2011-06-24

武田邦彦氏  講演会 「すべての原発は地震で壊れる」

書き起こし、めちゃ長文(;・∀・)
何度か聞いたことある内容もあるし、初耳のもあるのと、質問コーナーがある。
〓部分は、聞き取れず。
読むのん(´Α`)ウゼーヨの人は、ニコ動へ
その時間もない人は、色文字の前後ぐらい読んだら、大体のことは分かるかも☆

2011年6月11日(土)19:00開演  新宿・紀伊國屋ホール
【新宿セミナー@Kinokuniya】『原発大崩壊!』刊行記念
武田邦彦氏 講演会 「すべての原発は地震で壊れる」

私は若い頃は、日本にはエネルギーがないから、原子力をやって、
少しでも日本の人が豊かになったらと、若気の至りでそう考えました。
15年か20年くらい、私は物理が専攻で、ほかの仕事もやりましたけど、
原子力の仕事に随分力を注いで参りました。
そのあと、研究自体は40代で終えたんですが、その後色んなそういう関係があって
原子力安全委員会の仕事をしたり、若干、国の仕事をしたりしてきましたけど、
私自身も、まさかという感じもありますし、
また2006年に新しい地震指針、こういう経過については、
今度、この講演会をやるきっかけになりましたベストセラーズ社の
『原発大崩壊!』という本に詳しく、その経過を載せたんですが、
簡単に言えば2006年の地震指針の委員会、そのときちょうど私が委員で
そこに驚くべき地震指針が出てきたわけです。
「もしも電力会社が想定する範囲を超えた場合に、原子力発電所が壊れて、
そして大量の放射線が出て、付近住民が著しく被曝するということを
認めておかなければならない」
ということが明記された地震指針が通ったわけですね。

日本では、原子力基本法が民主・自主・公開という三原則を基にしておりますので
その委員会も全部公開で、実は横にNHKとか朝日新聞とか、殆どいつも来てるんです。
ここでマスコミ批判をするつもりはないんですが、
実は、その指針は13回くらいの審議を経て可決したんですね。
私は自分のことを全然威張るつもりもないですし、
深く反省しておるんですが、反対は私一人で衆寡適せずに、通ってしまったんですね。
私のそのときの感情は、自分がやってきた原子力とはこういうものだったのかと、
事故が起こったら、大量に放射線が漏れて、付近住民が著しく被曝する。
勿論それだけではなく、長い間土地を失いますし、また遠くの人も随分ご心配になると、
そういうものを自分がやろうとしてたのかということで、
それ以来、原子力推進していた立場から、批判派の立場に変わったんです。

その後二年くらい経って、ある本を出しまして、
原子力発電所は地震で倒れるということを書いた。
その編集者から言わせますと、「今度の福島原発と全く同じことが書いてある」と
「先生、予言、すごい当たりましたね」と。
これ、予言でも何でもなくて、技術の世界というのは
地震に弱い原子力発電所を作れば、地震で倒れても、別に不思議じゃない。
逆に倒れてもらわなきゃいけない。つまり技術というのは、そういうもので、
言ったんですね。地震で倒れるというものを作れば、仕方がないわけですね。

その後2007年に、柏崎刈羽原発が3億ベクレルの放射性漏れを起こして 
これは震度6ですね。
それから次が福島原発の震度6で、壊れました。
マグニチュード9とか、津波が5.7メートルとか、色々違うことを言ってますけど、
勿論それは多少問題はあるんですが、
それは今になって、まだ誤魔化そうとしてるのかというふうに言いたいぐらいのもんで、
震度6で、大体震度5くらいで設計されてますので、仕方ないんですけど
原子炉自体は、震度6とか7で設計されていても、電源系だとか、配管だとか
計測系とか、そういうもの全部ひっくるめた原子力施設は
大変に地震とか津波とか、天然災害に弱いというのが現実であります。

仙台の女川原発が、震度6でやはり壊れて、これもたまたま設計者が慎重で
津波の設計は9メートルだったんですけれども、ちょっと低いなと。
いくらなんでも仙台にある原発で、津波9メートルでやれるはずがない
ということで、15メートルに上げて、事なきを得たと。
それから青森の東通原発は、今度余震が4月にありまして、震度4で全電源を失うと。
付近住民の停電と共に、原子力発電所の電源が全部落ちると、
こういうようなことになったわけです。
これはある意味では、必然的ではあったんです。

今日来られた方は、相当よくご存じの方だと思いますので、
差し支えないと思いますけど、厳しく言いますと、
こういう原発は我々の意志、日本国民の意思で動かしていたわけなんですね。
決して誰か独裁者が勝手にやったわけじゃなく、
我々のような、私も下っ端の審議委員になりますが、
首相から辞令をもらって、委員会をやって、横に報道機関が来てて、
そして私たちの委員会が通って、その上に閣議が通って、
そして地震指針が決まったわけですね。
ですから、ある意味では、民主主義における国民の合意でありました。
国民の合意で、震度6の地震で、原子力発電所が倒れて
今度の福島原発みたいになるということを
日本国民が認めたわけでありますから、我々は文句言う筋合いではないと
それはここに来られた方は、冗談じゃないよと、
審議委員がしっかりしないからだと、勿論そうなんですが、ある意味ではそうだったと。
そこのところを私たちは、今後どういうふうに考えるかが
非常に重要じゃないかと思います。
最も重要だった間違いは、原子力発電所は必要だから、原子力発電所は安全である
という、そういうある意味での考えがあったんですね。
勿論、原子力発電所は必要かもしれません。

例えば、東京からニューヨークに行くのに飛行機が必要かもしれません。
しかし、飛行機が必要だということと
飛行機が墜落するかどうかということは、勿論全然別の事象でありまして、
原子力発電所が必要であるということと、原子力発電所は安全であるということを
二つ分けて、我々が考えることができなかったということですね。
大きな問題点として浮かび上がるわけであります。
今でもそうなんですね、実は。

私は2006年の地震指針で批判派に変わりまして、ちょっとだけど迷いがありました。
もしかしたらできるんじゃないかと、つまらない気持ちがあったんですが、
今度のことを経て、私は全部止めたほうがいいというふうに言ってるわけです。
なぜかと言いますと、これだけ不誠実な政府なり、原子力関係者の中で
私は原子力のような巨大な施設を動かすことはできないと思うんですね。
これは世の中で、比較的、どの仕事も重要でありますが、特に人の命とか
そういうものを扱う人、例えばお医者さん。
やはり人よりか高い倫理観とか、誠実さとか、そういうものが要求されるわけですね。
例えば外科のお医者さんですと、手術したと、5時になって定時だから帰ると、
そういうわけにはいかないですね。
夜中に何回も回診しなきゃなんない人も出てくるし、
そういう中で、人の命を守っていくという、やっぱりある精神的な状態が必要。
それはもう全く感じられませんでした。

今度出てきた、今でもそうですが、重要な職に就いておられる東大の教授を初め
僕の5~6年下の後輩で、人柄もよく知ってますが、
今度こういう事故が起こりまして、私はこういうことを普通言わないんですけど、
まさかあんなに嘘をつくとは夢にも思ってなかったですね。
やっぱり原子力を志した者として、今度の事実を目の前にしたら
やっぱり原子力は間違っていたんだと思わざるを得ないですね。
技術者とか科学者というものは、事実に謙虚じゃなくちゃいけないわけで、

日本には55基ぐらいの原子力発電所があるので、
55機ぐらいの飛行機があると思ってもらったらいいわけですね。
これを我々は設計して、お客さんを乗せて、自信を持って飛ばしたと、
しかしそのうち4機が同じ原因で墜落したと、
そしたら残りの51機をそのまま飛ばせるかと言ったら、飛ばせないですね。

やっぱりこれは、我々がどこが間違ってたのかと考えて、再スタートしなきゃなんない。
それを少なくとも我々は言わなきゃいけない。
我々技術者が頭を下げて、申し訳なかったと、こういうところに欠点があったと。
したがって原発を全部止めたいと。
しかし国民が、それじゃあ困ると、クーラー掛けたいと。
だからどうしても半分は残せと言うんであれば、
もう仕方ない、全力でやらざるを得ないですけども。
今はそういう事態じゃないかと私は思っているんですね。
勿論、原子力発電所が非常に、技術的に不十分だったということもあるんですけど、
それ以上に、色んな問題点がありました。

今もう見れば、非常に分かりますけど
普通、化学工場が爆発すると、付近の民家のガラスが割れると、
汚いものが飛んでくると、そしたらどうするかっていうんですよね。
そりゃその会社の人は、工場をすぐ沈下させるのはしょうがないとしても
菓子折かなんか持って、ガラスを入れ替えたり、人の家の庭に来て
申し訳なかったと、ちょっと私にかたづけさせてくださいと言って、
自分たちが散らした汚いものをかたづけるのが、当然ですよね。
なのに福島の所に全然来ないんですよ。
住民は非常に苦しんでいて、避難したり、
あるいは高い線量率の中で被曝をしたりしているのに、かたづけにも来ないんです。
かたづけにも来ないばかりか、
しょうがないから、市長さんが小学校の庭をかたづけて、
そこにものすごく高い放射線濃度の表層を取って、
あれ10倍の9マイクロシーベルトあるんですけど、
それを橘小学校で、山のように校庭の横にしたと。それも取りに来ないんですね。
市長さんが、東京電力さんから来たものだから、東京電力さんのほうに、
引き取ってくれと手紙を書いたが、返事も来ない。
そういう状態なんですね。
これは東京電力を非難するというよりか、そういう原子力発電所というものを
やっていながら、なぜそういうことも準備せずに
我々は原子力発電所を動かしていたんだろうか。

今でもそうですね。敦賀の原発のほうには、10何基の原子力発電所がある。
あれが震度6にみまわれたら、必ずどれかが壊れます。
そして風向きによっては、名古屋か京都か大阪が全滅しちゃうわけですね。
しかし、まだ動いているんですね。しかも何の準備もしていないんですね。
そういう状態であるということは、勿論民主党政権がいけないかもしれませんが、
もう少し深いところに、我々の社会の問題点があるんではないか。
例えば私が、「原子力発電所が危ないから、止めたほうが良いですよ」
と言うと、違う答えが返ってくるんですよ。
「じゃあ武田さん、日本の電気はどうなるんですか?」と。
私は「そんなこと言ってませんよ。原子力発電所が震度6以上の地震で倒れる可能性が高いので、
とりあえず止めたほうがいいんじゃないんですかっていう、安全の話をしてるんです。
あなたが言ってるのは、エネルギーが必要かとか、テレビが見れるかっていう話であって
私の言ったことに反論してください。」と。
私は「ここ10年間で、震度6が13回来ました。ということは、必ず来年も来るでしょう。
来年来方が悪くて、ちょうど能登半島か福井県沖に来たら、あそこの原発は駄目になるでしょう。
だから止めましょうと言ってるんだけど、
あなたが言う、じゃあ電気はどうするんですかという話と全く違うじゃないですか」
と言うわけですけども、あんな大きな事故が起こって、多くの人が心理的にも肉体的にも
苦しんでいるにもかかわらず、
まだそこまでなかなか議論がいかないんですね。

それから、私は最初化学工場に入りまして、コンビナートに入りました。
かつて日本のコンビナートが戦後できて、石油を使っていろんな製品を作る。
非常に危険なんですね。でっかいタンクがあって、どんどんパイプで流れてきて、
次々と工場で製品を作る。
私が会社に入ったときは、時々爆発が起こったり、火災が起こったりしておりました。
それで、だんだんそういうふうな経験を積んでから、コンビナートと住民の間に、
セパレートするベルト地帯の広い植え込みとか、高速道路なんかも作って、
向こうで爆発しても、こっちに来ないようになってる。
ところが私の勤めたところは、古いタイプで、
日本で一番とか二番のコンビナートだったもんですから、
住民とコンビナートが接してるんですね。
そういうこともあって、私が入社したときに、上司に受けた教育は
「君の近くで火災が起きたら、上司に絶対相談するな。まず第一に市営消防に連絡しろ」
と言われたんですね。
その工場は非常に大きな工場で、2600人くらい従業員がいて、
端から端まで歩くのに、30分ぐらい掛かるところでしたから、
当然、自衛消防隊というのがあって、訓練を受けた立派な自衛消防隊が3台あるんです。
その自衛消防隊にも電話しちゃ駄目だと言うんです。
まず第一に市営消防隊に電話しろ。119番に電話しろと。それから場内消防に電話しろ
それから上司に言えって、もう徹底的に言われました。
今から考えると、偉い会社だったなあと思って、非常に感心しちゃうんです。
また偉い上司だったなあと思って、その上司が言ったのは
「我が会社は、私企業であるけれども、我々は社員である前に市民だ」と言うんですね。
それを市民から許していただいて、危ない工場を運転している。
かくなる上は工場の中で火災が起こったら、まず第一に市民。
つまり市営消防に連絡する。
我々の役割は、自分たちの会社の収益を守ったり、恥をかくのを防いだり、
そういうことではなく、市民を守る。
だから、市民消防に最初に電話しろと言われた。
さらに偉いことには、ボヤが起きたと。自分が消せると思っても電話しろと言われた。
電話してから消せと。それで消えたとしてもいい。消防車が来たら、消えてましたでいい。

もしも、福島原発でこういう教育が行われていたら
3月11日、その日の午後の6時ぐらいには、おそらく誰かが電話してたと思うんです。
東電本社じゃなくて、福島県のどこかの消防に「今から爆発します」と連絡して、
「大体推定爆発時間は、翌日の3時です」と。
これは言っても仕方がないが、今後のために言ってる。
消防は直ちに準備をして、住民避難の体制を整え、あるいはできるかどうか分かりませんが
畑にビニールシートを掛けて、そして翌日の午後3時までに、総員退却を終わってるかもしれない。
何の被害も起こらない。誰も被曝しないと。そういう状態もあり得たかもしれませんね
これは我々が、原子力発電という巨大なものを使うための必要なことだったと思う。
それが私が若かった頃に勤めた化学工場に、そういう文化はあったんですよね。
それが引き継がれてなかった。

実は、私も原子力関係をやっていて、だんだん設計が緩くなってくるんですね。
誰も求められないんですよ。
今度のことで明るみに出ましたけど、魚の放射線の基準値がなかったんですね。
急遽、野菜と同じにしたんです。なぜなかったか?
魚の基準値なんか決めるなと。なぜか?
基準値を決めるってことは、事故が起こることを考えることだと
そんなことしたら国民が原子力発電所を反対するよと
だから事故が起こることを想定しちゃいけないというのは本当のことだったんです。
だから、今福島を除染したほうが一番いいんですけど。

ロシアでも5ミリシーベルト以上の所は、大量のバスを出して、 
全部住民を強制退去させ、一年間に1ミリシーベルト以上の所は、希望者は退去させる。
軍隊を出して、除染するということを何重にもやったわけです。 
当時のソ連がやったことを日本ができないのかなあと思って。
我々は今まで、ソ連というのは、人間の命を大切にしないところだとか、
中国の食材はインチキなんだと、農薬が入ってないって言ったって、入ってんだなんて
避難してたんですけど、この頃は全然恥ずかしくて、そういうことが言えなくなったわけです。
やっぱり我々は、原子力発電という巨大な技術をやるのは、ちょっと早かったなあと。
勿論、長い将来やるべきかもしれません。

私は思想家ではないので、科学者は、人間は空を飛ぶべきであるかどうか
という問いに、我々は答えないんですね。答えないのが本筋なんです。
空を飛ぶかどうかを決めるのは、社会が決める。
我々技術者は、墜落しない飛行機を作って、それをショーウィンドウに飾るだけだというのが、
一応科学の世界で、王道だと言われてる考え方なんですね。
科学者は必ずしも、正確に社会の希望を判断することはできない。
したがって、墜落する飛行機をショーウィンドウに飾ってはいけない。
墜落しなくなったら、その飛行機をショーウィンドウ飾る。
ショーウィンドウに墜落しない飛行機と携帯電話と新幹線と原子爆弾と並べるんですよ。
そしたら、社会のほうがそれを見て、これは買おうと。
これはやめようと、判断するのは社会なんだと
そこのところに、科学者があんまり介入すると、科学者というのは大体偏屈なもんですから、
世間は分かりませんから。だからあんまり過度に判断してはいけない。
その意味では、原子力発電所も原子力発電所自体が悪いかどうかについては、
私はまだよく分からない。もしかしたら、未来に分かるかもしれない。
しかし我々は、提供をし損ないましたね。
実はもっと安全の技術なり、考え方なり、通報の連絡の方法なり、そういうハード技術、
ソフト技術が全部整って、そしてこういうものですよと言うべきだった。
だけど、実際はそうではなかった。その点では随分僕も反省することあるんですが。
安全のように数字をいっぱい確かに誤魔化した

それから、危ないことが分かっているので、立地交付金を出した。
立地交付金と固定資産税だけで、地元に20年間で800億が落ちるんですね。
それは、地元の人に、あなたたち800億をもらったんだからって言うのは、少し汚い言い方で、
我々の技術が未熟であるということを十分知ってたので、
800億というお金で誤魔化したっていうことなんですよね。
ですから、全体的に見て、そういう意味ではとても大きな問題のある技術であったし、
それが今でも続いていると。やっぱり人間ですから、いったん800億の金をもらえば
その人たちが、そこから抜けにくいのは確かなんですよ。
ですから、現に福井県の人たちが、原発をやめると言っても生活はどうなるのかなと
思うのは、当然なんですね。
それは私に言わせてみれば大変に、計画側が狡猾な方法であって、
人間というのは、そういうものだから、最初は安全ですよと言って近づいて、
お金を出しますよと言って、やがてそれが10年続くと、
今度は、相手は原子力発電所がいやだと思っても抜けられないんだと
それを狙おうじゃないかというふうに、僕らがディスカッションしたわけじゃないんですけど、
そういうムードがあったことは事実であります。
それに対して、なかなか日本社会もしっかりと議論するということもなく結んでしまった。
こういうことは、浜岡原発とか、敦賀原発とか、伊方原発とか、ほかの原発のことを考えるには、
非常に重要なことでありますが、当面福島原発と、東京の生活という点では、
直接関係がないので、話を切り替えますと・・・

福島原発は、もう全然安全な原発なんです。
衆議院の証人会でも言ったんですが、日本の原発を危ない順番から並べると、
一番上は、もんじゅだと。二番目はその他の原発だと。
一番安全なのは、福島原発だと答えたんですが、もう力がないんですね。
一番最初に爆発したときに、殆どの燃料が吹き飛んでしまいまして、
その他の燃料は、核反応が止まっておりますので、新しい放射性物質は出てこないんですね。
つまり、例えば火鉢を起こしたと、炭が燃えてると、フーフーやれば新たに火が広がると。
今の福島原発の状態は、フーフーするのを全部やめて、
炭をバラバラにしたような状態なんですよ。
それが、3ヶ月前なんですね。ですから、今はもうどの炭も殆ど消えてる状態なんです。
福島原発が3月の末に爆発したのと比べたら、どんなに多く見ても、1000分の1には必ずなってる。
ですから、あれはもう1000分の1に縮小した発電所なんです。
原子力発電所が危ないのは、広島原爆に比べて、500倍とか1000倍とか
量が多いということです。
だから、広島では爆発が終わって、10年も経てば人が住めたんだけど、
チェルノブイリでは25年経っても、誰も住めないというような差が生じてるわけですが
それは爆発したときの量ですね。現在では既に1000分1ぐらいなってる可能性がある。
したがって今でも、3号機とか4号機のプールは多少危険なんですけど、
あれが変なことになっても、3月の1000分1ですから、
あんまりご心配にならないほうがいいんではないかと思います。
7月の中旬には、おそらくあそこに布が掛けられますね。
福島原発から直接放射線が来るわけじゃなくて、放射線というのは光と同じですから
私たちの肉眼で、福島原発が見えないときには、
福島原発からの放射線も我々に届かないわけです。
ですから、核爆発してるときは、別なんですけど、こういう場合は光と同じですね。
ところがフワフワと上がった放射線物質が、風に乗ってくるわけですね。
ものすごく運が良ければ、もしも無風状態が続いたら、そのまま落ちるんです
だから筒でも作っときゃいいんですよ。ドーンといって、しばらくしたらモヤモヤと・・・
ざまあみろと。事故を起こしたヤツが被曝する。
--会場、爆笑--
この人も人間だから、そんなこと言っちゃいけないんですけど。

ところが、上がったときに、雨が降ってきたり、風が吹いて来るもんですから
縞状の中に、点々と強いところが起きる。
これが原子力発電所が爆発したときに、放射線物質の分布になるんですね。
実際には、西北にいったやつが、山形の山にぶつかって、郡山市から下に降りて、
二本松。それから、郡山、白河の東、宇都宮の東を通って、松戸、柏、葛飾、
浅草、文京、新宿ときたんですね。
郡山市のほうが、原発と郡山市の間より、郡山のほうがうんと被曝した。
政府がまた悪いことを言ったんですよ。「原発から遠くに逃げろ」

今度、皆さんの中で、運悪く原発の近くに住んでいるときに、原発がボーンときたら、
遠くに逃げてはいけません。遠くに逃げるのが一番被曝するんです。
遠くに逃げると、運の悪い人だけが、長く被曝するんですよ。
風向きによって、逃げてもずっと後ろから追いかけてくる。
だから逃げても駄目なんです。また、逃げても逃げなくても来ない場合がある
原発が爆発したときの煙は、原発から遠ざかっていくんです。
こんなバカな逃げ方はないですよね。でも現実に起こったんです。
原発の西北のほうに風が流れてきたんで、風を考えないで、政府が「遠くに逃げろ」と
言ったから、遠くに逃げたんです。原発では、遠くに逃げるのが一番最悪なんですよね。
だから、最悪な逃げ方をしてしまったんで、本当に被曝じゃなかったら笑い話なんですけど、
被曝されてるから笑えないんだけど、
要するに逃げて避難所に入ったところのほうが、元居たところより、濃かっんです。
そこで初めて気がついて、横に行ったんですね。

僕は、今更人を非難してもしょうがないんですが、政府でそんなことみんな分かってるんですよ。
そりゃ専門家ですからね。チェルノブイリのことなんてみんな知ってるわけですから。
遠くじゃ駄目なんですよね。風向きなんですよ
だからあの頃、最初のブログで新燃岳が爆発したときの火山の写真を出して、
違うんだと、遠くに逃げたらいけないんだと。
遠くも80キロぐらい逃げればね、アメリカ軍が言って。
風向きが分かんなくても、80キロぐらい逃げれば、それも車で逃げればね
風よりか先に逃げなきゃいけないんですよね。
だから原発から20キロ圏とか、30キロ圏って、なんで言ったんだろうと、
後になって、聞いてみたいとは思うんですが、
「あのとき、どうしたの?絶対に駄目だって方法を国民に教えた」と。
なんでだったんだろうかと、ほとぼりが冷めたときに聞いてみたい思ってますけど。

それからもう一つ、今度の原発の問題点は、
私はブログで非常に慎重なことを言っている理由があって、実は今度原発から漏れた量が
この前訂正して発表されましたけど、72京ベクレル。ケイの上はガイなんですけど。
万があって、億があって、兆があって、京があって、垓がある。72京ベクレルというのは、
これはものすごい量なんです。72京ベクレルを1億2000万で割ると
一人当たりで60億ベクレルになるんですよね。
福島県民じゃなくて、日本国民一人当たりですよ。この値があるから問題なんですよ。
なぜ問題かというと、水道の基準は、今インチキして上げたりして10ベクレルですから、
ちょっと別にして、WHOの基準を使いましょうか。WHOの水道の基準は、1ベクレルです。
これはキログラム 水は大体一日に飲む水で600cc、洗濯全部使って2リットルですから、
大体人間は、1ベクレルくらい、一日当たり水で受けるわけですね。
それが60億倍なんですよ。だから66億日。何それって感じなんですね。
だって人間って、大体2万日ぐらいしか生きないですからね。

そういう点で言えば、日本人一人当たりにかぶさってきた放射線量というのは、
ものすごく大きいんです。これの10分の1ぐらい陸のほうに来たでしょうし、
被曝する人も1億人も居ないわけですが、そういうこともやめて大体概算。
だから、セシウムとかストロンチウムの半減期が30年。
30年掛ける3ぐらいは残るんですよね。そうしますと100年ですよね。
一人当たり60億ベクレルを背負うんですよ。
積極的に、日本の大地を除かない限りは、残るんですよね。
そうすると、第一に子供たちはこれからずっと長い間、日本に住むんだから、
まず子供たちに被曝させないような体制をとらなきゃいけないんです。
もし自分たちの手で除けるなら、もう除いといたほうがいい。
なぜかと言うと、なくならないんですからね。

テレビ朝日の朝の番組で、基準以内の野菜を生協がトラックに入れて運ぶと。
ほうれん草を運んでるように見えるけど、あれは放射性物質を運んでるわけです
ほうれん草を見なければ、放射性物質を運んでる。
今、福島から、せっせせっせと放射性物質を全国、人間の手で配ってるんですよ。

その量は、薄まっても駄目なんですよ。実は薄まってもいい量っていうのがあるんですね。
例えば柏崎刈羽原発が3億ベクレルの放射線物質が漏れたんですね。
すると、3億ベクレルなら、1億人で割るから一人3ベクレルじゃないですか。
3日で終わっちゃうって言うんですよ。
だから勿論、3億ベクレル漏れることも問題ではありますけど、考え方として全然違う。

やっぱりね、早く除いてほしいと思います。
それは、あらゆるところですね。東京でも勿論除いてくださいと言ってるんです。
公園の草木は取ってくださいと。
なぜかと言うと、とにかくこの72を減らしていかないことには、あらゆるところに出てくる
静岡のお茶にも出てきて、驚いてるけど当たり前ですね。
東京都の下水にも出てくる。その下水に出た量が計画的避難区域よりも多いと。
そりゃそうですよ。だって、そういうように降ったんですから、仕方がないですね。
これは勿論、東京電力が悪いかもしれないし、原子力の技術が悪いかもしれないけれど、
我々も合意してやってきたと。だからこの際、すべて忘れて・・・
すべて忘れなくても良いけど、前向きに行こうやというのが、私の考えですね。

そういうことで、我々に関係ある福島原発は全然心配しなくてもいいってことです。
爆発するかもしれませんが、大して飛んできませんから、マスク一日ぐらいして終わりと。
それから、飛び方が変わってきたということですね。3月はモヤモヤと来たと。
4月は道路上に落ちた。5月は道路上に落ちたやつが風とか雨で、片寄ってきた。
要するに、道路だったら端に流れるし、風が吹いたら吹き降りのところに行くというふうに、
点々バラバラになって、要するにミニホットスポット。
だから、4月にはブログで、赤ちゃんを手を引かないで抱っこしてくださいと書いた。 
最初は、抱っこでも手を引いても同じだったんですね。上から降ってくるわけだから。
だけど、4月には降り終わったので、道路ばっかりに放射線物質が。
それをお母さんが知らないで、赤ちゃんの手を引く。赤ちゃんがベターとなったりする。
それから、5月には公園に遊ばせに行ったり、そういうことしないでください。
玄関先をよく拭いてくださいと。どうしてかと言うと、片寄ってきたんですね。
6月になって、積もってるやつが風で飛んで拡散してきましたね。

地面と空気中との比率は、地面が1万で空気中が1なんです。
今は、空気中に対して、地面が1万倍なんです。
ですから、飛んできてないので、空気中は殆ど問題ないんです。
雨は全く関係ないんです。下に1万個あるわけですから、雨は心配いらないんです。
非常に雨を心配されている方が多いですが、床に1万円が落ちてるとすると、
上から1円が降ってくるんです。1円は1円だけど、下に1万円あったら、
そっちのほうを注意してくださいよと。要するに1万倍違うからね。
相当違うわけですよ。雨が降って気をつけなきゃいけないのは、上から降ってくる雨じゃなく
下ではじいてくる雨なんですよ。
だから、足が被曝が強くなるので、家に入る前に、靴を外で脱ぐとかしなきゃいけないんですね。

昔は、そうじゃくて、濡れたものが良くなかったんですね。
だから、そういうふうに変わっていきますから、変わっていくものに沿って守っていかなきゃ。
政府は、どうせアテになんないから、あれはいいと。
自分で守るということになると、今だったら公園とか濃いところをできれば調べて。
そうじゃないとこに行っただけで、3分の1とか5分の1になると思うんですよね。
それから、風が吹いたら勿論マスクですよね。下の埃が上がってくるんですからね。
昔は上から降ってくるやつにマスク、今は下から来るやつにマスク。

厳しくいえば、降った当時の放射線の塵は全部あるんです。
放射性物質というのは、煮ても焼いても同じなんですよね。
だからタチが悪いんですよ。
福島にあったやつが勝手に畑に移っちゃって、その畑で米を作る。
食べるために作るわけですけど、よーく見ると、そこの畑にある放射性物質を稲に吸わせて
その稲をどっかに行って、放射性物質を広げてる作業にも見える。

農水省が「畑にある土の放射性物質は、全部吸われません。10分の1ずつ吸われます。
だから大丈夫なんです」と言っている。
そうですか、それを10年間売り続けると、どうなるかって言うと、福島の土はきれいになる。
その分、そっくり同じ量が、売り先に行くわけです。移動するだけなんです。
だから、これは考えなきゃいけないと僕は思ってるんですね。
それを福島原発に返してあげなきゃ、それ以外にやりようがないっていうことですね。
ですから今の方法は、非常に問題であると思います。

政府の悪口を言ってもしょうがないんだけど、政府が何をやるべきかと言ったら、
本当は政府は、基準を1ミリシーベルトから20ミリシーベルトに上げるんじゃないんですよね。
国民が1ミリシーベルトを浴びないようにするための、防御の方法を積極的に国民に
流さなきゃなんないんですね。濃いところはあそこだから、近づいちゃいけないとか。
野菜は中国産を買いなさいとか。言っていいのか知らないけど・・(笑)
だってかつて、僕らは中国産の野菜を批判したわけですよ。
中国産は、農薬が入ってないとか書いてあるけど、あんなの嘘っぱちだと、きっと農薬が入ってる。
中国は「少しは入ってるかもしれませんが、健康に影響はないですよ」と言ってたじゃないですか。
それと同じことを日本政府が言ってるんですから。スーパーの生協とかね。
そんなのは、もうかつての、去年までの中国の「健康に影響はありません」
「どのくらいのベクレル入ってるんですか?」
「規制値が300ベクレルですから」
そのくらいだったらまだ良いけど、規制値は元々300ベクレルだったんですが、原発事故があって、
急に売れなくなるといけないと思ったから、健康を無視して2000ベクレルに増やしましたと。
元は規制値の3倍だけど、今は規制値の2分の1以下の900ベクレルですと。
こんなくだらないこと言ってるんですよ。
そんなの中国が言おうもんなら、僕らは「汚い中国だ」と言ったに相違ないんですよ。
だから、本当に変なことが行われてるわけですね。

そういうことで、防御方法をやっぱりきちっと示すということが非常に重要であるということが
分かりますね。そうは言っても、我々はちゃんと覚悟を決めて、
子供はとにかくかわいそうなんですよ。
勿論、子供は我々にとって大切であり、宝であることは、当然ですよ。
だけども、それに加えて、何しろ地をはってるわけですから、一番被曝しやすいんですよ。
感度が高い、背が低い、運動はする。運動するってことは、土を取ってしまうってことですからね。
さらに子供って、変な汚いところが好きなんですよ。道の端とか藪とか、だから何重にもいけない。
だから大体、乳幼児、0.5歳から7歳ぐらいまでが一番危ないんですね。
だからそういうお子さんをお持ちの親御さんは、もっと積極的に被曝量を少しでも減らす。

なんか被曝量を減らすように頑張ると、周りのお母さんから白い目で見られるとか
変人だとか言われるとか、そんなの全然構わないですよ。そう思えと
こういう講演会場でしか言えませんが、気にしないお母さんの子供から病気になるんだから。
別にいいんですよ、それは。
--会場、爆笑--
こんなこと言っちゃいけないんだけど、本当にそうなんですよ。
だからもう、勝手にやってりゃいいやと、そういう強い気持ちで子供を守ってあげないと、
子供を守れませんから。ハンディがいっぱいありますよ。
学校で、変なところに修学旅行に行くとか。それから給食で、地産地消をするとか言ってますから。
若い女性も危ないですけど、若い女性は、危ないと思ったら、スーパーである程度
自分で選べるけど、子供は選べませんからね。
やっぱりこれはお母さんに頑張ってもらうしかないと。

一年1ミリシーベルトという基準があって、一年に100ミリシーベルトまで大丈夫ですよと
お医者さんも言って、中には放射線を浴びたほうが元気になりますよと言う。
これは、どれが本当だか分かんないんですよ。学問って色んな学説があって、それでいいんです。
それで発達してきたんです。
僕の物理の世界では、ニュートンというものすごい偉い人がいて、
万有引力とか、運動方程式とか、慣性の法則とか、色んな物理学の基本を発見したんです。
その人が活躍したのは17世紀とか、16世紀とか、18世紀とかね。これ、落ちるんですよ。
ニュートンが生まれてから、まだ説明のしようがあって、なんで落ちるのって言ったら、
万有引力で落ちると一応答える。
ニュートンが生まれる前は、なんて言ってたかというと、
やっぱり人間が説明したいんですよ。しょうがないから、「地下の悪魔が引っ張ってる」って
--会場、爆笑--
教えたんですね。本当なんですよ。人間というのは、説明しなきゃなんない。
学問というのは、本当に地下の悪魔が引っ張ってると思ってたんですよ。

病気になるのは、悪霊が取り憑くんだと。今から150年前、〓なんかがつる首の実験なんかして
こればい菌だってことが分かったんです。ばい菌ってことが分かるには随分最近のことなんです。
学問とはそういうもんですね。

太陽がなんで光ってるのって分かったのは、110年前ですから、
キュリー夫人が出てこないと分かんなかった。
昔は薪を焚いてるって。薪にしちゃおかしいなと(笑)
それが今は、太陽がなぜ光ってるか分かるんだけど、分かったのはわずか110年前なんです。
だから、どんどん研究っていうのがあって、我々から見て荒唐無稽なことを言う先生がいても、
どうってことないんです。
悪いのは、そういう先生に聞きに行く新聞記者が悪い
--会場、爆笑--
新聞記者は、なんとでも書けるんですよ。
放射線が非常に危ないと言うお医者さんも勿論います。
放射線は全然良いって言うお医者さんもいるんです。だから、医学的に、まだはっきりしないので、
線を引っ張って、それで一年1ミリシーベルトぐらいだったら、癌の発生率も低いし、
ここで我慢しようとなってるんです。
だから悪用して、人を驚かして、新聞を販売しようと思って、放射線は危険だってお医者さんを
連れてきて、0.2マイクロシーベルトで甲状腺癌になるって言わせると。
大体、みんなが怖い怖いと思ったときに、今度は全然怖くないと言うお医者さんとこに行って書くと。
なんか放射線って怖いって言ってたけど、大丈夫らしいわよって言って、2回売れる。
こういうことやっちゃいけない。だから、みんなが分かんなくなっちゃう。

何が危険だか分かんない。それは決まってるんです。一年1ミリシーベルト。
自然放射線に足す、足し算は一年1ミリシーベルト

いずれにしても、医学的にはっきり分かってるわけじゃないんで、はっきり説明できませんが、
あえて説明するとしたら、人間の体は必ず自然の状態に、マッチングして進化してきました。
勿論マッチングできなくて、絶滅した動物もいるけど、基本的にはそうだ。
赤道直下に住む人は、黒い肌をしている。紫外線によって、皮膚癌にならないように防御する。
これは、メラニンによって紫外線とか吸収するということと、もう一つ体の中に皮膚癌を治療する
システムを持っているという、二つのことで防御するんですね。
しかし皮膚は黒いんですね。それで、光の少ないところでは皮膚は白いわけです。

それと同じように、放射線も、日本は一年に1.4ミリシーベルトの自然放射線なので、
一応は、日本人は一年に1.4ミリシーベルトまでは、克服できてるというふうに考えるべきなんです。
ですから、それに足される分は、やっぱり我々の体がプラスアルファで防御しなきゃいけない。
人工的な放射線が発生したのは20世紀になってからですからね。100年前に。
それまで人間は、自然放射線というのはゼロだったんです。
だから、そこで作られた体ですから、それほど急にはできないということですね。
だけど、一年1ミリシーベルトというのは、すべての人なんです。一応の基準なんです。

我々が外国に旅行に行って、どっかの外国で水を買っても飲めるんですね。
なぜ飲めるかというと、その国が一年1ミリシーベルトで規制してるからですね。
すべての国が一年1ミリシーベルトになっているので、我々は気楽に海外旅行もでき、
レストランにも行き、海外の水も飲めるんです。これが違ってたら大変なわけですね。
子供を連れて、外国旅行に行って帰ってきたら、子供が白血病になったと。
ビックリして、旅行のパンフレットを見たら、この国は一年1シーベルトと書いてあったと。
失敗したーって駄目なわけですね。ですから世界中で一年1ミリシーベルト。
勿論、世界中にはもっと色んな学者がいますから、一年1ミリシーベルトが甘いとか、辛いとか
言う学者がいるんだけど、それは一応やめとこうと。

それは今から医学の勉強を続ければ、やがて100年後とか、何年後に正確なデータが出てくる。
しかしそれを待ってると、海外旅行もできないし、海外の水も飲めないから、
一応、放射線の医学に関係する人が被曝に関する相談をして、
それで引いた線が一年1ミリシーベルトなんです。ですから、これを議論してもいけないんですよ。
一年1ミリシーベルトって本当に安全ですかって聞かれても、僕は分かんないですよ。
世界中の学者は分かんないです。だから合意に基づいて決めた線なんです。

だけど、これには世の中いっぱい人がいますから、
毎日ラーメンばっかり食って徹夜してるやつもいるんですよ。
そういう人は、栄養のバランスが悪いから、修復能力が少なくて癌になりやすいんです。
それから勿論、幼児の方もいれば、若干甲状腺の弱い人もいるんでしょうね。
それから、よくレントゲンを浴びる人とか、色んな人がいる。
だけど、そういう人を切り捨てるわけにはいかないから、殆どの人が大丈夫ですよという線が
一年1ミリシーベルトなんですね。
ですから、努力して一年1ミリシーベルト以下にするということが大切で、
現在の知識では、放射線の被曝量は一応少なくしてくださいというのが基準なんですよ。
多くしてくださいという基準じゃないんですね。
それを示しているのが、放射線の従事者は一年20ミリシーベルトまで許されてるんです。
一年20ミリシーベルトまで許されてるんだけど、現在での日本人の放射線従事者の実績は、
一年に0.7ミリシーベルトなんですよ。
一年に20ミリまでいいけれど、むやみに放射線を浴びないほうがいいというんで、
みんなが控えてるうちに、0.7ミリシーベルトになっちゃったんです。
だから、そういう気持ちは必要だ。

もう一つは、今残念ながら福島とか、茨城とか、東京でも、ちょっとそうなんですけど、
一年1ミリシーベルトを守るのは、結構大変なんです。
3月に、うっかり外に出てたり、マスクをしてなかった人を僕が計算すると、
1ミリ超えるかなという感じなんです。
それをどうするのか? 二つの手がある。
一つは5.2ミリシーベルトまで実績としてあるのは、
例えば色んな栄養のバランスを採って、ゆっくり休養して、健康の状態に注意すれば、
一応3ヶ月で1.3ミリシーベルトなんですけど、一年に直せば、5.2ミリシーベルトぐらいは、
浴びても、あんまり変なことがいっぱい起こってるということもないんですね。
これは一応のデータなんです。1時間の線量率で言えば、0.11を切れば全然安心
ラーメンばっかり食って、毎日徹夜してる学生でも大丈夫。
だけど、栄養のバランスを摂れば、コンビニくらいまでいけるかなあという感じなんですね。
今回は仕方ないから、5ミリは超えないように頑張るということです。

もう一つは、証明されているわけではありませんが、
なんで1ミリとか、5.2ミリシーベルトというように
自然放射線より高くても大丈夫かというのは、そこは人間が治していく力の範囲。
そうすると、放射線の少ないところにいけば、その分だけ体が休まるという表現は
正しいかどうか分かりませんが、いずれにしても良いわけですね。
したがって夏休みとか、休日に、お子さんを日本海側とか長野の高原なんかに連れて行って、
家族でバーベキューでもして、栄養を摂って、休養を十分にとって、リフレッシュして、
楽しく帰ってくると、自分で治す力というのが多少は回復する。そういうチャンスなんです。
それから勿論、食材がこれから非常に重要なんで、食材をできるだけ選んで、
あまり過度ではいけないんですけども、
できるだけ放射性物質が体に入らないような食品を選ぶ
民間療法的なところがあって、僕も味噌がとか言われて、そうかなと思って調べたけど、
出てこないですね。外国は食べないから。
そういう噂もありますので、いかがわしいものと正しいものが混在してるんですね。

例えばチェルノブイリで、小児の甲状腺癌が増えたのは、
内陸だったから海草を食べなかったんですね。ヨウ素が少ないからだという説もある。
例えばカルシウムですと、一日200ミリグラムぐらい更新するときに、カルシウムがないと
骨が減ってくるから、ストロンチウムでも使おうかというふうに、体が反応する場合もある
やや安全側に傾けておく。
それからスエーデンの報告は、野菜に付いた放射線物質も茹でて
アクを取ると、8割減るというデータもあるんですね。

色んなデータも動員して、休養もとって、できるだけ放射線の強いところに行かずに
生活できるようにする。
例えば、東京に転勤の話があって、マンションの8階なら大丈夫。
今は空から来ませんから。1階、2階はちょっと多いわけですね。
4階以上というのは、測定値を見ますと殆どないんですね。だからそういう住環境もある。

ただ、一番これから問題なのは、夏に向かって、おそらくは皆さんが心配してるのは、
プールとか、長袖を着せなきゃいけないとかですが、
プールはきれいに洗って、線量率を計って、新しい水に入れ替えて、プールの周りの藪を
取ってしまえば、全然問題はないですね。
東京や関東の新しい水の中には10ベクレル以下しかありませんから。
そこで子供を泳がせても、皮膚から吸収される量は非常に少ないから、殆ど問題ないと思う。
長袖シャツを着たほうがいいのは、防御するからと言うんですが、
私はまず第一に、布で防御できるというのはα線ぐらいしかないんです。
α線のものは、今のところは飛んできてないんで、α線を防御する意味がない。
β線は、内部に入った場合はちょっと問題ですけど、外部からだと外出のときに付いたぐらいでは
影響が出ないんじゃないかと。γ線ぐらいは気をつけないと。
そうすると、着物に付こうが皮膚に付こうが、殆ど関係ない。
むしろ皮膚に付いたほうが、シャワーを浴びれば取れるんで、そっちのほうが推奨かなと思う。

そういう点で、一つずつ難しいし、分からないことが山ほどあるんですけども、
何が自分とか、子供を襲ってるのかということは、イメージしたほうが良いです。
放射線の塵と言われるように、黄砂みたいなものが付くんですね。
下に落ちてれば、跳ね返りの水でやるし、風が吹けば舞うし、
水たまりは周りの黄砂が流れてきますから濃いし、それがかつてはここにあったと思うのが、
風が吹けば別の所に行くしというふうに、大体イメージできれば、少しは防御できると思う
少しずつ防御していくしかないんですね。自衛するのが重要なんです。

それからもう一つ、難しいのは魚なんです。海と牛乳なんですよ。
これはいくら調べても分かりません。なぜ分からないかというと、
牛乳は、どの牧草をどの地帯の牛に食べさせてるか掴めないんですよ。
だから、牧草で決まるんですね。
別に牛が茨城とか栃木にいるとかで決まらないんですよ。
かつてはそうでした。要するに空気中に降ってくるやつを牛が呼吸して、お乳に出るというのが
あったけど、それは呼吸だからいい。
牧草は、例えば極端に言うと、事故の直後に福島の近くで取ってきたものを栃木に行ってるとか
あるんで分からないんです。乳牛を北海道に連れて行ったとかいう話があるんで、
そうなると全く分からないんですね。
牛乳は結構大丈夫だと思うんで、よく調べたら飲める物があると思うんですけど、
もう一つ引っかかってるのが、チェルノブイリのときに、子供の甲状腺癌は
牛乳が主原因だったんですよ。牛が直接浴びたやつじゃないんですよ。
ベルラーシのほうに流れた放射性物質が草の上に付いて、その草を食べた牛のやつを
飲んだ子供さんが、甲状腺癌になった。そういう問題があるので、まとまりがついてない。
北海道の牛乳が良いだろうと思っても、福島の乳牛を連れて行っちゃったと言うんで、
どうなのかなと迷ってるんです。

それから魚は、海に大体2京ベクレルぐらい出たんです。
原子炉というのは、上からヨウ素とかセシウムとか、希ガスのガスが出るんです。
下から重たいストロンチウムとか、プルトニウムが出るんです。
ところが今まで下から出たことがなかったんですよ。今度、初めて下から出たんです。
これがどこへ行くか分かんない。海は畑と違いまして、海流で動いてるんですね。
しかも魚も泳いでるんで、ダブルなんです。深さがあるんですよ。
陸は、畑は動かないし、ほうれん草は歩かない。深みがない。3つはっきりしてるから
場所さえ特定してもらったら、これは何ベクレルとすぐ分かるんだけど、
海は全然分かんないんです。それから重たい物が沈むかといったら、沈まない可能性が高い

どうしてかというと、空に雲が浮いてるんですよ。空に雲が浮いてる説明をできる人は
殆ど居ないですよ。だって、あれ水なんですよ。
バケツをひっくり返すような大雨なんて言うでしょ。空にバケツを置いとけんの?
落ちて来ちゃうじゃないかと。
それが雨が降る寸前まで、バケツをひっくり返すような大量の水が空にあるんですよ。
空って、0.003とかの比重だから、300倍とか、そんな重たいものが空に浮いてるんです。
これはなぜかというと、粒子が小さくなると、粘土とか〓半径とかいうのがあって
落ちてこないんですよ。
問題は、福島原発から漏れたプルトニウムとか、ストロンチウムの粒径
どのくらいだったかまだ分からないんです。だから不明なんですね。測定もしてくれない。
とにかく僕が調べて、フランスの原子力センターのデータを見ると、
昆布とワカメは、全然食べれない
福島から千葉もですけど、汚れは湘南から駿河湾ぐらいまで来てますが、
そこら辺はまだ食べれるんだけど、相当濃いですね。
そうすると小魚がどうとか、大魚がどうとか、ものすごく面倒くさいですね。
マグロとか、鰹なんかは7月から考えられますが、これもはっきり分からない。
魚はあんまり怖がってもいけませんが、北海道とか沖縄とか九州は大丈夫

日本海側で汚れているって心配されてる人がいるんですけど、それは安全なんです。
福島原発からいったん空に出たやつが降って汚れたのは日本海なんです。
少し汚れてるけど、全然レベルは低いし、絶対入ってるものはヨウ素とセシウムだけ
ヨウ素とセシウムは測定してるから大丈夫。放射線というのは、測定さえしていれば、
その値を見て、10ベクレル以下だなと思ったら食べる。全然問題ない。
僕が問題ないと言うのと政府が問題ないと言うのとは違って、子供が被曝しても大丈夫。

これは日本の水道局は、こういう基準を設けると書いてたんです。
一年1ミリシーベルト以上の被曝はいけない。
しかし、日本人は水だけを飲んで生活するわけではない。
したがって、水道局の基準は0.1ミリシーベルトでするって
やっていて、非常に誠意ある考え方で、
一年1ミリシーベルトを決めると、水で0.9、野菜で0.9、肉で0.9というと、三つ足しちゃうと
2.7になって駄目なんです。だから、それぞれ自分のものを少し下げておく。
これをやって10ベクレルで大丈夫です。
ですから今の日本海側の魚は二つの意味で大丈夫

要するにヨウ素とセシウムしかいってないのに、それを測定されてるんです。
安全な領域に入ってるということで大丈夫なんですが、太平洋は直接出てます
しかし、これは問題なんですよね。
ストロンチウムとプルトニウムは、計るのにどんなに急いでも二週間ぐらい掛かるんですよ。
超特急でやると一週間というぐらいなんだけど、魚が腐ってからしか計算が出ない。
そうすると、この中に居られたら恐縮なんですけど、寿司屋どうなんのかな、
なくなっちゃうのかなと思って、もうなんか分かんないですね。

これは科学的な面と、日本社会がどのようにそのものを需要していくか、認めていくかっていう
二つの問題があるんで難しいんですけど、ある程度気をつけて考えていかれたらいいと思う。
非常に危ないんですよ。だけど、我々は日本の大地から離れることもできないし、
データもそこそこあるし、生活の中で頑張れば、1ミリシーベルトを切れるんですよね。
だから、それに対して努力をしていかないといけないと思うし、できるんだから、
犬死にはしたくないと。それがどうしても駄目な場合は5ミリシーベルト。
5年間ぐらいで、ある程度直っていくということで、考えていくことになろうかと思います。

もう一つは、冒頭にお話しましたように、何を置いてもやっぱり福島原発のようなことは、
二度と日本で起こってはいけない。そのためには、我々がもう少し物事をしっかり考えて、
覚悟を決めて、しばらくは電気はいらないよと、そこは我慢するというような考えで、
原発の安全性とか、我々の生活の形をもう一回考える良い機会にもなるし、
そうなれば、ある程度の福島原発も日本の進歩には役立つようにはなるかもしれない。

--質問タイム--
女性1:東京に住むことに対して、先生は「一応大丈夫です、問題ありません」と
ブログに書いてあったんですけど、今0.1ミリシーベルトが守れないと仰ってましたが
子供がサッカーをしたり、土が付いちゃったりとか、被曝しちゃうんで、
やっぱり九州とか、そういうところに移り住んだほうが、かなり安全になるんでしょうか?

武田:3月の時に、ある程度注意された人。爆発したと言うんで家の中に閉じこもっていたとか
マスクされてたとか、そういう人で、その後特に危ないところに接近していない人は
僕の計算では、大丈夫なんです。1ミリシーベルトから、せいぜいいっても1.5ミリシーベルト
ぐらいしかいかなくて、お子さんの場合ですよ。
それを心配するとキリがないから、これはOKと。1ミリシーベルト切っても心配したって、
これ殆ど意味ないんですよ。分かんないんです。安全だということで、運営してるわけです。
今までもそうでしたけども、その点では、僕は東京は大丈夫だと思うんですけど、
楽々大丈夫じゃないんですよね。だから注意が必要
特に汚れた食材を食べないことが前提になってるんですけど、そこがどれくらい守れるか。
水は大丈夫で、酷いとこに行かなくて、食材に気をつければ計算上は大丈夫なんですけど、
例えば給食があるとか、そういうことがどうなるかということですね。

女性1:これから食材とか気をつけていれば、東京に住んでても大丈夫ですか?

武田:はい、大丈夫です。お金がたっぷりあれば、やっぱり移動したほうが良いです
--会場、爆笑--
お金なんですよ、やっぱり。ですから、それも考えながらやんなきゃ。

女性1:ほかのところは大丈夫ですか?

武田:大丈夫だと思います。こういう話をすると本を売りたいと思われていやなんですけど、
今度ある出版社から、細かく計算できる本を出します
それも不十分なので、もう一回、ほかの雑誌社にもっと詳しく計算できるやつを出します
--会場、爆笑--
だから、お好みにしたがって。昔は4倍とか2倍とか言ってたのは、もう最初から内部被曝なんて
計算するのが大変だったんですよ。要するにベクレルとは何?って言ってる時代だから。
そのときは、1倍、2倍、3倍はいいんだけど、もう相当皆さんが分かってきたので、
地域ごとに詳しく、何日居たらどのくらい被曝するか計算できるようになりましたので、
それで計算されて、お子さんの被曝量を計算して、1ミリを大きく超えるようであって、
お金に余裕があったら、やっぱり移ったほうがいいかもしれない。

女性1:移ったほうがいいんですか?

武田:だから計算されて、超すようだったらです。

女性1:一応、二週間九州で避難してたんで。

武田:あーそう、二週間、それは絶対大丈夫です。もう問題ありません。

男性1:これから海水浴シーズンを向かえるんですが、最近、茨城、千葉、神奈川でも
海水浴の水質検査を行われていて、ネットなんかで見てると、殆どが検出されてないと
いうデータが出てるんですけど、当然現時点では、基準値を高く上げてるんで、
検出されてないという表記になってるんですが、実際のところはどうなんでしょうか?

武田:ご職業されてる人もいるし、サーフィンが精神的の支えですと言う方も居られるので、
大変言いにくいんですけど、宮城沖から駿河湾沖まで、今年は海に入らないほうがいい
というのが僕の考えです。なぜかというと、まず魚の状態を見てると、
福島、茨城、千葉は基準を超えるような魚がいっぱい泳いでます。
したがって、海はそこそこ汚れていると思います。
そのほかのところは、基準ないですけど、
私が心配してるのは、プルトニウムを測定してないということです。やっぱり測定が一番大切で、
私は実は井戸水が安全ですかと聞かれたときに、
「井戸水は危険です」と言ったんです。なぜかというと、測定されてないからです。
放射線の障害を受ける多くの例は、測定をしてない場合なんですね。
測定してると、放射線というのは安全と言ったら、言い過ぎだけど、
ちゃんと健康管理をしながら、線量を測定しながら、様子を見ながらやっていくというのは、
ある程度ノウハウもあるし、やれるんですけど、
測定値がない状態で危ないところに行くのが、一番危ないわけです。
その意味で僕は、今年一年だから、海の家とか、福島の農家の人も、
みんな同じような目に遭ったわけですけどね。
そういうことをしたのは、電力会社だし、僕らでもあるんですが、
そういう意味では、私はお勧めできないと思います。
できれば、海じゃなくて、今年は高原のほうに行くということで、一生に一度しかないんで
行くほうは、それで我慢できるんです。
お客さんを相手にしてる方についての補償とか、そういうのをね。
やっぱり今みたいに、政府が基準値を上げて、補償金を払わないでおこうという姿勢から
やっぱり海の関係者は団結して、やはり我々は測定値がないとか、危険な海で泳いでもらうのは
いかんということで、政府とかに交渉する必要性があると思うんです。

男性2:ここ数ヶ月は、非常に欺瞞を感じておりまして、一つは情報が今頃になって、
メルトダウンしたとか、遅れて出てきたのは、彼らはきっと、ヨウ素の半減期が8日で、
2ヶ月経てば、ぐっと減るから、それを待ってたんじゃないかというのが一つ。
もう一つは、今福島で行われてるのは、壮大なる人体実験であり、
フィールド実験ではないかと、それは誰かがこういうデータが欲しいんじゃないかと
かつて原爆を同じ白人の国には落とさなかったけれど、東洋の国には落としたと。
それから731部隊のデータをかっさらって行った代わりに、彼らを釈放、無罪放免したと
いうような科学者の好奇心というか、恐ろしいパッションというか、そういったところを
私も技術系の仕事をしてますから、技術者である先生にこういった私の欺瞞というものに
ついて、どういったご意見をいただけるかと思って、お伺いしたいと思います。

武田:私もそういう、うがった話というか、そういうのはあまり普通はやらないで、
正々堂々正面攻撃というのが、僕のモットーではありますが、
今回に関しては、そういうことは、少しは破って、多少は今ご質問があったようなことにも、
正面から答えることにしています。
その前に一つだけお話しておきますが、重要なご質問だったので、関連なことですが
ある原子力の施設の所長だったときに、非常に危険な配管を途中で見つけました。
どれくらい危険かは、省きますが、その配管を取らせてくれというふうに、
私は責任者でしたから、当時の規制課のほうに電話をしたんです。
取らしてくれないんですよ。原子力施設は、国の認可を全部受けてるんです。
国の認可を受けたものは、変えてはいけないと言うんですね。
僕は危険だから、取らしてくれと、変えちゃいけない、押し問答で終わったんです。
そしたら、そのあと規制課担当の人から電話が掛かってきて、
「あれは武田さんが勝手に取ってくれという意味だ」って言うんですね。
じゃあと思って、私が保全課長に取ってくれと言ったら、保全課長はできませんと言った。
違法工事だから、国が認めない工事は原子力ではできませんから。
だけど、僕はサラリーマンだったんですけど、全責任は僕にあると一筆書いて、
命令でやってくれということで、やり始めたんですけども、
工場を全部止める、除染をして、業者を入れてやりますからね。
全員が違法工事っていうことを知ってるんですよ。
だから、誰かが刺せば僕は首になるんですよ。そういうことがありましてね、
国の安全体制というのは、そういうふうにできてるってことを初めてそのとき知ったんですよ。
要するに、国は安全を考えちゃいないんですよ
その配管があったら、なんかのときに、ウランがダーっと海に出ちゃうんですよ。
もう全然許されないんですよ。その配管も取らせてない。
なぜかって言ったら、我々が申請した図面が間違ってたんです。
我々が悪いんだけど、国が認可しちゃったから、認可した以上は取れないということなんですね。
そういうことが、我々も今度のことで分かって。このこともずっと言わなかったんですが、
隠してたわけじゃないけど、そういうことを言うべきかなと思ってて言わなかったんです。

4月24日、外人向け記者クラブがありましたが、日本人の記者クラブは結構盛況ですけど
外人記者クラブは、全部嘘を言うもんですから、誰も聞きに行かない。
ニコニコ生動画を見てたら、なんか人が居ないなあと、ゼロ。
さすが中央管理ですよ。話し始めたんですよ(笑)
誰もいないのに、今から記者会見しますと話し始めた。
そういう形式論だけの人、全然国民の安全とか考えていない人なんだなあと思って見てた。
記録によると24分。外人記者クラブだから、英語で確か言ってて、誰もいないんですよ。
説明終わったら、ご質問ありませんかときたんですよ。
--会場、爆笑--
いや、すごいなーと、こんな頭の狂った人が原子炉という非常に難しいものの安全を
チェックしてるんだと、何これと。
そりゃ、事故が起こるのに決まってる。誰も居ないところにご質問ありませんかなんて
言う人がね、原子炉の安全を守れるはずないじゃないですか。
東大出って、大体こうなってるんですよ。僕は、自分がそうで恥ずかしいんですけど
そうなっちゃうんですよ。これは、ある教育の欠陥なんですけど、
今の話は、非常にそういうものと共通してるんですね。

庶民は、全然そうじゃないんですよ。原子力発電所は安全に運転してください。
ちゃんとエネルギーも必要です。日本はエネルギーがないから原発が必要なんです。
東京電力は、立派な会社だから一生懸命やってくれるでしょう。
保安院だって、みんな東大に行ってたんだと。ちゃんとやってくれるでしょう。
全部チェックです。だからそれからみるとですよ、いや、もしかすると被曝してから
言ったのかもしれないですね。分からないです。
だって3月11日には、首相官邸は爆発するってことは絶対に知ってました。
風向きも分かってたと思う
IAEAに初めてメルトスルーが起こってるということを国民に言わないと。
気象庁も風向きをIAEAに英語で報告して、日本国民には言わない
(会場からの発言あり。内容は聞き取れないけど、先生は答えてる)
人体実験のこともそうで、実は科学者というのは、ある意味での仕方ないこともあるんですね。
データが欲しいとか。だから、科学的な産物はショーウィンドウに飾るにとどめて、
それが社会が使えば使ってください。使えなかったら使わないという一線を隠しておくことが
僕なんかは、正しい科学が進む一つの条件じゃないかと思う。
大変厳しいご意見だったので、ちょっと私がどう考えてんのか。

それもそうだけど、やっぱり日本がきちっとした民主主義になって、みんなが合理的に考えて、
そして選挙制度もありますから、そういうもので未来の日本は、僕がよく言うんですけど、
愛する家族、信頼できる友、誠実な社会、誇りの持てる日本、こういうものをやっぱり
僕らの子供には伝えていきたいと思ってますけどね。
そのためには、そういうことが世の中にあるけど、それを克服してやっていくべきだと思います。

女性2:私は、猿橋勝子先生という、放射能を初めて研究された方と
大体30年ぐらいのお付き合いがあるんですが、
「原発の各所どこに行っても専門家がいないのよ」って仰ってたんですけども、
仕切る専門家を要請するということは、どういうことなのかっていうことと、
今先生の仰っていることは、TO DOに関することだと思うんですけど、
子供たちから、「なんで私は生きてるの? TO BEしてるの?」って聞かれたときに、
なんて答えるべきか、ということを先生にお聞きしたいと思います。

武田:今言われた先生は、日本の科学の女性の研究者の中では非常に有名な方で、
しかし、なぜ今言われたような地道な研究がないのかというと、
やはりこれは役に立つ研究、非常に今の研究は、本当に学問をどうやるかではなくて、
日本中が儲けを中心に、大学の研究も儲からなきゃいけない。
その研究は、一体どういうことをやるためにやるのっていうことを
問い続けた結果に起こった歪みなんですね。
1990年頃に役立つ研究というのが出て、それが官僚の言うなりに研究する研究者を作ってしまい
それを引いては、非常に足腰の弱い日本の科学界というのを作ってしまったと、
いうことが言えると思います。
もう一つは、私が言うのは口幅ったいんですけども、
やっぱり人間は豊かになれば、心が貧しくなる。
物で人生の満足を得ようと思ったら、それは敏感な子供たちは満足はしない
我々が架空の物を追い求めて、非常に貧弱な精神的生活をしている。
私は今、名古屋に住んでいるんですが、名古屋は木曽川のほうへ一時間も行けば、
素晴らしい自然があり、奈良、京都も近く、あらゆるところが良いんですけども、
残念ながら殆どの人は、毎日埃の中で、朝から晩までメールしてるとか、
お母さんがしてると、そういうような歪みがあるわけですね。
その点では、私は今度のことを機会に、今ちょっと難しい英語でしたけど、
何をするべきかというより、いかに生きるべきかということに中心を置いた、
そういった日本社会を作っていくべきだと、私は個人的に思ってます。

男性3:茨城から来ました。畑は、うちの家内が先生が仰るとおり、5センチ全部取りました。
ところが田んぼは、稲を植えちゃったんですけど、今後何十年って食べてはいけないでしょうか?

武田:田んぼの土壌は、植える前にどのくらいのベクレルかって、土を出されましたか?

男性3:それが全くやってないんです。

武田:なるほど。実は、稲は今年は駄目だと思いますが、来年からのものについては、
今、僕は計算してるんですけど、ベクレルを計るって大変に難しいんですよ。
ですから、どの農家もできないんですけど、ガイガーカウンターだったら、
持ち寄りで計れるんで、一応ガイガーカウンターを土の上に置いたときに、どのくらいだったら、
どういうベクレルになるから、稲を作ったら、どのくらい問題がない稲ができるかどうかの
計算の式を作ろうと思って、今やっております。
まだ植えられてない畑とか、そういうところは、申し訳ないけど、
そういうふうにしてもらったほうがいいと思います。
これ汚したのは、東京電力で、仕方ないんですね。

男性3:水をずっと流し続けたら、少しは大丈夫ですか?

武田:取れます。それは非常に良い方法です。したがって、水を流せる田んぼであれば、
水を流して、今年の稲は駄目かもしれないけども、それをやっておけば、
相当程度取れますからね。要するにセシウムというのは、比較的土と馴染みがあって
土と結合すると、それほど流れにくいんですよ。
流れにくいってことは、下にも沈まないってことですね。ですから水が流れてれば、
少しずつそっちにいきます。
これがチェルノブイリが20年間で、20センチしか沈まなかった一つの理由なんで、
それを逆手にとって田んぼをきれいにすることは可能だと思います。

男性3:取った畑の土は、どこに。遠くの畑に置くつもりですが。

武田:しばらく置いとくしか仕方ないんですよ。
置いて土壌の散るやつを表面に塗ることができます。
それはありますので、例えば郡山の薫小学校もそうしました。そしたら殆ど飛び散りません。
できれば、そこにビニールシートを貼って、そしたら2メートルぐらい離れた所に
ありませんので、そして継続的に東京電力か政府に、早く取りに来てくださいと言うしかない。
これは成功しそうなんです。
成功しそうなので、そういう数が増えたら持って行くと思います
実は、このための法律はあるんですよ。
要するに、そういうものを囲うときに、外側は50マイクロシーベルトじゃいけないとか、
そういう法律があるので、あとはそれに取りかかる時期がありますので、
やられたらいいと思います。
以上

全文読んでくれた人、おつかれさま♪
以下は、うちの感想なんで、飛ばしてくれてOK( ^ω^ )
うちも何度か聞いた話もあったんやけど、いつも思うんは、
武田先生の話は、おもろい(;・∀・)
話の内容が命に関わることやから、当然楽しんでられんけど。
これは先生のお人柄なんやろな。
ご自分でも、こういう性分やから、こういう顔しかでけへん言うてたし。
『ほんまでっか』みたいな番組向けやな(∩.∩)
けど、時々そんな番組でも、表情見てたら疲れてるんかなあ・・て思うときある。

武田先生の話してたコンビナートは、多分旭化成やと思うけど、
ほんま、ええ会社やよなあ。
当たり前っちゅうたら、それまでなんやけど、
ほんま、今回の原発も、そういう対処ができてたら
こんな日本にはなってへんかったのに!

当初、友達が「なんで避難させへんやろ?」って言うから、
うちは「国が命令したら、補償金払わなアカンからやろ」言うてんけど、
武田先生も聞きたい言うてた、なんで風向きで言わんかったか?
これ、もしかしたらめっちゃ単純なことかもな?
補償金払うんいややけど、避難させなあかん状況になって避難させるようにしたけど
風向きて変化するから、その度に、今日はここ、明日はこことか
だんだん増えて、いずれ広範囲になったら、必要以上に補償金が掛かる。
で、払いたないし、邪魔くさいから、もう円で範囲区切ろうか!みたいな・・。
あとは深~く考えたら、質問者さんの言うてた人体実験。
これ、日本だけやなく、世界レベルでデータほしいはず。
けど、こういうことは想像もしたないことやよな。

海は、行く側は選択肢はあるけど、受け入れる側は死活問題やからなあ。
何より魚が問題!もう国産やから安心!の日本やなくなってしもた。
早よ、土壌を取りに来たらええのにな!
先生の話やと、そういう方向らしいけど、遅すぎ!

国民が認めた原発・・・
うちは認めるとか認めへんとか以前に、考えたこともなかった。
安全とか危険とか以前に、どういうもんかってこと自体も無知やった。
蛇口ひねったら出る水みたいに、何も考えんと電気使てたからなあ。

外国人記者のやつ、これ見たことある!
コントかよっ!と思た。
武田先生もニコ動見てるんや~♪

牛乳は、何を基準に選べばええんやろ・・
表記してくれたらええのにな。「この牛乳は、どこどこの牧草を食べさせました」って。
いつも買うてるスーパーが、以前は北海道の牛乳を主に売っててんけど
最近は京都丹波の牛乳に変わってるねんな。
なんでか分からんけど、色んな想像してしまうわ。
ちゅうことで、お客様センターに電話した(;・∀・)
どこの牧草を食べさせてるか聞いたら
「緑豊かな山々ときれいな水に囲まれた
京都丹波の地で育てられた牛から絞った牛乳です」やて(`エ´)ピャー
そんなパッケージに書いてる文句をそのまんま読んでどうすんねん
いや、それはパッケージに書いてるから分かってます<(`・ω・´)>
で、回答は「最近は、昔みたいに牧草を食べさせることが少なく、
食べさせても京都のもので、殆どが輸入の穀物か、混ぜて与えてます
」やて。
っちゅうことで、とりあえず安全か?
まぁ、輸入の穀物も?やけどな。
こういうことは、みんながどんどん問い合わせたらええと思う。
そしたら、製造側、販売側は、もっと慎重になるはずやからな。

2 コメント:

マル子 さんのコメント...

トロにゃん☆しゃん、字おこしありがとうo(=ёェё=)o ミャー♪
汚染されてしまったことを認識して、今後この地でいかに生きるかを考えていこう思う

武田先生の1時間は、あっという間にゃん♪

トロにゃん☆ さんのコメント...

マル子ちゃん、コメありがと♪
いかに生きるか・・・
考えて結果が出るかどうか・・出ないまま生きていくんかもしれんけど
免疫力は高めていかんとあかんね!
どう生きていくかって課題が、ある意味目標になるんかもしれへんね。