・∀・)

それと、どの自治体も「ホームページに」て必ず言うけど、
これは自分から関心なりがあって、見に行かんと分からんやろ。
ネットしてない人はどうするん?
国の専用窓口て、ネットしてない人は知る術もないのに、件数少ないて。
知ってるうちらでも、わざわざ電話する気にもならんわ!
委託されてて、マニュアル的な回答しか言えんような人らに何言うてもしゃーない。

どの範囲まですれば良いのか
これ、どの範囲でも、やって欲しいて言う市町村全てにすればええ。
武田先生が、最初の頃によう書いてたけど、
「よその出したゴミを取りに来て貰うのは当たり前」って
放射性物質は東電に返せって、取りに来て貰えってのと同じで、
北九州市が勝手に判断して決定して、その迷惑を被ってる側が説明せえよ!て言うて
何が悪いねん?どの範囲までもクソもないわ!
要望ある自治体、住民全てにすべき。
それをしてこそ「丁寧に、きめ細かな説明」て言えるんや。
「安全や!安全や!」しか言わんくせに「努めて」へんやろ!

被災地に支援が「義務」なら、地元民に「責任」果たせ!
それせーへんのは、ただの職権の乱用でしかない。

下関市も山口県も申し入れたのに、残念ながら、一時中止どころか、
説明会すら要望が通らんちゅう、こんな理不尽な話はないで!


明日、9/30(日)11:00~RKBテレビで
震災がれき受け入れに揺れた街~北九州市の被災地支援~ 』が放映されるけど
テレビの影響力は大きいから、正しい報道を願う。
まだの人は、是非、正しい報道を!て要望して下さい!


0 コメント: